月光が差し込む静かな夜。
白い月の光に照らされた泉は
より神秘性を増して見える。
ある少女は静かに語る。
「夜になると月の女神様も時々ここへやってくるのよ。」
*夜の雑談トピックです
*独り言や探索にもどうぞ
最近の映画なの?
知り合いに映画に詳しい人がいるから聞いてみようかしら。
あ…。全くもう、私ったら。
本当にごめんなさいね。
気にしないで頂戴。
(申し訳なさそうに苦笑して
この島はいい島だから、必ず貴方にも
夢中になれるものが見つかると思うわ。
人は心配しすぎると寿命が縮まるというしね。
(住所が書かれた紙を見て)
うん。住所がわかるなら大丈夫ね。
朝になってしまう前に貴方の帰るべき場所へ帰りましょうか。
そうだね、そこまで古い映画というわけではないから意外と見れるかも
(冴来さんの反応に無言になりつつ)
あー…えっと、さっきの言葉は僕の勝手な意見だったかもね(汗)
夢中になる日、か…
この島でそうなるきっかけが一つでも見つかるといいな
こうして冴来さんに出会えた事も、割とワクワクしてたりするからさ
(怒られるという言葉に)
…まぁ、多少なりは、ね?(苦笑)
っていってもこんな体だから迷子になりやすいのも仕方ないのだけど、あんまり心配はかけさせたくないからさ
あぁ、あったあった。確かここに住所が書かれてたはずだよ
(若干おぼつかない手つきながらも、財布から住所の書かれた紙を差し出す)
悲しい映画なのかしら。
一度見てみたいわ。
そうね。そういった意味にもとれるわね。
…確かに…。確かに鮮やかだったわ…。
ええ、素敵なものよ。
貴方にも何れ、私と同じものに
夢中になる日が来るのかしら。
(咲久さんを見てクスリと笑い
…迷子になると、お家の人に叱られるの?
えーと…確か恋愛映画だったかな。
最後には恋人が病気で死んじゃうんだけど、その登場人物の名前を借りたとか言ってたね
(声のトーンにちょっと心配そうになりつつも)
氷のように凍てついた未来…か。それはなんだかちょっと寂しげな意味合いだね
でも、はっきりと鮮やかな未来が来るように…とも取れるんじゃないかな?
確かに、それは困ったものだね(同じように苦笑い)
でも苦しさがあっても最後に楽しめるなら、それは素敵な事なんじゃないかなって思うよ
迷う事を恐れないように…か。
そうだね、ちょっと難しいけど…頑張ってみるよ。色々と想像できることもあって楽しそう
電話…出来なくもないけれど、後が怖いなぁ…(汗)
住所は確か財布と一緒に生徒手帳に書いてたはず…(ごそごそと探し)
そうなの?
どんな映画なのかしら。
私の名前は…。
この名前をくれた人達から
意味を聞いたわけではないから憶測になるけれど
「氷のように硬く冷たく、凍てついた未来」
という意味…かしらね。
(寂しげに目を伏せ、何処か沈んだ声で答え)
楽しさと同じぐらい苦しさも感じているけれどね。
だけれど、やめる気がおきないの。
困ったものね。(苦笑
確かに大変だけれど、時には迷うことも必要なのよ。
迷わなければ気付けない事もあるから。
迷うことを恐れる必要はないの。
逆にそれを楽しむぐらいの気持ちでいた方がいいのよ。
…ああ、大丈夫よ。
迷子になるつもりでいるわけではないから。
出来るだけ早い内に、必ず家に送り届けるわ。
住所がわかれば交番にいけば
貴方の家までの道程を教えて貰える筈だし
電話番号が分かればお家の人に
電話をかけることが出来るのだけど…。
…それじゃあ、おあいこってことで。お互い気にしない方向でいこう(苦笑)
まぁ、そんな感じの意味合いかな。
読み自体は母さんが影響を受けた映画の登場人物から取ったみたいだけど…
(掌に書かれた文字に)
なるほど、そういう字を書くんだね…って言ってもいまいちピンと来なかったりだけど(汗)
冴来さんの名前にはどんな意味があるんだい?
でも、いつでも夢中になれるのはいいね
飽きが来なくて楽しそうだから
二人とも迷っちゃったら大変じゃないかな…?
でも、不安を分け合えるのは賛成、かな。
迷子になって喜ばれるのは初めてだよ
…でも、僕もこうして冴来さんと出会えなかったかもね
今日ばかりは迷子に感謝だね(微笑)
いいえ、気にしないで。
私の方こそ、気を使わせてしまってごめんなさいね。
(書かれた文字を見て)
永久に咲く…そんな意味かしら。
私の名前はこう書くのよ。
(咲久さんの掌を指でなぞり「冴」「来」と書く)
ええ、そうよ。
一つの事に私はいつだって夢中なの。
丁度境目の辺りかしら。
一人で迷うより二人で迷った方がずっといいもの。
不安を二人で半分こしましょう。
こんなことを言うのは不謹慎かもしれないけれど
迷子になってくれてよかったわ。
そうでなければ、こうして貴方と出会うことは
できなかったかもしれないもの。
そうだったんだ。ごめんね、そうとは知らずに聞いちゃって…
あぁ、ちなみに僕の名前はこう書くんだ。
(杖でなぞるように、「咲」と「久」の字を書いてみせる)
ははは、冴来さんはいつだって何かに夢中なんだね
そうだねー。ちょっと大変だけど、それも最初のうちさ
えーっと、確か旧市街だったかな。ちょっと行くとシーサイドタウンにも着けるから、近いくらいなんだけど…
冴来さんが着いてきてくれるなら心強いな(微笑)
…まあ、捨ててしまったというより
取り上げられてしまったという方が正しいのだけどね。(苦笑して
本当ね。一文字違いだわ。
ちょっと嬉しい。
何かに夢中になると誰だってそんなものよ。
私なんていつも盲目気味だし。
そう。最近ここに…。
見知らぬ土地に来ると、慣れるまで苦労するわよね。
貴方のお家はどの辺り?
旧市街?シーサイドタウン?
それとも星ヶ丘の方かしら。
良かったらお家まで送っていってあげる。
へぇ…色んな名前を使い分けてるのかな。
その名前も気になるけど、手放しちゃったなら触れない方がいいのかもね
それじゃあ冴来さんって呼ばせてもらうね。
…よくよく聞いたら、名前の読みも一文字違いだ。
ははは、そんな事はないよ。
時折熱くなると周りが見えなくなることもあるから…言葉通りね(苦笑)
うん、冴来さんはここに居る。今握ってる手がそう教えてくれるよ
あー、そう?逆にそう言われるとなんだか気にしちゃうね…(照れ笑い)
うーん、何処かへ行こうというよりは…家に帰る途中だったって感じ、かな?
実はまだこの島に来たのが最近でね。
この島に何があるのかとか、どんな場所なのかいまいち分からなかったんだ
それで家に帰る途中で、場所を覚えるのも兼ねてぶらぶら歩いてたら、ここに迷い込んじゃった…ってわけ(汗)
ファンタジーな名前だったこともあったわね…。
でも、その名前はとうに手放してしまったから。
今は花風 冴来が私の名前。
私のことはなんと読んでくれても構わないわ。
貴方の好きに呼んで頂戴な。
ええ。
誰かを大切に想うなら、自分自身のことも大切に。
なんて、貴方はちゃんと分かっているみたいだし
お節介だったわね。(苦笑
ええ。私はここにいるわ。
貴方もちゃんと、ここにいる。
大丈夫よ。
逆に、もっと力を込めてくれてもいいぐらいだもの。
そういえば…。
迷子になってしまったということは
何処かへ行こうとしていたのよね。
何処へ行こうとしていたの?
何かを信じるって簡単なようで難しい事だね…
花風冴来さんか…なんだかちょっと日本人っぽい名前で意外。
なんか、もうちょっとファンタジーな外国の名前を想像してたから(ははは、と苦笑い)
でもいい名前だね。
うん、咲久で構わないよ。それじゃあ僕も冴来さんと呼ばせてもらってもいいかな?
ははは、そうだね。自分が参ってちゃ世話ないし
かなり限りはあるとは思うけど…僕の手に収まる程度の手助けをちょっとずつやろうと思うよ
心配してくれてありがとう(微笑)
(そっと手を重ね、そこに居る事を噛みしめるように)
…これが妖精さんの手…花の香りみたいなのもするし、本当にそこにいるんだね
手の感じも細くて柔らかいな。
あ、強く握っちゃってたらごめんね?
貴方にとっては小さなことでも
私にとっては大きなことだわ。
信じる心は中々得られるものではないもの。
私の名前は花風 冴来。
葭原 咲久…。綺麗な響きのいい名前ね。
咲久と呼んでもいい?
誰かの助けになりたいと思うのはいいことだけれど
あまり気を張らないようにね。
自分が意識していなくても
人は誰かを助けているものだから。
ええ、どうぞ。
こうすれば私が近くにいることが
貴方にもっと伝わるかしら。
(咲久さんの手に自身の手をそっと重ねる)
こんな小さな事で良ければ、力になるよ
妖精さんにお礼言われるなんて貴重な経験だな
…そういえば、まだ名前を聞いてなかったね
僕は葭原咲久。妖精さんの名前はなんて言うの?
確かに完璧すぎるのはつまらないね…
ひとりぼっちは寂しいし、そう思うと目が見えないのも些細なことなのかも
色んな人に助けられてる分、いつかは僕も誰かの助けにはなりたいんだけどね
そ、そっか。声は聞こえてたけど、なんだか遠かったからどこかにいるとは思ってたよ
…ねぇ、妖精さん。ちょっとしたお願いというか、質問ではあるんだけど…
妖精さんに触ってみることは、できるのかい?
ええ。貴方がいてくれれば存在を保っていられそう。
…ありがとう、信じてくれて。
そうね…。
でも、なんだって一人で出来てしまったら
きっととてもつまらないわ。
完全であるということは
一人ぼっちであるという事とほぼ同義だから。
誰かの助けを得られるということは
素晴らしいことよ。
うふふ。
実はさっきまで森の木々達に姿を隠してもらっていたの。
驚かせてしまって、ごめんなさいね。
そっか…信じてもらうのも命がけなんだね
でもこうして僕が信じてる間は存在を保てるんだよね。なら大丈夫さ
もちろん、今でも大変と言えば大変ではあるんだけれどね…
色んな人の手を借りない事には出来ない事だっていっぱいあるし(苦笑い)
協力して補うという事では合ってるのかも
そうか、僕の後ろに…って、え!?
ど、どうりで声がどんどん近づいてると思った…
(体はそのままに、首だけ後ろを振り向ける)
そうなの。
妖精は存在を信じてくれる人がいなくなると
存在を保てなくなってしまうしね…。
そう…。
人は自分に足りないものがあると
別のものでそれを補う様に成長するとよくいうものね。
貴方もきっとそうなのでしょうね。
私?ふふ、私はね…。
(そっと咲久さんの背後に移動し)
今、貴方の後ろにいるわ?
神秘の存在だから、信じてもらえるには大変かもしれないね
そう考えると妖精さんも結構大変なんだね
そ、そう?ははは、有難う。
願いは希望に、かぁ。確かに色々と目標にもなるし、一歩を踏み出せるきっかけにはなるかも
(見えないのは不便か、という声に)
うーん、まぁ不便じゃない…と言っちゃうと嘘になるかなあ
みんなと同じことができないし、いつも真っ暗だから歩くのも躊躇っちゃう時もあるし…
この杖がなかったらまともに外も出歩けない
だからもうしょうがないって割り切る事にした。その分、他の感覚はちょっと敏感になった気もするしね
ところで、妖精さんはどこかに隠れているのかい?
それとも案外、僕の近くまで来てたりするのかな
ふふ。そうでしょうね。
私が妖精だと名乗っても、信じてくれる人は余りいなくて…。
だから、信じて貰えて嬉しいわ。
貴方は素直で優しい子ね。
願い事が沢山あるのね。
それはとてもいい事だわ。
願いは希望の力へと変わるものだから。
…目が見えないのは、やっぱり不便?
ふふふ、そう言ってもらえてこっちも嬉しいな
なんだかファンタジーの世界に迷い込んだみたいだ
そっか。それならその女神様に感謝しなきゃだね
叶えたい願い事かあ…うーん、悩んじゃうな
目が見えるようにはなりたいし…友達も欲しいな。選びきれないや(ははは、と苦笑い)