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<納涼ボランティア>寝子島ホタルを守る会からのお願い
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亜魚隈 猯利
はボランティアと趣味を両立していた。
(確かに涼しいな)
彼にとって涼しいことは、イコール釣りのしやすい環境を意味しているに過ぎず、どうしてこれほど涼しいのかという理由についてはあまり興味は沸かなかった。
ボランティアが集結するホタル生息流域を出たり入ったり。様々な箇所で水温を計測する。
(水温自体に変化はないな)
続いて川虫だ。どんな川虫がどれだけいるか。これの差が釣れる魚や期待できる釣果に大きく影響を与える。ゴミ掃除のついでに猯利はそんなことも念入りに調査しようと目論んでいた。
「ん」
猯利と同じように川底を探る者がいる。生物部の
神野 美野梨
だ。
「んーよいしょ」
大きめの石をひっくり返している。
「うーんここにも何もいないな」
石の裏に棲む虫の調査役を担っていたが、少々苦戦中。
「釣りするの?」
そんな彼女に近寄り尋ねる猯利。自分と同様、どんな魚が獲れるかの調査をしていると思ったのだ。
「いえー実は」
美野梨が事情を話すと、猯利はなるほどと小さくうなずいて、おもむろに近くの大石を、下流川から持ち上げて揺すった。
「……なにを?」
美野梨が解せない顔をしているのを尻目に他の石も揺すっていく。ときには垢擦りタオルで石裏を撫でたりもする。小さな石の集まるところでは足でぐりぐりと撹拌した。
「少し下流のとこに採取網を張ったんだ」
大体の石をいじると、網のところへと下っていく。
「石の裏を調べるにはこれが一番効率いいんだよ」
「おお」
猯利が網をすくいあげると、そこには水生昆虫の幼虫が何匹も引っかかっていた。
「これはカゲロウの幼虫だな」
「こっちはクロカワムシね」
「ホタルの餌になる巻貝も何匹かいるね」
漁った石の面積に対する、網に引っかかった巻貝の数を記録する。
「もう少し計数を調べたいので網漁を続けましょう」
「おーけい」
上流に戻る猯利と美野梨。2人で協力しあって石裏の調査を続ける。
屋敷野 梢
は猫又川の水質を科学的な方面から調べている。パックテストを用いて、川のpH値や、含まれている成分を分析した。
「水質がこれまでよりも大きく変わったとか、そういうのはないようですねー」
事前にネットから引っ張りだしていた、寝子島の環境課が報告している水質調査の結果と照らし合わせる。
「この周辺の環境が大きく変わったからホタルの生態も進化した、という結論は早計な気がします」
川辺に座り込みぶつぶつと見解を広げていく。
「ではこの涼しさの正体は一体。やはりホタルそのものを見てみるしかないようですね」
ホタルが日中生息しているであろう茂みのほうへと視線を向ける。
「あら」
カメラで周辺を撮影しつつ、川周辺の茂みを歩いていた
大天使 天吏
は不審な影を発見する。
「ホタルを捕まえようとしている……?」
獣道の真っ只中で何かを探す仕草。落ちた財布を見つけようとしている風には見えない。
「ホタルちゃん出ておいで〜、こっちのちくわはうーまいぞ、っと」
新井 すばる
は、梢に命じられてホタルを捕まえようとしていた。それと同時にこの辺り一帯の環境を把握するため、記録係として撮影やスケッチ、気になった点などを書き留めている。
「……彼らの平均寿命はオスで3日、メス5日」
「ん?」
背後の声に振り返る。天吏だった。
「短い生命を一日でも早く奪いたいの?」
「あ、いや、それは誤解。ボクらは彼らの命が一日でも長くなるお手伝いができればと思ってね」
「?」
「彼らにとって一番住み良い環境は何なのか。これからも毎年ホタルを見るためにボクらにできることはないのか。それが今回のテーマ」
と言った直後、低く生える草むらよりひらりと舞い上がる、黒い小さな影。
「ホタル……?」
「失敬」
それを手でそっと包むすばる。
「ふむ」
包んだ瞬間、手がひんやりする。
「答えあわせに行くとするかな」
ホタルを優しく空の水筒へ入れた。
美野梨と梢の生物部プラス猯利は猫又川から少々歩いた場所に集まっている。少し離れただけで周辺の温度はだいぶ高く感じられる。
「どうよアルタイル、首尾は?」
すばるが梢をあだ名で呼ぶ。
「捕獲&記録係の生還ですね」
「あら、後ろの方は?」
美野梨が尋ねる。天吏がついてきていた。
「ボクの監視役というか……どんな結論を導くのか見届けたいらしい。そちらの方も監視役かな?」
猯利のことだった。
「神野さんと協力して川の生物調査をしてくれたんですよー。虫を捕まえる天才みたいです」
「虫を見れば釣れる魚が大体分かるからね」
猯利にとってはいつも当然のようにやっている作業だから朝飯前だった。
「それで川の状態は?」
「はいーそうですね。まず私の水質調査ですが、ホタルが生きるにはこれ以上ない環境であることが分かりました。pH値、酸素、アンモニア含有量、どれもホタルが生息できる範囲内に収まっていました。また九夜山の水はミネラル豊富で、特にカルシウム分は相当高いですねー」
部長梢の報告を真剣な表情で聞く面々。
「というわけで、繁殖にカルシウムを使う巻貝のカワニナが生きるのにも十分適合しています。神野さんが調べたところによると、綺麗な水質環境で育つ虫が多く、またカワニナの数も相当数確認できたようです」
「なるほどねえ」
何度もうなずくすばる。
「というわけでここまでの結論として、川はこのままの状態を維持することが肝要です。こうやって適度に掃除して人間が置いていったものを取り除いてやることが最善。変にいじっても逆効果でしょう」
「まあ、見えていたことではあるね」
自分と同じ結論に達したことに天吏は心の中で安堵する。
「次にホタルの正体ですね。カワニナが多いことから、ゲンジボタルかなとは推定できます」
「フタを開けてみれば分かることですね」
美野梨がすばるの手中にある水筒を指差す。
「それでは開けてみましょうか」
すばるが水筒のフタを取る。中には一匹のホタルが。
「この大きさ。間違いなくゲンジボタルですね」
脱出口が開くや否や、ホタルは彼らが覗き込む合間を縫って空へと舞い上がる。ひんやりとした風が吹いたような感覚に包まれた。
「閉じ込めてごめんよ。また涼しいところへ戻っておくれ」
手を振るすばる。
「すかさず測定ですね」
水筒の中に温度計を差し込む。
「すごい……どんどん下がっている」
ずれかけた眼鏡をなおす美野梨。
「自然のなせる業とは思えないね」
と猯利が言い、
「神魂……」
一言天吏がつぶやく。
「固有種なんかじゃなくて、もれいびゲンジボタル。これが答えですね」
梢の出した最終結論に、それぞれ思い思いの表情を作った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
小西 秀昭
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年07月16日
参加申し込みの期限
2014年07月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年07月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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