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幻想遊戯~デュラハンの夜~
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「いやあ、本当に助かったぜ、ありがとな!!」
風雲児 轟
がややオーバーに礼を言った相手は
渥美 ニナ
だ。確かにニナのろっこんによって、轟と
八神 修
、そして
真境名 アリサ
はそれぞれの能力を存分に発揮することができた。
「いえいえ、困った時はお互いさまですよ」
ニナは見事なスマイルで、その礼を素直に受け取った。
「でも本当、助かったよね。特に轟くんは両手が使えないと戦力大幅ダウンだもんね」
雨寺 凛
も明るく話しかける。ろっこんで全力を出しきって、まだ疲労が残る
御剣 刀
もそれに同意した。
「はは、違いない――だが正直助かったな。ひとりだとまぁ……ギリギリだったかもしれんし」
轟はポリポリと頭をかきながら苦笑いだ。
「まぁ、やっぱ俺の場合格闘メインだから、片手はキツいぜ……あ、おーい!」
話しながらも、轟はアリサを救い上げている修と
灯 斗南
、それに
木鈴 寧々子
のほうへと歩いていった。
「あ、風雲児……」
斗南もそれに気がついた。アリサは寧々子と修に任せ、立ち上がる。
「いやあ、灯が身体を張って守ってくれたから助かった! 本当にサンキューな!!」
バンバンと斗南の背中を叩く轟の距離は近い。それに戸惑いながらも、斗南は謙遜の言葉を口にした。
「いや、僕は本当にたまたま、居合わせただけだから。こう言っちゃなんだけど……風雲児だとも思ってなかったわけだし……」
「いやいや、顔見知りじゃないかも知れないヤツを守ろうとしてたんだから、むしろスゲーよ!」
遅ればせながらやってきた凛も、斗南に向って頭を下げた。
「あ、ねぇねぇ。首が取れてる間に助けてくれてた人だよね?」
「あ……」
その二人の間に轟が入る。
「そうなんだ、おかげでなんとかなったよな」
「うん、そうだよね。えーと、斗南くん? 本当にありがとね」
「あー、う、うん……」
その一団に、修も参加した。
「やあ、風雲児も来ていたのか」
「お、おう」
轟はすでにろっこんの変身を解いている。
修は気にせず、続けた。
「守ってくれたおかげで助かった。彼にはまた礼を言っておかなくてはな」
「お礼ねぇ……あたしも言いたいとこなんだけど、素直に言いにくいのよねぇ」
そこにアリサが口を挟んだ。地面に潜って車の直撃を避けたので、服も髪も土まみれだ。修は軽く笑みを作って応える。
「すまなかったが、非常時だったということで、許して欲しい。そもそも、軽自動車を落としたのは俺達じゃないし」
ちらりと視線を送ったその先は、
屋敷野 梢
だ。
「おーい、見られてるぞー」
天利 二十
はわざと梢にそう話しかけるが、梢は手元のスクロールに目線を落としていて、どこ吹く風だ。
「いやー、それこそ非常時でしたからー。デュラハンに先に当たって時間稼げるのは分かってましたしー。その場にいるメンツ的に回避できないワケないって分かってましたしー。本当に危ないようならもう一回車を蝶に変えちゃえばいいってだけでしたしー」
それとは別に、という視線を修に送る梢。アリサの礼と文句に紳士的に対応しながらも、修は梢の視線にうなづきで応えた。
修は周囲を肉眼で見渡す。デュラハンは破壊して活動を停止した。この辺りのゾンビは斗南が撃退してしまったので、この辺には見えない。
アリサの服の汚れを落としてやりながら、寧々子はその疑問を口にした。
「ところで……私達、いつ元の世界に戻れるの?」
「そうなんですよねー……それが気になってたんですけれどー……」
梢の言葉に天利が改めて見渡しても、やはりゾンビはいない。
「ということは……まだクエストは終わっていない、ということでしょうか……?」
「きゃっ!!」
その疑問に答えが出る前に、アリサが短い悲鳴を上げた。
崩れたデュラハンの鎧から、白いモヤのようなものが立ち昇っている。
「早く離れろ!!」
修の叫び声に応じて、アリサを素早く引き離す寧々子。それを横目で見ながら、修はキョロキョロと周囲を探った。
「デュラハンの兜……頭はどこだ! もしアレが本体なのだとしたら……!!」
その言葉に、寧々子の記憶回路が刺激された。
「あ」
デュラハンの兜、つまり頭は寧々子が戯れに蹴り飛ばしたゾンビの頭と交換されて、どこかへ飛んでいってしまった。
「えー……っと、ちょっと待ってちょっと待って」
いや違う、その後デュラハンが自分で兜を拾ったんだ、それで車が落ちた衝撃で兜が転がって……。
その時いたのがこの辺だから、角度的に兜がこう転がって、と寧々子は記憶を頼りに計算し、デュラハンの兜が飛んでいった方向を推し測った。
「あ、あれだ!!」
しかし見つけた時にはもう遅い。デュラハンの兜はすでにこちらを見ていた。地上2mくらいのところにぼう、と浮かび上がり、こちら側を見渡せるように、その両目が何らかの不吉な光を宿している。
『……!!!』
何かが来る。おそらくはこの場にいる全員を戦闘不能にしてしまうような可能性を秘めた何かが。鎧が崩れ去った今、デュラハンが勝利するには『デュラハンを倒せずに朝を迎える』という条件を満たすしかないのだ。だがそれは『時間を稼げばプレイヤー側は負ける』という圧倒的不利な条件を示しているのだ。
しかし、その心配は杞憂に終わった。
「『マジックミサイル』!!」
デュラハンの兜が、何らかの攻撃を放とうとした時、修が放ったマジックミサイルが先に命中した。残っていたスクロールを8本、寧々子が兜を発見した次の瞬間に放っていたのだ。
「……ふぅ」
修のため息と共に、デュラハンの兜が崩れ落ちた。修は最初からデュラハンの兜が本体であることを想定していたため、鎧が無くなってもクエストが終わっていないことに疑問を感じていたのだ。
ゆえに、兜が見つかった瞬間、誰よりも早く反応できたのである。
「8発分のマジックミサイル――さすがにこれで終わりだろう」
その修の言葉通り、デュラハンの兜からは先ほどの光も失われて、鎧から立ち昇っていた白いモヤもなくなっていた。空を見上げれば、暗く淀んだ雲が晴れ、昇る朝日が周囲を照らしているのが分かる。
世界が戻る――彼らは勝利したのだ。
☆
「いやあ、大変素晴らしいクエストでした、プレイヤーのミナサン」
突如、小さな拍手が周囲に響く。いつから居たのだろうか、ひとりの子供がそこにいた。
「……誰だ? いや、聞くまでもねぇよな」
他のメンバーよりも一歩前に出て、轟が拳を握った。刀もそれに同意する。
「『遊び』とやらか。おい、見ての通り今回は俺達の勝ちだぜ」
『遊び』と呼ばれたその子供――10歳前後の金髪で、青い瞳をしている、少年のようにも少女のようにも見える――は、大きく頷いた。
「はい、お見事でした。それこそゾンビのようにしぶといデュラハンをあそこまで破壊できるとは思っていませんでした」
その一言に、ニナの頬がぴくりと動いた。
「――それだけですか? あの首なし騎士さんはあなたの命令を忠実に守り抜いていたんですよ? それこそ、最後の最後まで」
心の底に湧き上がる苛立ちを隠すことはせず、トゲのある言葉をその子供にぶつける。
「いえ、すみませんね。私と彼はいわゆる主従関係のようなものではなくて、私の『一部』なんです。誤解を生むかもしれませんが、切れたトカゲの尻尾に愛着を持たないことと一緒です」
「……ひどい言い草ですねぇ? ええと『遊び』……さん?」
その答えに納得できるニナではない。何しろ、何の断りもなく人を理不尽な『クエスト』に放り込んでおいて、さらにその参加者として健闘したデュラハンに敬意を払わないようなその物言いは、決して許せるものではないからだ。
いや、許してはいけない、という方が正しいだろうか。
「ああ、名前がないと呼びにくいですかね……ええと『ブック』。私のことは今後『ブック』とでも呼んで下さい」
だがその子供『ブック』は、ニナの苛立ちとは全く無関係な気遣いを見せた。あくまで冷淡な受け答え。
「いいだろう、おいブック」
改めて明らかになった敵の名、それを修が呼んだ。
「はい、何でしょう?」
それにまるで顔見知りに呼ばれたような微笑と共に返すブック。
「今回のクエストは俺達の勝ちだ、間違いなくな。条件は満たしたのだから、俺達は元の世界に無事に戻れるんだろうな?」
「ええ、保証します。夜明けと共にミナサンは元の世界に戻りますし、怪我や街の被害なんかも元に戻っていますので、ご安心ください」
これもまだ満足できる回答ではない。だがそこに固執することもおそらく時間の無駄とばかり、修は続けた。
「そうか。ところで今回このクエストで使っていた魔術というのが……良くあるものとえばそうなんだが、どこかで見たような……」
そこまで修が呟いたところで、突然ブックが声を上げた。先ほどまでの冷淡な表情ではなく、急に明るく、まるで友達と話し込んでいるかのような。
「ええ、ええ! 私、言いました!! 私は昔、ミナサンみたいな人たちにいっぱい遊んでもらったのです!!
誰かに遊んでもらうことが私の存在理由であり、その意義なのです!! もし知っていられたなら嬉しいです!!!」
突然の変貌ぶりに少し戸惑いつつも、修は話を続けた。
「そうか……なら、クエストにはもっと必然性が欲しいね。ただの戦闘以外のな……それこその『物語』だろ?」
その指摘に、ブックは少し意気消沈し、声を小さくした。
「あっはい……そうですか……最初はとっつきやすい方がいいかと思いまして……今後の参考にします……」
急にもじもじと言葉に詰まるブック。その様子を眺めた刀が、口を挟んだ。
「まあいいさ、とにかく今回は俺達の勝ちなんだ。おいブック、遊んで欲しけりゃ俺達が幾らでも遊んでやるさ。だからまぁ、あまり一般人を巻き込むな」
「……」
その言葉に、ブックの瞳が大きく見開かれる。
「それでまぁ、いつでも来い」
「……ハイ」
その返事が最後。それを最後にブックの姿はフッと消えていた。そして街が眩しい光に包まれ始めた。朝陽だ。
「ねぇ少年、あんなこと言っちゃって良かったの?」
その光の中、アリサが刀に問いかけた。
「また来るかもよ? 今度はもっと厄介な『クエスト』を引っさげて」
アリサの問いかけは至極もっともだ。
けれど、刀は登る朝陽を眺めながら、そっと呟いた。
「まぁ来ない方がいいんだろうけどさ、本当は……」
「……?」
「けどさ、何となくあいつからは、寂しさを感じるんだよな……」
朝が来る、朝が来る。
悪夢の街に朝が来る。
朝が来たなら元通り。
外れた首も、元通り。
それではミナサン、また今度。
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あとがき
担当マスター:
まるよし
ファンレターはマスターページから!
皆様こんばんは、まるよしです。
まずはリアクションの作成を大きく遅らせてしまったことにつきまして、大変申し訳ありませんでした。
健康上の理由で入院と手術を経て、何とか退院いたしました。今は自宅療養中です。
ご参加下さったプレイヤーの皆様、ありがとうございました。お待たせしてしまって、申し訳ありません。
皆さんの面白いアクションが多く、ボスをデュラハンひとりにしてしまったため、そのいくつかを割愛せざるを得なかったのが心残りです。
今度はまた別の角度から攻め込んでみたいと思います。
とは言うものの、本業の仕事も含めて生活を一から立て直している最中で、次のシナリオの予定は未定のままです。また少し落ち着きましたら、皆さんの前にシナリオをご用意したいと思います。
気が向きましたら、ご参加くだされば幸いです。
では、またご縁がありましたなら。
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年12月27日
参加申し込みの期限
2016年01月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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