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【お三夜】秋の夜の訪問者たち
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女は枯れ井戸の底で待っていた。
何処かで催されている祭りの影響か、表通りは随分と賑々しいが、路地に一本入れば古びた温泉饅頭屋は夕暮れ時には店仕舞い、路地を照らす外灯はいい具合に切れて明滅繰り返す。寂れた小さな社の脇の古井戸は木蓋と金網で閉ざされていたが、そんなものは外して井戸端にそっと隠しておけばなんということはない。
そんなわけで、首尾よく程よく落ち着く湿った井戸底にうずくまり、女はどきどきわくわく、好奇心の強い誰かが近づいてくる足音に耳を澄ます。
足首まで届く髪は湿気でじっとり顔に垂らして、白い着物は泥に汚して。細い手足は井戸這い登る鍛錬に日々明け暮れているために実は結構筋肉質。
誰か早く来ないかな、心をこめて驚かせちゃうのにな、ときめきに胸轟かせ、我慢できずに井戸の上空を仰いで、
「こんにちはなのです」
足音も立てずにいつの間にか井戸を覗き込んでいた長い銀髪の少女の白い顔を見た。
「キャー?!」
井戸から這い出て人を驚かせるはずが逆に驚かせられ、女は可憐な悲鳴をあげる。
「こんにちはなのですー」
それでも全く動じぬ少女、
ゼロ・シーアールシー
に平然と挨拶を繰り返されて、女はしょんぼり、力強く井戸をよじ登る。
「何なの何なのー」
「ゼロはゼロなのです」
「そう、ゼロちゃん。今晩は」
女は井戸端に腰掛ける。いつの間にか井戸を覗き込んでいた純白ワンピースのあどけない少女にきちんと挨拶を返す。
「なあに、何か御用? こどもがこんな時間にうろうろしてちゃだめよ」
案外良識派な女に優しく叱られ、白猫耳と尻尾をつけた月光色の瞳の少女は波打つ銀の髪をゆるゆる振る。まっすぐに女を見つめ、元の世界に帰るために集まる場所が三夜湖であることを伝える。それから、と可愛く首を傾げる。
「えっとね、お祭りをご一緒しませんかなのですー」
少女から夜店をひやかさないかと誘われて、女は嫌よと首を横に振る。
「だってまだだあれも驚かせてないんだもん」
「そうなのですー?」
すげなく断られてもそんなに気にせず、じゃあなのです、とゼロは女に手を振って井戸端を離れる。
白いワンピースの不思議な少女の小さな背中に手を振り、女は軽やかに井戸に飛び降りる。
今度こそ、とどきどきわくわく胸高鳴らせつつ、湿った砂利の中にうずくまり、待つことしばらく。遠くからでも分かる元気いっぱいの駆け足に、女はふわり、嬉しさに頬を赤くする。
軽い足音から鑑みて、走ることに慣れた若い女の子だろう。どんな悲鳴をあげてくれるかしら、どんな驚愕の表情を見せてくれるかしら。
足音が近づいて来る。近づく少女を最良の間で驚かせるため、女はズルズルと音を立てて井戸を這い登る。物音を聞きつけ、足音が不審げに止まる。不安げに周囲を見回す少女の背中を見るなり、女はここぞと悲しげに恨めしげに唸る。
「ヒッ?!」
びくり、少女が身を竦ませて振り返る。井戸端から四つん這いで這い寄る女をしっかり見る。見つめる。
「……みぎゃ~~~!?」
力いっぱい、声も限りに叫んで全力で逃げ出す少女の背に、女は思わずガッツポーズを決めて、
「も、もしやそこにいるのは井戸端さんなのだ?」
振り返った少女、
後木 真央
に見られた。
「……あたし向いてないのかしら」
這い寄る井戸端の女としてありうべからざる醜態に膝からくずおれる女がそれでも怖くて距離を保ったまま、真央は三夜湖に同じ世界の住人が待っていることを伝える。
「さっきの女の子もそんなこと言ってたわね」
「月の道が閉じる前までに戻ってほしいそうなのだ。グレちゃん……日暮さんから伝言なのだ」
「日暮さん?」
女は頬に手を当てて首を傾げる。猩々面が真央たちに名乗った名は、あちらの世界の住人には知られていない様子。真央は女と同じ方向に首を傾げてしばらく考える。
「今日は猩々面つけてたのだ」
「ああ、ヒトバシラね」
はいはい、と女は朗らかに頷きつつ井戸端に腰掛ける。
「ありがとうね、時間までに戻るから安心してー」
きょとんと目を丸くする真央にひらひらと手を振り、女は当然のように古井戸の底に帰った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月16日
参加申し込みの期限
2015年10月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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