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【ハロウィン】夜を往くもの
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【赤い夜】
災禍が、街を覆い始めていました。
「……怯むな!」
頭上から飛び掛る異形の左胸を、エレナは細剣で寸分違わずにひと突き。銀の刃を引き抜けば、赤い飛沫が胸から背から、細い筋となって噴出します。
伯爵の眷属たる吸血鬼たちは、屋根の上からでも、物陰からでも、どこからでも現れ襲い掛かります。ある者は剣を抜く間もなく吸血され、新たな敵と化し、かつての仲間によって斬り倒されました。ある者は、首の筋ごと食いちぎられて刹那に絶命し、今や道端にも溢れた無数の死骸の中へとあっけなく紛れました。
それでもハンターたちは、夜の住人たちを相手取り、彼らを滅しながらに目指します。
あの、屋敷へと。
アンヘル
は、自分の前を行くハンターのひとりが食いつかれ、瞬く間に牙を剥き飛び掛ってくるなり、
「……うるさい。黙ってろ」
背に挿した銀刀を抜き放ちざまに、一閃。肩口から斬り下ろして両断すると、返す刀で一振り、二振り。瞬く間に周囲の吸血鬼たちを輪切りに解体し、黒衣を翻して半身を捻り、構えたマスケット銃の向く先は、
カタナ・ミツルギ
の眉間へ。
放たれた銃弾をカタナがするりと避けると、背後に迫る眷族の一体が、額に赤い花を咲かせて倒れ込みました。
アンヘルの動機は、言わば復讐です。血を吸われ、生きながらに分解されていった両親の最後を思い返せば、胸の内に湧き上がるのは、身に纏う黒衣と同じくどす黒い憎悪だけ。それを満たすためならば、何者をも彼女が顧みることはありません……たとえ味方であったとしても。
彼女が心を許すのは、彼女を理解するのは、鳥たちだけ。
故にアンヘルは、吐き捨てるようにカタナへ言います。
「邪魔だ。退いていろ」
「そうはいかない」
カタナもまた、刀身を横薙ぎに振り抜いて。うっとおしく霧になど変じて刃を逃れようとする吸血鬼には、腰に挿した聖水の小瓶を淀みない仕草で投げ放ち、飛沫を恐れて変化を解いたところに、死角へ。ぞろりと潜り、踏み込み、標的の胸元へ突きつけた杭打ち機を起動。射出すれば、衝撃に打ち上げられた眷属の肉体はすぐにも崩壊を始め、空中にて霧散しました。
「俺にも、奴らを狩る理由がある……!」
「…………」
一体を仕留めようとも、予断無く眷属たちの紅に煌く視線を、体裁きを、重心の動きや風の流れまでも把握し、隙無く構えたカタナ。
アンヘルは迫る眷族の脇腹から胸へ刃を叩き込み、腿を斬り離し腕を飛ばし、脳天の半ば上を吹き飛ばしてから、彼と背を合わせて並び立ち。
揃い、剣を振るってこびりつく赤いぬめりを払い落とすと、更なる災禍を街へと広めるべく、進みます。
屋敷の扉をエレナが蹴破り、踏み込めば、出迎えたのは他ならぬ伯爵に、
シュウ・ド・モリヤ
。寄り添う
ユエ=トゥルーダーク
。無数の眷属たち。
「我々とて、扉を開くならばノックを忘れないというのに。少々、無作法ではないかね? 君が、かのヘルシングの末裔か。良い瞳だ」
「……オーシャン伯爵。我が家名に賭け、刺し違えてでも。貴様を、討つ!」
ふたりの邂逅が、憎悪に満ちたエレナの瞳が。口元を捻じ曲げ覗かせた伯爵の牙が、今夜の闘争の激しきを予見していたかもしれません。
伯爵に代わり、その真なる開幕を告げたのは少女、ユエでした。
「共に伯爵様を護りし、眷族の方々。ゆめゆめお忘れなきよう、ハンターは思いのほか強靭で、狡猾です。我々の力がいかに強力であろうとも、油断してはなりません……全力を賭して。さすれば今宵の狩りは、素晴らしき宴となりましょう」
可憐な手を振るい、侵入者たちを示したのが、言わば開戦の狼煙となりました。
「狩人たちよ。恐怖なさい……今宵の貴方たちは、狩る者ではありません。狩られる者となったのです」
瞬間に、そこは鮮血の坩堝と化し。闘争は、幕を上げました。
シュウは、愛しい伴侶の頭を抱き寄せ、ひとつそこへ唇を寄せてから、
「胸躍る、素晴らしい口上だったよ。さて、伯爵……ここは騒がしい。場所を変えるとしよう」
「異存は無い。友よ」
「……待て! 伯爵!」
エレナの叫びに、伯爵は再び牙を剥き出して見せ、シュウらに庇われるようにしながら、屋敷の奥深くへと消えて行きました。
直後。相まみえる眷族ら、ハンターらの中へと響く、その場にはひどく似つかわしくない、愛嬌ある声。
「ぱんぱかぱーん! 皆さん、ご注目!」
暗殺者。
コズエ・ハウスフィールド
。
「ここからが、本日のメインディッシュ! 痛快愉快な、舞踏会でございまーす!」
意に介さず、腕に牙を伸ばしてくる不躾者へは、腰から抜き放ちくるりくるり、リボルバーのトリガーを引き絞りながらに掌で撃鉄を六度弾いて、銀弾をお見舞い。
開いたシリンダーからこぼれる薬莢を踏みしめ、コズエは足を踏み出し。取り出した銀弾をひとつ、ひとつと、ゆったりした動作で込めていき……その隙にと飛び掛かる不埒な客へと殺到するのは、彼女のしもべたる、美しい蝶の群れ。
「せっかちですねー。でしたら……今宵に頂く真っ赤なお酒の肴に、吸血鬼のガーリック和えなどいかがでしょーか!」
瞬間。蝶たちは、吸血鬼の呪われた身体が忌避する大蒜へと姿を変え、降り注ぎます。彼女が人の身で夜を往くことができるのは、人や物を蝶へと変える、この特別な能力が所以でもありました。
苦しみ悶える眷属たちへ、コズエが楽しげに銀弾のお代わりを叩き込む横で。
東方の鬼。
ナキ
。彼女もまた、苦虫を噛み潰したようなそれではありながら、笑顔を浮かべるままに、剣を振るいます。
「どうにも、ここは居心地が悪いね。そこら中、穢れた臭いが満ちてる……さっさと掃除しなきゃあ。ねえ?」
彼女には躊躇いも、そして思慮もありません。共に戦う同業者に対してでさえも。
銀刀を振り下ろし、振り抜いて、引き裂き。斬り捨て、両断し。時として、迫る牙を避けるためならば、
「おっと、危ない!」
手近な誰か……首を掴みあげて、盾とすることすら厭いはしません。それが、仲間であるはずのハンターの身体であったとしても。
人。吸血鬼。いずれも彼女には、己の行いを省みる理由足りえません。彼女は、そのどちらでも無いのですから。
「ハハ……ハハハッ! 薄汚い化け物どもがァァァ……残らず、血祭りに上げてやる! この僕がッ!!」
半人半鬼。混血の子。
同族殺しを憂う理由は、ありません。
とかく。日の光を拠り所とする、人間たちにとっても。月の光の下、夜を往くものたちにとっても。優しくはない夜であったのは確かです。
けれど……これほどとは。
これほどにまで、残酷な運命を突きつけられようとは……互いの運命が今宵に交錯しようなどとは到底、ふたりには、思いもよらないことでした。
「……タツ、キ……さん?」
「ヒョウカ……さん」
主戦場からはいささか外れた、迷い込んだ屋敷の片隅にて。
片や、仇敵と見て拳銃を突きつけた狩人は、
ヒョウカ
。
片や、振り返り鋭く銃口を掴み上げて見せた吸血鬼は、
タツキ
。
まだ穏やかだった日常のさなか、互いにそうとは知らずに出会い、惹かれ合ったふたり。
心は求め合い、欲して。ああ、自分が狩人の家柄など背負ってさえいなかったなら。ああ、自分のこの狂おしい吸血衝動を知られてしまったなら。
告げられない。この想いだけは。
自然、
「……どうして……」
ふたりは同時に、嘆きの色を滲ませたつぶやきをぽつり、漏らして……しばし、見つめ合います。
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担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
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ホラー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月05日
参加申し込みの期限
2015年06月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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