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黒い羽の宝石泥棒
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二階の窓は開いていたため、最初の一階と同様、無数のカラスが蔓延っていた。
一階と異なるのは、部屋の数ヶ所に宝石の小山があることと、主犯の泥棒カラスが、その一つの上で佇んでいること。
「お爺様から頂いた形見の懐中時計! 大人しく返してもらおうか!」
泥棒カラスの足元に目的の品を見つけた
ユージーン・バーンズ
は果敢に言い放ち、臆することなく進んだ。
一方、
七草 八兵衛
は姿勢を低くして硬貨を探す。
「100円100円……なんか色々高く付いてる気がするけどまぁいいや、お金は大事」
「まず、カラスを追い出した方がいいんじゃないか……?」
邪衣 士
はいつもの熊の毛皮を羽織ったり振り回したりして、カラスを怯ませる。
先に来ていた空里花も既に動き、少しずつだがカラスを外へ追いやっていた。
「んー……そうするかぁ~」
身体を起こした八兵衛は、持参したペットボトルの水を半分、自分の手の上に零した。ろっこん『リキッドバルーン』によりその水は球状になって浮かび、カラスの方へと漂っていく。
普段見ることのない形で浮遊する水に戸惑っているらしく、カラスはバルーンが近付くとさっと距離を取る。
「お、意外にきいてる……あれ」
しかし、浮いた水は数秒で重力に従って床に砕けてしまう。ふと後ろを見ると、
野々 ののこ
がいた。
「先輩かっこいい! 八兵衛君の手品も凄い! 私も何かできないかなぁ?」
「ののこさん、危ないですから下がってください……!」
その近くには、ののこを宥める
森 蓮
と、前に立ちはだかる
夢宮 瑠奈
が付いていた。
(これでももれいびのはしくれだから……カラスの攻撃からののちゃんを守るくらいはできる)
幸いにも、主犯のカラスは特別ののこを狙う様子はない。しかし通常のカラスも、隙あらば威嚇を示してくるため油断はできない。
カラスの羽が腕に当たる度に身体が怯える。しかし今は恐怖よりも、瑠奈が持つ使命感が勝っていた。
「誰にも襲わせない…! ののちゃんを守るためなら、これだって――!」
瑠奈は、一番想いを篭めてきたムーンストーンのペンダントを外し、カラス達に向かって投げようと握り締めた。
その時。
「えっ?」
宝石や反射板が付いた黒い帽子が、瑠奈のすぐ横を過ぎる。隣に現れた高い背の男を見上げると、鋭い目を見開いた
ヨハン・プレストン
がいた。
直後、ヨハンは床を蹴り、真っ直ぐに泥棒カラスへ向かう。
「カァッ!」
短い鳴き声と共に羽ばたき、すぐ様ヨハンに反攻した泥棒カラスだったが、彼は一寸の狂いもない動きでカラスを見事床に取り押さえた。
「……」
彼のろっこん『プロジウム』。発動中は感情が排除されているため、周囲から沸く歓声にも、ヨハンは全く反応を示さなかった。
リーダーが捕らえられたためか、カラス達の動向が今まで以上に乱れ始める。
「……うるさいなぁ」
八兵衛は面倒臭そうに溜息を吐くと、水が半分残ったペットボトルの口をしっかり閉めた。
「まぁ自己防衛でカラス殴り倒しても、別にいいよね? こいつら、光物ほしさに他人怪我させてるんだし」
そうぼやいて、カラスが集まる位置に振り下ろす。何匹かの羽に掠めただけでも、カラスは充分に狼狽した。
それを見た士は、簡易ながらも強力な武器に少々驚く。
「うわ。結構な鈍器になるんだな、それ……。あんまり、やりすぎるなよ」
「悪いけど俺、動物愛護とかそういうの理解できないんだ、ごめんね」
次は、動きの鈍ったカラスに狙いを定めて振り上げる八兵衛。
「とととっ! よせよせ!」
それが当たった場合、下手をすれば殺してしまい兼ねないと感じた士は、咄嗟に熊の毛皮を八兵衛に被せてその視界を覆った。
すると八兵衛は突然の毛皮の感触に、動きを止める。
「あ……意外とあったかい。熊の毛皮」
そして振り上げられたままのペットボトルを、
逆巻 天野
が没収した。
「そんなにだめかな~?」
悪気無くマイペースに首を傾げる八兵衛。そんな彼に、天野は静かな凄みを込めて諭した。
「だめ……僕が許さない」
「ののちゃん、今のうちに下へ降りよう!」
「場所も広くありませんし、自信のある方にお任せするのが得策でしょう」
「あ、うん、わかった!」
蓮達の説得に、ののこは瑠奈に手を引かれるまま頷いて階段を降りた。
それを見送った刀は、泥棒カラスにも目を向ける。
(主犯のカラス――野々を見ても、特に変化はなかった……)
他の者達との戦い方も見ていたが、どうやら単純に正面から向かってくる人間に対抗しているだけのようだった。
予想とは異なる結果に眉をしかめながら、刀はバンダナを手首に結ぶ。そして室内を飛ぶ最後のカラスを窓の外へ追いやり、窓を閉めた。
***
「ありゃりゃ~派手にやってるねぇ」
付近の木の上から、コテージの内と外の奮闘を傍観しているのは、
骨削 瓢
。
「奴さん無事だといいんだが……おぅ?」
すると瓢は、自分以外にも傍観者がいる事に気付く。離れた木の上でたった一匹、騒ぎには参戦せずじっとその様子を見ている、カラス。
「お仲間が頑張ってるっつーに、よっぽどノリの悪いひねくれ者かねぇ……?」
目を細めて双眼鏡を取り出した時、瓢は自分が座る隣の枝に揺れを感じた。
草薙 龍八
が同じ木に登って来たのだった。
「よぉ。邪魔するぜ」
「やぁ~名悪役さんじゃないかぃ。今回はいったいどんなワルをお企みでぇ……って、ちょい!」
にやにやする瓢の枝に、先程より大きな揺れが起こり思わずバランスを崩しそうになる。龍八が幹を蹴って、小屋に向かって跳躍したのだ。
「ヒュー、無茶なことしなさる。嫌いじゃないがねぇ」
ガッシャーン!!
「なに!?」
コテージの二階。先程ようやく閉めた窓を蹴破り、龍八が飛び込んで来る。奪われた品々に注目していた者達は、耳を劈く衝撃に怯んだ。
「あぁーッ! テメェ何しやがる! せっかく締め出したのによォ!」
なんとかお気に入りのバッジを回収した空里花の叫びに、冷酷な笑みで返す龍八。
「ここはカラスの住処なんでしょう? 家を追い出されたカラスの方が不憫だと思いませんか、先輩?」
「……! 草薙……(バンダナは無し。手掛かりは得られなかったか)」
御剣 刀
は軽く歯を噛みながらも、龍八の腕を見る。普段ならば彼の悪意ある行動に太刀打ちしている所だが、今は、影で手を組む者同士。
「……」
龍八もまた、表情を崩さぬまま視線だけをずらし、刀の腕を確認する。
(バンダナが巻かれているのは腕ではなく……手首? 怪我の処置にしては巻き方が不自然。今回の件――奴から見ても、例のカラスとは無関係だったということか)
刀は他の者が見ていない間に、手首のバンダナを示した後、小さく首を振った。その合図で確信した草薙は、刀に微かな頷きを見せた。
「ナメやがって……喧嘩売るなら買ってやるぜ、小僧!」
「おおっと、毎度あり」
怒りに任せた空里花は、ろっこん発動のために叫ぼうと、息を吸う。
一方龍八はろっこん『破空法』の反動に備えるため腰を落とし、そして発動条件の言葉を唱えた。
「クク――うが「うにーーーーーっ!」
ドシャアッ!!
何が起こったのか――その場の誰もが、一瞬では判断が付かなかった。
気付けば、床に突っ伏して動かなくなった龍八の上でゆっくりと起き上がる
七音 侑
の姿がそこにあった。
「うにに~、エアホッパーの蹴り所が悪くて失敗しちゃったに……ちょっと擦り剥いちゃったかに~……あや? わっ、草薙君ー!?」
***
無造作に積まれた宝石の山に辿り着き回収を始める侑だが、持って来た袋の容量では足りないことに気付き困り果てた。
「思ったよりいっぱいだに……持ち切れないかも……」
と、そこへ、
李 小麗
が飛び込んで来る。
「しゃおりーに任せるのだ! む~~~~ん……カッ!」
目を閉じてしばし集中した後、見開く。ろっこん『ぷっくりほっぺ』を発動し、頬が頬袋に変化した小麗は目の前の宝石をがばがばと口に詰め込んでいく。
「たたた、食べちゃった!? それはお菓子じゃないにーっ!」
「ひんはいないのら!」
心配ないのだ、とかろうじて聞き取った侑はまだ少々戸惑いながらも、ハムスターのような小麗がほっぺをいっぱいにする姿が愛らしく、ピロりん☆ と写メを一枚撮影した。
「…見つけました、ブレスレット! あとはこっちの山も……よいしょっと。これで全部!」
三人の袋に品物が全て詰まった事を確認し、立ち上がる
屋敷野 梢
。
「一階のカラスは居なくなったようです。皆さんは先に、こちらへお降りください」
森 蓮
が宝石類を持った小麗達を一階に誘導する。
梢は階段を降りながら、主犯カラスを振り返り、少し寂しそうに囁いた。
「できれば彼らが自分から返してくれれば嬉しかったんですけどー…それどころじゃありませんでしたね…」
***
宝石を回収した部屋に残るのは、戦っていた生徒達と、ヨハンに押さえつけられた主犯の泥棒カラスのみ。
「こいつ、どうする……?」
熊の毛皮の何箇所か毛羽立った部分を整えながら、士が困ったように泥棒カラスを見た。
「バッジも取り返したし、後は退散するのみだが――まあ、ついでにカラス共のボスを『お仕置き』してやるのも悪くは無えな」
空里花が不敵に笑うと、ユージーンは憐れみを含んだ目で俯く。
「私が時計を大事にしているのと同じように、彼らも自分たちの宝物を奪われるのは気に食わないだろう。
たとえ他人から奪ったものだとしても、それを守ろうとする思いを踏みにじることはしたくない。
こちらにとってどれほど大事なものなのかということを伝えられればいいのだが…」
すると泥棒カラスを床に押さえていたヨハンの腕が、僅かに揺れた。拘束を解かれる程では到底無いが、体重の軽い鳥類にしては、押し返してくる力が尋常ではない。
「この力……やはりコイツ、普通の動物とは違う……もれいび……か?」
外のカラス達の鳴き声に掻き消されそうなヨハンの呟きを聞いた刀は、目を細めた。
次の瞬間。
窓際に突っ伏していた龍八が身を翻し、泥棒カラスの身体を引っ掴んで脇に抱えた。
「なっ……!?」
「草薙――!」
「俺はコイツに用があるんだ。じゃあな」
その捨て台詞と共に窓から飛び出した龍八は、木の枝を伝って逃亡する。彼の緑のコートは葉の保護色となり、あっという間に雑木林の中に隠れてしまった。
「……油断したな……」
ヨハンはカラスを捕らえてからはろっこん『プロジウム』を解いていたこともあり、その場の全員が不意を突かれたのだった。
「――奴は俺が追おう。皆は取り戻した品を確認しに行ってくれ」
刀の申し出や龍八の対処にいくつかの討論はあったものの、結果的に同意した一行は他の生徒達が集まるコテージの入り口前へと向かった。
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イルミネート
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
バトル
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年03月02日
参加申し込みの期限
2013年03月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年03月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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