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ロンリー*ドーリー*グローリー
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霧谷 朧
はクマの頭を軽く撫で、明るく話す。
「俺からの質問はお終いさね。クマ君ありがとうね」
穏やかな霧谷の横顔を
桜庭 円
は難しい表情をして眺めている。
(『今の病院では』ね。だから、ご両親は頑張ってるのか)
これから口にする自身の言葉を頭の中で反芻してから、桜庭はクマに歩み寄った。
「だいたいのことはわかったよ」
クマは桜庭の顔を仰ぎ見る。
桜庭は腕を組んで、クマを見下ろす。
「ちよちゃんが苦しいのを見てて辛いのはわかるよ?
しかも、治してるわけじゃないって知ったら尚更だよね。
それでも必要な事なの。
ちよちゃんの病気は治らないかもしれない。
でも、何もしなければもっと悪くなるの」
姉が弟妹に言い聞かせるように、桜庭はクマを諭す。
クマは取り乱さずに、ジッと耳を傾けている。
「時間がたつと悪くなっていくんだよ。
今、病院にいないことでちよちゃんは、この世から居なくなってしまうかもしれないんだよ?」
いなくなる。
クマはいやいやと首を激しく振る。
それを許さないというように桜庭はクマの肩を強く押さえ、目を見た。
「一緒に居ることも出来なくなるし、
その為に働いてる両親もキミ以上に悲しい思いをするの」
そこまで聞いてクマはようやく抵抗するのをやめた。
桜庭もまた穏やかな口調に変わる。
「大事なのは治るって信じる事だよ。
両親は治療を諦めたくないから頑張って働いてるんじゃないの?
だったら、キミは今、一緒に居る時間を大切にして。
クマくんも、ちよちゃんを信じて」
クマは力なく座り込んだ。
病院にいることが一番いいに違いない。
多くのものが同意し、小さくうなずいた。
『ボクはちよちゃんを危険な目に合わせてるんだ。
お父さんもお母さんもジッと頑張って信じてるのに、ボクはただ苦しめることしかできないんだ』
檜扇と笠原だけがクマの独り言を聞いていた。
この言葉を伝えれば、救いの手を差し伸べてくれるかもしれない。
二人にその思いがよぎる。
けれど、二人にはクマがそれを望んでいないということまでしっかり伝わっていた。
(なにもできないのは、あたしだって同じじゃねーか)
(月詠様……私はどうすればよろしいのでしょうか)
結局、二人は口をつぐんだままだった。
桜庭のやさしい厳しさを目の当たりにして、
風雲児 轟
が意見する。
「やり方はどうあれクマはちよちゃんを笑顔にするために行動したんだろ?
その好意まで否定するような言い方はやめろよ」
二人の間に火花が散った。
「目的がまだ果たせてないだろ。俺は手伝ってやりたい」
「どうやって治すの?
あの子の容態は刻一刻と悪くなっていくのに」
遠野 まほろ
は意図せずに、桜庭に加勢する。
「ちよちゃんは病院にいないとだめなんです。
病院は寂しいし悲しいがいっぱい溢れてるけれど……。
それは全部ちよちゃんのためなんです!」
遠野は桜庭と風雲児を気に留めることなく、クマに近寄る。
彼女の目は涙を滲ませ、その両手は包み込むようにクマの頬に触れた。
「寂しいなら遊びに行くよ。
ね、クマさん。
だからちよちゃんを休ませてあげて?」
クマは涙を流すことなく震えている。
このときだけ、檜扇も笠原も彼の声を聞くことをやめた。
「クマさんもちよちゃんの為に頑張ったんだよね。えらいね」
遠野は髪をすくように、クマの頭を撫でる。
クマは遠野に身をゆだねた。桜庭が二人を尊重しながら、提案する。
「一緒に病院に戻らない?
たぶんそれが一番、ちよちゃんと長く一緒に居る方法だから」
クマは静かに首を縦に振ろうとする。
「ちょっと待って欲しいのだ。
轟ちゃんも言ったようにまだなにもしてないのだ。
諦めるにはまだ早すぎるのだ!」
今まで聞くことに徹していた
後木 真央
の感情があふれる。
声を荒げ、涙を流し、『なんとかしたい』と全身を使って叫ぶ。
「僕もその意見には賛成だね」
風雲児、後木の意見に、
逆巻 天野
が同意する。
「少し諦めるには早すぎるんじゃないかな」
再び反論が飛ぶ前に、どちらもの意見汲み取り、
双葉 仄
がギリギリのラインを示した。
「一緒にいたいなら手助けしてやる。友達になってくれるものはここに沢山居る。
だが、その子が死んでしまえば全てが終わる。判るな?」
今ここにいるもの全員に向かって双葉が言い放つ。
「保健室で看ている人間がいるんだ。私たちもできることをやればいいだろ?」
「と言ったはいいものの、どうやって助けるんだ?」
風雲児が誰というでもなく尋ねると、後木がジェスチャー混じりに答えた。
「
前に鴉の羽から神魂が離れた時、しばらく消えずに空を漂うのを見たのだ
」
神魂は願いに惹かれて宿った物のろっこんになると後木は信じている。
突拍子もないと笑う人もいるかもしれない。
けれど彼女はそれを本気で信じ、信じているがゆえに、必ず二人を救えると確信できた。
「クマ自身が付喪神でクマ自身の願いでちよを助けたいと動いているなら、
クマのろっこんはちよちゃんに渡せる可能性があるのだ!
もれいびになればちよちゃんはは丈夫になるのだ。
丈夫になれば、今まで受けられなかった手術が受けられるかもしれないし、
手術を受けるお金が貯まるまで体が持つ可能性が増えるのだ!
それにちよの願いが本物なら、クマはまた生きて動けるようになるはずなのだ」
熱に浮かされたように後木が語る。
「少女をもれいび化は断るよ」
「天野ちゃん!」
逆巻が待ったをかけた。
「それは最後の手段だ」
「今が最後のチャンスなのだ!」
「あの熊が彼女の望みを叶えたくて来たのならそれを叶えてあげたい。
でもな何度も言うがそれは最終手段だ」
後木は苛立ちを隠せない。隠そうとしない。
八神にすがるように助けを求める。
「……後木」
八神は強くうなずいた。
「待って欲しい」
「待てないのだ!」
再び入る横槍に後木がヒステリックに叫ぶ。
声をかけた
毒島 林檎
は、動じることなく――頭を下げた。
突然の出来事に、後木だけでなくその場にいたものが言葉を失う。
「俺にチャンスをくれ!」
「……どういうことだ?」
暗道 忍
が訝しんだ。
毒島は後木に劣らぬ熱意で力説する。
「さっき、アイアンクローを、やっただろ?
あれは俺のろっこんなんだ。病気を治す力がある。
もちろん簡単じゃないと思う。でも絶対やり遂げてみせる!」
毒島の瞳は燃えるように赤い。
暗道は暗く、冷たい目で毒島を見た。
「なぁ、超能力じみた能力を使っても完治は難しいだろ?
中途半端に治しても逆に苦しめることになるなら、楽にしてやれよ」
「そ、そんな」
暗道の言葉に毒島はショックを受ける。
維都月 茉菜
の瞳から一筋の涙が落ちた。
「なんで、」
わなわなと唇を震わせて、維都月は慟哭する。
「なんでそんなこと言うの!
なにそれ、完全に治せないからって、見捨てろって言うの!?」
暗道に今にも飛びつきそうな維都月を
小山内 海
が止めに入る。
『おちついて』
そうスケッチブックを差し出す小山内の青い瞳も、赤く腫れ上がっている。
「あ、ご、ごめんな、さ」
小山内に寄りかかるようにして維都月が涙を流した。
暗道は静かな目をしたまま、その様子をただ眺めていた。
「俺が何をしたところで無駄だと、言うのか?」
毒島が努めて冷静に暗道に尋ねた。
「ああ、無駄だと思うね」
ギリ。毒島が歯を強く食いしばる。
(こんな人のこと、気にしない。絶対助けるって決めたんだもん)
毒島の繊細な心はへし折れそうだった。
それでも、暗道から目をそらさない。
「無駄でも、助ける」
「……そうか」
大きく暗道は息を吐いた。
「あの子が本気で生きたいと願うんならやってみるか」
「え?」
「俺が指示する場所をピンポイントで治せるか?」
「あ、え」
「返事はどっちだ?」
「やってみせる!」
毒島は自身が返事をしたというのに、まだ何が起こったのかわからなかった。
暗道は苦笑した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月31日
参加申し込みの期限
2013年09月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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