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【ねがい】
同行者が別のどこかを調べに行ってしまっても、未だ
桃川 圭花
は、小学校の敷地に留まっています。
「その方は、何かご存じなんでしょうか……?」
「多分ね。そういう口ぶりだったもの」
傍らには、黒猫を抱いた
綾辻 綾花
も一緒です。先ほどには
恵御納 夏朝
や
八神 修
の姿も見かけ、彼らも調査のさなかであるようです。
圭花は今、待っています。こうしてしつこく敷地内を散策していれば、向こうからやってくるはず……もう一度。彼女は、そう踏んでいました。
「あの先生、そんなに悪い人には見えなかったのよね……まぁ、顔は分からないけど」
そしてそんな圭花の思惑は、それからいくらもしないうち、的中することとなりました。
「……あなたたち……もしかして、本当に……」
ふたりの背中へ声をかけたのは、件の相手。この学校の教員らしい、ふくよかな体格の中年女性でした。
綾花が丁寧にお辞儀をして、
「ご迷惑をおかけして、すみません。でも、私たち、胡乱路先輩のことを知りたくて……お願いです。何かご存じでしたら、教えてもらえませんか?」
「冷やかしばかりたくさん来るみたいだけど、私たちは今現在の彼女を知っていて、関わってるのよ。悪いけど、引き下がれないの」
女性はしばし見えない顔を傾け、慎重に思案しているように見えました……けれど、そのうちに。圭花や綾花の真剣な瞳に伴う、他の心無い訪問者たちとはどこか違う、真実味に気付いたのかもしれません。
「……ついてきて。話す……話すわ。あの子のこと……」
『ひとさらい』の人間離れした膂力も、歪んだ体格も、うめきのような声も。
暗がりの中に寝そべる、この町も。顔の見えない……感情の覗けない、あの住人たちも。
「俺はサ、思ったんだ。全部、彼女の目が見た、この町の姿なんじゃ無いのかな、って」
志波 武道
は真剣な面持ちで、つぶやくようにそう言いました。
廃墟の一角。探索の末に見つけ出した明かりは、崩れ落ちた天井と壁の向こうから、未だ黒霧がそこかしこに踊りながらも差し込んでいる、日の光。
目の前には、足の一本が折れ曲がりながらもどうにか立っている、金属製の安っぽいデスク。瓦礫と埃を退けた上に広げられているのは、健作が書き付けたメモに、
呉井 陽太
が集めてきた情報もまた、そこには含まれています。
陽太はぎらつく鈍い刃の光を思い出し、何とは無しに腹のあたりをなぞりながら、
「秘子ちゃんは、オレたちとは違う世界の子かも? なんて、思ったりもしたけどねぃ」
「彼女は紛れもなく、現実のこの町にかつて生きていた。そういうことですね」
そう語る健作のろっこんによって浮かび上がった、いくつかの文字……とりわけ重要度の高いと思われるワードを取り出し、過去にこの町で起こったという事件の大まかなあらましを読み取ったところで、今は彼らがそれぞれに、思うところを述べているところです。
冷たい床に座り込んだ
屋敷野 梢
は、丸めた膝へ顔の半ばを隠しながらに、ぽつりと。
「……まだ小学生くらいの子なら、欲望まみれな誘拐犯の怒鳴り散らす声なんて、あんな風に、わけのわからない言葉に聞こえたかもしれませんね。身体も自分より何倍も大きくて、何か、恐ろしげな怪物みたいに見えたのかも」
彼女らが語るのは、推測です。けれど確かに、聞きました。あの、少女の声を。
泣いていた、幼い女の子の言葉を。
「どんな……気持ちだったでしょーね。先輩」
「……『見つけて欲しい』」
勅使河原 悠
。望まずしてこの場へ連れ去られてきた彼女には、その気持ちがある程度理解できるような気もします。
「あるいは、『見て欲しい』……それが、彼女の願いなのかもしれませんね」
す、と目の前を横切って、崩れた壁の向こうを眺めた、
朝鳥 さゆる
。
「……それも含めて、色々と。聞かなきゃならない相手がいるわよね」
心の片隅に自らの破滅を望む彼女も、事ここに至っては、紛れもない当事者ではありました。『ひとさらい』と真っ当な意思の疎通が可能であったなら、さゆるはあらゆる手を駆使して誘導尋問のごとくに、情報を引き出していたでしょう。
それが叶わないなら。
「ラジオから聞こえた、あの声。男の声。ねちっこい喋り……あれは確かに、あの……」
「……無事だったか、みんな!」
廃墟の壁に乱反射したのは、刃引き刀を携えた、
御剣 刀
の声。続き、黒猫を小脇に抱えた
矢萩 咲
、悠や梢へと大股に歩み寄り安否を確かめた、
如月 庚
。
「あの『ひとさらい』たちは、消えちゃったよ。みんなでボコボコにしたら、パッ! ってね、黒い霧みたいに。ああ、しかし興味深い場所だね、ここも」
と、あたりを眺めている
晴海 飛鳥
に。
「生きてたんですねーひこにゃん、ミステリアスなお化けの彼女は見つかりました?」
「キノコは俺のことを何だと思ってるんだい? まーとにかく、みんな無事で良かったよ! 特に、か弱いレディたち!」
ぶれない
八十八旗 信彦
も。
程なく廃墟を出た彼らには、影がかかって見えながらもどこかまぶしく感じられる、太陽との対比によるものでしょうか。
振り返れば止めどなく満ちる暗闇の深さが、やけに目に付きました。
先を行く女性は、綾花と圭花を人気のない図書室へと導くと、児童書の並ぶ棚から一冊の薄っぺらい本を引っ張り出し、その表紙を掲げて見せました。
「……! 『ひめこちゃん』……?」
「本にまでなってたの?」
「地元に縁のある作家とやらが、面白がって書いたものよ。おかげで町の人には、すっかり浸透してしまったわ……」
くすんだ表紙には、黒髪の小さな女の子が、恐ろしい獣のような二匹の怪物に手を引かれ、どこかへ引きずられていく様子が描かれています。
肩を落とし、女性はゆっくりと……ひとつひとつの昔を思い出すように。静かな言葉を紡ぎます。
「私はね、この学校で長年、音楽を教えているの。あの子は……友だちもいなくて、いつもひとりで本を読んでいて。ぼんやりとしていて。私の授業にも、興味が無さそうに見えた……でも、ある時にね。あの子、私のところへ、息を切らせて走って来て。言ったのよ……」
「……なんて、言ったの? 彼女」
記憶の中へ浸りかけた女性を、圭花が引き戻します。綾花の足元で、クロワがふに、と気の抜けた声で鳴いても、女性が気付く様子はありません。
「……『わたし、かしゅになりたい』って。目を輝かせて……何とかっていう歌手をテレビで見て、すごく憧れたんだそうよ。私言ったわ、いいじゃない、夢を持つって大切なことよ。諦めずに努力していれば、いつか必ず叶うわよ、って…………それなのに」
「あ……だ、大丈夫ですか?」
不意にくずおれそうになった女性の肩を、綾花が支えます。
「それなのに……あんな事件……」
女性は、それでも。話し続けます。
ふたりへと、託すように。
「……事件の後。娘の誘拐に気付きもしなかった両親を、町の人々は口々に揶揄したの。陰でこっそりと、あるいはこれ見よがしに……やがて一家は逃げるように、町を出て行ってしまったわ。そして……あの子、友だち付き合いも無かったものね。詳しい事情なんて知らない子供たちは、突然にいなくなったあの子のことを、事件の結末を、好き勝手に口にし始めた。『さらわれて、殺されてしまった』。『バラバラにされて、どこかへ埋められてしまった』『帰ってこなかった』…………あの子っ、生きてるのよ。ちゃんと、生きてるのに……クラスメートたちですら、あの子を! まるで、死んでしまったかのように……!」
その後は嗚咽で、言葉になりませんでした。
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担当ゲームマスター
墨谷幽
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月23日
参加申し込みの期限
2015年09月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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