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ホテル『ニュープラナス』の一夜
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【01:57 201号室】
『……夜未明、シーサイドタウンのとあるホテルの一室で、客の一人が倒れているとの通報を受け、警察が駆けつけたところ……』
突然に流れ出した、やけに古いニュース番組。
安心院 要
、
屋敷野 梢
はまじまじとそれを覗き込み、
「男性は何らかの薬物による中毒死と見られ……か、ふむ」
「む、昔これ、見たことありますよ、私。あの事件から今年で何年……みたいな、ほら、そういう番組で」
「つまりこのニュースは、実際に起こったことを伝えているわけだな。そんな重大事をわざわざ教えてくれるとは、親切なテレビじゃないか」
のんびりと言った要に対して、梢の心臓はもう、破裂寸前のように高鳴りっぱなしです。
ぞっとして部屋を見回し、
「もしかして、もしかすると……それが、この部屋だったり……?」
「……見て」
三宅 葉月
が短く、鋭く。二人へそう言って。
ある一点を、指差しました。
葉月はこの部屋に相当に参っているらしく、表情は冴えず、顔色も青白いものの気丈で、そして冷静でした。
その彼女が、息を呑んだ様子で。
指差す先を見れば。
「あ、あ、あ……悪趣味、ですよ、さすがにこれは……」
「ニュースで言っていた男、のようね……」
梢と葉月の視線は、天井近くへ。
「うむ、そのようだ。まさに、その死因のままというわけだ、こいつは」
納得した様子でうなずいた要の頭上に、浮いていました。
男が。びくり、がくがくと時折、痙攣しながら。
目を剥いて、口元からは止め処なく、泡を吹きながら。
男が、そこに。
【02:02 4階廊下】
二人は、推理の続きを。
何やらぺたぺたと壁を調べる
新井 すばる
をよそに、
ネミッサ・ネモローサ
は、
「最初の死者は、201号室の男。死因は、急性薬物中毒」
「薬物?」
「そう。噂を思い出して、ミスタ新井? 201号室で報告されている現象の中に、こんなのがあったわね。『不自然に下がる室温』『浮かぶように漂いながら見え隠れする人影』」
「なるほど、薬物の中毒症状、ってことかな? 下がるのは室温じゃなく体温で、浮いているのは身体じゃなく、トリップした意識だ」
こくり! と、ネミッサは微笑みながらうなずきます。
「警察は単に、男がどこからか入手してきた薬物をその部屋で摂取し、中毒を起こして死亡したと発表した……それで、おしまい。特に不審な点は見つからず、警察がそれ以上に事件を突き詰めることは、無かった」
「あ、ピンときたよ。そこで例の、509号室の男。探偵! が登場するわけだね? ……っと」
がこん、と妙な音がして、ネミッサはすばるの手元を覗き込みます。
「それは、なあに?」
「不思議に思わなかったかな、ネミッサちゃん。このホテルには、エレベーターがあるのに……階段が見当たらないことに」
すばるがわずかな隙間に手を引っ掛け、ずずず……と開いた、扉。隠されていたそこをくぐれば、
「うん、やっぱりね。あると踏んでたんだよ、封鎖された階段が」
上下に連なる、寒々とした空間。4階の廊下から足を踏み入れれば、埃まみれの壁には、『5F』、とかすれたペンキの文字。
【02:06 408号室】
自分の首を今、強く締め付けている、この両手。その主が先ほどのあの女性であると、
志波 高久
には、確信がありました。
たおやかで白く、美しい、この両手。
枕もとのゴミ箱の中には、彼女の贈り物。あの錠剤が放り込まれています。申し訳なさを覚えつつ、高久がそれを受け取ってやることはできません。
「……か……あ……」
喉へ食い込む白く、細い指。垂れ下がる長い黒髪。仰向けにベッドへ寝そべる自分へのしかかる彼女の、歪んだ顔。その表情は憤怒のようにも、慟哭のようにも見て取れました。
漂う、百合の香り。それも、濃密な。
かろうじて視線を巡らせれば、目に入るのは、部屋中を白く、白く埋め尽くす、百合の花たち。
「ぐ……ゥ、ぇ……」
苦しくは、ありました。確かに。息は詰まり、頭はぼーっとして、熱っぽくて。
けれど高久の胸に、今、恐怖はありません。
もともとそうした性質ではあるのです。何もかもをあるがままに受け入れて、恐れることは無く……それが、高久という人物ではありました。
けれど、それ以上に。
(苦しかったのか? そんなにも、苦しんで……あんたは、死んだのか?)
悲哀。彼に満ちる感情を言葉にするなら、それは自分の首を絞めているこの女性を悼み、哀れむ気持ちでした。
それに。
「…………やっ、ぱり……美人、だなぁ、あんたって…………女は、さ……」
【02:21 404号室】
「最近流行りの『おにぎらず』、具はハムとレタスなのだ。こっちは胡桃じゃこで……デザートには、ブラウニーもあるのだ!」
という、やけに気合の入ったお弁当を堪能した、
後木 真央
と
八神 修
。
二人は食後に、降って湧くように現れたルームサービスの料理を、真央の用意していたフリーザーバッグへ収めました。さすがにこの場で味を確かめるのはためらわれたものの、いかにも美味しそうで、捨ててしまうのはちょっぴり、忍びなかったのです。
「それにしても、どこから現れたのだ~これは誰が作ったのだ?」
作業が終わると、真央はそう言って首を捻りつつも、持ってきた器具を使ってお茶を淹れ始めます。
「不思議なことというのは、起こるものだ……俺はこの前、死んだ兄に会ったよ」
「うぇっ!?」
修は、自分をその名とは別の名で呼んだ、
彼
のことを、ふっと微笑みながら思い出します。
実家のとある部屋で、ふいに感じた気配。振り向いたところに、佇んでいた青年。身構えた修を、彼は、お茶に誘いました。
座卓の上で、湯気を立てながら並んでいた湯呑みの柄を、修は覚えています。
「へ~、不思議なことがあるもんなのだ、はいっ修ちゃん! お茶なのだ~」
「ああ、ありが、……?」
真央が差し出した、それに。修は。
ぴたり、と手を止めて。
「ん? 熱いから早く受け取って欲しいのだ?」
「なぜ……それが、ここにあるんだ?」
「へっ」
真央が両手に一つずつ、白い湯気をたなびかせている、熱いお茶をたたえた、あの見覚えのある絵柄の。
「これ? カバンに入ってたからお茶飲むのに丁度良いと思ったのだ、あれぇ? でも真央ちゃん、こんなの用意してたのだ……?」
湯呑みが、二つ。
固まる二人の横で、三毛猫と白い子猫が、窓際の、何も無い虚空をじっと見つめて、にゃあ、とひと声。
【02:35 階段】
確かめてみれば、思ったとおり。階段は、上下に6階分の高さがありました。
「エレベーターで登るときの感覚を考えれば……空白のフロアは、3階と4階の間」
「ミスタ新井、こういうことね? ネミッサたちが4階だと思っていたのは、本当は5階で」
「5階だと思っていたのが、本当は6階だったんだ。階段が封鎖されていたのは、それを隠すため。そう! つまりは……」
び、と、二人は同時に指差しました。目の前の、扉を。
「「『3階と4階の間には、使われていない、本物の4階がある』!!」」
べったりと赤黒く汚れた、『4F』の文字を。
【02:39 ××××】
「っ、何よ、もう……っ」
苛立たしげに、
桃川 圭花
は手に握った懐中電灯を、ぶんぶんと振り回します。
「大丈夫、か? 桃川……」
「ええ、けど、この懐中電灯が……付かなくて……もうっ!」
天井裏を抜けた先。ひとつの明かりも無い、真っ暗闇の空間。その中を手探りで進む
芹沢 梨樹
にとって、仲間の存在を確かめる手段は、そうして声をかけることしかありません。遮断された視界、静まり返った空間に音は乱反射して、圭花がどこにいるのか、全く分からないのです。
その圭花も、先ほどは深呼吸ひとつで、ぴたりと平静を取り戻して見せたものの……今は、進む先も見えないこの状況に、少しずつ苛立ちを隠せなくなり始めていました。
そのことにすら梨樹は、恐怖を感じて。先ほどから奥歯が、かちかち、かちと鳴るのを止められずにいます。
闇、闇。真っ暗闇。
次第に、二人の間で交わされる、合図と確認を兼ねた会話も少なくなっていき。
「……ちょっと、芹沢君? いるの?」
圭花の呼びかけに、返事は無く。
もう一度圭花は、今度は少し語気を強めて、
「ねえ、芹沢君ってば! いるの? いないの?」
「あ、ああ。すまない。いるよ、ちゃんとここにいる」
「うん、いるよ」
……ぞくり。と。
背中をぶつぶつと、粟立つように走る寒気が、沸騰しかけた圭花の頭を冷やしました……急激に、過剰なほどに。
闇。闇。ざわ、ざわと。そこら中に。何かが。
今度は、小さく。ともすれば震えそうになる声を、必死に押さえつけながら。
「…………いる、の? そこに?」
真っ暗闇。
ぴたり、沈黙。後に。
「いるよ」
「いる」
「いるわ、ここに」
「いる」
「いるよ、ちゃんと」
「いるわ」
「いる」
「いるよ、ずっと」
「ここに」
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墨谷幽
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ブロンズシナリオ(100)
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3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月05日
参加申し込みの期限
2015年03月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月12日 11時00分
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