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さまよいアルク 最終章~茜色に揺れる魔導帝国ローシルテ
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【魔導帝国の空】
ゆるい風。浮かぶ島。艶めく黒い大地に……茜色の空。
「ハジメマシテの時、まずご挨拶デス。トワデス……って、アルクー! どこいくデスカ?」
トワ・E・ライトフェロゥ
は初めての環境に物怖じもせず、ててて、と歩き出した白黒猫を、後ろからひょいと抱き上げます。アルクはこの場所へたどり着いてからというもの、どこか落ち着かなくて、しばらくトワの腕の中でにいにい、にゃあ! じたばた。しきりに手足を動かしていましたけれど……そのうち諦めたのか、にっこりと笑う彼女の頬を、ぺろりとひとつ舐め上げました。
「まぁ、何だか良く分からんが……」
とは言いつつも、
夜海霧 楓
は冷静そのもの。モフモフの白黒毛並みにご満悦、なトワの頭へぽむっと手のひらを置きながら、街並みをぐるりと眺めて、
「お前らに、目的があるってのは分かった。そいつが元の場所に帰るための、一番の近道だってこともな」
「ギブ・アンド・テイク! そのための、協力はしてやるぜ」
彼とトワは何の因果か、突然にここ、『魔導帝国ローシルテ』なる場所へと、放り出されてしまったようです。けれど、そこには見知った顔があり、事情を聞くことができたのは幸いでした。
「皇帝だったか、そいつにこの猫を会わせるんだろう? なら、まずやるべきは、この制服を脱ぐことだな」
『やっぱり、めだっちゃう?』
自身の赤い襟元を見下ろしつつ、
小山内 海
のスケッチブックに書きつけられた言葉には、楓もうなずきます。彼らを始め、旅人たちの中でも学生らの何人かはいつもの制服姿で、異世界であるこの街並みの中では、どうしても悪目立ちしてしまうようです。
「ああ、統一された衣装は人目を引く。ひとまず、上着だけでも脱いでおけ。本当は、ここらの服に着替えるのが手っ取り早いんだが……」
旅人たちの視線は、白髪の男へ。
ファシナラ。彼の名は、旅人たちの多くが、聞き覚えのあるものです。あの砂と熱風吹き荒ぶ世界で出会った
彼
との関係が、大いに気になるところではありました。
けれど、彼は指を一本、唇の前へ立て、
「それについては、後で考えよう。今はすぐに、ここを離れたほうが良さそうだね」
ちょうど差し掛かった曲がり角、覗いた視線の先に……がしゃ、がしゃと。黒い甲冑を纏い、真紅のマントをなびかせ闊歩する、勇壮な兵士たち。黒光りするライフルのような武器を目にして、旅人たちはとっさに身を隠します。
連なる民家は、どこか中世のヨーロッパのような、それでいて見たことの無いような、この国独自の意匠を色濃く映し出しています。美しい街並みに、兵士たちは良く映えて溶け込み、ここに住まう人々にとって、それらは当たり前の光景であるようです。
「あ……今はまずいよぅ?」
呉井 陽太
の小声に、ちゃきりとそれぞれの武器へと手を這わせた
御剣 刀
や
サキリ・デイジーカッター
は、けれど落ち着いて。小さくこくり、うなずいてみせました。
「あのおっかないので、パーン! されたらイヤだしねぃ、そんなの超コワイ」
「ああ。分かってる」
「念のためさ」
目の前を横切って、兵士たちがやがて次の角を曲がっていったのを見届けてから、待ちかねたように、アルクがにゃおうとひと鳴き。彼らは再び、慎重に歩みを進めます。
魔導帝国。『魔導』。あまり聞きなれないそんな言葉の何たるかを、
薄野 五月
は、兵士たちに随伴するように街中を闊歩する巨体の威容によって、つぶさに体感することとなりました。
「おおー。大きいですねー」
魔導技術とやらの結晶たる、半自動兵器。『ゴーレム』の胸元にもまた、ひときわ大きな茜色の塊がはまりこみ、艶めくような輝きを放っています。
ローシルティウム。それは旅人たちを旅人たらしめた、この旅のキーとなる存在でもありました。
「いやはや、ありがたいね、いつもこうして見回ってくれてるんだから。なあ?」
巨体が歩くたび響く、軋むようなやかましい音。巨大な足音に混じり、聞こえた声に五月が振り向くと、路地にいくつも並んだ露店の並びの中、果物売りの陽気なおじさんが、にこにこ顔でそれを眺めています。
「鎧を着た兵士さんに、ゴーレムさんですか。そうですね、心強いですねー」
「そうだろうとも! 彼らが守ってくれているからこそ、私らはこうして今、豊かな生活を送ることができるわけだ。何とも、ありがたいじゃないか」
怪しまれないよう適当に話を合わせてみると、おじさんは退屈していたのか、聞いてもいないことをべらべらと話し始めました。この町の住人たちの思うところ、その本音を聞くことができればと考えていた五月にとっては、好都合。
「浮遊島生まれの若い子には当たり前の光景かもしれんがね、昔は戦争のたびに敵の飛行艇が飛んでくるわ、敵兵も乗り込んできて街は戦場になるわ、そりゃあ恐ろしかったよ。たびたび属国の連中がクーデターを起こしてドンパチやってたし……それが今じゃ、この安心感だ! 陛下も次なる戦いへ向けてお心を決められたようだし、またひとつかふたつ、どこかの国でも併合したなら、ローシルテはこれからも安泰さ! ところでそれはそうと、気になってたんだが……おたくら、それ、変わった格好だねぇ? どこから来たんだい……」
「おおっと、急がなければー。それではまたー」
ずしり、ずしんとゴーレムは遠ざかっていき、話が不穏な方向へと傾きかけた頃合いを見計らって、五月と旅人たちはそそくさ、その場を離れました。
入り組んだ街並み、中通りの狭い路地へと入りながら、
鈴原 天音
がつぶやきます。
「うーん。戦争かぁ……何だか、怖いところなんだよー」
「あの皇帝の演説も、引っかかってたんだよなー。戦争したがってるみてぇに聞こえてさ……どういうつもりか、本人に聞いてみてぇぜ」
腕組み、首を傾げた
楢木 春彦
の言葉には、先ほどに見上げた茜色の幻影……皇帝と呼ばれる少年の、あどけなくも凛々しいカリスマを思い浮かべます。
この国の、皇帝。彼こそが、アルクの飼い主であるらしいのです。
そんな事実が、旅人たちのこの世界における目的を決定づけました……もちろんその道行きには、兵士。兵器。戦争。剣呑な言葉は尽きません。けれど、
『ようやくたどり着いたんだもん。アルクちゃん、お家に帰してあげないとね!』
「うんうん! そうだよねっ、そのためにここまで来たんだもんね」
神妙な顔で掲げられた海のスケッチブックに、気合十分な
雨寺 凛
。相変わらずトワに抱っこされたままの白黒猫の頭を、にっこり笑って、ナデナデ。
それに、と。凛は、付け加えます。
「アルクくんの飼い主さんに会えたら、きっと……今まで分からなかった、色んなこと。分かるかもしれないもんね」
旅人たちが、白黒猫に導かれるままに目にしてきた、様々な出来事。ローシルティウム。茜色の宝石がもたらす、繁栄と滅び。アルク……あるいは、この旅の目的も。
きっとその終着点にて、絡み合った紐がするりと解けるように、分かることもあるのでしょう。
「トワ! ちびすけ、頭引っ込めろ!」
「わぷっ」
むぎゅうと金髪を懐へかばいつつ、楓は仲間たちへとハンドサインで示し、素早く物陰へ。
けたたましい金属の響きは、車輪が黒い大地を踏みしめる音。長大な砲を構える魔導戦車に乗った兵士の一団が、ぎゃり、ぎゃりり、とやかましく騒ぎ立てながら、旅人たちの側を通り過ぎていきます。初っ端から見つかってしまってはたまりません……息を潜めて、彼らはにわかに高鳴る心臓の鼓動に耐えながら、一団が行き過ぎるのを待ちます。
やがて金属音が遠ざかっていくと、楓は肺に溜めた息を吐き出して、
「……ふう。ファシナラっつったか、あんたの家、まだ遠いのか?」
「いや、あと少し。あそこの路地を入った先だよ」
微笑を浮かべて言った彼、ファシナラの家はこの近くにあるとのこと。旅人たちには勝手の分からない異世界、異国であり、やみくもに動き回るのは当然、危険が伴うでしょう……彼らはひとまずそこで、ひと時身体を休めながらに、今後の方針について話し合うことにしました。
「ファシナラさん、宮殿にお勤めしてたんですよねー? そのコネとかで、何とかならないんです?」
屋敷野 梢
の言うことはもっともでありながら、ファシナラは苦笑いを頬に貼り付け、
「僕は、お偉い人には疎まれてたからね……あそこじゃ、穏健派は決まって日陰者扱いなのさ」
首を振りながらも、彼は続けます。
「でも、たどりつくことができたなら、必ず君たちを陛下に引き合わせると約束するよ。そのくらいなら、今の僕にも……」
「おい。お前たち、何をしてる?」
背後から、くぐもった野太い声。
旅人たちがぎくりと身を竦ませ、恐る恐るに振り返ると、三人ばかりの兵士たち……巡回警備に勤しむ彼らと、入り組んだ路地の中、鉢合わせてしまったようです。
「見ない格好だな、どこの属国の連中だ?」
「こんなところでこそこそと、何をしてる?」
「おい、テロリストじゃないだろうな」
分厚い兜の向こうからはっきりと感じる、射抜くような視線。旅人たちは互いに目くばせ、すぐにもこの場を切り抜ける策を巡らせます。
「とりあえず、一緒に来てもらおうか? いいか、逃げるなよ……」
「仕方がありませんねー。ふっふ!」
とっさに動いたのは、五月でした。ぱちり! 手を合わせて、
「アルクさん。楽しい旅へ連れてきてくれて、ありがとうございますー」
応えるように、にゃあ、とひと声。途端に……ずずん! 兵士たちの目の前に現れたのは、彼らには見たことも無い代物であろう、飲料水の自動販売機でした。
「な、何だこれは!?」
「新手の魔導兵器か……!?」
「くそ、通れん! 路地をすっぽりと塞いで……ええい、ゴーレムを呼べ、吹き飛ばせ!」
ばしゅ、ばしゅん、という恐らくは銃声らしき音を背に、
「ささ、今のうちにー」
五月の機転で逃走のチャンスを得た旅人たちは、すぐさま踵を返して路地を駆け抜け、
「よし、こっちだ、君たち!」
見つからないうちにどうにか、ファシナラの家へと駆け込むことができました。
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シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
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20人
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20人
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シナリオガイド公開日
2016年02月21日
参加申し込みの期限
2016年02月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月28日 11時00分
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