対の衣装を着た精巧な造りの双子人形と
人形サイズの調度品が置かれている。
誰かがここで1人遊びしているとかいないとか。
うー…。意地悪…。
クロウディアの馬鹿。苛めっ子。
貴方なんて、嫌い…。
(されるがままで心地よさそうに目を閉じ
穏やかな声で悪態をついて
私、白くないもの。汚れているもの。
この間、過去をやり直せる
だとかいう変なお店について…。
何も酷いことをしなかったら
どうなっていたかなって思ったんだけど
そうしたら、酷い目にあった…。
光の中にいるのは、辛い…。
本当?ふふ、嬉しいなぁ。
(にこにこしながらそっと手を伸ばし
大切なものを扱うような手つきで髪に触れて
わぁい、サラサラー…。
いいなぁ。凄く綺麗で、羨ましいなぁ。
ねぇ、クロウディア。
私、また貴方と一緒にこの間みたいに
馬鹿なことをして遊びたいな。
一人でああいう事をするよりも
貴方と一緒にした方が、きっと、もっと楽しい…。
ふはははは!諦めが良いのは褒めてやろう(花風さんの頭をぐしゃぐしゃしながら
お前は白いのに黒に混じろうとするからそうなるんだ。
光なんてものはどれだけ眩しくてもだんだん慣れてくるんだよ。
飛び込んじまえ。
お、おう・・・構わんが・・・
それは分かるけど…。
他の人にこういう面を知られるのは…。
でもまあ、貴方だし、いいか…。
(どこか諦めたように
たまに私は何処の群れにも属せないんじゃないかって
思ったりして不安になるの。
光の中は眩しすぎて、闇に一人は寂しすぎて
何処にも帰る場所がないなあって。
白い羊の群れと黒い羊の群れの中で
私だけが灰色の羊でいる、みたいな…。
貴方の髪は、綺麗だなあ…。
触りたい。触ってもいい…?
はっはっはっ!
始末書面倒だよな!俺も出来れば二度と書きたくねぇよ。
それじゃあからかってる意味が無いじゃないか。
そりゃ人間は群れて生きる生き物だからな。
一人よりかは良いもんさ。
うん、怒られた…。
別に寮に火をつけようと
思ったわけじゃないんだけどなあ…。
怒られるのはいいけど、始末書を書くのは疲れる…。
えっ、と…。
からかうのはいいけど
他の人がいないときにしてね?
…恥ずかしいから。
(もじもじと傍により、
クッションを枕にして寝転び
隣に誰かがいてくれるのって
やっぱりいいなあ…。
あぁ、あの時か
やっぱ怒られたんだな。
そうか・・・なら気にしないことにしよう。
別に構わないが、やっぱりお前甘えん坊だな。
今度からかうネタにしよう。
人見知り…。
そっか、私人見知りだったんだ…。
巨大ウツボカズラに瓢と一緒に火をつけて、かな。
貴方もいなかったっけ…?
瓢ったら、始末書全部に
「ごめんねぇ!」って書いて提出して…。
後で士に怒られたみたい。
(くすくすと笑い
あはは。
私も元気だったら、きっと何かしてたと思うし
結局始末書を書く事になってたと思うの。
だから、貴方も気にしないでね?
そう…。
私も寝ようかなあ…。
ねぇ、隣で寝てもいい…?
そりゃ、人見知りで間違い無さそうだな。
本当にすまねぇ・・・
って、前にも書かされたのか。何をやらかしたんだ?
別にその辺は気にしないでくれよ?
多分一人だったとしても暇になったらやってたさ。
何か帰るのもめんどくさくてなぁ。
しばらくしたら勝手に帰る。
どうなんだろ…。
年下の子や女の子は平気なんだけど…。
ううん。
驚いたけど、楽しかったし、大丈夫。
始末書50枚は辛かったけど
前に一度書かされて、慣れてるから。
私こそその、ごめんなさい。
私のせいで、貴方を色々と酷い目にあわせちゃって…。
寝るって、ここで?
家で寝た方がいいんじゃないかなって思うけど…。
ある意味人見知りなのか?
いや、大丈夫だ。
猫鳴館では巻き込んで悪かったなって。
それが言いたかったんだ。寝たいのもあったが。
だ、だって…。
他の人にはあんまり、
入って来て欲しくないんだもの…。
怒らないけどー…。
でも、信頼して貰えてるなら嬉しいかな。
(笑って
ブランケットもあるけど、いる?
>堀
自由が俺の特技でな。
後、お前は多分なにか勘違いしている。
あー、何か俺が邪魔したみたいだな。申し訳ない。
>花風
おいおい・・・そんな追い出すようなことしなくていいじゃねえか・・・。
そりゃあ、お前なら確実に怒らないだろうと言う信頼の現れだ。
っ…下僕の癖にごちゃごちゃと煩いのよ!
早く帰って!
二度とこの部屋に来ないで!
貴方なんか嫌いだわ!
(和哉の後ろ姿にクッションを投げつけ
うぅ、もう、なに…?
理解できない…。
なんで怒らないの…。
なんだかもやもやする…。
クロウディアは、えっと…。
来てくれたのは凄く、嬉しいけど
一応ここ、私の部屋なんだけどな…。
なんでそんな、自分の部屋みたいに寛いでるの…。
ん?
クロウディアさん、あんた自由だな…。
あー…。
(冴来とクロウディアさんを交互にみて
そういや、この間の肉騒ぎでも一緒にいたな…。
なんかわかった気がする。
そういうことか…。
やっぱ置いてったら不味かったか…。
悪かった。
俺は邪魔なのかと思ってさ。
はは、そうだな。
力になりたい。
身内が困ってる時に力になれないってのは気分悪いだろ?
あいつもあいつで色々頑張ってるみたいだしな。
出来る限り様子を見ておく。
そんな怒鳴らなくても帰るって。
今回は本当に邪魔みてぇだし…。
別に礼を期待してたわけじゃないが
貰えるなら嬉しい。
期待しとくよ。
(笑って
じゃあな二人とも。
そうだ、冴来。
部屋に勝手に入るのはいいとして
荒らしてそのままは勘弁してくれ。
片付けるのが面倒だ。
後、煙草吸うのは止めないが
苦いしお前には不味いと思うぞ。
(軽く片手を降り部屋から退出
当然でしょう。
その子達は私のものだもの。
貴方なんかに、触らせないわ。
心配?
この間私を放って何処かに行った癖によく言うわね。
別に無理なんてしていないし、
悩み事もないけれど…。
そんなに私の力になりたいというなら
気が向いたら、頼ってあげてもいい。
今は私より、ももの面倒を見てあげて。
え、あ…。クロウディア…?
(一連の行動をぽかんとした表情で眺め
その後我に帰って和哉を睨みつけて
もう!いいから早く貴方はでていって頂戴!
貴方が入っていい部屋じゃないって言っているでしょう?
今度、手伝ってくれたお礼に
特別に何かお菓子を作ってあげる。
だから、出て行って。…お願い。
よう!
お、ちょうど良い物があるじゃねーか。
おやすみ(勝手に入ってきて勝手にクッションを枕にして勝手にラグマットの上で寝る
あ、俺は気にせず話を続けてくれて構わないぜ。(寝転んだまま二人に手を振って
駄目か…。ちょっと残念だな…。
(立ち上がり名残惜しげに人形から離れて
よくわからんが、お前がそう言うなら
そうなんだろうなあ…。
なんというか、俺の気のせいならいいんだが
最近のお前は妙に無理してる様に見える。
無理に聞き出そうとするつもりはないが
なんか困ってるんなら、頼れ。
俺に出来ることがあるなら手を貸すからさ。
あんまり一人で抱え込むなよ?
これでも心配してるんだ。
…駄目。触らないで。
用はこれだけ。
早くこの部屋からでていって。
これを置く為に今回は仕方なく
貴方を部屋に入れたけど
此処は本来、貴方が入っていい部屋じゃないのよ。
(テーブルの前に座り、視線を落として
表面を手で撫でながら
よっ、と。
(引き出しのついた
アンティーク調のローテーブルを
ラグマットの上に設置し)
出来の良い人形だな。
今にも動き出しそうだ。
触ってもいいか?
(部屋の片隅に置かれた人形の側にしゃがみ込み
冴来の方を見て)
はぁ…。
(ため息をつきつつ、花柄のラグマットを床に敷き
持ち込んだクッションやぬいぐるみをぽふぽふ