this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
さまよいアルク 最終章~茜色に揺れる魔導帝国ローシルテ
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
…
12
つぎへ >>
【奪取作戦】
戦車とコンテナの合間に身を潜めた
鴇波 羽衣
の耳に、ごく近いところを歩く、足音がふたつ。うっかり声が出てしまわないように、とくとくと鳴る心臓の音が聞こえてしまわないようにと、羽衣は口と胸を押さえます。
「なんだ、向こうが騒がしいな?」
「今日は、祝賀会の日だってのに……何かあったのか? おい、確認してみろよ」
「分かった。通信機、通信機っと……」
どこかへ連絡を取りながら、がしゃ、がちゃりと甲冑が鳴らす音とともに、もはや羽衣の鼻先と言ってもいいところを、ふたりの兵士たちは通り過ぎていきました。
羽衣はひとまず、ほっと安堵。
「…………っ、はー。助かった……」
「祝賀会、か。何の祝賀会だろう? ファシナラさん、心当たりは?」
八神 修
が尋ねると、彼は白鬚をひとしきり撫でてから、肩をすくめて、
「分からないな。けど、これはチャンスでもある。陛下も恐らくは、そこへお出でになるだろうからね。出席者に紛れて近づくことができれば……」
「おやっ、アルクさんー?」
ふと声を上げたのは、
薄野 五月
。落ち着かないアルクを抱っこしてもふもふしていた彼女の腕から、再び、ふにふに、にゃあご。ぴょいん!
「ああ、行ってしまいました……! 追いかけないとっ」
白黒猫は、てててててっ。走り出してしまいました。
鈴原 天音
や
志波 武道
が兵士たちの目を惹きつけてくれているとはいえ、ただでさえ変わった毛並みの彼です。誰かに見つかっては、面倒なことになってしまうでしょう。
軍港を駆けるアルク……けれど前へと足を踏み出したふたりは、慌てることも無く。
「いや、問題無い。あいつ、浮遊艇に向かってる……前に乗ったことがあるのかもな、飼い主と一緒に」
「だったら、僕たちに任せてよ」
御剣 刀
。
サキリ・デイジーカッター
。白黒猫にはこんなにも、頼りになる友人たちがいるのです。
楕円形で丸っこい浮遊艇は、小型の飛行船のような形をしていて、外壁の側面には小さな翼のようなものが幾つも生え揃い、それを細かくはためかせることで、宙を泳ぐように浮かび上がるようです。旅人たちにはきっと、アルクとともに初めて訪れた、あの青い空と海の世界で経験した爽快なひと時。
有翼船
によるクルーズを思い起こさせたことでしょう。
事実、サキリと刀はともにそれを見上げて、つぶやきました。
「……似てるね。やっぱり」
「ああ。どこかであの世界も、繋がってたんだろうな……よし、乗り込むぞ」
浮遊艇の内部にはぽっかりと空洞が開けていて、そこにずらずら、見たことも無い機械や計器が所狭しと並び、それらにはいずれもローシルティウムがあしらわれて、ぼんやりと淡く茜色の光を放っています。
内部には何人かの、兵士たち……彼らはあの騎士めいた甲冑を身に着けておらず、作業着のような服を着ていて、どうやら乗組員か整備員の類であるようです。
「操舵桿、各種計器は異常無し」
「エンジン、ローシルティウム・ドライブともに、異常なし!」
「推進翼まわりも、異常ありません」
「よろしい、48号艇は全て問題無し。続いて、49号艇のチェックへ移る……、?」
そこへと、唐突に……にゃあ。なおう! どこからか届く、猫の声。
「へえ、中はこうなってるのか」
「!? だ、誰……」
兵士たちが問う間も無く。どさ、と床へ、何かが倒れる音。
「この浮遊艇は、俺たちが借りておく。悪く思うなよ?」
途中で拾い上げた白黒猫を小脇に抱えながら、高速移動。浮遊艇へ乗り込むなり、刀は兵士のひとりを昏倒させ、刃引き刀をぱちりと鞘へ収めます。神速の一刀に、乗組員たちは誰ひとりとして、その刀身のぎらつきを見ることは無かったことでしょう。
そして船内には、さらに二度、どさ、どさと床へ、何かが……誰かが、倒れる音が響きます。
「……動くな!」
短距離瞬間移動を連続しつつナイフの柄を打ちつけ、数人を瞬く間に叩き伏せたサキリは、いわば班長らしき男の首筋へと鋸状の刃を添わせて、殺気を込めて低く告げました。
「この
ヴァイブロカッター
は、刃を引かなくても切り裂けるんだ。ヘタな動きはしないほうが良いよ」
「お……お前らは、何だ? 一体、どこから、何者……」
言葉を呑みこんだのは、サキリとともに浮遊艇内部へ一瞬にして現れた彼の姿を、今になって認めたからでしょう。
「……あなたは……ファシナラ卿? 宮廷魔導士が、なぜこのような……」
「元、ね。僕の顔を覚えていてもらえたのは嬉しいけど、少々、時間が無い。君たち、すぐに船を飛ばしてくれ。僕は計器をチェックしながら、道を教える」
「了解。なるべく荒っぽいことはしたくないんだ、しばらく大人しくしてくれるなら、これ以上何もしないよ」
「わ……分かった」
刃を首筋から外すと、サキリは男にそう言って、壁から突き出た2本の棒のようなものを握ります。彼は事前にファシナラから浮遊艇の操縦方法を教わっていて、冷たい操舵桿の感触は、覚えの良い彼の手へとすぐにも馴染みました。
浮遊艇に乗り込み落ち着いたのか、ふにゃふにゃと気の抜けた声を上げた白黒猫を抱きかかえながら、刀は茫然とした様子の男の前に立ち、鞘に納めた刃引き刀をちらと見せ、無言の威圧。これで少なくとも、目指す天上宮殿にたどりつく間、彼が騒ぎ立てたり、妨害に打って出ることは無さそうです。
「よし……エンジン点火。飛ぶよ!」
サキリの声とともに、丸い窓の外で、ぱたぱた。無数の推進翼が、めまぐるしくはためき始めます。
「呉井、まだかー!?」
浮遊艇へ乗り込んだ
楢木 春彦
が通信機へと叫ぶと、返ってくるのはどこかのんびり、
呉井 陽太
の声。
「もうちょっとー。この鎖がなかなか、外れなくてねぃ……よっ、ほっ」
「急げ急げ、もう出発しちまうぞ!」
陽太が手をかけ、一生懸命にぐいぐいと引いているのは、軍港の地面に設置された金属製のレバー。そこに連なる、いかにも堅牢そうな太い鎖は錨のようなものらしく、浮遊艇の外壁へとつなぎ止められていて、これを外さなければ、船は飛び立つことができないようです。
「……仕方ねぇ。これも仕事のうちか……おい、鴻上」
「ああ、楓。呉井先輩、俺たちも手伝いますよ」
夜海霧 楓
と
鴻上 彰尋
が浮遊艇のタラップを飛び降り、陽太が苦労しているレバーへと取り付きます。その間にも、小さな無数の翼のはためきは激しくなっていき、
「あ、手伝ってくれるのん? 助かるわー。それじゃ一斉に、引くよぅ? せーのぉ」
「「ふんっ……!」」
ぎぎぎ、重たいレバーの動きは遅々として、それでも着実に。三人の力で、ゆっくりと引いていき……やがて。
「……やった!」
がこん、という重い手応え。同時に背後で強い風が巻き起こり、三人のまとった服の袖をばたばたとはためかせて、浮遊艇はふわりと浮かび上がりました。
楓と彰尋は顔を見合わせて、
「しまった、乗り遅れちまったか?」
「仕方がないな。後はみんなに任せて……」
「やー、大丈夫大丈夫♪ ね、春彦くん?」
けれど陽太は慌てず、通信機へひと言。万一の時のため、彼らはきっちりと、策を用意していました。
「しょうがねぇなぁ。ま、俺に任せとけって!」
早くも数メートルの高さへ浮上した浮遊艇から、三人を見下ろしながら。春彦は左耳のピアスを二度、ちょちょいっと撫でて、
「…………おしっ、足場作ったぜ! 呉井ー!」
「はーい、オッケーだよぅ」
春彦のろっこんは、空中へ空気の足場を作り出します……そして陽太が、ポケットの中から取り出した粘土人形たちを、ちょんっと突いたなら。しゅぱ! 飛び出した犬、鶏、兎の人形が、見えない足場の上にちょこんと乗っかって、くいくいと可愛らしく手招き。
「これなら分かんだろ、登って来ーい!」
「乗り込むよぅ、ふたりともー!」
陽太、楓、彰尋と連なって、粘土人形たちが示す空気の足場を、ひょい、ひょいっと駆け上がって。危うくながら、彼らも置いていかれることなく、どうにかギリギリ、乗り込むことができました。
春彦と陽太が笑って、ぱちりとハイタッチをキメたところで、浮遊艇はぐんと加速し、空の向こうへ。
目指すべき天上宮殿……皇帝の、そして白黒猫の住まう場所は、もうすぐそこです。
並んで両手を上げた、天音と武道。
あちこち跳ね回り、踏んづけては蹴っ飛ばし。手刀を突き入れ、多くの兵士たちを無力化し……めいっぱいに時間を稼いだたふたりは、一隻の浮遊艇が空高くに上り、やがて小さくなっていったのを見届けると、抵抗を止め、兵士たちへと投降しました。
「降参ー! こうさんなんだよー、言ってること分からないと思うけど……」
「ハイ俺も降参シマーッス! ……もう何もしないから、天音ちゃんには荒っぽいことしないでくれよ。頼むな?」
取り囲む兵士たち。頭上から、ぬうん、と覗き込む、巨大なゴーレム……物々しい威圧感に取り囲まれて、銃を突きつけられて。この後には、ひょっとしたら多少乱暴に扱われて、痛い目を見てしまうことになるのかもしれません。
けれどふたりは、笑顔です。やるべきことをやり切って、胸にはやっぱり、誇らしい気持ちがありました。
「アルクちゃん……ちゃんと、飼い主さんに会えるかなぁ?」
「モーッチロン☆ 陽太くんも春彦くんもいるし、みんなだって、頼りになるんだゼイ。大丈夫……会えるよ、ちゃんと」
「……うんっ♪」
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
…
12
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
さまよいアルク 最終章~茜色に揺れる魔導帝国ローシルテ
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
さまよいアルク 第四章~朽ち果てゆく知識を抱く国立書庫
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年02月21日
参加申し込みの期限
2016年02月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!