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幻想遊戯~デュラハンの夜~
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「……さて」
膠着状態だな、と
骨削 瓢
は思った。
雨寺 凛
、
風雲児 轟
そして
八神 修
の首を奪って金庫に入れたまではいいが、肝心の体の方は
灯 斗南
が守りに入ってしまった。斗南の炎の能力はゾンビ相手には相性が良く、しかもデュラハンは
木鈴 寧々子
を狙ったものの、
御剣 刀
の妨害で身動きが取れない。
単純にこのままプレイヤーへの嫌がらせを続けるなら、斗南を何とかすればとりあえず三人をゾンビに襲わせることはできるのだが。
「それじゃああっしの目的は果たせないねぇ」
厄介なことに、瓢の目的は単純な嫌がらせではない。プレイヤー全員の――恐ろしいことに、瓢自身も含む――のゲームオーバーなのだ。その見事なまでの失敗劇により、素晴らしき首なしライフを参加者全員に送らせることにあるのだ。
目先の快楽に寄り道をしている場合ではない。
「やっぱ、デュラハンが倒されずに朝を迎えることが、クエスト失敗の絶対条件っと……」
そうと決まれば話は早い、瓢はひょろりと金庫から飛び降りた。
まずは何より、デュラハンと対峙しようとしている刀を何とかしなければならない。
「何しろ、御剣はんは厄介だからね……と?」
だがしかし、その場で瓢の動きが止まる。誰かの気配。
「はいはいはーい、そこまでですよーっと」
瓢が乗っていた金庫目がけて、猛スピードで突っ込んでくる自転車。乗っているのは、
渥美 ニナ
だ。
「!!」
そのままなら自転車に撥ねられるところだが、瓢は軽やかに跳躍してそれをかわした。ニナを乗せた自転車は瓢の代わりに金庫の真ん前に陣取り、ぴたりと車輪の動きを止めた。
「さてさて、まずは条件を対等にしませんとね……と」
すらりとバールを抜いたニナ。瓢とデュラハンを並べて視界に捉えると、キラリと鋭い視線を投げかけた。
瓢が訊ねる。
「……何者だぃ?」
「いえいえ、しがない鍵師でございます」
飄々と応えたニナ。口元に微笑みを絶やさず、しかし大きなつり目には真剣な色を湛えたままだ。
瓢は、ニナの首がまともにくっついていることに警戒心を抱いている。クエストの参加者であれば一様に首が落ちていなければいけない。さりとて、ニナの態度からすると一般人とは思いがたい。
そんな警戒もおかまいなしに、ニナは続けた。
「そもそもね、この決闘が対等な条件でない時点で、正当な遊戯とは言えないわけですよ。無理矢理参加型で、しかもとんだ罰ゲームつきですからね」
自転車から降りたニナは、さっきまで瓢がそうしていたように、ひらりと金庫に腰掛けた。デュラハンと瓢を見下ろすその瞳の色は深く、黒曜石を思わせた。
そのニナに対し、瓢は軽い嘲笑を浴びせた。
「ひひ、世の中そんなもんでさぁね。全てが対等、平等にコトが進むなんて甘い幻想さぁね」
「だまらっしゃい。あなたがしてるのはそれこそ遊び……人の尻馬に乗っかっているだけでしょう。
それにね、私が言っているのはあなたですよ……首なし騎士さん」
瓢の軽口を無視したニナはバールを動かしてデュラハンに向ける。当のデュラハンは今まさに刀を迎え撃たんとしているところだったが、意外なことに、律儀に振り返って応えた。
『我は主の命に従うのみ。応える義務はないが……。
そのハンデの分、そちらは数を頼みに戦うこともできる筈だ。その男のせいで協力態勢が整わなかったのは、こちらには責任がないことだ』
「……なるほど?」
ちらりとニナが視線を動かすと、デュラハンの向こう側には寧々子と刀、さらにゾンビ。そして斗南が相手をしているゾンビが取り囲んでいるのは、首がない三体の身体。
「つまり、この金庫に入っているモノのせいで、私達は苦戦しているってワケですか」
「……いくら鍵屋でも、そいつぁなかなか開かないと思うぜぇ?」
ぴく、とニナの頬が動く。不気味な装飾を施された金庫、そこに自分達を苦しめている因があるとすれば、確かに仕事人としてのプライドをくすぐられる話だ。
「……ま、それにしても、ですよ」
すた、と金庫から降りて、鍵穴らしき部分を覗き込む。そのまま話を続けた。
「遊びってのはね、相互に楽しむものですよ。そして最後はどんな結果になってもお互いを称えて、笑い合うものじゃないんですか?」
その言葉を聞いてなお、瓢は哂った。
「価値観の相違だぁねぇ。あっしはこの『遊び』の現状をこよなく楽しんでるよぃ。そしてそれが、どんな最悪な結末をもたらしてくれるかねぇ」
ぴくり。今度はニナの耳が動いた。そろそろだ。そろそろ、次のタイミングが近づいてきている。
「そうですか。お話になりませんね。
……こんなことも分からないお子ちゃまだっていうなら、ええ、私達がしっかりと教えてあげないといけませんね。さながら知育玩具……大人の義務ってヤツですか」
素早くニナの指が動く。
「ひひ、開けられるかな?」
だがこの金庫は、瓢が『アンロック』の魔術で閉じてしまっている。仮にニナがどれほど優れた鍵師であったとしても、この金庫を今すぐ開けることは不可能なのだ。
だが、ニナの微笑は揺るがない。
「――簡単ですよ?」
ニナはその一言と共に、懐に手を入れる。この現状を打破すべきものが、そこには入っているのだ。
そして。
「やっほー、間に合いましたかー?」
のんびりとした声が周囲に響き渡る。
屋敷野 梢
だ。
「おお、どういう状況だこりゃあ?」
天利 二十
が運転する軽自動車の助手席に梢は乗っている。梢は助手席から瓢の姿を見つけた。瓢もまた、梢を視認する。
「……こりゃまた、面倒なのが来ちまったねぇ」
そしてニナは、その隙を見逃さなかった。
「『アンロック』!!」
ニナが懐から取り出したのはスクロールだ。ひとつを解放して、金庫にかけられた『ロック』を解除する。これにより、ニナが通常の解錠を行うことで開けられる普通の金庫になった。
しかし、ニナは金庫の扉に手をかけて一言。
「ん? 開かないですね。んじゃもう一回『アンロック』っと」
「え?」
あろうことか、ニナは解錠すら試みずにもう一度『アンロック』の魔術をかけてあっさりと金庫を開けてしまった。
要するに、ニナは最初からまともに解錠などする気はなかったのだ。
「……何というかこう……鍵師のプライドとか……ないもんかねぃ?」
という瓢の呟きも理解はできる。だが、ニナの返答は揺るぎない。
「ははは、バカ言っちゃあいけません。まずお客様のご要望にいち早くお応えするのが最優先ですよ。
それが本当の意味でお役に立つってことです。そんなことも分からないから……」
素早く金庫の扉に手をかけるニナ。
「お子ちゃまだって言うんですよ」
一方、金庫の中に閉じ込められながらも、チャンスを待っていた三人。特に音に対して気をつけていた修は、扉の開く音にいち早く反応した。
「今だ、雨寺!!」
「うわあああぁぁぁっ!!!」
掛け声を合図に、凛がありったけの大声を上げた。その声量に応じて、ろっこん『サディスティック・フェイク・ショウ』が発動し、三人の首を入れた袋を破いた。
「おおっと!!」
扉を開けた瞬間に、金庫の中から飛び出した衝撃波は瓢を襲った。
「こりゃ参ったね……こうなりゃあの首を身体に渡さないように……」
衝撃波を受けた瓢が、その身の軽さを活かして体勢を整える。吹き飛ばされながらも次の手をうとうとする瓢。
しかし。
「はーい、そうはいきませんよー」
自動車から降りた梢がスクロールを発動させた。解放された魔術は、『マジックミサイル』だ。
「!!」
空中の瓢を一直線に襲う魔力の矢。さすがにそれなりのダメージを受けた瓢はひるんだ。
「ひょええ、人間相手にこんなもん使うなんて正気かぃ?」
本来ゾンビやデュラハン等もモンスター用に用意されたものだけに、その弾一発の威力はバカにならない。
だが、当の梢は涼しい顔で、まだ片手に余るスクロールを見せつけながら、にこやかに告げた。
「敵に加担する人を容赦する理由はまったくないですねー。まだ在庫はいっぱいありますけど、どうしますー?」
ここに来るまでに、梢は天利と行動を共にして可能なだけのスクロールを集めてきた。天利の探偵としての勘と、自動車の機動力を活かして、スクロールの本数を確保することに成功したのだ。この場所に駆けつけるために数本を使ったが、それでもまだ充分な数が控えていることが分かった。
「……ちっ、旗色が悪いねぇ。今日はこの辺でゲームオーバーとしとこうかねぇ」
さすがに一人で相手をするには分が悪い。そう感じた瓢はひらりと身を翻して、旧市街に姿を隠してしまった。
その間に、金庫の中から三人分の首を手に取ったニナは、素早く三体の身体の元へと運んでやった。
「えーと、誰がどの身体ですかー? って女の子はすぐに分かりますね、はい」
まずは凛の身体に首を手渡した。ニナの腕の中で、轟の首が叫んだ。
「な、なぁあんた! どうやってその首のっけてるんだ!?」
「それは俺も聞きたい」
修も続く。ニナは明るく答えた。
「ああ、ちょっとしたおまじないです。……あなた達も、やってあげましょうか?」
「頼む!!」
二人の声がハモった。断る理由はない。
「『がちゃん』『がちゃん』!!」
「おお、すげぇ!!」
「有難い!!」
轟と修が口々に礼を言う。修は来る途中で持ってきた装備を確認し、轟は斗南に向った。
「灯……お前が俺達の身体を守ってくれたんだな」
「いや……僕は、たまたま」
斗南は上着で包んだ自分の首を体で抱え込んで、視線を逸らした。
「ありがとな、助かったぜ」
「……」
改めて礼を言った轟はデュラハンを睨みつけた。そのデュラハンは刀と対峙し、交戦を開始している。
「おっと、もう始まってるぜ。あいつを倒さねぇとこのクエストは終わらねぇ!」
「『戦衣着装』!!」
走りながら叫んだ轟のろっこんが作動し、たちまち轟の衣服が変化した。自作ヒーロー『ザ・ストレイト』だ。
「こっからが本番だぜ!!」
デュラハンに向っていく轟の背中に続く斗南。その口の中で、誰にも聞こえないような小さな声が、漏れた。
「少しは……本当のヒーローに、近づけたのか、な」
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コメディ
SF・ファンタジー
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定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年12月27日
参加申し込みの期限
2016年01月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月03日 11時00分
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