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寝子島高校
寝子島は撮影されている ~ひめこの世界
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【視界不良】
黒い霧。そんな表現がちょうど良いかもしれません。暗がりのようなもやに、町はその至るところをぼんやりと覆われていて、降り立った彼らの胸へと滲み始めていた感情は、陰鬱。不穏。総じて、そんなものだったでしょう。
カビのように暗いもやを壁面に這わせた駅舎を出ると、
如月 庚
がまず行ったのは、スマートフォンを取り出し、GPS機能にて位置を確認することでした。けれどその試みは、半ば予想していたとおりに、
「やはり……かよ」
GPSは決まり切ったようにエラーを吐き、正確な位置情報を特定することはできないようです。
「ここは、あいつの精神世界か……否。逆か? この世界こそが、
胡乱路 秘子
という存在を生み出したか……」
そんな推論が浮かぶほど、とかく奇怪で、欝々とした町ではありました。
「……まあいい。探索だ。あんだけ
ヒデェ目
にあったんだ、深入りしなきゃ納得できねぇぜ……」
警棒による殴打の痛みがちりと脳裏へ蘇り、顔をしかめつつ。振り返れば、仲間たちの姿。
「あの人……新出府さん。『良い画を期待してる』……って言ってました、よね。そして、私たちの行動は……この子たちの目を通じて、見られてる……」
足元に数匹の、レンズ・キャッツたち。にゃあ、と気ままな様子で鳴く彼らを見下ろした
勅使河原 悠
の表情には、不安の色がありました。けれど、彼女が思考を止めることはありません。
「……何の目的で? それ以上に、誰が見てるんだろう……あの人の言ってた、『口うるさい連中』……?」
疑問は尽きず。ただ、彼女は気弱に見えて、それらを解消するために行動を起こせるだけの、芯の強さを備えています。
「私は、警察署に行ってみようと思います。胡乱路さんの家が、この町のどこかにあるのかも……」
「うん。分かったら、僕にも教えてくれるかな」
ロベルト・エメリヤノフ
の顔には一見して、複雑な感情が垣間見えました。彼はこれまでに幾度となく、件の彼女、秘子と関わりを持つ機会がありました。図らずも彼女について、多くのことを知ってきました……どこか自分と、近しい何かを抱えているらしいことも。
「僕は、多分……一度、
見てる
んだ。彼女のいた、あの場所を……」
周囲は暗く黒い霧に沈んではいるものの、情緒のある古民家が立ち並ぶ、少しばかり古めかしい町並みです。茫然自失とした彼女が佇んでいた八畳間が、この町のどこかに存在しているとするなら。
「僕は実際にあそこへ行って……感じてみたい。彼女があそこで、何を思っていたのかを」
「ま、そのためには、闇雲に探してもラチが明かねぇ。手分けして行くとするか……ん?」
と、庚は周囲に、こんな時、なんだかんだと頼りになる仲間の姿を探します。
「屋敷野のやつは、もう行ったか」
栗色のおさげ髪は、この場にはもうありません。
ひどく不気味で、否応なく胸をざわつかせるような……どこかに、おぞましい何かが潜んでいるような。そんな不快感を抱かせる町です。
にも関わらず、
八十八旗 信彦
の足取りは揚々として、どこまでも明るくて。
「なーんか、やる気十分って感じですねー。ひこにゃん」
「そりゃあそうさ!」
呆れたような
屋敷野 梢
へと語る、信彦の良く通る声は、沈み込む通りにあって、異質なまでに響きました。
「手ごわいレディとお近づきになるために、そのルーツを知ることは、重要だろう? これは秘子ちゃんとの仲を深めるための、チャンスさ! まあ、あの胡散臭いオッサンの思惑に乗ってやるのは業腹だけどね」
「そーですかねー」
梢は気のない返事を返し、あたりを見回します。
「楽しい場所……って言ってましたっけ。住人は話好きで友好的だとか」
すれ違う町の人々はみな、陰鬱にうつむき、背を曲げて縮こまりながら歩き……そして一様に、顔がありません。ぐじぐじと、まるで油性の太いフェルトペンで塗りつぶされてしまったように真っ黒で、表情をちらとも垣間見ることはできません。
新出府 譲。どうにか彼の信用を得ることで、何かしらの情報を引き出そうと考える梢にも、この場所を指して言った彼の言葉にはいささか、首をひねります。
「さて俺は……そうだな、アーケードのほうへ行ってみようか。キノコはどーする?」
「お構いなくー、私はひとりでテキトーにやってますから」
いちおう手を振ってあげると、信彦はいそいそと、町の中心へと向かって歩いて行きました。
賑やかな彼が去ってしまうと、梢を取り巻くものは、暗く沈んだ無機質な建物の並び。時折脇を通り過ぎていく、顔の無い住人たち……気の滅入るような鬱屈とした光景ばかりです。
(この人たちに、話を聞く気には……なりませんね)
梢は何だか、周りの全て、行き交う人々がすべからく、血も通わず冷たい機械か何かのように感じて。うすら寒い曇り空に、自然と自らの肩を抱き。胸中にそっと、つぶやきます。
(これじゃ……誰の顔にも、感情なんて見えない。誰の心も分からない。まるで……私の、中学校時代みたい)
連なるように思い浮かべたのは、にんまりと笑う彼女。
(胡乱路先輩も、この町で……もしかしたら、私と同じような……ん?)
ふと浮かび上がった、その閃きに。梢はつい、ぴたりと足を止めました。
秘子。ストーリーテラー……『ミッドナイト・フリーキー・ショウ!』。
(そういえばあの番組は、人の感情を良く押し出していますよね。喜び、苦しみ、恐怖……怒り、悲しみ、欲望……)
番組のテーマは、確かに、画面に映る人々の感情を引き出してきました。良きにしろ、悪きにしろ。そうした感情を、歪に、強力にして描くもの……そんな風にも言えるかもしれません。
(でもこの場所は、それとは正反対です。人の感情は、塗り潰されて……覆い隠されてる?)
黒い霧に隔たれて、他者と深く関わらず、繋がらず……感じるものは、寂寥や孤独ばかり。
(もしかして……キーワードは、『感情』?)
確かめるには、進むしかありません。
影に沈んだ、この暗澹たる町を。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
寝子島は撮影されている ~レンズ・キャッツ捕獲要請
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月23日
参加申し込みの期限
2015年09月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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