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【ハロウィン】夜を往くもの
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【幕開け】
そして今宵もまた、月が昇ります。昨夜と同じように。毎夜のごとくに。
連綿と繰り返されてきた夜と何ら変わらぬような、真円を描く蒼い月の美しい晩に。けれどその下を吹き抜けていく熱を孕んだ風が、不穏と厭世に沈む街へと、銀を帯びた剣呑な旅人たちを運びました。
街の外れ、太い幹の樹木の並ぶ森の出口にて。物々しい武具の類を身につけた多くの人影の只中で、女が叫びます。
「みな、よく集まってくれた!」
なびく金色の巻き毛。腰には細剣、首には十字架。お嬢様然としていながらも、彼女は知る人ぞ知る歴戦の狩人です。その証を求めるならば、決意に満ちた彼女の瞳を覗くだけでも事足りました。
「我々は今夜、かの伯爵を討つ! 敵は強大だ、しかしこの街を、ひいては眠れぬ夜を過ごす人々の心を救うとあらば、戦いは避けられまい……私に力を貸してくれ!」
エレナ・K・Z・ヘルシング
。伝説とも謡われる吸血鬼ハンターを祖に持つ彼女が叫べば、同じく呼応する夜の狩人たちは多くありました……内に秘めた思惑はどうあれ。
途端、けたたましく喚く、鴉の声。
「………………」
舞い散る黒翼と共に現れたのは、それにも劣らず闇のような黒衣を纏った、隻眼の少女。
反り返る銀の刀、長銃を帯びる彼女は名を、
アンヘル
。物言わぬまま尊大に目の前を横切り、樹木の幹へと背を預けたのを見れば、彼女もまたハンターであると知れました。
続き、素朴な装いの少女が歩み出て、
「ま、私は吸血鬼に恨みなんて、これっぽっちも無いんですけどねー?」
誰の目にも、血生臭い闘争など到底似つかわしくない、どこかの村娘のように見えました。けれど、おどけた調子の裏に潜む彼女の貌は、牧歌的な佇まいにこそ縁遠いもの。
「ノーマネー・ノーライフ! それこそが、私がこの世をひとり生きていくための術。お分かりいただけますよねー?」
彼女の隠し持つ武器の矛先が向くのは何も、吸血鬼に限ったことではありません。
コズエ・ハウスフィールド
……その芸術的な暗殺技が、たまたま今宵の報酬を得るのにも適していた。ただそれだけのことです。
エレナはうなずき、
「ああ、分かっている。命を預けてもらうのだ、相応の見返りはあると約束しよう」
次いで大仰な仕草で頭を下げた先に立つ、ふたりが携えた特徴的な刀剣がつまりは、彼らの東の果てよりの来訪を告げていました。
「吸血鬼は、全て狩る。それが、狩人として生きる俺の定めだ」
カタナ・ミツルギ
の装いにこそ東国の趣きがありながら、腰のベルトに挿した小瓶には聖水を満たし、十字架を提げ……何より白木の杭を装填した、いかつい杭打ち機の異形。
そして彼は常に予断無く、手鏡で周囲の人々を映し確かめています。人ならぬものが、この場に紛れ込んではいないことを。
片や。東国の刀を帯び、軍服めいた黒衣に闇夜へ映える白い外套を纏うもうひとりの女性の物腰は、穏やかでした……少なくとも、この時はまだ。
「この街にも、うようよと蔓延っているようだね。鬼たちが……こちらでは、吸血鬼と言うんだっけ? これほどに同業者が多いとは」
差し出された手をエレナが握ると、女性は微笑み、名を告げました。
「僕は、矢萩奈鬼。
ナキ
、と呼んでくれていいよ。一応は、君たちの味方さ……よろしくね?」
「ああ、よろしく」
血に飢えた吸血鬼。夜毎にそれを狩る、彼ら。彼らは人間でありながら、どこか……歪にも、見えました。
人が胸を張り夜を往くには、この時代における月明りはまだ、あまりにも頼りないものだったのです。どこか歪まねば、吸血鬼たちと渡り合うなど到底無理からぬことではあったのでしょう。
最後に、銀の髪をなびかせて、女性が声を上げました。逸るように。
「……行こう。時が惜しい」
ヒョウカ
の名を知らぬ者は、狩人であるなら、この場にはいないことでしょう。つり目がちな瞳に込められた眼力もまた、彼女の背負うハンターとしての家名に、ひとつの説得力を加えています。
立場を近しくするエレナもうなずき、
「ああ。行こう。今宵に狩り尽くそう、汚れた者たちを……!」
響く、鬨の声。吹き抜けた熱い風が街へと、期待と不安、相反するふたつの感情を満たしていきました。
森の入り口で揺らめくかがり火の明かりを、屋敷の窓から遠く眺めて。存分に、降り注ぐ蒼い月影を浴びながら。
「……私は、水が嫌いでね」
部屋を振り返り、
シーゲル・ド・オーシャン
伯爵は口を開きました。
もちろんのこと。口元に覗くのは、長く鋭い犬歯。
屋敷に、人間はただのひとりとて存在していません。そこに在るのはすべからく、夜を往くものたち。
「遥々と遠くから、川を渡り海を越え。彼らもご苦労なことだ……もっとも、君たちの来訪には感謝しているがね」
執務室に、人影は伯爵のものを含め、4つ。
不意に、窓から迷い入るように飛び込んだ、一匹の蝙蝠。その行き着く先は、白いスーツを着こなす紳士の手の中。
「友人の危機と、風に聞いてね」
「シュウ。友よ、久しいな。何百年ぶりだったかな? しばらく見ぬうちに、可憐な伴侶など連れているじゃないか」
ぴたりと寄り添う少女の頬へ、
シュウ・ド・モリヤ
がそっと唇を寄せると、その顔はさっと朱色に染まりました。
「まあな。それにしても、君は相変わらず船が苦手かい? 伯爵」
「力持つ者の代償さ、ほんの些細なことだが。オーシャンと申します……お嬢さん、名をお聞きしても?」
伯爵が慇懃に尋ねれば、紳士、シュウの手のひらに押され、少女は半歩進み出て頭を垂れ、
「……
ユエ=トゥルーダーク
です。100年ほど前に、社交場にてシュウ様に見初めていただきました。血を吸われて……」
吸血に伴うあの快楽を思い出しでもしたのか、ますます紅色に染まった頬を隠すように、ユエはすぐにも主の傍らへ身を預け、長い三つ編みを揺らしました。
シュウは、その髪を愛おしげにひとつ撫でてから、
「彼女は、狩人狩りだ。『常闇の狩人』の名を聞いたことは? あるいは、『人形遣い』とも。彼女と俺が、君を守ろう……君はこの先も変わらず、夜を謳歌し続けるだろう」
「頼もしいことだ。間もなく彼らは、ここへ押し寄せるだろう……街中に潜む我が眷属たちを、ことごとく灰と化しながら」
伯爵は、部屋の中、もうひとりの人影へと目線を向けました。シュウとユエ、仲睦まじい恋人たちの姿へ、どこか複雑な眼差しを送る、彼へと。
「君に無理強いはしないよ、
タツキ
。思うところがあるのだろう?」
「……いえ」
はっとして伯爵を見返し、目を落とし。その仕草の全てが、彼の心中を物語っていました。
タツキには、今夜を憂う理由がありました。
「伯爵。あなたの支配が揺らげば、この街に息づく同族たちも……自分の立場も、危うくなりますから」
「そうかね」
伯爵は再び、窓の外を見据えます。今や幾つにも分かたれて街へ入り込む、無数のかがり火たちを。
「君の葛藤は、私がとうに失ってしまったものだ。あまりにも永く生きるうちに……無碍にはして欲しくないものだが、ね」
狩人たちの中に、金色の巻き毛を持つ女の姿を見つけて、彼はうっすらと。笑います。
オーシャン伯爵の居城たる邸宅とは対にある、森の中ほどにひっそりと佇む屋敷にて。
「始まるか。やれやれ、騒がしいことだ。私は静かに暮らしたいだけだというのに」
ゆったりと椅子に腰掛け、つぶやいた少女の名は、
ロザリオ
。身に纏うのは使用人のごときメイド服、けれど彼女こそが紛れも無く、この屋敷の主です。
彼女は、異端なのです。その皮肉な名が真名で無いことは、彼女を知る誰の目にも明らかでした。
「伯爵は少々、力を付けすぎた。敵を作るのは当然のこと……ま、それも一時のことだ。すぐにも、そう明日には、静かな夜が戻るだろう」
「……そしてお前はあくまで、傍観者というわけか」
「全ては在るがまま。そうだろう、ダークロード?」
暗がりに立ち問いかけた男は、時ならぬ客人です。
ハートエッジ=ダークロード
。夜の貴族。重苦しく開いた口から漏れるのは、苦々しい諦観です。
「人と吸血鬼は、相容れない……生きる時が違いすぎる。共に過ごした時間も、思い出も、いずれは忘却の彼方へ去ってしまう。だが……」
あるいは、一抹の希望でもあったかもしれません。
肩をすくめたロザリオと共に、左右で色の違う瞳で、広がり始めた闘争という名の災禍を眺めて。
彼もまた、傍観者ではありました……今、この時は、まだ。
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2015年06月05日
参加申し込みの期限
2015年06月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月12日 11時00分
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