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ホテル『ニュープラナス』の一夜
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【06:38 ロビーラウンジ】
ホテル『ニュープラナス』のロビー。
備え付けのテーブルセットの一つを中心に囲み、ずらりと顔を揃えているのは、一夜をここで過ごした宿泊客たちです。
「では、始めます」
彼らをぐるりと見回してから、
芽守 健作
はうなずいて、一言。
「……推理、開始」
テーブルを埋め尽くしているのは、彼がここへ訪れてから片時も休むこと無く綴り続けていた、調査メモ。それらから、今。
ふわりと、文字が浮かび上がります……それは、探偵たちの推理にあと一つ、欠けていた最後のピースを埋めるもの。
見つめる人々の中にはもちろん、
芹沢 梨樹
や
桃川 圭花
の姿があり、
安心院 要
や
屋敷野 梢
、
三宅 葉月
の姿があり。少し離れたところには、壁を背にして立つ
朝鳥 さゆる
の姿もありました。
「それで。全部、教えてくれるのかい? このホテルについての、本当のところってやつを」
志波 高久
が、彼らを促します。
この場の全員に、事の顛末を知りたいと願う、理由がありました。
小さな探偵、
ネミッサ・ネモローサ
はふわりと微笑み、一礼しながら。
「それではお立会い、ミスタ&ミス。死神ホテルの謎、その答え合わせを、始めましょうか」
手にしたルーペをきらり、光らせた
新井 すばる
と共に、語り始めました。
健作のメモ、それに宿泊客たちの体験を通じて得た無数の情報をかき集めて今、かちりと噛み合った、彼らの推理を。
「つまりは、ボクらは、こう考えているわけさ」
ある時。降って湧いた好景気の恩恵を、世間や多くの同業者の例に漏れず享受していたこの『ニュープラナス』にも、やがて崩壊の時が訪れました。
深刻な経営難に陥り、もはや従業員の一切を切り捨てるか首を括るほか無い……というところにまで追い込まれた時。ホテルのオーナーであった男が、起死回生の光明となる、ある画期的なビジネスを思いつきます。
強い昂揚感や多幸感をもたらす、ある種の、違法な薬物。どこからか仕入れてきたその錠剤を、彼が密かに宿泊客へ提供し始めると、傾いていた経営は徐々に上向きになり、ホテルは破綻を免れました。
後ろ暗い社会の闇に片足を踏み込んだ人々や、人生に疲れた薄弱な意思の持ち主たちを主にもてなしながら、『ニュープラナス』は細々と存続し、どうにかしばらく、平穏な日々が続きました。
201号室に宿泊したとある男が、急性薬物中毒で死亡するまでは。
「やはり、そうか」
概ね予想通りであり、要はうなずき。梢もまた、思い出していました。
天井近くにふわふわと浮かぶ男の、異様な様相。びくり、がくがくと痙攣しながら泡を吹く、男の最期の光景を。
葉月が目で促すと、探偵たちは続きを語ります。
薬物の錠剤を主に客へと手渡していたのは、ホテルのロビーを預かるフロントマンでした。客たちは彼の元へやってきては恐ろしい金額の対価を支払い、部屋へと戻って受け取った薬を飲み、思う様トリップして楽しむのです。
危うい綱渡りのような秘密のビジネスを知っていたのは、フロントマンと、彼にその手順を指示するオーナー、たった二人だけ。
けれどあの201号室の事件をきっかけに、従業員たちの間にはやがて、不審な経営への疑念が漂い始めます。
そんな時、従業員の一人が、打ち切られてしまった警察の捜査に納得せず、知り合いの探偵へ、独自に調査を依頼しました。
ホテル内で蠢く闇を余さず取り払おうと約束した探偵の男は、身分を隠しつつ、宿泊する509号室を拠点として、さっそく意気揚々と調査を開始しました。
その試みは順調に進み、彼は真相へ、ごく近いところにまで迫っていたと言います。
「しかしその過程で、探偵であることが知られ……口封じのため、彼は殺された」
音羽 紫鶴
がテーブルのメモ書きの上へ乗せたのは、デジタルカメラ。液晶画面へ呼び出したのは、焼け焦げた部屋。その惨状を伝える写真。
岡野 丸美
がくりんと小首を傾げて、
「おじさん、殺されちゃったんだ。かわいそう……あれ、でも誰にだろ?」
「フロントマンさん、じゃないかな? やっぱり」
花菱 朱音
はくるりと首を巡らせ、フロントを覗きます……けれど、今、あの感じの良い笑みをたたえる中年男性の姿は、そこにはありません。
尾鎌 蛇那伊
が何か、右手を握ったり開いたりするそぶりを見せてから。大きな肩をすくめて、
「それが彼の、最初の殺人。ってわけよね。それで? きっと殺されたのは、一人だけじゃないのよね?」
中年の探偵には、一人娘がいました。
娘の母は既に父と離婚していましたけれど、彼女は時折ふらりと会いに来ては、自分の生活にはない刺激的な探偵家業について面白おかしく語ってくれる父が、大好きでした。このことは、それから随分後に、事件に関するテレビ番組の取材を受けた彼女の母が、当時を思い出しつつ涙ながらに語っていたと、梨樹の居候先に置いてあった古い雑誌の心霊特集記事には、そう書いてあったそうです。
そんな父の影響を受けてか、娘はまだ学生ながらにすこぶる行動派であり、決して多くは無い貯金をはたいて宿泊費とし、父の死の真相を探るため、『ニュープラナス』へ泊り込みました。
父の死んだ509号室を希望したものの、フロントマンは改装中ですから、なんて理由を付けてそれを拒否し、代わりに彼女は渋々ながらに、404号室へと宿泊することになりました。
彼女の死んだ、404号室へ。
「ああ……そうだわ。あのとき聞いた声は、それじゃあ、きっと……」
ふいにつぶやいた
深倉 理紗子
へ、その場の全員の視線が集まります。
理紗子は少しびくりと仰け反ってから、遠慮がちに、
「ええと。バスルームへ入った時、聞こえてきたの。ささやくみたいな、小さな声。男の人の……ずっとぶつぶつ、言っていたわ」
彼女は、聞いたそうです。
ごめんなさい。許してくれ。すまない。ごめん。ごめんなさい。許して。許して。すまない。すまない。
すまない。
少女を失血死させた部屋を、どうやらフロントマンは、隠そうとしたようでした。
どうにか室内を取り繕った後に、扉のプレートの一部を削り取って、『5』へ。
404号室はその日を境に、405号室へと生まれ変わりました。もとより不吉な数字ではあったとして、その変化を気に留める者は、誰もいなかったそうです。
作業を終え、廊下へ佇む彼の姿は打ちひしがれて、その時に限ってはあの好ましい笑顔もなりを潜め、それにどこか危うく張り詰めているように見えた……と、たまたまそれを見かけたという通りがかりの従業員のコメントが、いまひとつ信憑性に乏しいネット上の投稿としてながら、『F.O.A.F』の掲示板への書き込みの一つにありました。
「その後もミスタ・フロントマンは、オーナーの命令に従い、ホテルの秘密を暴こうとする人間を殺害していった」
「もちろんそんなことをしていたら、いつかは限界が訪れるよね。当然だ。ホテルが違法なサービスを客へ提供していること、それに関わったと思われる多くの人間が、姿を消していること。そしてそこにフロントマン、オーナーが浅からず関わっていることは、やがて従業員たちも知るところとなったんだ」
探偵たちはそこで、あの隠されていたフロア。『3階と4階の間、使われていない、本物の4階』の存在を、宿泊客たちへと明かしました。
そこを探し当て、そして実際にくぐり抜けてきた圭花と梨樹が、はっとして。
次いで顔を見合わせ、こくり。うなずきました。
「あそこに、『いた』のは……」
「ええ。殺された従業員たち、ってわけね」
404号室、そこはもう405号室でしたけれど、従業員たちを残らずその部屋へと呼び出して集めたフロントマンは、口々に彼を糾弾し問いただす彼らを、手にかけました。その命を奪いました。全員の命を。
方法は、伝わっていません。
最期に彼は、鼻歌混じりに遅れてやってきて、その様を見つけて腰を抜かしたオーナーを廊下で始末してから、繕いようも無いほどに汚れてしまった4階自体を封鎖し、客の目に付かないように隠しました。
階段も、脆くなっていて危険だから、などと理由をつけて閉じてしまい、エレベーターのボタンやホテル内の案内板などにも入念に細工をして、誰も本当の4階にはたどりつけないよう、心を配りました。
その後もフロントマンは、しばらくの間、一人でホテルの営業を続けました……この期間についての営業記録は、公式にも残っているそうです。
けれどもちろん、たった一人でホテルが回るわけもなく。ついに決定的な破綻を迎えたホテルは閉鎖され、程なくしてシーサイドタウンに持ち上がった開発計画に飲み込まれ、取り壊されました。再び警察の捜査の手が入る前に、巧妙に隠された4階もろともに。
『ニュープラナス』破綻の後、フロントマンのあの笑顔を見かけた者は、一人もいないそうです。
「それが、真実」
「ってわけさ。ボクらの推理によれば、ね!」
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担当ゲームマスター
墨谷幽
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月05日
参加申し込みの期限
2015年03月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月12日 11時00分
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