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黒い羽の宝石泥棒
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泥棒カラスを抱えた
草薙 龍八
は、雑木林の奥までやって来ると、拘束を解いてやる。
そして低く羽ばたいて距離を取った泥棒カラスに、一枚の写真を見せた。
ののこの写真に、赤いバツ印が塗られたものだった。
「ののこが望む『フツウ』を壊したい――……と、お前さんの仲間達に伝え広めてくれ…」
更に龍八は、胸ポケットから水晶柱を取り出してカラスの足元に投げ落とす。
「伝言を頼む礼だ……例のカラスに会わせてくれたら食料を定期的に提供しよう」
泥棒カラスはしばし龍八を見ていたが、やがて逃げるように飛び去って行った。
「宝石はもういらねぇってか……」
水晶は受け取られなかった。こちらが言った事も伝わったのか否か判断できず、龍八は自嘲的な笑みを浮かべながら肩を竦めた。
そこへやって来たのは
御剣 刀
ともう一人、
骨削 瓢
。
「あっちゃぁ~奴さん逃がしちまったのかい! 大事にされる事に飢えてた奴さんを、あっしが引き取ってたぁっぷり愛でてやろうと思ってたのによう(兵力としてねぇ)」
「おいおい御剣、他の奴には気づかれないようにって言ったろう?」
「……木の上から湧いて、降ってきて、勝手に付いてきた」
「よぅよぅ、今更なんだい草薙さんよ。さっきはあっしの特等席に堂々と踏み込んだくせにさぁ?」
悪巧の香りが漂う二人に挟まれた刀は、頭痛を引き起こしそうになりながら溜息を吐いた。
「今回の件……他のカラスに全く関わらず、指示を出すために俺達の様子を窺っているボスがいると予想したが……」
「あぁ。結局、それらしい奴は見つからなかったな」
「全く関わらず~……?」
瓢はコテージを傍観中、乱戦に加わっていなかったカラスがいたことを思い出した。かなり距離が遠かったため何をしていたのかも分からないが、少なくとも指揮を取る様子ではなかったと記憶している。
「……骨削。今回見たこと、あまり言い触らすなよ」
「あんたらの密会のことかい。呉越同舟なんざ見てて飽きないからねぇ。悪いようにはしないよぅ」
そう言ってケラケラと笑う瓢。
すると刀は二人に背を向け、龍八を静かに睨んだ。
「……また悪事を働くようなら、次は敵だ。せいぜい、気を付けておけ……」
「ククク。楽しみにしてるぜ……」
***
普通のカラス達のねぐらは、この雑木林の木々のようだった。リーダー格の泥棒カラスが居なくなったことで統率は失われ、各々の木へ帰っていく。
充満していたカラス達の殺気も鎮静された頃に、桜栄理事長と
八神 修
は到着した。
手当した猫を一時校長室に預けた修は、数々の情報を元にここへ向かったのだが、理事長もなんだかんだ呆けた事を言いながら、内心は生徒達が心配らしく、結局付いて来たのだった。
「もう、解決したみたいですね」
コテージの前には、宝石の小山と、修や理事長を見つけ手を振ってくる生徒達の姿。
「ほんとに取り返しちゃったのね……凄いわぁ」
予想以上の功績に、理事長は目を丸くした。
「取られた物は戻ったか? 足りない者は居ないか?」
「自分のはたぶん皆取ったぜ! はぁぁ、俺のカメラもようやく帰ってきたよぉ~」
修の質問に答えつつ、
久那詞 寛和
は蕩けた表情で愛用のカメラに頬擦りした後、宝石の小山に目を向ける。
「けどやっぱ、泥や砂が結構付いちゃってるんだよねー。このまま持ち主に返すのもアレかなーと」
彼の後ろでは、品物を頬袋に入れていた
李 小麗
が、口の中でざらつく砂をぺっぺっと吐き出そうとしている。
すると修は制服の上着を脱いで広げ、その上に品物を並べた。
「一つ一つ綺麗にして、街の人の被害品は警察に届けよう」
「俺も手伝うぜ!」
「真央ちゃんもーっ!」
手を挙げる
マウル・赤城・スティック
につられ、
後木 真央
もスプーンをカチカチと鳴らしながら意気込む。
「それ、学食から借りてきたやつだって、さっき言ってなかったっけか?」
柏田 貴弘
に指摘を受けた真央はそこでハッとし、
「そうだったぁぁ~!」
などと叫びながら、頭にかぶった鍋と3本のスプーンを学食へ返却するために慌てて走り出した。
数人で品物の汚れを落としていると、
ヨハン・プレストン
がやって来る。
「あ。先輩、取り忘れでも?」
ヨハンは並ぶ品物の中から小さなプラスチックケースを拾い上げると、そのまま立ち去って行った。
彼が手にした意外な物を確かに見た貴弘は、しばし汚れを拭く手を止めた。
「先輩が盗られた物って……コンタクトレンズだったのか……」
「怪我してる鴉は猫同様に手当するつもりだったが……ねぐらに帰ってしまったかな」
辺りを見回した修は、小片にした色ガラス棒を持ち、コテージの中へ向かう。
「何しに行くのぉー?」
「鴉は頭が良いです。酷い目に逢ったままだと人を恨んで襲うようになるかもしれないので……せめてもの気持ちとして」
「ふぅーん? 粋なことするじゃなぁい」
修がコテージから出てくる頃、二階の部屋は沈みかけの夕日を反射した色ガラス棒の破片に彩られていた。
高尾 日菜
と
屋敷野 梢
はおそろいのブレスレットを身に付けると、どちらからともなく歩み寄り、同じ輪に飾られた手首をそっと触れ合わせた。
続いて互いに視線を合わせる二人。取り戻せた安堵と達成感、そして口に出さずとも確かにそこにある信頼を感じ、心からの笑みを零した。
望月 神無
は姉のブレスレットを片手に、持ち主へ電話を掛ける。
「あぁ、姉ちゃん? ブレスレット、無事取り返したぜ。……べつに、凄かねぇよ。……おう。今度、チョコおごってくれよ。じゃあな」
通話を切った神無の元へやってきた
御巫 時子
は、彼女に向かって淑やかに頭を下げる。
「神無さん。カラスさんとお話する時に協力してくださって、ありがとうございました…」
「ん? 大したことじゃねぇよ。こっちの目的も果たせたしな……あ、これ美味いぜ。御巫も食う?」
神無が一口かじった抹茶チョコレートを差し出すと、時子はにこりと微笑んだ。
「いただきます…あ、けど食べたら私も、ろっこんを使われてしまうのでしょうか…?」
「お、その手があったか……なんてな。今日は何もしないでおいてやるよ」
などとやりとりをしながら、二人は談笑するのだった。
「泥棒カラス、どうなったかな」
「わかりません…けれど、いつかまた飼い主さんに会えることを、私は祈ります…」
「皆、案内してくれてありがとねー」
桜庭 円
はにゃーくんの他に、助けた猫に囲まれながら戯れていた。
「カラスとの喧嘩も程々にしなきゃダメだよ?」
「にゃー、にゃー」
元気に鳴くにゃーくんが、猫達に諭す円の真似をしたように見えた。
すると円はくすりと微笑み、その小さく柔らかい身体を抱きしめた。
「あ、八兵衛君100円見つかったー?」
マイペースに歩いていた
七草 八兵衛
は、円の呼び掛けに、手にした百円硬貨を見せる。
「目的達成したし、俺はさっさとかえるよ。こういう場に長居するのは怖いもんね」
と言いながら、八兵衛は持っていたペットボトルに残した水を飲み干した。
「……ん?」
一人、コテージの傍で木の上を見上げている
逆巻 天野
に気付き、
邪衣 士
は声をかけた。
「何かいるのか?」
「いや。ただ、あのカラス達、無事かな……と思って」
「お人好しだな……いや、お鳥好し……?」
普通の動物ならまだしも、泥棒カラスにも気を遣う天野に、微笑しながら溜息を吐く士。
「じゃ、俺は先に帰るよ」
「邪衣……一人で、迷わない?」
「う」
天野の呟くような指摘に背中を刺されたその後、桜栄理事長の掛け声が生徒全員を促す。
「夜の出歩きは一応控えさせることになってるからぁ、皆気を付けて帰りなさぁい!」
「士君、また迷子にならないように一緒に帰ろー! 天野君も!」
「良かったな。同伴者がいて」
「……」
「カラスとの和解が果たせなかったのは残念ですが……奪われた物は全て取り戻せましたね」
森 蓮
は僅かだけ憂いを残しながらも、宝石が返って来て歓喜する人々を見て穏やかに微笑んだ。
そしてののこの隣に並んでいた瑠奈も、ほっと胸を撫で下ろす。
「ののちゃんが無事で良かった……本当に」
「あっ、そうだ、瑠奈ちゃんこれ!」
「え?」
ののこはポケットから、ムーンストーンのペンダントを差し出した。瑠奈がののこを避難させた際、落としてしまっていたらしい。
「一緒にがんばってくれて、ありがとう!」
その笑顔そのものが、瑠奈にとっては何よりもの宝石だと感じた。ペンダントを受け取り、感極まった瑠奈は大きな目を潤ませ、ののこに抱き着いた。
「ののちゃん……大好きっ!」
「わわわっ!?」
「ふぅ……俺のバッジ、全部あるな。取り戻せて良かったぜ」
確認して安堵した
空里花・J・見条
は、中でも特別お気に入りの可愛らしいバッジを手に取り、和やかな笑みを零した。付近でその様子を偶然眺めていた、
ユージーン・バーンズ
に気付かず。
「ほう、随分少女らしい絵柄の……」
「~~~~!! テメェ、ななな何見てやがるーーーッ!!?」
「す、すまない…見られてはいけない物だったのか?」
慌ててバッジを隠し、動揺を顕わに猛ダッシュで逃げていく空里花に驚き、両手を顔の高さまで上げて悪気は無い事を主張するユージーン。
そのほとぼりが冷めた後、ユージーンは手元に戻って来た懐中時計の重みを感じ、祈るように時計をそっと胸に当てた。
「ま、どこぞの奴のお陰でちぃっとトラブルもあったが、なんとか解決できて良かったわ」
浅沼 柳司
は探索中に上空で受けた風の気持ち良さを思い出しながら、腕を上げて身体を伸ばした。
小倉 杏子
も両腕を上げ、跳ねるように喜ぶ。
「わぁーい! お兄ちゃんから貰ったドックタグも、奪還成功でありますー!」
「お前もよー頑張ったな」
「はいっ! であります~」
ドックタグに歓喜し、頭を撫でられてほわほわと笑う杏子。しかしそれを見ながら柳司は、怪訝な顔を浮かべた。
(あの鬼軍曹モードと比べると、同じ人物とは思えへんわな)
「お陰で私も、ブローチを取り返せたわ。それにしても……宝石に込められた人の想いを察知できるろっこん、ね」
泥棒カラスはおそらくもれいびだったと聞いた
エヴァ・ブランシェ
は、しばし考えを巡らす。
「…あのカラスにとって、人の想いは宝石のようにキラキラ輝いて見えているのかもしれないわね」
そしてブローチを両手で包み、その清らかな輝きに思いを馳せた。
「このブローチ、高校入学祝に両親がくれた物なんだけど……一体どんな願いを込めてくれたのかしらね、あの二人」
そして
黒依 アリーセ
は、カラスとの戦闘で傷付いた人達をろっこん『セイレーンの血』によって癒していた。
「ありがとーに!」
「こんくらいの傷、なんてことないけどな。感謝するぜ!」
「お世話になりました……!」
七音 侑
と
風雲児 轟
は事件が解決したことで爽やかに笑っており、一方、先程まで寸分の迷いも無く剣を振るっていた
風鳥院 鷲羽
は、ぺこぺことお辞儀を繰り返すばかり。
「皆の頑張る姿、素敵だったけれど、あまり無茶はしないようにね」
先程からアリーセの指から垂らされている血を見て、
東中居 陽二
は心配の色を浮かべる。
「それ、貧血になったりしないのかい?」
「皆かすり傷程度だったから、大丈夫よ」
そう言いながら指先を拭った後、お守りを持って微笑むアリーセ。手元に戻ってきたことが、よほど嬉しいのだろう。
「これね、ママが作ってくれた幸運のお守りなの」
白兎の足のストラップ。その先には、ガーネットと琥珀があしらわれている。
「……確かに、兎の足は『幸運』をもたらす。そしてガーネットは『信頼と愛情』。琥珀は『心を静める・誰よりも優しく』……なるほどな」
石の知識を持つ陽二は、それらの宝石の意味に違わぬ精神を持ったアリーセを見て、大いに納得した。
「パワーストーンは石自体はただの綺麗な石ってだけかもしれない。
でも、そこに人の想いや気持ちが加わる事でより一層綺麗に輝く、その人だけの本当のパワーストーンになるのかもな……」
彼等が帰路に着く頃には、もう空はすっかり暗くなっていた。
しかしふとそれを見上げればたくさんの星が、夜空に敷かれた宝石のように煌めいていた。
――おしまい――
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あとがき
担当マスター:
イルミネート
ファンレターはマスターページから!
泥棒カラスのニッキーは、皆さんの懸命な行動を見ながら、また一つ賢くなりました。
思いの詰まった宝石は、持ち主の元にある時が一番美しいことを!
だからといって、今度は宝石を持った「人」を狙うようになったりしたら大変。
そうならないよう、手元の石に願掛けしておきましょうか。
胸が熱くなるアクションが多く、皆さん非常に勇敢に挑んでくださいました。
他シナリオで登場した『例のカラス』に気を取られた方々はアクション失敗傾向になってしまいましたが、
私はその鋭い観察眼に感動しておりました。その推察力は必ずや、今後の展開に役立つことでしょう!
それでは皆様、最後までお読みいただきありがとうございました!
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
バトル
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年03月02日
参加申し込みの期限
2013年03月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年03月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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