対の衣装を着た精巧な造りの双子人形と
人形サイズの調度品が置かれている。
誰かがここで1人遊びしているとかいないとか。
あー……本当に何も企んでなかったんですが、そう言われると何かしかけたくなりますね?
どうやってちょっかいかけましょう?ワァーオ、すごくわくわくしてきましたよ!
(突然病的な引き笑いを初めて)
……げほっ、げほっ、嘘とまでは言いませんが、私にしてみれば、イヒヒヒヒ、冴来さんのおっしゃったことも真実かどうか、フフフフフ、大分疑問が残ると思いますがね?
つまり……「何よりも」の部分が本当に正しいのかどうか、私はどうにも気になるんですよ。
ああ、もし私の推論が的外れだったらそう仰って下さいよ?
あの岬での一件から、貴女は愛情を初めとした心を満たしてくれるものに非常に飢えていると当たりをつけました。
でも学校で聞く限り、貴女は妹さんに随分慕われているようですね?
なぜ妹さんの愛情は貴方を満たしてくれないのでしょう?
妹さんの人となりについて完璧に把握しているわけでもありませんが、裏表があるタイプじゃないことは分かります。
と、なると、貴女は素の自分を妹にすら隠しているのではないか?
そんな風に邪推してしまいましてね。
はっきり申し上げて……もし、曝け出した自分の全てを認めてくれるような相手に会うことがあれば、貴女のその人間に対する優先度は妹さんを超えることになるでしょう。
貴女は愛することよりも愛されることを好むタイプに見えますから。
あるいは、もうそんな相手に会ってるかもしれませんがね?
さてさて、そういうことを意識された上で、「妹が世界で一番大事」と胸を張って言えますかね?ふふふ……