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【暗闇】
朝鳥 さゆる
はもとより、番組のストーリーテラーだとかいう彼女に、別段興味はありません。ただ、あの番組……『ミッドナイト・フリーキー・ショウ!』については、気になることもありました。
なぜなら彼女には、秘密がありました。番組を通じて知ることとなった、自身にまつわる、暗い秘密が。
自分を、他人をも喰らい尽くそうと胸の内に蠢く……
この絶望。底知れぬ闇。
(顔の無い彼らに、私は、どう映っているのかしらね)
自虐の笑みを口元へかすかに滲ませると、傍らを歩く
志波 武道
などは、彼の気遣いがそうさせるのか、ぴくりと複雑な色を表情へと覗かせます……けれど、彼も。それに、さゆると関わる誰もが、彼女の闇へ深く踏み込んでくることなど、ありはしません。
だからこそ、彼女の取り得る方策はシンプルであり、そして危険の伴うものでした。彼女自身が、望んでいたからかもしれません。
破滅を。
「こおいたああ そあぎい てあどらせやてえ にいがさええね」
この、けだものめいた、何かを。
「何だこりゃ……!? 何でこんな、獣? みたいな体格してるんだ、人の形しようYOー!?」
武道はそんな風に叫び、手刀を構えて見せたものの……さゆるは、これをこそ待っていたのです。
「さゆるちゃん、逃げろ……さゆるちゃん!?」
ぎら、と。鈍い鉛色の光が翻り、振るわれたナイフから逃れながら、武道が促しても。さゆるはじっと、見つめるだけ。両手を広げ、誘うような仕草すら見せながら。
この『ひとさらい』とでも呼ぶべきものの思惑など、さゆるには分かりません。けれど一応の予測はありました、あの
胡乱路 秘子
の情報を求める者たちが、この町の方々で動き回っていることを知れば、それを快く思いはしないのではないか? 血眼になって自分たちを探し、やがて襲撃されるのではないか?
とはいえ、それが当たるも外れるも、さゆるにとって、さしたる意味は成しません。
ナイフを際どくくぐり、武道が手刀を、相手の太ももあたりへとひと突き。がくり、と態勢を崩し……けれど動きを止めず、
「ああばるあ そあぎ とおなしうしろ」
「……どっちでも、構わないのよ。違ってたところで、単に死ぬだけ。破滅するだけ」
迫る威圧感、ちりりと肌をなぞる身の危険への本能的な警告も、さゆるは意に介さず。
「終わるだけ。悪夢が……」
冷静なる狂気。彼女が身を委ねたものを表現するなら、きっとそんな言葉でしょう。
「さゆるちゃん!!」
襲いくる顔の無い獣のような男の姿を最後に、彼女はそっと、まぶたを伏せました。
目が覚めるなり、
勅使河原 悠
の背中を這い上るのは、恐るべき悪寒。
腕を掴まれた時の恐怖。口元を覆った布の圧迫感に、鼻をつく刺激臭の余韻……それが死に至る薬品でなかったのには安堵しつつも、悠は鼻腔にかすかに残る不快感に頭を振り、
「う……」
ゆっくりと、目を開きます。
あたりは、静かです。あの町並みに輪をかけて暗い、朽ちかけてぼろぼろの……そこは今にも崩れそうな、コンクリートの廃屋かどこかのように見えました。
気付けば目の前をひらひらと飛ぶ、一匹の蝶……見開いた悠の瞳の前で、それは、ぱ、と人の形を取り戻し、
「あ、目ー覚めましたー? あいつらもどっか行っちゃいましたし、今解きますから。ちょーっと待ってくださいねー」
「……屋敷野、さん?」
屋敷野 梢
にそう言われ、悠は初めて、自分がベルトのようなもので手足を拘束されていることに気付きました。あの、おぞましい獣のような……『ひとさらい』に悠は捕まり、ここへと連れてこられてしまったようです。
「みなさんも……つ、捕まって、しまったんですか?」
「ま、オレたちはわざとだけどねぃ」
とはいえ、その場に仲間たちの頼もしい姿があったことは、彼女にとっての大きな救いでした。
ててて、と視界を横切っていく粘土細工のキジトラ猫は、
呉井 陽太
のろっこんによるもの。彼は巧みに粘土細工を操り、自分や他の面々の拘束を外しながらに、
「オレは住宅街のほうで、『胡乱路』ーって書いた表札とか探してたんだけど。あれに見つかっちゃってねぃ、でもどうせならどこに連れていかれるのかなーって、確認したほうが良いと思って……信彦くんのほうは、ちゃんと逃げられたかなぁ」
「ひこにゃんなら死にゃーしないから大丈夫ですよ、男になんて絶対に捕まりませんし。はいっ、解けましたー」
「あ、ありがとう、ございます……」
するりと自由になった手足を揉み解しながら、梢へ礼を言い、悠は改めてあたりを見回します。
崩れかけの廃墟……確か北のほうの山のふもとあたりに、恐らくはホテルか何かの跡らしきものが、ぽつんと佇んでいるのを見た覚えがありました。
同じく拘束を解かれた武道が、
「サンキュー陽太くん☆ マー俺も最後はそうするつもりだったケドサ、さゆるちゃん、さっきのは肝が冷えたゼイ!」
「…………」
ひとりコンクリートの壁に背を預けたさゆるは、ぷい、とそっぽを向きます。
「お怪我が無くて何よりですよ。それにしても、こんなところで合流することになるとは思いませんでしたね」
と言ったのは、
芽守 健作
。彼と武道、陽太らはもとより、各自分かれて情報を集めた後にそれを持ち寄り、答えを導き出すという心づもりだったのです。ある意味で、好都合ではありました。
「とはいえ、まずは脱出カナー。どっちへ行けばいいんだ……暗くて良く分からないな。誰か、灯りとか持ってナーイ?」
「あ、スマホの画面で照らせば、少しは見えそうだよぅ」
ひび割れた壁の向こうからかすかに差し込む昼の光が、かろうじてそこが廃墟であると伝えてはくれても、埃っぽい空間は暗く、全てを見通すことはできず。歪んだ椅子や、倒れた机、散らばった筆記用具。壁には壊れた掛け時計、びりびりに破けたカレンダー、天井に割れた蛍光灯……確認できるのは、そのくらいのものです。
「ひとまず、出口を探してみましょう。向こうのほうへ行ってみましょうか」
と。健作が足を踏み出しかけた……その時に。
「……ねえ」
押し黙っていたさゆるが、不意に、ぽつり。口を開きました。
「何か。聞こえない?」
あの奇怪な『ひとさらい』も、今はどこかへ行ってしまったようです。彼らの他には、人気の感じられない廃墟……その中で。
「……本当ですねー。聞こえます、誰かが……泣いてるような……」
梢が携帯電話のカメラを暗がりへ向けてみるものの、この闇は自然のものであるようで、何かを映し出してはくれません。
悠は、耳を澄ませます。再び湧き上がり、思考を染めていく恐怖に、仲間の存在を拠り所として、かぼそく抵抗しながら。
くすん。くすん、と。鼻をすするような、かすかな音。小さく、けれど確かに。聞こえました。暗い、暗い闇の向こう、見えない何かが、
「……泣いてる。きっと、これは……小さな、女の子? ひとりきりで……」
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担当ゲームマスター
墨谷幽
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月23日
参加申し込みの期限
2015年09月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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