古今東西の様々な古書がずらっと並べられた本棚がひしめきある狭い店内。
飲食スペースに設けられたカウンターには、店主らしき男が一人。
「いらっしゃい。良い本に巡りあえるといいね」
***
雑談トピックです。
お友達同士でおしゃべりしたり、本を探す、読むなどのRPにお使いください。
喧嘩・確定RPにご注意ください。
本を読むだけならお代はいただきません。また、小中学生は無料で飲食が可能です。
ただし、お家の人が心配するので暗くなったら帰ること。
「夜は大人の時間だよ」
注文などは甥の直治にしていただければ、店主へと取り次いでくれるでしょう。
はは、よくわかったな征一郎。その時はその時で、月夜の散歩もいいものだぞ。
生活能力の低さは一応自覚はしてるんだがなぁ…今こうして生きてるし、いいんじゃないか?
大丈夫って言っとかないと、お前ずっと心配してるだろ。
これからは気を付ける、だから、な、機嫌直せお母様。(津島少年の言葉に笑いながら)
(敬語への違和感を感じる前に、次第に顔を赤くし)
………。……うわ。…………うわ。
…あー、その。うん、その曲は弾ける。と、思う。
……人から、ピアノの音を聞かせてほしいと言われたのは、……その、初めてでな。
こんなに嬉しい気持ちになるなんて知らなかった。
うん、今度。練習しとく。(楽譜で半分顔を隠し、嬉しそうにはにかみ)
神嶋センパイが母親…か……(想像して少しおかしくなり)
久しぶりだというのにその息ぴったりな様子、やはりお2人ともいいコンビだと思いますよ。
(思わず素の口調がでてしまい口ごもる)
……っと、あー…えっと…。
「無くした小銭への怒り」だっけ?
確かによさげな曲だよね。篠宮センパイはピアノできるんでしょ?
もし弾けそうだったら今度聞かせてよ。
叔父さんが楽器をやってたとしたら、考えられるのはピアノ…かな。
ピアノの楽譜だけ他より多かったし…。
こっちにくるまで叔父さんとはあまり会ってなかったし、俺が継いだものなんてないような気はするけど。
……でも…そうだな。俺が音楽に興味もったのは、叔父さんがきっかけだったような気はする。
意外とここは広いから見るものは多いだろうが、てめぇの場合気付いたら夜になっていたとかあり得そうだ。
……今までどうにかなってたのが不思議なくらいだな。
誰の所為だと(眉間に皺寄せ)別に心配などしていない。…何を根拠に大丈夫と言ってるか分からねぇが。
(諦めに似た溜息)…もういい。その楽譜も見てていい。
今は知人、程度だ。…恐らく。篠宮がここに居るのをついさっき知ったばかりだしな。
2つ目はよく弾かれているしな。
あぁ、3つ目の曲の題名を思い出そうとしていただけだ。変な曲ではない…な。最近の曲だったか。
店主は奇妙な題名の曲が好きだったのか何なのか。でも良い嗜好だとは思うぜ。
もし店主が楽器をやっていたなら、津島も何か継いでるのかもしれねぇな。
早くこの土地に慣れたいからな、気が向いたら適当に歩いていることが多いな。
…生活なんて米があればどうにでもなるだろ、米。あと布団。
あはは、段々お前の言葉が母親染みてきたな。俺は大丈夫だから心配しなさんな。
…んー……聞いてる……って、うわ(押し付けられた楽譜を抱え)
あ、津島少年。おかえり、ありがとう。
……これはまた。面白い楽譜を持ってきたなぁ。
俺も2つ目が好きだな。小銭。軽快で弾きやすい。
(征一郎の無言に不思議に思い、Suicideの文字を軽くなぞり)
そんなに変な曲だったか? これが嫌なのか?
俺は仲良しだと思ってるんだがなぁ、征一郎は違うみたいだな。
ま、再会したばかりだし、新たな関係を築くのもいいさ。
仲良くないの?そうは見えないけど。
……まあセンパイがそういうなら…。
……それにしても変な曲名ばっかりだね。
3つめのやつのタイトルはあとで調べるとして…叔父さんが集めたにしてはちょっと新しかったね。これは片付けておくよ。
叔父さんが音楽やってたなんて話は聞いたことないけど、音楽鑑賞は好きみたいだよ。
……何か楽器やってたのかな……。
確かに迷う。まぁ誰がどこに居るかは特に気にした事はねぇからいいんだが。
お前はふらふら探索などしていそうだな。
…その間はなんだ。あんまり信用ならねぇ。
朝に弱いのを知ってるから言ってるんだ。現に今も休みがちなんだろ。油断してると足元掬われるぜ。
そうか、なら見なくていい。
響きとかそういう問題じゃねぇ。おい、ちゃんと聞いてるのか?てめ…(舌打ち
その曲の難易度は高いが、その分練習すればいいだけの話だ。
…!違う。そこまでコイツとは仲良くはねぇ(無理矢理楽譜を六花の方へ押し退けて、違う楽譜を眺め
それはそうとこんなに楽譜があるとは思っていなかった。店主も楽器はやってなかったのか?
1つ目は「犬のためのぶよぶよした前奏曲」サティの作品の中でも一際奇妙な題名だと思うぜ。
だが曲は至って普通…ということはないが、落ち着いた曲調だな。
2つ目は…色々な名前があるな。「失われた小銭への怒り」正式名称は「奇想曲的なハンガリー風のロンド」
ベートーヴェン死後に発表された曲だ。ほぼ無休動のリズムが特徴だな。
即興曲な要素が強く、勢いが感じられて自分は割と好みだ。
3つ目は…(楽譜を見て暫し無言
(いくつかの楽譜を持ってきて)
……あ、そこにもピアノの楽譜あったんだ?
2人で楽譜みるなんて…やっぱり仲良いんだね。
(2人のやりとりを見ながら口元を綻ばせつつ)
えっと、いくつか持ってきたよ(楽譜を広げて見せる)
『Préludes flasques (pour un chien)』
『Rondo alla ingharese quasi un capriccio』
『Suicide in an Airplane』
………ごめん、タイトルが読めない。
1つめの作曲者がサティ、2つめがベートーヴェンっぽいっていうのはわかってるんだけど、3つめのはえっとオーンスタイン…かな(自信なさげに)
あはは、取り乱したのは悪かったって言っただろう。
そうだな、お互い星ヶ丘寮に居るとはな…あそこは広すぎて迷うよな。
生活、ねぇ…(しばし考えた後、多少目を泳がせ)……。…出来てるんじゃないか?
俺が朝に弱いのは征一郎だって知ってるだろう。ま、単位が足りなくなるヘマをするつもりはないさ。
……必要性…? 征一郎が嫌なら無理強いはしないが。
幼馴染というのは良い響きじゃないか? 俺は気に入ったぞ。
…昔の事ねぇ…了解(楽譜に集中していて若干生返事)
熊蜂か。と、妖精。……二人ともえげつないもの弾いてるんだな。
あ、津島少年。ありがとう。砂糖ももらおうか。
(ミルクティーを受け取り、呟きが耳に入り)
ふふ、征一郎はブラックだからな。珈琲にミルクを入れていたら、見た目はわからないかもしれないぞ?
(津島少年の表情に首を傾げつつ)クラシック同好会か。
気にはなっていたんだ、今度覗きにでも行くかな。
楽譜は適当に見繕ってくれ、急がなくていいぞ(笑顔で見送り)
驚きはしたがてめぇほどじゃねぇ。
まさかお前も星ヶ丘寮に住んでたとは。最低限揃っているとはいえ…ちゃんと生活出来てんだろうな?
自分は積極的に来いとは言わないが、単位が足りなくなって後で泣きを見ても知らねぇからな。
…わざわざ見せなくてもいいだろ。男前は関係ねぇ。
隠してるつもりはない、必要性を感じなかったからだ。
幼馴染と称するには些か疑問ではあるがな。
…昔の事は言わなくていい、という意味だ(六花が見やすいようにピアノの楽譜を見せて
ん、早かったな。礼を言う。もらうぜ(カップを受け取り珈琲を一口啜り
(カップをのせたお盆を持って、戻ってきた)
はい、お待たせ。
これは神嶋センパイの珈琲。こっちが篠宮センパイのミルクティーね。
……って、見ればわかるか(ぼそり)
ああ…そういえば篠宮センパイには俺の名前言ってなかったっけ。
ここの店主の甥の津島直治。神嶋センパイとはクラシック同好会ってとこで知り合ったんだ。
………こちらこそ…よ、よろしく(どこか照れた様子で)
えっと、篠宮センパイは紅茶に砂糖入れる?
いらないかもと思ったけど、もし使うならここに置いておくから。
(角砂糖のはいったシュガーポットをカップのそばに置く)
じゃあ、俺はピアノの楽譜持ってくるから。
いやいや、驚くだろう。征一郎だって驚いていたくせに。
……意外と近くにいたんだな。
2ヵ月も気付かないなんて…。……これからはまともに学校行くか…(呟き)
年寄りくさくて結構。数年振りに再会したんだ、顔を見たいのは当たり前だろう。
ほらほら、征一郎は男前なんだから。なんで隠すんだ?(やはり笑いながら席に着き)
…へぇ、幼馴染か。こういうのは幼馴染と言うのか?
もし征一郎と俺がそうなら…何と言えばいいんだろう、くすぐったい感じがするな。
ああ、俺は篠宮。篠宮六花だ。
少年は…(先程征一郎に津島と呼ばれていたのを思い出し)津島少年か。よろしくな。
鈴、似合ってるか(嬉しげに軽く頭を揺らし鈴を鳴らし)
……余計な事って何だ?
(絡んだ紐を丁寧に結び直しながら、征一郎の持っている楽譜を覗き込み)
そこまで驚く事もねぇだろうが。大袈裟な奴め(六花の腕を離し
クラスが違っていたから互いに気付かなかったんだろ。寮は一緒だったがあそこは広いからな。
いきなり現れたてめぇが悪い。自分は悪くねぇ。
……年寄りくさい発言はよせ。身長は伸びてて当然だ、それはお前もだろ。
顔は見たところで対して変わらねぇだろうから却下だ(顔は背けたまま席に戻り
幼馴染と言えるほど仲が良かったかは分からねぇ。
あぁ。ゆっくりでいい。その間、ここにある楽譜は勝手に見させてもらうぜ(ぱらりとページ捲り
…それと六花、津島に余計な事は言わなくていいからな(二人になったタイミングで小声で
ふーん……幼馴染みってやつ?
そういう人がいるってなんかいいね。
鈴のお兄さん…じゃなくってええっと篠宮センパイ…だっけ?
どうせ俺達しかいないし、別に鈴つけたままでも構わないよ。…似合ってるし(ぶっきらぼうに)
そういえば、珈琲のお代わりと温かいミルクティーだったっけ?
用意してくるからちょっと待ってて。ピアノの楽譜はその後で持ってくるよ。
(カウンターのほうへそろそろと歩いて行く)
(征一郎に腕を掴まれ立ち上がり、数回深呼吸)
……。……悪い、取り乱した。
…9月だ。ここに来たのは。今は星ヶ丘寮とかいう所にいる。
……馬鹿と言ったのは謝るが…いやどうなんだこれは。俺を驚かせたお前が悪いと思うんだが。
(睨み返そうとするが上手く表情が作れず、涙目で笑み崩れながら)
ふ、はは、本当に…久しぶりだな、征一郎。大きくなったなぁ、もっとよく顔を見せてくれないか?
(眼鏡の少年の方に振り向きながら)
すまない少年、酷い所を見せてしまったな。
征一郎とは小学校の頃の同級生だったんだ。
それにしても鈴のお兄さんか、結構良いなその呼ばれ方は。
…しかしこの店の雰囲気ではうるさいか…気付かずすまない、外す。
(片腕を掴まれている為、もう片方の手で鈴の付いた紐を緩めようと苦戦)
楽譜はピアノがいいんだが…楽譜より飲み物が先かねこれは。温かいので頼む。
そうか。それだけ難しい曲でもあるし、日々練習あるのみだな。
別に凄くもねぇ。自分より上手く弾きこなす人は沢山いるしな(ここでは見た事ないが、とさりげなく付け加え
(自分よりも驚いた様子の彼に逆に冷静になり)
自分もお前がいるとは聞いてねぇ。いつからここに居たんだ。
…おい、こんなとこでしゃがみこんだら迷惑になるだろうが。とりあえず、こっち座れ。
(席を立ち六花の腕を掴んで起き上がらせようと)
そういえばそれ以来だったな(素知らぬフリ)あれから三年以上は経っていたのか。
…何故そこまで馬鹿馬鹿言われなきゃならねぇ(軽く睨み)いいから少し落ちつけ。
あぁ。り…篠宮とは小6の時に同じクラスだった奴だ。
…津島、珈琲のお代わりをもらえるか?ついでに自分持ちでコイツにはミルクティー頼む。
「熊蜂の飛行」はテンポをだいぶ落とせば俺でもなんとか…って感じだけど、普通のテンポだと俺の腕じゃまだまだって感じだよ。
へえ、センパイは「妖精の踊り」弾けるんだ。流石だね…。
(近寄ってくる篠宮さんに)
鈴のお兄さん、あんたも楽器やるんだ?
楽譜をみたいならどうぞ。楽器別の楽譜がいくつかあると思うから、どの楽器の楽譜がいいか言ってくれたら俺探してくるよ。
………って、何?あんた達知り合い?(2人のやりとりを見て)
(眼鏡の少年に笑いかけながら)
うん、ありがとう。好きにしていいと言うなら、好きにさせてもらおうかな。
お前さん達の持ってるの、楽譜だろう?
俺も楽器をやってるんだ、よければ見せてくれないか?
(2人に近付きながら、こちらを凝視している青年に気付き)
…? ……あれ。………。せー、いち、ろう。……なのか?
………ちょ、ちょっと待て! お前が居るなんて聞いてない!
(我に返り、目が潤んでいくのを隠すように、その場にしゃがみ込み)
………その、えーと…久しぶりだな。ちなみに小学校以来だ馬鹿。
ばーかばーか。ばかせいいちろう。もうやだうそだろ…(顔を伏せていて聞き取り辛い。かなり混乱)
あぁ。津島の歳なら分からなくても仕方ねぇ。
そういえばマリンバでも演奏されていたな。今はもう演奏出来るのか?
「妖精の踊り」は何度か弾いたことはある。これも確かに技巧が必要だな。
ここの小節の音域が広いのがなかなかに。左手のピッツィカートも普通はあまりないからな(楽譜眺めながら指差し
(肩越しに振り返り覚束無い足取りに目をやった後、上へと視線移して)
…?……!りっ、…なんでここに(すぐに思い出せなかったが昔の面影があり気付いて凝視し
…久しいな。いつぶりだか覚えてねぇが。
「熊蜂の飛行」なら知ってるよ。…これそう読むのか(感心しつつ)
マリンバで演奏したくてちょっと練習したこともあったな。手首すごく疲れるんだよね…。
(なおも楽譜を色々と探りながら)
あ、これもヴァイオリン用かも。ええっと「Bazzini "the dance of goblins"」(しばし頭の中で考えて)バッツィーニの「妖精の踊り」…かな?
みるからに超絶技巧が必要そうな楽譜だけど…センパイ弾ける?
(と、新たな来客に少し驚きつつ)
…あ、えっといらっしゃい。本読むだけならお金取らないから好きにしててよ。
何かあったら声かけて。
やぁ、邪魔してもいいかい?
(ドアを開けて中を覗き、するりと入り)
上から下まで本で埋まってるのか、すごいな。
本の匂いはいいな、落ち着く。照明も雰囲気も…うん、ここはいいな。
(危うげにふらふらと歩きながら、満足げに微笑み)