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ホテル『ニュープラナス』の一夜
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【03:57 503号室】
壁という壁から鳴り響く不穏な音の数々に取り囲まれながらも、
天満 七星
の胸には今、奇妙な安堵が満ちていました。壁から本能的に感じる圧迫感は、消えてはいません……にも関わらず、七星は部屋の中心に立ちながら、微笑みすら浮かべています。
彼女には既に、やかましく鳴る音の全てが、この部屋の中から発せられているものでは無いと、確信していたので。
四方の壁に隠されたお札や、携帯電話に届く不思議な警告や、この503号室が……そして自分がこのホテルの中で果たすべき役割について、彼女は既に、理解していたので。
ぴりりり、と再び携帯電話が鳴って、七星はそれを取り出し、メールの着信を確認します。
相変わらず本文は空白で、件名だけが簡潔に、
『4カイへ カイダンで』
「ええ。心得ましたわ」
にっこり笑ってそう言った瞬間、かちり。いくら試しても開かなかった、入り口ドアの鍵が開く小さな音が、はっきりと聞こえました。
壁の向こうから聞こえる音が、ぴたりと止んでいました。
【04:04 404号室】
「もーどうしたのだがおー、ミルクちゃん? 急に騒いで……?」
後木 真央
が、唐突に、しきりににゃあにゃあと鳴き始めた二匹の猫の、視線をたどってみれば。
「……ど、どこから入ってきたのだ?」
「こ、こちらが聞きたいくらいだわ……!?」
そこには、泡を食ってきょろきょろと周囲を見回す、
深倉 理紗子
。
脈絡も予兆も無く、突然に。二人きりであったはずの404号室へ、人が増えていました。
興味深げに周囲を観察する
芽守 健作
は、さすがに面食らった様子の
八神 修
へ、
「失礼、こちらは何号室ですか?」
「……あ、ああ。404号室だが」
「ふむ、なるほど。私と深倉さんは、405号室から、この部屋へ移動した……ということでしょうか?」
がりがりがりと、メモ帳へ書き付けておかなければならない事項は、尽きません。
「いや。違うな」
「あれぇ、真理ちゃんなのだ!」
冷静に彼らを見回して言った
碓氷 真理
は、真央や修とは面識がありました。
「あ、あの……どういうことなのかしら? 私、良く分かっていないのよ……」
理紗子はおろおろとしていながらも、こうして側に人が増えたことには、素直に安堵を抱いているようです。
四人の注目を集めて、真理はふんっとひとつ鼻を鳴らしてから、口を開きます。
「私たちはみな、404号室にいた。ただ、何時の404号室にいたのか、それだけが違っていた……と、千佳姉が言ってる」
『はぁい♪』
と手を振った守護霊の姿が、彼らに見えていたかどうかは、分かりませんけれど。
修が顎に手を当てて、ふむ、と息を漏らしながら、
「……我々は同じ部屋にいたが、時間軸がずれていた。ということか?」
いつものクールさで言いました。
【04:05 304号室】
「どうして……」
錠剤まみれのベッドに膝を乗せ、
朝鳥 さゆる
は手に持った刃を、壁の肖像画へと突き立てます。突き立て刃を引き、すう、と絵を切り裂きます。ますます溢れ出す錠剤の滝には構わず、二度、三度と切り付けます。
少女の顔を。
「……どうして……私を……拒むの……」
サイドテーブルの引き出しに、メモ用紙や便箋、鉛筆やボールペンなどと一緒に収められていた、何の変哲も無いペーパーナイフ。つまりはそれが、さゆるにとって唯一無二の、脱出への糸口でした。
す、す、とペーパーナイフを引いて、なるべく細かく切れ目を入れていきます。
「やめて……ちがうの……ちがうのよ……私は……」
言い訳がましい響きの声がどこからか聞こえてくるものの、さゆるが躊躇することはありません。
「……私は……あなたを……あなたたちを……愛しているのよ……」
「無理よ」
さゆるはきっぱりと言いながら、もはや何のモチーフかも判然としないほどに切り刻まれた絵の中心へ、壁までも貫く勢いで、思い切り刃先を突き立てました。
「あなたじゃ、あたしは救えない」
【04:12 408号室】
安らかな顔でベッドに寝そべる、
志波 高久
。
まるで死んでいるかのように、静かに……と思いきやごろりと寝返りをうち、ぐうぐうと、彼は深く寝入っています。
ベッド脇のゴミ箱の中に錠剤。サイドテーブルの上には、代わりに、出張先の土産物として買っておいた小さな砂糖菓子が三つ、皿の上へ。
そこにはメモ書きも添えられていて、『良かったら食べてくれ。味は保障する』と走り書き。側には、キャップを付け忘れて転がったままのボールペンもありました。
黒髪の女はそれらを見下ろし、しばし、じいっと。眠る彼の顔を、優しげな笑みを浮かべながら、眺めた後。
くるりと踵を返して歩き出し、そっと入り口の扉を開いて、出て行きました。
皿の上に、砂糖菓子は、二つ。
【04:18 502号室】
部屋にはもう、
大天使 天吏
の姿はありません。
開け放たれた窓。入り込む生暖かい風に揺れるカーテン。絨毯の上、ぽつりと放置されたままの聖書。
彼はもう、ぴくりとも動きません。
結局彼は、鳥のように羽ばたき大空を舞う、偉大な鳥へと変身することはできませんでした。
みっともなく地べたを這う彼を眺め続けた天吏がここを出て行く時、その表情はきっと、愉悦に彩られていたことでしょう。
彼の愛が、天吏を満たすことはありませんでした。
【04:26 201号室】
テレビは突然にぶつりと映像を落とし、以後、二度と何かを映すことは無く。宙を漂う人影も、天井へ染み込むように消えていました。
「姿を見せては消え……なるほど、今流行りの、『つんでれ』というやつか?」
ぽむっと手のひらを叩いた
安心院 要
に、
屋敷野 梢
は思わず、がっくりと肩を落としましたけれど。
ともかく気を取り直し、二人はそれぞれの推論を述べます。
「俺が思うにここは、経営難で潰れたのでは無いだろうか? 先ほどのニュースにもあったろう、ある時このホテルのオーナーが、行方知れずになったと」
いくつか流れた中には確かに、そんなニュースもありました。映し出された写真を、彼は思いだします。このホテルのオーナーだという、小太りな男のモノクロームな肖像。ぎらぎらとした眼光の鋭さに、卑屈そうな顔を。
「彼はホテルを見限り、どこかへ高飛びでもしたのか。それとも……」
「うーん、つまりはこれって、ほら。サイコメトリー? 的なのが、影響してるんじゃないですかねー? この建物に宿った記憶……例えばこの部屋なら、浮かんでた彼の記憶が、不完全に蘇って。それを私たちは今、追体験しているみたいな……あ」
ふと気付くのは、梢の携帯電話。様々な現象を目の当たりにするうち、すっかりその存在を忘れていた、心霊スポット突撃生実況スレッドでは、『反応無くなったぞ』『殺された?』『やべーマジかよ!』なんて、読者たちが勝手な盛り上がりを見せていました。
先ほどまでと打って変わって、静けさを取り戻した201号室を見回し。
三宅 葉月
は、長い髪をさらりと片手で流して、大きく、深く息を吐きます。
あの震えるほどの寒気も、今はどこかへ行ってしまったようです。
ふいに葉月は、壁にかかった抽象画が、斜めに傾いているのが気になりました。
「……? 何かしら、これ」
「ん、どうかしましたー?」
ずれた絵の陰に、何か。白い壁紙に、黒い何かが、見えた気がして。
葉月は抽象画を壁から外し、梢と並んで、それを見つめます。
「……文字、か?」
横合いから覗き込んだ要も、つぶやきます。
文字、のようでした。米粒ほどにも小さな、走り書き。
「っ……」
梢が息を呑みました。要も方眉を下げて、難しい顔を浮かべます。
震える声で……誰かの、この極小の文字へと込められた、強烈な感情に戦慄しながら。葉月はそれを、読み上げました。
「……『もう、ころしたくない』」
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担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月05日
参加申し込みの期限
2015年03月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月12日 11時00分
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