柔らかな陽射しが差し込む穏やかな昼。
清んだ空気が周辺を満たしており
野生動物が時折、喉を潤しにやってくる。
ある少女は静かに語る。
「この泉には妖精達がすんでいるの。
貴方に姿が見えないだけで
ちゃんとここに存在しているのよ。」
*昼の雑談トピックです。
*独り言や探索にもどうぞ
(青薔薇の美しい先輩である少女と白兎に送ってもらうという、
まるで他者に説明すれば童話のような状況で。
近くに旧市街が見える麓まで送り届けてもらい)
──本当に、素晴らしい時間でしたわ。ありがとうございます。
(心から、深く相手へお辞儀をして。
一度振り返ってから、改めて会釈して自分の家へと帰っていった)
お父様を尊敬しているのね。
(「誇り」とそう、迷う事なく口にする彼女に
眩しそうに目を細め、頷きを返す。
自分はといえば、実の両親に
その様な想いを抱いた事があっただろうか。
今となってはもう確かめる事も不可能なことであるが故に
彼女を少し羨ましく思う。)
妹は、そうね。優しい子だわ。
私には勿体ないぐらいの良くできた子ね。
(そう口にして柔らかに肯定し)
と、いけない。
此方こそ、素敵な時間を有難う。
麓の方まで案内するわ。
(エミリー、と彼女の膝に身を落ち着けたままの
白兎に呼びかけては腰をあげる。
名を呼ばれた白兎は少々名残惜しげに彼女を見上げては
二人を先導する様に森の方へと小さく駆けていく。
その後何事もなければ青薔薇の少女と白兎は
偶然泉へと訪れた凛とした雰囲気を纏う彼女を
人里まで送り届けるだろう。)
なるほど『おまじない』でしたら、納得ですわ。
「痛いの痛いの飛んでいけ」…ふふ、何だか懐かしい響きですわね。
(子供の頃に聞いた気がする言葉に微笑ましくなりながら)
親子の絆……ええ、確かに。
(そっと否定ではなく肯定をして)
向こうが、こちらを理解しようとしているのかは分かりませんが、
…どこに出しても恥ずかしくはない、あの生き様は私の誇りですわ。
(小さく、しかしはっきりと頷きながら)
義理の妹さん、その薔薇を送って下さった方、ですわね。
(先の話を思い出しながら、とても似合っている金の髪を飾る青薔薇を見つめ)
きっと、素敵な妹さんなのでしょうね。
相手を思いやり、思い馳せなければ、
そこまで似合っている髪飾りを送ることは出来ませんわ。
さて、長居をしてしまいましたわね。
このままでは、夜まで話をしてしまいそうですわ。
この辺でお暇致しましょう。
今日は本当に素敵な時間を頂きましたわ。ありがとうございます。
(静かに頭を下げて)
ああいったものって実際に効果があったとしても
本人の主観でしかない場合も多いだろうし
データ的な裏付けは中々取りづらいのかもね。
そういった意味だと信憑性は余りないけれど
一時的な気休めにはなってくれる。
おまじないと似たような部分があるように思うわ。
「痛いの痛いの飛んでいけ」って。
警察官。立派なお仕事ね。
断崖絶壁とはまた難儀な…。
それでも会話が成立するのはきっと、親子の絆があるからね。
(会話というものはお互いにお互いを
理解しようという思いがなければ成り立たない。
そう信じているからこそ、そのようにこたえては微笑んで)
一番好きな家族…。
(彼女の焦りを気にする様子はなく
唇に軽く指を当て、考えを巡らせる。
家族。…実の両親とは幼い頃に別れたきりで
もう名前も姿も思い出せない。
現在の家族といえば、義父と義妹がそれに該当するのだろう。)
家族で一番好きなのは…。
うん、やっぱり義妹かしらね。
本は油断をすると、どんどんと文字通り積読状態で増えていきますわね。
私も読みたい本は多いのですけれども……とっさに買うだけの
お金を持ち合わせていない事が多いのが唯一の救いですわね。
(少し肩を落としながら)
啓発本は、是非『実行なさった方の臨床試験データ』辺りを取っていただかないと信用には……
読み易くはあるので、脳を休めるのには丁度良いと思うのですけれども(言いたい放題言いながら)
そうですわね。…素敵かも知れないですけれども、
幸せを辿り浸るような甘い夢は、その瞬間に木っ端微塵ですわね。
(こちらも合わせるように苦笑してみせて)
父は、警察官をしておりますの。
忙しくて家にいない事も多いですけれども……
少し堅いを通り越して、厳つい断崖絶壁で取りつく島もないような人ですわ。
今まで会話が成り立っている事が不思議なくらいですわね。
(力強く言って)
──冴来さんは、一番好きなご家族はどなたがおられますの?
あ、ですが勿論皆様お好きで選べないというお答えも御座いますわね。
(己の家庭基準で質問してしまった事に気づき、慌てて急ぎ言葉を取り繕いながら)
『十二猫記』は面白いってレビューをよく見るけど
私もまだ読んだことがないわね。
いつか読んでみたいとは思っているのだけど
他にも読みたい本が多くて、中々。
『知識経験のバーゲンセール』か。
ふふ、確かにそうとも言える。
押し付けがましい内容だったり
毒にも薬にもならない場合も多いものね。
貴女はしっかり者に見えるし
ああいったものに縋る必要はなさそうだわ。
贈り主の正体がお父様であったとしても素敵、とは思うけれど
夢があるかというと微妙なところね。
(そう口にしては小さく笑って)
お父様はどんな方?
少しお堅い性格の方なのかしら。
無差別に読むというのも面白いと思われますわ。
好みでなかった際の衝撃も大きいですけれども、
それすらも読書の楽しみの一つ(こくりと頷き)
ファンタジー小説!
レビューなどを見る都度、面白そうだと思いつつ、何故か手が出ないジャンルですわ。
これを機に、是非一度は読んでみたいですわね。
よく『十二猫記』などをお勧めして頂くのですけれども……。
自己啓発の本は、読んだ側から忘れてしまいますわね。
実行が難しいのもあるのですが、
きっと私は本当に『知識経験のバーゲンセールのような内容』に相応の
希薄な読み方をしているのだと思われますわ。
(特に恨みはないが、さらりとそんなことを言い放ちながら)
『記憶には残っていなくとも、心は覚えている』
……素敵ですわね。
でも、それでしたらこれだけ温かく心に残っているのですもの。
是非、この思いをくださった方に御礼を言いたいですわね。
それが父でしたら幻滅ですけれども。
(軽く冗談めいて微笑んでから。
瞳を閉じて、髪留めのリボンの端に指を触れさせて)
私の方は興味を惹かれたものを手当たり次第。
という感じではあるのだけど、最近はファンタジー小説を読んでいるわ。
それと童話。
そういったもの以外だと簡単な哲学入門書を読んでみたりも。
自己啓発本の類って読んでみると案外面白いのだけど
実行に移すのは中々難しいわよね。
(そう口にしては小さく苦笑して)
(彼女のリボンに纏わる話を聞いては穏やかに目を細め)
記憶には残っていなくとも、心は覚えている。
ということなのかもしれないわ。
私もそういったこと、たまにあるのだわ。
(PL:お気になさらずに〜(*'ω'*)
ええ、…ですが…ふふっ、少しくすぐったいですわね
(恥ずかしそうに頷いて)
時代が違うせいか大感激、大感動というものではないのですけれども
それでも色褪せない魅力があって好きですわ。
……他にも最近になって『時間の使い方』的な
啓蒙ビジネス書辺りを読んだりするのですけれども、
さっくり読めて退屈しない代わりに、
一つも実行したことがありませんわね。
冴来さんは、どのような本を読まれますの?(興味津々に問い掛けて)
贈り物、大切に付けておられるのですわね。
(その仕草に、こちらまで温かい気持ちで青薔薇の造花を見つめ)
私のは、幼い頃に頂いたものだという以外に今いち覚えておりませんの。
父は忘れているのか知らんと言うし、母だったのかそれとも覚えていない誰かなのか。
ただ──大切に持っていて良かった、と触れて手にする度にいつも思えますの。
覚えてもいないのに、そんなこともありますのね。
(少し不思議そうに、確認するように言いながら)
(PL:間が空いてしまい、申し訳ありません…!)
ええ、勿論。
私の方は…どうしましょうね。
普段あまり考えず、名前で呼んでしまう事が多いのだけど。
『みこと』とそう呼んでも?
(彼女の話を聞き、楽しげに頷いて)
教科書に載っている小説って、昔ながらの名作揃いだものね。
素朴な人間らしさ、というのかしら。
味わい深いものが多くて、私も好きだわ。
ああ。これは造花ね。作り物。
昔に義妹から貰った贈り物だわ。
(そう答えては髪飾りへ大切そうに手を触れさせ)
貴女も可愛いリボンを結んでいるけれど
それは誰かから貰ったもの?
それとも自分で選んだものかしら。
ふふ、可愛らしいですわね。
(寛いでくれている様子に、こちらも幸せな気分になりながら)
まあ、では(日常の呼称は名字呼び。しかししばらく考えて)
それでは、宜しければ『冴来さん』……と。問題ないでしょうか?
(少し心配そうに相手の顔を確認しつつ)
好きな本……そうですわね。あまり沢山読んでいる訳では無いのですが、
『吾輩は猫が好き』とか『山猫記』など、学校の授業で出てくるような話が好きですわ。
授業では殆ど抜粋で出てくるので、
授業では楽しくなくとも、通しで読むととても面白いものばかりなので……
冴来さんは、素敵な髪飾りをしておられますわね。
とても綺麗で似合っておられますけれども、それは細工物ですの?
(一見で、本物との区別が付かず。そちらをじっと見つめて)
(白兎は少女の膝の上、柔らかな手つきで撫でられては
心地好さそうに瞳を閉じる。
どうやらすっかり少女を気に入ってしまったらしい。)
同じ高校生なのね。
私は余りそういったことには拘らないから
貴女の楽なように呼んでくれれば構わないわ。
後輩でも冴来、って呼び捨てで呼ぶ子もいるし
同学年のお友達と同じように思って貰えれば。
(安心させるように微笑みかけ
彼女が誘いを快諾すれば嬉しそうに目を細める)
有難う。
大丈夫、難しい話をするわけではないもの。
貴女のことを少し知りたいだけなの。
例えば…そう。
さっき読書と言ったけど、貴女はどんな本が好き?
まあ…
(こちらにすり寄って膝に乗ってくれた、
柔らかな白うさぎに驚いた様子で目を僅かに大きくして)
驚きましたわ。動物にはあまり懐かれる事はありませんのに。
……嬉しい。
(幸せそうに微笑んで、その毛並みをそっと撫で)
それでは、花風さんは一年先輩になりますのね。
私は寝子高の二年生ですわ。花風先輩、とお呼びした方が宜しいかしら…?
(今まで気に留めていなかった。ほんの少し心配げに尋ねつつ。
小首を傾げ微笑む相手のお誘いに、嬉しそうに顔を綻ばせて)
ええ、なんて素敵なお話でしょう。喜んで。嬉しいですわ。
ただ…きちんとお相手になるか、若干不安ではございますけれども……
(先輩と伺った手前、僅かな緊張は拭いきれずに)
ええ、本当に。
静かだし、落ち着いて過ごすにはいい場所だわ。
(彼女の言葉に同意して、その場へ静かに腰を下ろし)
私は寝子高校の三年生ね。
迷子と言ったけど、時間の方はどうかしら。
もし良ければ少し話し相手になって貰えると嬉しいのだけど。
勿論、帰りの道案内はちゃんとさせて貰うわ。
(どうかしら。
そう穏やかに微笑んで小首を傾げる。
交換条件というわけでもなし
どちらにせよ道案内はするつもりだが
彼女とはどことなし、気が合いそうな予感がしたのだ。)
(迷子の少女の言葉と視線を
自身を褒めているものと判断したのか
もっともっととねだる様に小さな身体をすり寄せる。
少女がそれを拒まなければ次は膝に飛び乗って
寛ぎ出そうとするだろう。)
(相手の自己紹介に、その名前を耳にし、
きちんと覚えたという様子で頷いて)
いえ、エミリーさんが私の相手をして下さっていたのですわ。
少し脇道に外れただけで、かなり歩いてしまって、
ここに辿り着きましたの。
おかげで、どうやってここまで来たのかも曖昧で。
エミリーさんがおられなければ、退屈と不安で途方に暮れているところでしたわ。
(側にいる可愛らしい白うさぎを、嬉しそうに微笑んで見つめながら)
ええ、水面がきらきらしていて。ここは本当に素敵な場所ですわ。
恐らく、過ごすつもりでここに来たのであれば、一日過ごしていても飽きませんわね。
レジャーシートを引いて読書をしたくなりますわ。
(一度辺りを見渡してから、大きく頷いて)
──そう言えば、花風さんは寝子高生の方ですの?
いえ、そうだとしてもだからどうしたという話ではあるのですけれども。
(自分の年齢と近しい相手に、ふと浮かんだ疑問を尋ねつつ)
あら…。
(白兎と共に寛ぐ少女の姿を見れば
一瞬驚いた様子をみせるも、すぐ柔らかに微笑んで)
こんにちは。私は花風冴来よ。
エミリーの相手をしてくれてありがとう。
泉へようこそ。歓迎するわ。
と、言っても私の所有地というわけではないけれど。
私、此処がとても好きだから気に入って貰えて嬉しい。
(礼儀正しい少女に此方も頭を下げ返し、白兎の傍にしゃがみ込み)
突然いなくなるから心配したのよ?
全く、本当に困った子だこと。
(全く悪びれた様子がなく、それどころか
迷子の少女に頭を撫でられ得意げな白兎に苦笑を零し
その背をよしよしと撫でてやる)
あら、そちらに何か……?
(うさぎと一緒に茂みの方を注視して。
現れた、陽の光にきらめく髪をした一人の少女に驚いた様子で瞬きを)
まあ……
あなたは『エミリー』と言いますのね。
ご主人さまがいらっしゃいましたわ。
(そっとうさぎの頭を撫でて)
こんにちは、エミリーさんの飼い主の方でいらっしゃいますか。
私、柳内みことと申します。この九夜山で迷子になっておりましたところを、
エミリーさんに話し相手になって頂いておりましたの。
お邪魔しておりますわ。ここは素敵な場所ですわね。
(座ったままながらも、花風さんの方へ大きく頭を下げて)
エミリー?何処へ行ったのー?
(突然走り出し姿が見えなくなってしまった
友人である白兎の名を呼びながら森を歩く。
こういったことはよくあることで
居場所の予想も大方ついているにしても
僅かながらの不安はあり、困った顔で小さく溜息をついた。)
まったくもう、あの子ったら…。
エミリー?先に戻ってるのー?
(森の木々を静かにかき分けて
金の髪に青薔薇を飾った一人の少女が姿を覗かせる)
(優しく触れる手に頬を寄せるように
ちょこりと座り直して
少し高い位置から降る声を聞く。
人の言葉は語れずとも
目の前の見知らぬ少女に害意はないこと
迷子であることは理解したらしい。)
(ご主人さまと聞けば心当たりがあるのか
先程出てきたばかりの茂みへ視線を向け
聞き耳を立てるように長い耳を動かした。)