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――もう一週間休みなさい
深倉 理紗子
の顔色を一目見た途端、上司である寝子島総合病院院長は心配げに眉を顰めてそう言った。
早朝から深夜まで、時には急患が入り翌日の朝までぶっ通しな激務も、憧れだった職についたからにはと、悲鳴をあげる心身も無視して無理に無理を押し続け、過労で倒れたのは二週間前になる。
半ば呆れ顔で、それでも親身になって助けの手を伸ばしてくれた親友に甘え、親友の自宅である星ヶ丘のマンションで療養生活という名の居候生活を送ること二週間。某有名交響楽団に所属する音楽家である親友の家は、ゆったりとした広さと上質な家具のせいか、親友の心遣いのお陰か、おそろしく居心地が良かった。
その居心地の良さに逆に居心地が悪くなってしまった。
三週間の休暇療養を前にできるだけ早く職場に戻ろうとした直後の院長からの言葉に、さっさと帰って休みなさい、と続けられた言葉に、理紗子はどうしようもなく困惑する。
追い出されるまま職場の外に出て、眩しい真昼の光に翡翠の瞳をぎゅっと細める。
(どうしよう)
職場に戻るにも戻れず、その場を離れるにも離れられず、ただただ秋風にうなじで揃えた黒髪を惑わせ立ち尽くす。
同僚に迷惑を掛けてないだろうか。
担当の患者は大丈夫だろうか。
思えば思うほど気がかりになってきて、根が小心者な内科医はため息を吐く。
それでもどうしようもなくて、ともかくも一歩を踏み出す。歩き出してしまえば、足は自然と職場近くの自宅マンションに向いた。
二週間前に親友宅に移ったきり放り出していた自宅は、二週間前に倒れた時のまま、忙しさに追われて散らかし放題のまま。
床に投げ出した鞄を拾い上げてテーブルに置き、閉ざしたカーテンと窓を開け放つ。流れ込む秋風と光を部屋に通し、乱れたベッドからシーツも毛布をはぐ。洗濯機に放り込み、出来上がるまで床に掃除機を掛ける。
部屋の片付けをしながらも、三年近くワーカホリックな生活を送ったせいか、心はどうにも落ち着かなかった。働かなくては、と自分で自分の背をどやしつけたくなってしまう。
(このままズルズル休み癖がついたらどうしよう)
職場復帰できなくなったらどうしよう。
秋晴れのベランダにシーツと毛布を干しつつそう思った途端、膝からくずおれるような疲労感と焦燥感とに襲われた。
(駄目だ、気が滅入ってる……)
マットレスだけのベッドに身を横たえる。少し仮眠をしようと瞼を閉ざして、――
院内を駆けずり回る夢を見て、目が覚めた。
ほんの少し眠っただけのつもりだったのに、瞼を擦りながら見回す自室は仄暗い黄昏の色に染まっている。ベッドサイドの時計が示す時間は、既に午後五時。
布団も被らず倒れこむように眠ったせいで、冷えて軋む指先を合わせ、爪先を擦る。
(そうだ、夕飯……)
ゆっくり休めと渋る親友を説き伏せ、居候の代償に食事の用意を請け負っていたことを思い出し、慌てて立ち上がりかけて、
(……ああ、そうか、居ないんだ)
親友が今日から所属楽団の定例演奏会のために東京に向かったことを思い出した。確か三日は帰って来ない。だから彼女の家に帰っても、今日はあの広い家にひとりきり。
冷えた部屋に立ち上がる。ベランダに干したシーツと毛布を取り込み、冷たくなってしまったシーツを広げる。ひとり分の食事を作る気持ちにはなれない。
(外食にしよう)
ため息を吐くように決めて、カーテンを閉ざす。疲れの取れない顔に薄化粧を施し、ほとんど財布と携帯電話しか入っていない鞄を手に家を出る。
(どこにしようか……)
行くあてはない。茜色に染まる旧市街を目的地も決めずにのんびりと歩く。何処かの家から風に運ばれてくる焼き魚の匂いや煮物の匂いに目を細め、商店街のあちこちに目立ち始めるクリスマスの飾りに目を丸くする。
(もうそんな時期なのね)
宵闇の路地に迷い込んだ果て、いつの間にか辿りついたのは、倒れるまでは頻繁に通っていた焼き鳥屋『ハナ』。
相変わらずの古びた佇まいと周囲に漂う焼き鳥のにおいに、理紗子はふわり、頬を緩める。無性に懐かしい気分で縄暖簾を潜り、格子戸を引き開ける。
「今晩は」
「はい、いらっしゃい」
「お久しぶりねえ、元気だった?」
熊じみた容貌の店員と割烹着姿のおっとりした女将に交互に親しく声を掛けられ、思わず破顔する。
「ちょっと過労で倒れて、……今は療養中」
「あらあらまあまあ」
心配そうに目を丸くする女将と店員に、理紗子は気丈に微笑む。
「大丈夫、だいぶ具合も良くなったから」
「そう……?」
「今晩はお酒はいいから、ごはんと焼き鳥でももらえないかしら」
普段は顔色も変えずに深酒して帰る常連客に、女将と店員は顔を見合わせる。その方がいいですね、とお絞りと突き出しの胡麻豆腐を出しながら店員がごつい笑みを浮かべ、
「たくさん食べて行ってね」
女将が早速ご飯とシジミのお味噌汁を大盛りにして持ってくる。
熱いお茶を啜り、焼き鳥を味わうように食べる。久しぶりに口にした馴染みの店の焼き鳥は格別な美味しさで、――ほんの少し、気持ちが晴れた気がした。
食べ物を口にした分、熱を取り戻す胸をひと撫でして、理紗子はそっと肩をすくめてみせる。
「……なるようにしか、ならないか……」
呟けば、ふふっ、と小さな、軽やかな笑みが零れた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月17日
参加申し込みの期限
2015年08月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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