ダンボールハウスの主は言いました。
「この間、おもしろいカードをもらったんだよ。絵柄がとっても綺麗なのっ。
『シマリス書店』さんに、このカードについて載っていて、
引けばどんな事でも、いろんな事が分かるんだって。
すごく面白そうだったから、何冊か解説書も買ってみたんだよっ。
(非常に初心者の気配がする)
それでも、持ち主によっては外れたりもするみたい……
でも、そんな時には魔法の呪文があるって、辻占いをしているおじいさんが教えてくれたの。
「当たるも八卦! 当たらぬも八卦!」
叫んでおけば大丈夫なんだってっ。それでも良ければ占いの勉強も兼ねて、少し占わせてくれないかな?
(テーブルには、絵柄が綺麗なカードが置いてある)
--------------
(端っこに、変なカードが置いてある)
あ、それね。解説書のおまけでついてたのっ。
絵柄が『あんまりにも、へん』だったから、ついカードの方がほしくなっちゃって……
『シマリス書店』さんは何でも売ってるんだねっ。
こっちでも占えるけど……結果もへんだから気をつけてね?
※どちらかお好きなカードをお選びください。綺麗なカードはそれなりに、変なカードはそれっぽい結果がでます。
あわわわっ、武道先輩までいらっしゃった時(その瞬間の認識『光速脱ぎブーメラン先輩』)には、『一体何がどうなっているんだろうっ?』と凄く慌てましたっ。正直、今も慌ててますっ。来て下さって有難う御座いますっ(ぐっ)
改めましてっ、1-4の維都月 茉菜ですっ。どうか宜しくお願いしますっ!
はいっ!ブーメランのお写真が広がってから『極度のブラコン』らしいって伺っております!!(どキッパリと答えていたが、途中からふと表情を静かなものに変えて話を聞き)
寝子島って結構フツウじゃないですからねぇ……(ぽつり)
それでは、まずは1つめから。
(ガッと円を描くようにカードを滑らせて)
むしろ、今まさに『さよなら、心の平穏』状態ですね。
武道先輩、本当に身内と認めた方には本当にべた甘で他の人には普通に優しい。
でも、その実、それを守るためなら手段は選ばない。
寝子島来る前は本当に平和でそんな事気付きもしなかったのに、今の『さよなら、心の平穏』を通して、これからはその二面性と葛藤しながら過ごす事になりそうです。
武道先輩は強くあろうとする人だから、自力で少しずつ対処して行こうとするけれども、
得るものは、山積みになった葛藤による心の悩み。
それを解決していこうと無理するあまり、感性が麻痺してマイウェイしか見なくなる、大切な感性を捨てた別の意味での強さ。
亡くすものは、心の平穏と、今まであった人に対する思いやり。
アドバイスのカードには、『計算ではなく、本当の意味で優しくなってみませんか』と出ています。
もっと直訳してしまうと、「身内の方にも他の方にも『愛情』ではなく『慈愛』が足りていないんじゃないか」と。
二つ目については……
今、絶賛迷走中、といったところでしょうか。普通の人なら、他の人に八つ当たっている位に行き詰っている感がカードから出ていますっ。周りにも知っている人には「ああ、葛藤してるなぁ…」っていうのが伝わる位の勢いです。
でも、その代わりに助けになるものも、分かりやすく出ていますねっ。
必要なものは、『自信』です。
まずは、『今のタイムを出せている自分に、まず自信を持てばいい』とカードに出ていますね。
その上で、それを土台にしてから練習を重ねれば、必然的にタイムが伸びるとほぼ確約されています。
こちらに関しては、自信さえ持てば未来は明るいので大丈夫ですっ。
この様な感じで出ましたが……ど、どうでしょうっ?(汗)
元気な子とはいーことだ!いやぁかなり評判になってるみたいだったし一度俺も占ってみてほしかったから!きちゃった!!(お茶キュー!)
と、占いの時は神妙にしたほうがいいか…
「このままの俺で大丈夫か」と「水泳に関して」っていう2点かな。
前者は…多分噂くらいは聞いたことあるかもしれないけどおれけっこーブラコンでな!ブラコンでな!!
でも弟には彼女できちゃったし早々ちょっかい掛けれなくなってオニーチャンちょう淋しい思いしてるノッ!それと同時にその…ガチなときは頭の中が冷たくなるというかなんというか…
…イヤァこう見えても結構色々巻き込まれたりとかしちゃってテヘペロ☆
自分じゃ元気120%だけどドーモ親友の前で弱音は着たくなることも多くてなぁ…エ?見えない?
だって皆の前では楽しい俺がきっと愉快なんだもぉん!笑ってぷりィず!
寝子島きてからちょっぴり心が音立ててる気がするんだよな…
つまり占ってほしいのは
『今の振る舞いを続けた場合どうなるか(得るもの、失うもの等)』
っていう事かな。
後者は…俺水泳やってて、ちょっぴりスランプ陥っちゃってテヘ!
感覚や糸口は多分つかめてる気がするんだけど、あと一歩、あと一歩が足りない気がするんだ。
こういうのは努力がそのまま結果になるから練習あるのみではあるんだけど、占いでの支えがほしいんだ。
それが良い結果でも悪い結果でも構わない。
『水泳のスランプを抜け出すために、俺にとっての何がその助けとなるか』
ってことだ。もしかしたらとあるテレビ番組で目からうろこの情報げっとして抜け出せるかもしれないし、抜け出せないけど支えになりそうな人がいるかもしれない、そういうのをわかれば知りたいなー……ナンテ!!
オレニトッテハ割と真面目な内容だから、綺麗なカードの方で占ってもらってもいいかな?
どうかこの焼きチョコさくっとバージョンでどうか!どうか!!
武道先輩、いらっしゃいませーっ!
大変お待たせ致しましたーっ!今日は何がご入用でしょうっ!(テンション引きずられてハイに)
(いそいそと紙コップ2つにお茶を注ぎながら。
片方を相手に差し出し、もう片方を自分の手に取り一気飲みして再度注ぎ直す。どうやら焼きチョコが非常に美味しかったものの甘かったらしい)
コッコーカナ、コッコーダネ!おっ邪魔しまぁす☆
俺の番ってことでやってきたぜぃ!
『知性とスピードですか…私自身マイペースなところもあるので、ちょっと意外ですね』
『とはいえ未来の話ですし、きっとこれから変わっていけるかも』
(声が出なくて大変という声に)
『慣れてしまえばなんてことはないですが…周囲の視線が気になってしまうのは、仕方のない事ですね』(苦笑)
『そうですね。つい先日、それに関しては友達にも痛いところを言われたところですよ』(頬を触れて苦笑い)
『私はどうにも他人を優先して心配してしまう傾向があるみたいで』
『その分、自分の事に関しては自己犠牲めいた風にも見えてしまってたみたいです』
『負担を負う事に躊躇はなかった…他人に迷惑をかけることに恐れてたのでしょうね』
(書きつづったあと、すぐさま新しいページを開く)
『占いは詳しくないので大層な事は言えませんけれど これからも頑張ってくださいね』
『何か手伝えることであれば、私も少しばかりですが助力いたします』
『本当に ありがとうございました』(ぺこりと頭を下げると、待合室へと向かった)
うん、スペックの高さを示すカードが何枚も出ていて現状は本当に満ちているのに、将来だけが何故か不都合があったり、邪魔が入ったりというカードがあるんだよ。電気、スピードと情報、知性を示すカードは出ている傍らで、じゃあ株?と思ったら、不正取引に巻き込まれる暗示のカードが出ているんだよ……だから、『パソコンで情報扱うお仕事』そうだね、コピーライティターも含めて、知性とスピードが生かせる職業が合っているんじゃないかという結果になったよっ。
声が出ないのって、本当に大変なんだね……(しばらく何か思案して頭を切り替えるように)
二つ目も、そうだね、これは小淋さん次第だと思うんだよ。
私は、小淋さんが人の心の痛みが分からなくなってしまったら、それはとても哀しい事だと思うし、
でも、人の痛みまで理解して負担になるのも認めたくないところだよ。
(静かに、しかしかなり抑えた強めの口調でそう告げて)
う、うんっ!頑張る!
段々もう夕方だけれども夜までやっているから!(親に叱られない事を良い事に完全な夜遊び娘)
夜になれば、少しは涼しくなるし……!!(うろたえつつも頭を下げてお礼を告げて)
…………
(聞かされた結果に小さく納得するように首を動かす)
『やはりこればかりは将来においても避けては通れない道ですか』
『普通の人に当たり前に出来る事が出来ないのは相当なハンデですしね』
(自分の喉元を軽く触れつつ)
『耐える事は慣れたものですし、時間をかけてでも安心できる場所を探さないと…ですね』
『ニュースをテキストに起こす…コピーライターとかも該当するのでしょうか』
『確かに自分のお部屋だと自分の気分ややる気次第ですからね…』
『筆談での会話はどうしても面とむかっての商談や取引には支障を来すでしょうし』
(ハイスペックが羨ましいの声に苦笑し)
『言うほどなんでもできるわけでもありませんよ』
『なにぶんインドアな環境で過ごす時間が多かったってだけですよ』
『人の目を気にするのも、子供の頃からの癖なのかもしれません』
『二つ目のほうも、こっちも時間をかけてってことなのでしょうね』
『振り切ってしまえば、他の人の苦しみが理解しがたくなってしまう』
『受け入れてしまう事も、自分を一層追い詰める形にもなるかもしれない…のでしょうね』
(そっと目を閉じ)
『それでも、どちらも占ってもらわなければきっと分からなかったことです』
『自分の事は 自分じゃなかなか気付けないものですから』
『たとえ適当だとしても、私には少し気が楽になりました』
『だから維都月さんはどうか、この調子で自信を持ってください』(微笑み)
二つ目は……(カードを纏めて開き)
うん、よっぽどインパクトがあって、時折どころか、きっかけがあれば直ぐに思い出してしまう程大変な事だったんだね。
振り切るには余程の思い切りが必要と出ているよ、しかもその結果として、それを切り離してしまうと、将来的に『傷ついている人の心が理解し辛い状態』になってしまうとカードには出ているよっ(汗)
語弊が出そうだけれども「自分にはこんな事が過去にあった。押し付ける気は無いけれども、ならばその程度ならその位何とでもなるんじゃないか」と無意識に思ってしまって、苦しんでいる人を見流してしまう傾向が出ているよっ(汗)
代わりに振り切らない方は……少し時間は掛かるけれども、小淋さんには受け入れられる器があって、最終的には昇華できると出ているよ。
受け入れられれば、人の心の機微にも反応できて、自分の者ではない苦しみも想像出来る優しい人になれるって。
……ただ、それが正しいのかどうかは分からないかな。
人の心を理解し、同情してしまう事って、本当は凄く大変な事だから……
こんな感じで出ているよっ。適当な程度で少しでもお役立ちになれれば嬉しいのだけれども……(汗)
(ごめんなさいっ、遅くなっちゃったんだよ!(土下座))
うんっ、こっちのカードの方だね。
将来の事かぁ……
(自分の将来についても少し考えてやめる。
カードを引いて)
うん、小淋さんはこれを気に将来の指針を考えられたらと思っているけれども、実現には直ぐに決められる問題ではないと言うのが分かってるから……
(しばし考え)
うん『時間が解決してくれる適材適所』っていう余りにもアバウトなアドバイスが出ているよ。
内容的には小淋さんはスペックが相当高くて実は何でもこなせるのに、声が出ないのが災いしてしまって、社会的に活動できる場が無くて何度も傷ついてしまう暗示が出ているよ。だから、まずはそれでも問題なく受け入れてくれる職業を探すのが良いみたい。……どうしてもそちらが先になってしまう形になりそうだよ。
まずは、『声が出なくても、傷つかないでいられる場所』を時間が掛かっても探した方が良いみたい。物凄く時間は掛かるけれども、小淋さんは何でも出来るから焦る必要はないよ。
そんな小淋さんへの指針は……
うん、『情報を扱う、全てパソコン上でやり取りできるお仕事』が合っているとカードにも出ているよ。
株とかは小淋さんの場合、『いつの間にか不正取引に巻き込まれる』可能性が非常に高いから(酷)、
その辺りのマネートレードではなく、時事ニュースとかをテキストに起こす、時間との勝負的なお仕事に向いているとでているよ。
快適な作業空間も作れるのが理想と出ているから、ご自宅の居心地さえ良ければそこで、これなら筆談の代わりにパソコンでの公平なやり取りが出来るからお薦めかも知れないねぇ。ただ、自宅でのお仕事はさぼりがちになってしまうから、そこだけ気をつければ大丈夫っ。
……小淋さんのハイスペックが羨ましいんだよ……!(泣)
でも、やっぱり声が出ないのは不便なんだね……(出た近い未来等のカード等を見てどんよりしている)↑
『いえ、もう慣れたものですからいつも通りで構いませんよ』
『逆にそちらの方が維都月さんが大変そうですし』(苦笑)
(筆談での対応に悩む相手に、やんわりと対応)
『待ち時間の間に占ってもらう内容も考える時間が出来ましたから大丈夫ですよ』
『拙い言葉での説明になるかもしれませんが 分からない事がありましたら言ってくださいね?』
(一度一呼吸置いた後、再びペンを握り書き連ねる)
『一つは将来の事です』
『高校一年で随分と先の話だとは思うのですけれど、私はどんな職に就こうかというビジョンがあまり見えてこなくて』
『父親は幼い頃に亡くなって、お母さんが喫茶店を開きながらも女手一つで私は育ってきました』
『お母さんは「あなたのやりたいように生きなさい」と言ってくれました』
『でも、自分には大きく踏み出せるほどの目標もまだ有耶無耶です』
『私に見合った職、とまでいかなくとも 今後の将来への大まかな指針…が得られたらと思います』
『二つ目は…私自身の生き方、とも言うべきなのでしょうか』
『あまり深くは言えないのですけれど、この島に来る前の話です』
『ちょっとした事件が起きまして その一件で私は一時期深く傷ついていた時期がありました』
『結果として立ち直ることは出来ましたけれど、今でも時折それを思い出してしまう』
『このまま過去を受け入れて進むべきなのか、振り切って新しく前進するべきなのか』
『簡単にでもいいからそれを教えてほしい です』
『あと、カードは確かこちらから選べばいいのですよね』
(そう書いた後に綺麗なカードに手を置く)
うんっ! お待たせしてしまって大変申し訳ないんだよっ。
(いそいそと、こちらもでも紙コップにお茶を注ぎ、小淋さんの前へ差し出して)
筆談、大変そうだね。自分も、紙に書いた方が読みやすいかな?
(声が出ない方と改めてお相手するにあたり、若干慣れずに悩みながら)
……………
(そっと入口をくぐり、ハウスの中へ入っていく)
『改めて失礼します。次は私の番…ということでいいんですよね?』
(静かにスケブを開き、筆談で描かれた文字を見せる)
…あーあー痛い痛い痛い。何だろう、ものすっごく痛い子だな、僕!知ってた筈だけど!
(心底がっくりして顔を両手で覆い)
その実何も間違ってはいないけれど一匹狼気取りのハリネズミより性質が悪い。…あー、やっぱり人に言われるとこう、…いや、維都月には何一つ罪は無いな。
(ふぅ、と一息吐き)
…と、まぁこうやってリスクも言葉遊びもかなぐり捨てて感情を露にすると“人”に戻って来れるというか、現在を生きてる感じがする。
この振り回され感に疲れるとか嫌気が差すってプライドは遅かれ早かれゴミ箱行きにしろって事はよく解ったよ、今。
(若干げんなりしていたものの自分自身もすっと背筋を伸ばし)
今すぐ聞き入れるのは難しいけど確かに聞いたよ。その言葉は、結果は、大事な物だ。それは今から意識的に取捨選択を始めるとして、「取」とすべきことの第一号だね。
『突然の消失』……。
(思わず小さな泡を水面の縁へ横一列に並べた様に呟き)
……そう。
(ひどく神妙そうに聞き入った後少し瞑目してから浅く頷き)
少なくとも今は即時切り捨てる気にはなれないんだ。その存在は今、僕が寝子島高校で芸術に携わるにあたって必要な目と手でもあるから。
けれど、力ずくで引き摺って進んでもいずれ自分の意思できちんと別れを告げられるというのなら、きっとその方がもう1人の僕と今の僕…即ち弥逢遊琳という人間にとってとても良いことの様に思う。
有難う。
(思考から半歩遅れの言葉紡ぎをそこで終えると仄かに苦い笑みを淡く浮かべ)
…ごめんね、一言で言うなら「それを聴いてほっとした」とか「気が明るくなった」とか言えばいいのだろうけれど。
君には僕の気持ちをなるだけ正しく知ってもらいたいと思って。それが誠意でもあり、或る種お礼だとも感じたから。
(「既に抱えて生きる事を選んでいるようにも~」という言葉に思い当たる節があったかはにかみがちにぎこちなく頷くも努めて苦笑らしき表情をしてみせ)
その辺りに関しては、またその内此処へ来て何か相談するかもしれない。
さっき、少し「縁」という言葉を使ったでしょう?思う所はあるのだけれど、兎角それは君の言を借りるならこのタイミングではないと思うんだ。
(そう言ってとても優しい顔をして)
だから、―君に感謝と敬意を込めて―…『また今度』。ね。
…さて、やっぱり長くなってしまった。浅山、呼んでこなくちゃ。
(立ち上がってお茶を飲み干すと待合室の方へ向かい)
は、はいっ!!(極めて緊張しつつびしっとしゃきっ!と)
……先輩の話はむつかしいけれども、耳を傾ける価値があると思っています。
先輩の話は興味深くて、そして実は出ているカードも面白い。
同じカードが2枚、きちんとシャッフルとカットをしているんのに、2スプレッド両方に出ているんです。
だから、カードが外しているとは思えない以上、自分が読み間違え……(3つに派生している同じカードの意味を思い出して)ああ!【自分はもう、この上なく重体だ。見てくれこの背中に刺さった剣の数を。俺はもう無理だからどうか先に行ってくれ】的な……有難うございますっ、自己解決の上一つ賢くなりました!(勝手に納得)
少し、結果の自信に繋がりました。(出ていたカードを思案しつつ)
今のままでは、やはり近い未来は明るくはないんです。現状何もしないままでは、折り合いが付かなくなると。
一応の最終結果では、その知性をもってして乗り越えられる、とは出ていたんですが。最終結果は占った結果を知った時点からコロコロ変わるものなので、普通にスルーしていました。(ぉぃ)
ただ、そこまでの間は、確かに明確ではなくて……(再度カードを引く)
やはり──両立は、ない。とカードはに出ています。
たとえ、自分で切り捨てた場合でも、先輩は多方面に器用な方だから、直ぐに新しいものを新調するように補い進む事が出来るというのと、
抱えて足掻き進む場合でも、状況的には見えざるけれども存在しているものに蓋をして生きるけれども……将来、何かの境にそれは『突然の消失』をもってして、先輩は開放されると出ています。
どちらかを選択しても『先輩自身で選ぶ必要が大前提』となりますが、乗り越えられるという最終結果は変わりません。
前の結果を加味して考えると、先輩は既に抱えて生きる事を選んでいるようにも見受けられますが……
僕にとっては自由が無い=僕が僕で在ると認識出来る事柄の全てを塗り潰される、だったからね。
(根無し草という言葉に開き直ったとも言えるほどあっけらかんとした顔で頷きつつ聞き入り)
人によく大袈裟って言われるから僕にとっては大きな勇気に大きな見返りととれる事を大切にしている感じかな。寧ろそうやって小さな事でもマンネリ解消にしてるのかも。
(きょとんとした後袖で口許を隠し、思考に視線を)
金銭関係…か。僕でさえ突飛に思える事柄だけれど、何故か「もしかして言われるんじゃないか」とも思っていた自分が居る。不思議なものだね。
今は特に興味が無い…というか、臆病さ故にちょっと気が引ける選択肢ではあるけれど、そのくらい今の自分には無関係にしか見えない所に飛んだ方がいいんだね、分かった。少し考えてみる。
……嗚呼。(ソファーか何かに体が沈む様に声音深めるも不意と顔を上げて相手の瞳見つめ)
まず一点、君には臆さないでもらいたいかな。君は僕が訊ねたことに自分が出した結果を使って答えているだけだ。
此処で僕が癇癪でも起こそうものなら僕の器の方がたかが知れているというものだよ。ほら、即開き直って笑えとは言わないけどしゃきっと!
(ぱんっと両手合わせてみせてからしみじみと語りかけ)
生きる事も難しければ生き方を変えるのはもっと難しい。けれど、自分でなく他人に道標を指し示して貰えるとまた印象も与えられるエネルギーも違うのは知ってる。
此処で出た結果がこれからの僕にどう関わるかはともかく、君が君の時間を使って僕の話を真面目に聞き、占ってくれた事に今僕は心から感謝するし、この気持ちはこれからずっと変わらないよ。
絶望というか痛みはあったし、このままじゃモルヒネ代わりの諦念が麻痺どころか綺麗な終わりの為に殺しにくるというのは解る。
ただ、ちょっと傲慢な言い方だけど元々もう1人の僕は『他人に自分を置いて行かせて』きたが正しくて『捨てられてきた』のとは違うんだ。少なくとも僕の主観では。
困ってるのはそれで感じてきた絶望にでなく、僕に停滞してちゃ駄目だって思わせる縁があった為に置き去り…もっと言うなら恐怖や今の自分のキャラクター性に向けたそれなりの愛着から不変を願う自分とは矛盾してる事。
捨てる側になるならそういう僕とはお別れになりそうな…うーん、やっぱり両立は難しいか。それとも捨て難いなら醜くとも、引き摺ってでも足掻き進めって事かな。
(お話を伺って)
…当たるも当たらぬもと言いつつも。占いは『可能性と問題点、それとこれからの掲示』でもあります。私も先輩のような方を占わせて頂けるのは光栄です。
(静かにそう告げつつ、カードを引きいて)
まずは将来の職についてですね。
過去も現在も、先輩は自由でないと生きた心地がしないんですね。どちらかと言えばハイリスクハイリータンが好みで、一歩間違うと高校生活でもマンネリは好まない。
先輩は周囲から実家を継ぐ事を期待されているけれども、ご本人的には安定した寝子島の高校生活が終われば、むしろ新しいことがしたいと思っている。
しかし、将来このままだと本当に何にも決まらないままに『根無し草』になる可能性が高いので、危険と言えば危険です。
一見『今とは全くつながりの無い、突飛と思われるくらいの職に関する知識』を、今のうちから勉強して身につけておくのが一番良いと出ています。
むしろ無いと、将来逃げた先が無く、本当に終了してしまいそうな勢いです。
殊、実家を継がなくても肩書きの付く銀行員から、株にFX、外貨取引に到るまで『金銭を扱う職』には天恵を受けているので、今は全くの0知識でも、そちらの知識を集めると良いと出ていますね。
まずは知識を集める事。
先輩は頭の回転が良いので、証券関連の人のお金を扱うような仕事も好ましいと出ていますね。
もう一件は…
今回はその件に関して今までずっと覚悟を決めてきたつもりで。でも、本音は置いて行かれた事への絶望や悲しみ、裏切られた事への更なる絶望を禁じえない、しかし現在に到るまで、それに気付いた人が誰一人としていない現実。
カードにはこのままだと、そう感じる心まで枯渇すると出ています。気がついたら表に出すまでも無く、自分の人生が早々に幕を降ろしていたような、そんな未来。
答えは結構簡単に出ています。
自身で必要と判断したものを溢れんばかりに集めて。自分で決断し。自分で捨てよ、と。
捨てられる側ではなく『先輩自らが選択し、自らが捨てる側に立て』と。
先輩には、集めるだけのものが既に集まっていますし、これからも集められる器量があります。
先輩は、己から先に進み、取捨選択をすることによって傷つかない道を選べと、カードには出ています。
それによって、失うものを見極める必要が出てきますが、先輩には見極める事が出来る、と。
どうでしょうか…? お、お気に障らなければいいんですが……!(かなり不安)
ああ、有難う、浅山。終わったら1秒でも早く呼びに行くよ。
君の言う『大丈夫』はそのデッキ2つの間、つまり神妙さと珍妙さを行き来してるんだね…。
(一度お茶を飲んでから腰を下ろし)
…うん、本当に纏まらないから訊きたい事とそれに関わりそうな話をざっくりとだけ話す事にする。
占いをする側である君にとってはちょっと違和感かもしれない言葉になるけど、訊きたい事があれば適宜言ってほしい。
ひとつは【僕の将来の職】について。
(少し迷った顔をした後思い切った様に)
……平たい話、実家の甘味処を継ぐのが嫌でね。
僕は、3年間の高校生活だけは自由にさせてほしいと逃げ出して寝子島へ来た。
これが最後の自由だと思って。卒業したら帰って店を継ぐって決めて。
でもね、やっぱり帰りたくないんだ。否、正確には『帰属したくない』が正しいかな。
けれど、今までずっと僕はいずれそうなるって思って来たから、「じゃあどうする?」って思っても何も出てこないんだよ。
占い結果で出てきた方面を妄信して進むことはないだろうけれど、考えようにも選択肢どころか目の前の画面が真っ暗過ぎて何も無いのは困る。
それともうひとつ。
僕、昔から「誰に置いて行かれてもいい」って思って生きて来たんだ。
先述の様に逃げてきた筈なのにイマイチ開放的になりきれず今も怯えたままなのと、この猶予期間が終わる時嫌とか辛いとか喚き散らさない様に、が理由なんだと自分では思ってる。
その所為かな、いずれ連れて行かれるからと座敷牢に座ったまま停滞し続けてる自分が居るんだ。
当たり前だけれど前へ進んでいく友人、…友人でええよね、…うん、友人に曖昧に微笑んだまま置いて行ってもらおうとする…本質的には孤独だから体感時間が長くて、まるで妖の様な自分。
それは切り捨てたらもう僕が僕で無くなるほどに大きくて。かと言って全て表在させてしまったら僕はそう遠くない内に自ら生を閉じる道を選んでしまうと思う。
【そんな自分とどう付き合って行けばいいのか】が知りたいんだ。
僕は幼少の頃から何か大事な物を奪われたり捨てられたりしてずっと逃げて来たのけれど、その代わり抱えてきた物を自分の選択によって置いてくる事はしなかったから、こうして話が纏まらない代わりに出すべき答えもちゃんと此処にあると信じたい。
維都月には整理を手伝ってもらう様な形、かな。カードは此方を選ばせてもらうね。
(そう言って綺麗な方のカードを指し示し)
(恐らく本来見えてはならない類の妖精さん…!)
ううんっ、小淋さんそんな事無いよっ。だって両方だんぼーるだものっ。どちらから入っても狭さ意外に区別がつかない位に同じだし……(自分で言ってて、ちょっとしょんもり)
小淋さーん!向こうのお茶は勅使河原さんの有難い差し入れだから、是非飲んでお待ち下さいだよっ。
飲まないと熱中症になっちゃうっ。健康第一!(と言いながら言った本人は頭に妖精さんが見えているお花畑状態)
先輩っ、大丈夫ですっ!自分も直さなくてはならないのに話し方はしっちゃかめっちゃかですし、『サヨナラ、日本言語』状態です!(そんな事を胸張っていわれてもレベルで胸を張り)
改めましてっ、1-4の維都月茉菜と言いますっ。どうぞ宜しくお願いしますっ!!(深々と頭を下げて)
先輩は何かあられたんですか、それとも何となく運勢とか。どちらも大丈夫ですっ。運勢の方が変える余地があるだけ気は楽ですが……(未熟)
綺麗なカードと、絵が珍妙な寝子島モチーフのカード、どちらか好きな方を選んでくださいっ。
(二つのデッキを並べて置いてみて)
【その妖精さんは色々と見えて大丈夫なのでしょうか…】(口にはしてないが無言のまま心の中で苦笑)
(維都月さんの頼みに了承するようにこくりと頷く)
『分かりました。元より待たせてる人がいるのに横入りする事はしませんので』
『むしろ先に待合室の方に顔出しをするべきだったのに申し訳ないです』(汗)
『では私も改めて自己紹介を』
『1年2組普通科 浅山小淋と申します』
『維都月さんも弥逢先輩も改めてよろしくお願いします』
(筆談で描かれた自己紹介を見せて、軽く頭を下げる)
『それでは私は待合室の方で待たせてもらいますね』
『弥逢先輩も納得のいく結果が出るといいですね』
(書かれたスケブを提示しながら軽く微笑み、待合室に移動する)
妖精ってそれは…。(炎のじゃないよね、なんて頭の片隅でだけこっそり考え)
っふ、ふふっ…いいね、僕、君みたいな子好きだよ。
ならお言葉に甘えて…否、君の言に従うとするかな。
僕はあまり話が上手な方ではないけれど、なるだけそちらのお嬢さんを待たせない為にも短時間で済むよう努力しよう。
…って言うと大抵失敗するのだけれどね。(若干遠い目)
何かもうこの話終わったら此処を涼しく快適にする為の方法でも探しに図書館行こうかな。
ああ、自己紹介がまだだった。
寝子島高校芸術科、2年8組の弥逢遊琳。以後お見知りおきを、ってね。(にっこり微笑みかけ)