対の衣装を着た精巧な造りの双子人形と
人形サイズの調度品が置かれている。
誰かがここで1人遊びしているとかいないとか。
PL
冴来と交流しにいらして下さる皆様
いつもありがとうございます。
少々思うことがあり、
非公開にてトピックを立て直させて頂きましたので
今後はそちらの方に遊びに来て頂けたらと思います。
https://rakkami.com/topic/read/1487
今後とも冴来、背後共によろしくお願い致します(・・*
紛い物だなんて、そんなこと…。
どちらかを選ばなければいけない状況になったとしても
私はどうにかして両方を救ってみせるわ…。
あの子を殺すだなんて、絶対に…。
もう、充分でしょう!
黙りなさいよ!
これ以上私の心を、波立たせないで…!
(強く目を瞑り、両手で耳を塞いで
二番目以降の人間に向ける愛なんて、出涸らしのお茶みたいなものじゃないですか
似てるのは色だけで、味も香りも価値はない
だってそうじゃありません?
例えば、二番目に大切な人を殺さないと一番大切な人が死んでしまうような状況っていうのを仮定してみましょうか?
その時貴女は二番目に大切な人をどうします?殺しますよね?
そうしないと一番大切な人が死んでしまうんですから!
……もし、妹さんが一番大切でなくなれば、その瞬間から貴女は妹さんを殺し得るということですよ
極端な話に感じますかね?しかし世界は常に人間に対して選択を迫るものです
二番目以降の人間に向ける、愛の紛い物の正体っていうのは、自分が他者を愛しているという状況に酔うためのおクスリに過ぎません
私はそう信じています
…愛しているわ。
そうでなければ、ずっと護ってあげたい
幸せになって欲しいと願うこの心はなんだというの。
私は妹を愛しているの。
貴女が言うように、妹がなによりも大切ではないとしても
私が妹を愛していることに変わりはない…。
私があの子を手に掛けようとするだなんて
そんなことは絶対に、ありえないわ。
皮肉、という言葉は割と解釈の分かれる言葉ですが、おそらくは貴女が想像されているようなタイプで間違いないでしょう
……貴女が独占欲にかられた時にどういう行動に出るか、岬の一件があった以上今更申し上げるまでもありません、ふふふ。
そもそも……そもそもですよ?貴女は本当に妹さんを愛しておられるのでしょうか?
どうも先程の言葉はご自身に言い聞かせているようなニュアンスを感じましたので
…。
(暗い目で両手を見つめた後、ぬいぐるみを強く抱きしめる
…つまり貴女は、皮肉のきいた
ブラックジョークが大好きなのだと
そういう解釈であっている?
現実の人間にそれを求めるだなんて
なんて悪趣味で下劣なの…。
貴女は、私が嫉妬に駆られれば
妹を容易く手にかけるだろう、と…。
そういう風に、言いたいの…?
どういうジョークが好みか……ふむ、言葉で表すのは難しいですね?
フィーリングの問題ですから、正しく貴女に伝わらないかもしれません
まあでも、好みのジョークを今この場で口にすることは出来るでしょう
(素早く部屋の中に視線を走らせ、少し考えてから)
……あるところに二人の姉妹がおりました
妹が姉に言うところには
「姉様、天使には翼があって空を飛べると言ったよね?」
対して姉は
「ええ、言ったわよ」
「さっき姉様が屋上に行っている時に、姉様の恋人さんに君は天使のようだと言われたの
私はいつお空を飛べるようになるんだろう?」
「……明日よ」
なんてね!あははははっ!
人の感情をジョークだなんていう子に会うのは始めてだわ。
貴女は私を笑いはしても、拒絶をしているわけではない…。
だから、なのかしら…。
貴女好みのジョーク…。
それは一体、どういうものなの?
私は他人を拒絶することはない、とだけは言っておきましょうか?
善人の博愛も悪人の独善も、私にしてみればこの世を彩るジョークのネタに過ぎません
ジョークなんですからそれに水を差すような真似はしませんよ
人の冗談は笑わないと失礼ですからね?
まあ時と場合によって私好みに盛り立ててあげることはありますが……ふふふ
そう、ね…。
そう解釈させてもらうわ…。
…私、貴女のことが嫌いだわ。
なのに何故か、私を惹きつけるような
何かを貴女に感じるのよね…。
これは一体、どういう感情なのかしら…。
(酷く居心地が悪そうに視線を落として
下心がないと解釈して頂くのはどうです?
純粋に貴女とのお喋りを楽しんでいるということで。
…私は、別に…。
…貴女にナイフを向けるつもりなんてないわ…。
特に無い…?
じゃあ貴女はただの暇つぶしで
私にちょっかいをかけているだけだというの…?
……ある武道家は、ナイフを持った暴漢と相対する時の心構えとしてこんな言葉を残しています。
「ナイフを持った人間が攻撃にナイフを使うのは明白である。それに対して、素手の貴方は五体全てを使って迎撃することが出来る。有利なのは貴方だ」……と。
どれ程貴女が私を拒絶しようと、その激情が見え透いている時点で私を退けることは出来ません。
否定はあらゆる反応の中でもっとも予測しやすいものですから。
で、私の目的……ですか。
んー、特にないですね。
な…!?
ふざけた事を…!
わ、私…。私は…。ッ…!
(目に動揺が走り、それを振り払うように頭を振って
再度エレノアさんを強く睨みつけ
的外れな考察ばかりを
並べて喜ぶのはいい加減にして頂戴…。
私は貴女のくだらない妄想の材料ではないわ…。
私は何も隠してなんていない…。
私の心が飢えているだなんて、事実無根もいいところ。
妹を愛し、妹に愛され、妹の為に尽くす事こそが
私の喜びであり、人生の全てよ。
あの子が誰よりも、一番大切。
あの子が世界で一番大事。
この言葉に嘘などない。
あの子より優先している人間なんて
ただの一人も、いはしない…。
ああ、なんて憎らしくて疎ましい…。
一体何が目的でそんな下らない妄言を私に語るの!
貴女の目的は、一体何…!
貴女なんて嫌い…。大嫌いだわ…。
私の人生に貴女は要らない…。
貴女なんて死んでしまえばいいのに…!
…ぁ…。
(ナイフを強く握りしめ、伝わる感触から
自分がナイフに手を伸ばしていることに気がついて
怯えた様子で硬直する。
あー……本当に何も企んでなかったんですが、そう言われると何かしかけたくなりますね?
どうやってちょっかいかけましょう?ワァーオ、すごくわくわくしてきましたよ!
(突然病的な引き笑いを初めて)
……げほっ、げほっ、嘘とまでは言いませんが、私にしてみれば、イヒヒヒヒ、冴来さんのおっしゃったことも真実かどうか、フフフフフ、大分疑問が残ると思いますがね?
つまり……「何よりも」の部分が本当に正しいのかどうか、私はどうにも気になるんですよ。
ああ、もし私の推論が的外れだったらそう仰って下さいよ?
あの岬での一件から、貴女は愛情を初めとした心を満たしてくれるものに非常に飢えていると当たりをつけました。
でも学校で聞く限り、貴女は妹さんに随分慕われているようですね?
なぜ妹さんの愛情は貴方を満たしてくれないのでしょう?
妹さんの人となりについて完璧に把握しているわけでもありませんが、裏表があるタイプじゃないことは分かります。
と、なると、貴女は素の自分を妹にすら隠しているのではないか?
そんな風に邪推してしまいましてね。
はっきり申し上げて……もし、曝け出した自分の全てを認めてくれるような相手に会うことがあれば、貴女のその人間に対する優先度は妹さんを超えることになるでしょう。
貴女は愛することよりも愛されることを好むタイプに見えますから。
あるいは、もうそんな相手に会ってるかもしれませんがね?
さてさて、そういうことを意識された上で、「妹が世界で一番大事」と胸を張って言えますかね?ふふふ……
妹と私は、血が繋がっていないからね…。
似ていないのは当然のことだわ。
…嘘ね。貴女は何かを企んでいる。
妹を虐めたら許さないわよ。
…あの子に害を及ばす存在が、私は何より、大嫌いなの…。
(警戒の色を濃く纏い、エレノアさんを睨んで
無意識に隠し持ったナイフへと手を伸ばす。
甘い夢を見ることも妄想することも、そう大した違いはないと思いますがね?
ま、これ以上はいいでしょう。
(部屋の中を見回し、ふと双子の人形に目を留めて)
……そういえば妹さんがいるんでしたね。
以前洋菓子店で見かけたことがありますよ。
失礼ながら、あまり似ておられないようですね?
雰囲気も、外見も。
それと知らなければ、私も姉妹とは思わなかったでしょう。
……いえ、別に深い意味はないんですがね?ふふふ
…私は妄想なんてしていないわ。
周囲から私に向けられる愛情は本物よ。
私はそう信じている。
それが例え私の思い込みだとしても、私は別に構わない。
真実だなんて、どうだっていいわ。
苦い現実ばかりを見据えて生きるより
甘い夢を信じて生きていく方がずっと幸福。
貴女だってそう思うでしょう?
甘ったるい妄想……ふむ、説明が必要なジョークはジョークじゃないとは言いますが、まあいいでしょう
あの時リボンを例に出しましたが、別にリボンじゃなくったって本質は変わらないんですよ。
テーブルでも窓ガラスでもいい……あるいは人間でも。
人間は他者に対し自分の意志を伝えることが出来ますが、相手からの愛の囁きが真実とは限りません。
それを確かめる手段は無い。
ということは多かれ少なかれ、「相手は自分のことを本当に愛しているのだ」という願望が混ざり込むわけです。
つまり……愛というのは「相手から向けられるもの」ではなく正確には「相手から向けられていると思い込むもの」なんですよ。
思い込みという言葉は妄想と言い換えてもいい。
冴来さんは甘ったるい妄想なんてしていないと自信を持って言いきれます?ふふふ……
…エレノア…。
そういえば住民票に貴女の名前も…。
用も無いのに訪ねてくるだなんて、よほど暇なのね。
私はあいにく忙しい、と言いたいところだけれど
丁度私も退屈していたの。
お喋りねぇ…。
貴女と話すことだなんて、私は特に思いつかないけれど。
また何か甘ったるい妄想でも聞かせてくれるのかしら?