祈りの家を隠すように、又は縛るように
白を纏った野薔薇が生い繁る。
入り口付近の外壁には薄汚れた小さなプレートが嵌め込まれており
「九夜山勿忘草教会」という文字が刻まれているのが確認出来る。
この教会の正式名称らしい。
ふむ、お嬢さんが気にしないなら大丈夫か。
それに人の噂も七十五日ともいうし、気にしなければするーっと人も忘れていくものさ。
ふふっ、そうだね。
ここみたいな素敵なところではないけれど、その代わりに沢山話をしようか。
(そう言い少女の手を取り、先導するように優しく手を引く)
なら安心ね。
私はまあ別に…。
変わり者なのは自覚しているし
多少悪い噂が立つぐらいは仕方がないというか。
諦めているというか。
(小さく苦笑し)
うん、それじゃあ行きましょう?
今度は私が案内してもらう番。
さっきと逆ね。
(そう言って彼に手を差し出す)
大丈夫大丈夫、そんなちょっとやそっとで落ちるようなご近所付き合いはしてないさ。
それに悪い噂が流れても僕自身は気にならないしね。
お嬢さんが気にならないか心配、くらいではあるけれど。
■PL
はい!大丈夫ですよ!
まあ、確かに。
貴方とならきっとどうなっても楽しい。
絶対にそうだわ。
あ…でも、ご近所さんに変に勘ぐられない様
出来るだけ静かにした方がいいかしら…。
私の事なら別にいいけど
白露さんの事で悪い噂が立つのはちょっと…。
*PL
少しご相談したい事があるのですが
キャラクターメール送らせて頂いても大丈夫でしょうか?・x・
眠れなくて寝坊してもそれはそれ、笑って思い出に出来るじゃないか。
どっちに転んでも楽しいのは間違いないさ。
…ん。
それに、次の日の行き先は遊園地だしね。
修学旅行の夜って中々眠れなくて
ずっとお喋りしていたりするわよね。
私達ちゃんと眠れるかしら?
(そんな事を言ってくすりと笑う
断る理由もない、もちろんオッケーだ。
一緒の部屋で寝泊まりして、次の日遊びに出掛けるなんて、
まるで修学旅行に似てなんだかわくわくしないかい?
(くすりと笑いながら、思いついたことを口にする)
あ、えっと…。
(羞恥心で頬がほんのり薔薇色に染まっていき)
…譲ってもらうと私が気になるし
逆だと白露さんが気になりそうだし。
それならいっそ一緒の方がいいんじゃないかなーと…。
白露さんは私に変な事したりしないだろうし…ダメ?
はっはっは、それはそれで度胸の使い方を間違えてる気もするけどね。
(笑いながらそう言い)
(少し口元を押さえ、肩を震わせて笑っている様子を見せ)
お嬢さんは結構気にしてる子だと思ってたら、
度胸があるというか、大胆な考えも飛び出してくるんだね。
お嬢さんに布団を譲るのも考えたけど、お互い気にしなくても済むのは案外一緒に寝る方なのかな?
いや、貴方が気にしないと言うなら何も問題はないのだけど…。
余りにもあっさり快諾するものだから少し驚いて…。
…うん、白露さんが気にしないなら私も気にしない。
女は度胸とか、よく言うし。
この場合何の度胸になるのかわからないけど…。
あー…そうなると一緒の布団で眠ることに…?
(うーんと唸り)
…家の中だし、他の人にバレなければいいんじゃない?
(若干ヤケ)
流石に問題かぁ。
少し考えはしたけれど、別にやましいことをする訳ではないから大丈夫かと思ったけど、浅慮だったかな?
(笑みを浮かべながら、そう口にし)
まあご近所さんを気にするなら確かに問題行為ではあるけれど、
僕はお嬢さんといるのは嫌でないし、いいかなって。
(動じることもなく、事もなげにそう言い切る)
……あー、そう言えば流石に問題点が一つあったな。
布団がうちに1組しかないんだ。
僕は平気といえば平気だけれど、……流石に問題になりそうだ。
(少し笑いながら、頭をかく)
え……。
(快諾されるとは思っていなかったらしく
予想外の返答に暫し固まり)
あ、あの、白露さん?
お家に行きたいって言い出した私が言うのもなんだけど
私は女の子で、貴方は男の人で、今日初めて会ったばかりで。
其れで1つ屋根の下で一晩過ごすというのは…。
もしご近所さんに見られたら色々と誤解を招いたりとか、ね?
行きたくないわけじゃないし、行きたいけれど。
その…色々と大丈夫なの…?
(困惑顔で懸念を並べて様子を伺う。
嫌なわけではない。嫌なわけでは決してないのだけれど。
おっ、こざっぱりしてる所でよければ来るかい?
人を招くのは初めてだなあ。
(迷うことなく快諾し、楽しげにそう語る)
んー……。
(口元に手を当て考え込む。
さて、どこがいいかと言われると…。)
……強いて言うなら、白露さんのお家…?
さぁってどこに泊まろうか。
正直物さえあれば人間どこでだって眠れるからね。
お嬢さんに希望はあるかい?
あ、ええと…。
私に両親はいなくて、義妹と二人暮らししてるの。
私は時々家に帰らないし、義妹はその辺り理解してくれてるから
余り問題はないのだけれど…。
でも、泊まるって何処に?
(空を見上げたのを見て、同じようにし)
そうだね、お嬢さんは帰らないと親御さんも心配するんじゃないのかな?
心配されるのを承知の上で泊まり込んで話したり寝たりするという
大人がするには悪ーい提案もあるにはあるけれど。
(ちらりと夜空を見上げ)
…時間も遅いし、明日遊ぶ約束もしたし
今日はもう帰った方がいいかしら…。
名残惜しい…。もっと一緒にいたい…。
(そう言って少し寂しそうな顔をする)
ふふ。そうかもしれない。
少なくとも、私にとって貴方は魔法使いだわ。
私を幸せにしてくれる素敵な魔法使い。
ああ、そうだよ。
何気なく話をしたりして、ふと気になったところに出掛けたりもして、
そういう時間を沢山作っていこうか。
魔法なら、それは僕とお嬢さんの2人でできた魔法だ。
僕らは魔法使いでもあったのかもしれないね。
(無邪気に笑う彼女にそう言い、自分も笑みを浮かべる)