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御鏡 聖
の説得を受けても、なおクマは悩んでいた。
「ちよさんだけでも保健室へ行くべきです」
御鏡は付け足すように言った。
檜扇はクマの心の内に耳を傾ける。
『ちよちゃんはまたひとりぼっち。病院はさみしいと苦しいばっかり』
クマは泣いていた。
涙こそ流さないが、ひとり静かに泣いていた。
最上 るるか
にはその声は聞こえないはずだが、なにか感じ取ったのだろう。
テディをギュッと抱きしめてから、クマの元へ。
クマの前まで来ると、キッとクマを睨みつけ、テディをクマに差し出した。
「目覚めたちよちゃんがクマの不在を寂しがったらあたしのテディを貸すから」
クマはテディを見つめる。
『キミも、ご主人をずっと守ってきたの?』
クマの声はテディにも、最上にも届かない。
そこにはただ真剣な眼差しをした最上と表情のないテディベアがいるだけ。
クマはうなだれるようにして頭を下げた。
『よろしくお願いします』
この言葉は檜扇が翻訳するまでもない。
最上は唇を噛んで、御鏡に向き直る。
「ということだから、あたしも保健室に同行するけどいいよね?」
「説得してくれて、ありがとうございます」
御鏡があんまり嬉しそうに、安心したように笑うものだから、最上はぷいと顔をそらす。
打算的に笑うことなど最上にとっては容易いはずなのに、どうしてかここではそうしなかった。
「よくよく考えるとクマさんが運ぶのは目立ちますから、どなたか……」
「あ、じゃあ響也、手伝ってくれる?」
最上が甘えるように
篠崎 響也
を見た。
篠崎は、面倒くさがらずに頷いてちよをそっと抱き上げた。
篠崎には悲しくなるほど軽いその体が痛ましく思えた。
それでも肌の温みを感じて、ちよが生きていることを実感する。
その後ろに最上と御鏡、それから
千鳥 雅人
が付いていった。
(行ってしまった……)
上穗木 千鶴
はちよが連れて行かれるのを見て、ほっとしたような落胆したような、とにかく体の力が抜けた。
少女の体が心配で緊張していた……というのもあながち間違いではないが、大きな原因は彼女の力にあった。
彼女のろっこんは『運の振れ幅を大きくして、大きな幸運と同等の不幸を呼び寄せる』。
吉祥寺 黒子
と類似した能力だが、吉祥寺と違うのは上穗木が自分の力を認識しているということだ。
上穗木は自身の大きな胸をギュッと抱く。
(この力を使えば、あの子を助けられるかもしれない……)
そう思っても、上穗木は力をちよに使うことを踏みとどまった。
不幸の訪れに怯えて。
ちよを見送るクマの背中は丸い。
激しく落胆するクマとなんとか落ち着いて話そうと周りは努める。
ちよが保健室へ向かってすぐに、
維都月 茉菜
と
八神 修
が学食に着いた。
「電話に出なかったから、メールをしたんだが……」
「ごめんなさいなのだー。まだ見てないのだ」
学校に到着したばかりの八神は、後木や逆巻に現在の状況を確認し、病院での出来事を伝えた。。
ちよが保健室へいった経緯を知らない維都月はクマの肩を軽く叩いた。
力なく振り向いたクマに玄関の花瓶から拝借した紫蘭とカードを差し出す。
少しでも花束っぽく見えるだろうかと、紫蘭にはリボンを巻いて。
「クマさんにプレゼントだよ」
その場の空気を暖かくするような維都月のやわらかい笑顔。
クマは不思議そうにその手から花を受け取る。
「ちよちゃんにもね、これを見せてあげたらいいんだよ」
ちよの名前を聞いてクマは俯いた。
元気のないクマの様子を気にしながらも維都月はやさしく続ける。
「今のあなたのような気持ちになるの」
維都月に促されるままに、クマはカードに書かれた文字を見る。
『だいすき』
クマの体が震える。
今まで、クマはこのたったひとことを伝えることさえできずにいた。
声も出せない、文字も書けない。
なんとか平仮名が読めるだけのクマにとってそのカードは遠い存在のように思える。
「この字なら、そんなに難しくないから。おねえちゃんが、教えてあげるね」
維都月はクマの両手を手に取り、ペンを持たせる。
だいすき、だいすきと何度も一緒になぞった。
維都月がクマと話している間に、
緋紅朱 赫乃
はおそるおそる提案をしていた。
「……もうすぐ学食が開く、よね?
人が、集まってくるかもしれない。移動した方が、いいと思う」
控えめな緋紅朱の言葉だったが、反論する者はいなかった。
それを確認してから、緋紅朱はもうひとつ付け加える。
「候補として、
支援部
の部室は……どうだろうか?」
同じ支援部に所属する
御剣 刀
と
千鳥 雅人
が同意する。
「あそこなら目立たないし、部の活動目的にも噛み合うから、ほかの部員が来ても問題ないだろう」
「そうだねぇ。いつ利用してもいいことになってるし、ね」
桜井 ラッセル
は、うなずきながら確認するように尋ねる。
「屋上の方が目立たないんじゃないか?」
緋紅朱はこれまた控えめに――人見知りゆえというよりは、桜井に対するやさしさ――首を振った。
「……ちよちゃんは、屋内の方がいいと……思います」
「ああ、ごめんな」
言葉少なに語る緋紅朱だったが、桜井にはそれで十分だった。
(目覚めたときに、いつ雨が降るかわからない季節だし、屋上に連れて行くわけにはいかないもんな)
桜井は緋紅朱の発言に気を悪くしていないよと言うように、ニコリと笑う。
「よし、そうと決まれば手を貸す。人が来ないか、空から知らせるよ」
桜井の『空から』という言葉を聞き、ろっこんを知らないものは疑問を抱く。
そういったもの――例えば
遠野 まほろ
は、その後金の鳥が先導するのを見ても、
(ああ……あの人が飼っている小鳥なのですね。賢くて、綺麗な小鳥……)
と思うのだった。
「じゃあ、周りに人がいなければ、その場で止まるよ。
んで、他に人がいれば鳴いて報せる」
桜井が皆に聞こえるようにそう言うと、それぞれ忘れ物がないかといったように、移動の準備を始めた。
そのとき、
双葉 仄
の携帯が鳴る。
双葉が通知を見ると、ネコッターの新着情報だった。
急いで、双葉はネコッターを開く。
『駄猫(テオ)の昼寝』
そのつぶやきと共に、テオが屋上でゴロゴロとしている写真が添えられている。
(大事になりそうだったら最終手段として駄猫に隔離してもらおうと、居場所を探っていたが……)
先を読んで、先を読んで行動していた双葉。
しかし、その事実を誰に告げるでもなくネコッターを消す。
(……必要なかったな)
特別悔しそうな素振りを見せることなく、双葉は学生支援部部室に向かう。
(屋上じゃなくて、よかった……)
桜 月
は気がつかれないようにホッとする。
それは彼女が紫外線に弱いため。
生来、体が丈夫ではない桜は、ずっしりとのしかかる疲労感から息をつく。
それでも、桜は「まだ大丈夫」と言い聞かせ、移動を続けた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月31日
参加申し込みの期限
2013年09月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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