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寝子島高校
寝子島は撮影されている ~レンズ・キャッツ捕獲要請
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【翳りゆく】
桜庭 円
が彼を眺めて、おもむろに言いました。
「ジョニーさんってさー、もしかして。人じゃない?」
言わば、勘です。それに、そうだったら面白いな、という期待感も。
そんな突拍子も無い言葉に、新出府 譲その人は一瞬、目を丸くした後に、
「……ははは! 面白いことを言うなぁ、お前さんは」
「どっちにしろ、ボクはジョニーさんの友だちになりたいなって思うけどね」
「光栄だよ、お嬢さん。俺もできることなら、お前さんたちとは良好な関係でありたいと思っちゃいるがね……おっと。戻ってきたか」
見れば、調査や捕獲を終え、寝子島駅の前へと戻ってきた協力者たち。
蜂矢 時生
が、両手に抱えた黒い毛並みを示して、
「この通り。捕まえて、きたけど」
「こりゃまた! 随分と張り切ってくれたんだな、お前さんたち。いや、感謝するよ」
腕に抱えられながら、あるいは丁重にケージへ収められながら、ふにゃんと気の抜けた声を上げる、黒い猫たち。
『レンズ・キャッツ』は、一匹ではありませんでした。寝子島中、至るところに無数の猫たちがいて、協力者たちがそれぞれに捕まえてきた猫の数は、実に両手の指では数え切れないほどです。
にゃあ、にゃあ、にゃあにゃあ、と。
「それじゃあ、さて。どいつにするか……こいつでいいか」
少しばかり、一通りの猫たちを品定めするように眺めた後に、新出府がひょいと持ち上げたのは、
朝鳥 さゆる
の腕の中。シャム猫のようなシルエットのレンズ・キャッツです。
「……どうして、その子なの?」
「なに、誰にも違いなんて分かりゃしないさ」
いささかぞんざいな手付きで抱かれた猫を、さゆるは複雑な表情で、じっと見つめながらに見送ります。
マリンパラダイスでの追いかけっこの後、更に何匹かの猫を捕獲していた
神薙 焔
は、
「ねえ、ちょっと。それじゃ、このコたちはどうしたらいいの?」
「うん? どう、と言われてもな……好きにしたらいいんじゃないか? そのへんに放り出すとか、こっそり飼うとか。どうせ見えないんだ、誰も文句なんて言いやしないさ。そうだろう?」
どこか投げやりに言い放った新出府を、
矢萩 咲
が……それに
恵御納 夏朝
が、それぞれに捕まえた猫をきゅうっと胸へと抱き込みながら、遠巻きに見つめていました。不信の滲み出る眼差しを向けるままに。
彼女らの、張り詰めた顔に。
八十八旗 信彦
が、ふたりの抱える猫たちへキャットフードの残りを食べさせてやりながら、
「そう怖い顔をしないでくれよ、レディたち。猫たちも、ほら。怯えてしまうよ?」
そんな風に言うと、咲と夏朝はちらりと視線を合わせて、ほんの少しだけ。表情を緩めました。
胸に抱く複雑な思いからはひと時、目を反らしながら。
「『ミッドナイト・フリーキー・ショウ!』……ね。ふむ」
骨削 瓢
がふと、誰とも無くぽつりと、つぶやきます。
「島中へ散った猫たちをカメラに、胡乱路はん、あるいはその後ろにいる誰か、何かが番組を構成、放送……あの博物館とやら、倉庫だったかねぇ? あそこにゃ以前に番組へ登場した、
MOCONU
まで飾られてたんだ。とすると、スポンサーはあの博物館? いやいや、しかしあの夜のツアーを不法侵入と片付けたからには恐らく無関係か、となると胡乱路はん、あるいは展示物のどれかが起こした反乱? ふむふむ……」
いつの間にやら、彼自身も捕獲していたレンズ・キャッツを収めたケージを手に、
「興味深いねぇ」
瓢は、にんまり。
「……映像が、どこへ送られているのか。確かに、気になりますね。新出府さん」
瓢の言葉を引き継ぐように、
八神 修
は新出府へと向き合い、問いかけます。
「この島は、不思議な島だ。奇妙な現象なら、そこらじゅうに溢れている……だが、それにも限度というものがある。このまま異変が進行すれば、どうなると思いますか?」
「さて。少なくとも、こいつの目を通じてじゃなけりゃ見えない内は、なんてこた無いだろうさ。だがいずれは、ね」
「……楽しそうだな。随分と」
御剣 刀
が思わず、呆れがちに口を挟みます。
新出府は、楽しげです。刀や、あるいは猫を抱えながらに話へ耳を傾けている
綾辻 綾花
など、調査を担った協力者たちから寄せられる報告、撮影や録画した映像を見せている間も、彼は至極、楽しそうな表情を浮かべていたのです。
そんな男の反応に、修は続けて、
「あなたの……いや。『D.F.R.』の目的とは、何です? それに知りたいことは、他にもあります。『MFS!』について、どこまで把握しているのか。そのストーリーテラー……胡乱路さんについて、どこまで知っているのか。あなたの情報によっては、こちらにも支払うべき対価の用意がある」
取り出したのは、何冊かのノート。
あの夜のツアーを通じて、修は、新出府、あるいは彼の属する機関とやらが、どうやらそうしたものについて興味を抱いていることを知りました。ノートはいずれも修がまとめた、寝子島で確認される様々な現象についての、実に詳細なレポートです。
それらをしげしげと、物欲しそうに眺めた後に。けれど新出府は、
「情報交換というわけか。正直に言って、お前さんの申し出にはとても、とても惹かれるんだが……いや、これは本心さ。俺はそいつを知っとくべきなんだろう。しかし、悪く思わないでくれ、俺にものっぴきならない事情ってやつがあってね。お前さんの対価に見合うほど、答えてやれることは多く無いんだ。今はまだ」
くるり、彼は踵を返して、
「俺はしばらく、この島にいる。また何かあったら協力を頼みたいもんだ、なあ、お前さんたち。その時に……分かることも、きっとあるだろうさ」
「そうなの? それじゃ、またねージョニーさん」
「次もバッチリ調査しますからねー、期待しててくださいよー!」
円や、
屋敷野 梢
などがそんな風に声をかければ、ひらひらと片手を振り、レンズ・キャッツを小脇に抱え、彼はどこかへ歩き去って行きました。
その背をじっと、見つめながら。
桃川 圭花
は、思います。
(『フリーキー・オブジェクトの調査、管理機構』……本当かしらね? ま、逃がすつもりも無いけど。必ず、見極めてやるわよ)
眼鏡のフレームをついと押し上げると、レンズがきらり、今はまだ明るい日の光を返しました。
『Leidenschaft』のメンバーたちは、上司への報告を取りまとめるべく、顔を突き合わせてそれぞれに得た情報を交換中。
そのさなかに、
ロベルト・エメリヤノフ
がふと、つぶやくように言いました。
「僕は……彼女も。
胡乱路 秘子
も、被害者のひとりなんじゃないか? って気がしてるんだ」
勅使河原 悠
、
加瀬 礼二
が興味深げに彼の顔を覗き、彼らのリーダーたる
如月 庚
も、ロベルトを促します。
「どういう意味だ?」
「うん。あの番組自体が、神魂の影響か何かで……彼女も、そこに取り込まれていて。だから現実世界では、透明人間的な……カメラとかレンズに映されてる間にしか、姿を現せないとか。時々、例外もあるみたいだけどね」
それは、推測ではありました。けれど、神出鬼没な彼女の行動を思えば、確かにどこか、妥当な推論のような気もしてきます。
しばし彼らは唸りつつ、新出府との関連も含めて考察を深めたものの……答えはまだ、定まりません。
某、中華料理店の個室にて。
「……推理開始」
芽守 健作
がそう言葉を紡ぐと。空になった三つのラーメンどんぶりの合間、隙間無く並べたメモ書きの中から、ふわりと浮かび上がりました。いくつかの、言葉が。
呉井 陽太
と
志波 武道
が、それらとまじまじと見つめながら、ひとつひとつを読み上げます。
「……『MFS!』」
「『偽名』」
「『嘘』?」
「『視聴率』」
「『電波塔』……」
健作自身が書きとめたものに加え、陽太や武道、それに他の協力者たちからもかき集めた情報の中から、健作のろっこんによって抽出された単語たち。それらは、問題の解決のために必要な言葉であるはずなのです。
問題、とは何か? 言わずもがな、寝子島における異変について、ということになるのでしょう。三人もそれぞれの場所で、起こりつつある現象を垣間見てきました。
健作のろっこんは確かに指針となりながら、その精度は未だ途上段階であり、直接的な解決へと導いてくれるものではないのかもしれません。けれど陽太は、
「……気になってたんだ。初めて来たはずの場所なのに、彼が『素晴らしい島』なんて言ってたのが。ただの社交辞令かもしれないけど」
「いえ、案外的を得ているかもしれませんよ。彼を観光案内に連れ出した人たちも、言っていました。彼は寝子島の景観そのものには、さして興味が無さそうだったと。あまり新鮮味を感じていなかったからかもしれませんね」
健作や陽太の言葉に、武道もまた、思考を深めます。
先ほどに見た、異変。以前に体験した現象、叩き付けられた拳や、振り下ろされた斧。左腕に感じた痛み、喪失感。ぐるぐると、そんな光景が頭を巡り……そのうちに。
「……武道君? どーしたのん、左腕……しきりにさすってるけど」
陽太の心配顔に、武道はうっかりと、またしても。彼の前で、顔に出してしまっていたことに気付きました。
「何か……あった?」
「ん? うん……まあ」
目の前に浮かんだ言葉。単語の数々は、この左腕に走る痛み、未だ残る痣を取り払うための……あるいは。武道の胸に燻り続ける、彼の悩み。業とも呼べるそれを晴らすための、糸口でもあるのかもしれません。
「チョット、ね」
そんな予感など淡い期待に過ぎないと、苦笑いを浮かべながらに。それでも心に抱く信念を手離すまいと、武道は密やかに、決意を深めました。
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あとがき
担当マスター:
墨谷幽
ファンレターはマスターページから!
墨谷幽です。『寝子島は撮影されている ~レンズ・キャッツ捕獲要請』のリアクションをお届けいたします~。
寝子島に起こりつつある異変が、少しずつ見えてきました。現象はやがて、その度合いを深めていくはずです。
今回の番組で、『レンズ・キャッツ』を捕まえたという方は、(『MFS!』関連シナリオに限り)そのままコッソリ飼っている、ということにしていただいても構いません。後の関連シナリオにて、何かしら役に立つことがあるかもしれません。無いかもしれませんけれど……それはまだ、分かりません。
『MFS!』関連シナリオは、皆さまの行動によって展開がフレキシブルに変わったり、何かしら設定が追加されたり、といったことが結構あります。今回で言えば、『スマホのワンセグ機能にレンズ・キャッツの視界が映り込む』などは、前回のツアーでのアクションの中から拾わせていただいた要素です(ありがとうございました!)。今後も、これからのシナリオはもちろん、過去にリリースされたシナリオのリアクションなどからも、ちゃっかり拾わせていただくことがあるかもしれません。
積極的に介入していただくと、後々、「あ、これってあの時自分が入れたやつだ!」なんてこともあるかも。
そんなわけでして、今後もどうぞ、よろしければお付き合いくださいませ~。
ちなみに念のため、毎度ガイドのほうにも併記させていただいておりますけれど、「『MFS!』とその関連シナリオは基本的に『番組として放送された内容』であり、現実として寝子島で起こっている現象では無いかもしれません」。
らっかみ! でのメインとなる流れや、他のマスター様の提供されているシナリオとは独立している部分が大きく、これらは墨谷シナリオに限定した世界観ということになっておりますので、混同をされないよう、ご注意をいただけましたら幸いです~。
それでは、今回もご参加、誠にありがとうございました!
また次の機会にもお目にかかれることを、心よりお待ちしております~。
お疲れさまでした!
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墨谷幽
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月25日
参加申し込みの期限
2015年07月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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