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黒い羽の宝石泥棒
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「……あ」
図書館へ向かう途中、
逆巻 天野
は電柱の陰で羽を休めるカラスと遭遇した。しかしその様子にどこかぎこちなさを感じていると、足の付け根に小さな傷を見つける。
「怪我してる。何故だろう……BB弾か何か、かな」
持っていたハンカチで応急手当をしようと静かに近付いたが、カラスはぱっと跳ねて距離を取った。
「怖がらないで。何もしやしない……。ただ、仲間の元へ帰れるように……独りぼっちって、寂しいから」
天野はカラスに向かって再び手を差しのべる。一時的にカラスはおとなしくなり、応急処置を受け入れた。しかしふっと何かに気付くと、今巻かれようとしていたハンカチをすり抜け、バサバサと逃げ去ってしまった。
「……突然、どうしたんだろう」
米粒ほどの小さな血染みが付いたハンカチを天野が拾うと、後ろからトタトタと軽い足音が近付いてくる。
野々 ののこ
だ。
「待てーぇ! 泥棒カラス~~~ぅわうっ!?」
猪突猛進するののこの襟元を掴んだ天野は、彼女の足を一旦引き止めた。
・・・
「――つまり泥棒カラスを捕まえるのか」
歩きながら説明を受け、天野は納得した。
(いろんな人に追われて、それで怪我をしてたのか…)
先程遭遇したカラスを思い出していると、再び後ろから数人が走って来る。
「ののちゃーん! 一人で突っ走ったら危ないってば~! 邪衣くんはなぜか違う方向に行っちゃうし……」
「……すまん」
「しかしはぐれなくて良かったです」
ののこを追ってきたのは
夢宮 瑠奈
と
邪衣 士
、そして
森 蓮
だった。
瑠奈はののこの正面に立ち、両手をとって大きな瞳を僅かに潤ませる。
「大丈夫? また襲われたりしてない?」
「平気だよ!」
「よかった……! けど、油断しちゃだめ」
「そうですね。日本の鴉、特に都市で活動する嘴太烏は利口です。蛇口を捻って水を飲み、滑り台を滑って遊びます」
「へぇぇ、蓮君もの知り!」
「車で轢いて胡桃を割る際は、規則正しく走る教習所の車で練習し、タイヤが胡桃を踏まなければ、轍に胡桃を移動させるそうです」
すると士がののこに視線を移し、ぽつりと吐く。
「下手したら君より賢いんじゃないか……?」
「そ、そ、そんなことないもん! カラスなんかに負けないよ!」
「脂質を好み、石鹸や和蝋燭を食べる為、火を恐れず、燃える蝋燭を盗み、火事を起こす事もあります。……そんな鴉に立ち向かうののこさんは立派だと思います」
「えっ! えへへ、そうかなー?」
褒められたののこは、単純に照れて笑う。
「島外出身ですが、同じ島の住民として、私も当事者意識を持ち、事件解決に協力します」
「うん! みんなでがんばろー!」
無垢なののこと清純な蓮の和気漂う会話を聞きながら、瑠奈はそっと呟いた。
「……これが全て杞憂ならいいのだけれど」
「ん?」
瑠奈の不安げな表情に、士は小さく首を傾げる。
「あのカラス、ののちゃんを見てまっすぐ向かったって聞いた」
「あぁ…また突っ走って下手に刺激したんじゃないか…? あの鞄に付けてる、サンマさんストラップに惹かれたのかもしれないし」
「うん。……けどもし、他に目的があって襲ったとしたら。ののちゃんのことを知っていたとしたら」
思い詰めるように俯いた後、顔を上げてののこを見つめる瑠奈。
(……本当に奪おうとしているのは、ののちゃんそのものじゃないのか)
士もののこに視線を移しながら、後頭部を掻く仕草をする。
「招集をかけられたんで、そのまま勢いで仕方がなく来たが…。まぁ、乗りかかった船だから見ないふりして帰るわけにもいかないからな…」
すると瑠奈はののこの元に走り寄り、そのまま彼女に抱き着いた。
「わわっ?」
「一緒に宝石を取り戻そうね、ののちゃん!」
「うん! そうだね瑠奈ちゃん!」
宝石奪還は名目上。瑠奈はののこのそばに付き、彼女の護衛を決意するのだった。
一方、士は最近見かけたカラスの動向を思い出した。
「そういえば、校長先生がカラスに狙われてたのは気のせいか…?」
晴れの日に輝く校長の頭は、人の目を引きながらも、眩しさゆえあまり直視できないジレンマがある。
「もしかして光ってる物なら本当に何でもいいのかアイツら…?」
「どうだろう……あ、ねこったーに情報が集まってる。これを信じて足を向けるのも良いかもね」
天野が携帯端末の画面を見ながら、口元に手を当てる。
「様々な人の意見が集約されているのですか。通信技術の進歩は素晴らしいですね」
携帯電話を持たず、そういった手段にあまり馴染みのない蓮は、その利便性に改めて感心する。
「私達も、負傷・盗難の被害者や目撃者から話を伺い、事件現場を観察して対策を考えましょう」
蓮の提案に、士も頷く。
「あぁ。できる限りサポートするよ」
「焦ったところでわからないからね…少しゆっくり歩いてみよう。どうしてカラスがこんなことをするのか、気になるしね」
そう言って、天野は先程のカラスが飛び去っていった空を見上げた。
するとその時、道の先に人影を見つけた瑠奈が声を上げる。
「あっ、あそこにいるの、先輩達かな?」
「ほんとだ! せんぱー…」
ののこが手を振りながら駆け寄った、次の瞬間。
「ヤローーーッ! オレの大事にしていたバッジを盗んでいきやがった!」
2年生の
空里花・J・見条
が力の限りに叫んだ。後輩達は突然の大音量に思わず耳を押さえる。
「アレは特別大事にしていたヤツ…! 許せねー! 許せーぜ! なんとしても取り戻してやる!」
空里花が強く意気込む隣で、同じく2年生の
ユージーン・バーンズ
は腕を組み、頷いた。
「私もやられてしまった。他の被害者の声を聞いても、思い入れのあるものが盗まれているとのこと。ならばなおさら、早急に返してもらわねばなるまい」
「ったく、迷惑極まりないカラスだぜ……あんたは何盗られたんだ?」
「……お爺様から頂いた、形見の懐中時計だ」
ユージーンは目を閉じ、かつて自分の頭を撫でてくれた、皺の刻まれた手を思い出す。
「昔、一度落としてしまったことがあったが、お爺様はひどく悲しい顔をされていたな……あの時は見つかったからよかった。今回も、取り戻さねば」
追憶を辿り、懐中時計に託していた思い出を再確認したユージーンは、青い瞳に固い決意を宿す。
そんなユージーンの話を聞き、自分も盗られたバッジの事を案じる空里花。
(……ハッ!? そういやあの可愛い系のバッジを他の奴らに見られたら恥ずかしくて生きてられねーぜ… 少しぐらい無理するしかねーな…)
内心で肝を冷やす空里花を余所に、士は彼等に声をかける。
「先輩達も、カラスを追っているんですね。俺達も目的は同じです」
「そうか! よし……盗まれたあの缶バッジをとりもどして、ついでにカラスもボコボコにする」
手の平に拳を合わせた空里花の言葉に、ユージーンは僅かに表情を曇らせる。
「…奴らは普通の動物だ。できれば手荒な真似はしたくない」
「鴉を制裁すれば、遺恨を残し、事件の再発を招くかもしれません。人・猫・鴉の共生を目指し、関係者全員が満足と納得ができる方法を考えたいです」
ユージーンの平和的な思いに、蓮が賛同する。
そうして割れる意見に士は小さく肩を竦めた。
「とにかく……まずは、盗られた物とカラスの居所を探さないとな」
「他の貴金属やエサを囮に使っておびき寄せられないだろうか」
ユージーンが考えていると、瑠奈が自分の鞄を漁り始める。
「あたし、パワーストーンを持ってきました。作戦に必要ならば、提供できます!」
艶めく大小の天然石を、手の上に広げて見せる瑠奈。
「オレもこっちのバッジを餌にしてカラス共が来るのを待つぜ。来たらソレを巣かどっかに持ち帰るはずだ」
空里花も、自分の持つ他のバッジ数個を取り出す。
それらを使ってカラスをおびき出す準備を整える一同。標的が来るまでの間は、ねこったーを見て意見を交わし合ったり、談笑したり、束の間の団欒となった。
(大勢や人間関係って…苦手、かな)
声をかけられれば返事はするものの、彼等と少し距離を置いた天野は遠くを眺め、小さく息を吐いた。
***
ねこったー
――――ハッシュタグ[#おのれカラス]の検索結果
[【拡散希望】寝子島シーサイドでカラスにブローチを奪われました。それっぽいカラスを見かけませんでしたか?情報求む]
[旧市街に住んでるけど、鍵みたいなのを咥えたカラスが西に飛んでくのを見ましたよ]
[三日前、星ヶ丘寮で指輪をやられた。その時は東に飛んでいったと思う]
[同じ被害に遭う人が多いようなので、皆さんの報告を手掛かりに「宝石を奪ったカラスが飛んで行った方向」を地図に書き込みました。アップしておきますね]
[うぇーい。カラスの巣は雛用でしかないんで、カラスの光物の集め先はたぶんねぐらの近く。巣を追ってる皆は要注意ね……]
[ついでに俺の盗まれたカメラは、木の枝……ではなく、木の床? に置かれてるっぽいんだけど……どこだこれ]
[カラスとの共存も考えてみたいです! 盗られたものを奪い返すだけじゃ、イタチごっこです。彼らが望んでる事を知れたら、私達で何かプレゼントできないかな?]
[怪我をしていた猫は手当てできた。俺もこれから盗難品の在処を探しに行く。カラスには、色ガラス棒を砕いたものを光物として与えようと思う。カラスの恨みも軽くしてやりたい、な]
[どーして宝石ばかり集めてるんでしょーね。人の大切そうなものばかりですし。カラス達も「大切に思う心」が欲しーとか…嫉妬からか、猫と喧嘩してるのもよく見かけます]
[カラスに詳しい人に、事件のカラスのことを聞いてきた。普通のカラスは、正面から人に向かうなんて滅多にしない。やっぱり事件のカラスは攻撃性が異常だと言ってた]
[あと、巣は警察がいくつか見つけて調査済みたいだけど、盗まれた物は無かったってさ]
――――――――
「こんなトコかな。デマと思われても構わないや!」
ねこったーのタイムラインに、新しく入手した情報を流し終えた
風雲児 轟
は、一仕事の達成感から爽やかに笑った。
そして同級の
風鳥院 鷲羽
も、今回の事件解決のため動いていた。
「やはり鴉さんの習性から考えても、今回の一件何やら妙な気がしますね」
「あぁ。何より、皆が困ってるのを見過ごす訳にはいかねぇ!」
常日頃ヒーローに憧れる轟の血が、彼の使命感を燃やす。拳を握る轟を見て、鷲羽も真剣に頷いた。
「はい! 皆さんの大切な物は返してほしいです。それと僕は、ねこったーの何人かもおっしゃっているように、何故鴉さん達が今回の事件を起こしてしまったのかを知りたいです。だって彼らにもちゃんと理由が在るはずですから」
「巣を作るならハンガーとか頑丈なモノを使うしな……光り物好きだから盗るって言っても、少し多すぎる」
「事情も聞かないままこちらの要望を通そうとするのは筋が通らないと思うのです。僕はろっこんを使って、鴉さん達の住家まで飛んで追いかけてその理由を探そうと思います」
そう言いながら早速、竹刀袋の紐を解き始める鷲羽。しかしはっとした轟が咄嗟にその手を止める。
「ちょ、ちょっと待て! 確かあんたのろっこんは、人の姿のまま背中に羽が生えるんだろう? 裏山とかならともかく、この街中じゃ人目に付いちまう」
「そ、そう言われると……そうですね」
轟に指摘を受け、配慮の至らなかった自分を恥じた鷲羽は、小動物のようにしゅんと縮こまった。
一方、何か良い方法は無いかと考えた轟は、あることを思い付き、強気に笑った。
「……いや、大丈夫だ。二人でやればいける!」
「どういうことでしょう?」
「へへっ。耳かせ!」
***
家に帰宅していた桜庭円も、ベッドに腰掛けながらねこったーを眺めていた。ふと視線をずらすと、彼女が飼っている茶トラの子猫が、窓の外を見つめている。
(いつもご機嫌なにゃーくん。でも最近は、なんだかああして悲しそうな顔)
ベッドから立ち上がり、そっとにゃーくんを抱き上げる。
「宝石を狙うカラス……みんなが集めた情報を見てると、どうやら星ヶ丘を中心に勢力図を広げているみたい」
「にゃー…」
「元々そこにいた猫たちはどうしたんだろう。カラスと喧嘩して、困ってどこかに隠れてるのかも?」
にゃーくんの頭を撫でながら、しばし考える円。
「……よし! 猫さん達を探してみよう。一緒に冒険だ、にゃーくん!」
円の明るい掛け声に応じ、それまで大人しくなっていたにゃーくんもぴんと顔を上げた。
「にゃーっ」
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シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
バトル
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年03月02日
参加申し込みの期限
2013年03月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年03月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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