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【人質たちの反撃】
八神が壁に凹凸を作り、こぼれたレンガを常闇と後木と尾鎌がキャッチしてエレノアへ渡して接着する。
これを繰り返すうちに、片側には人間1人が横になれる足場と梯子のような取っ掛りが、もう片方には手が引っ掛かる窪みが無数に出来ていた。
「いやぁ……君たちのろっこんはすごいね」
さっきからまるで役に立ってない
一之瀬 雨丸
は、ただ感心しっぱなしだ。
「お前も少しは手伝ったらどうだ? お前ももれいびなんだろう?」
双葉 仄
の言葉に、一之瀬は頭を掻きながら答えた。
「しがない探偵の出る幕じゃないよ。それに僕のろっこんは何の役にも立たないよ」
「一之瀬のろっこんはどんな能力だ?」
「双葉さん、これ以上、僕をいじめないでくれよ、本当に役立たない能力なんだ」
そう言うと、一之瀬は自分の人差し指を左右に振った。
すると、指先からピュッと褐色の液体が飛び出してきた。
その液体が双葉の顔に掛かった。
彼女はおもむろにそれを舌で舐めとる。
「……醤油か」
「そう、これが僕のろっこん。『人差し指から醤油が出る』ろっこんなんだ。ああ、恥ずかしいなぁ……!」
「……すまなかった。せめて声援だけでも送ってもらえるとありがたい。ほらそこ! サボるな!」
そう言うと双葉は『現場監督』と自称して人質たちを鼓舞し始めた。
(……なんてね、そんな間抜けなろっこんな訳ないじゃないか)
一之瀬は空になった携帯用醤油さしの容器を水の中に沈めた。
(弁当に入ってた醤油さし、もったいないからって捨てないで良かったよ。得意の手品でどうにかごまかせたけど……)
他人に自分のろっこんは見せない。
一之瀬はこのことを遵守していた。
つまり、今のはフェイクである。
(他人にろっこんを見せてる時点で、自分の弱点を露呈しているようなものだからねぇ……)
一之瀬は黙って、脱出の時を待っていた。
水温は思いのほか低い。
浸かっているだけで体力が蝕まれてしまう。
しかも、あっという間に水位が2m近くまで上がっている。
このまま水位が上がれば、落ちた穴のところまで届きそうだが、それまでに体力が寒さで奪われてしまう恐れがある。
ならば、早いうちに上へ登るしかない。
「……上には黒服たちが待機しているかもしれません」
常闇は鋼糸に瓦礫を結び付けると、即席の投擲武器を作成。
それを胸の谷間に仕舞い込むと、蜘蛛のように壁の凹凸に手をかけてするすると登っていく。
「私が少し様子を見てきます」
常闇は普段から身のこなしが軽い。
高い身体能力を武器に、偵察として一気に壁を登りきってしまった。
(私だけなら穴から出ることは容易かったでしょう……。ですが、今は八神さんたちが一緒……、全員で生還しなければ……)
そんな考えをする自分自身に常闇は驚く。
以前なら仲間や友人という言葉に縁遠く、人の輪を避けていたというのに。
(……今は、守るべき人たちが私にはいます……!)
常闇は気配を消しつつ、穴から牢の外を見た。
傾斜になっている牢の床に隠れながら、常闇は鉄格子の外に黒服4人が暇そうに待機しているのを確認した。
(……Dは拳銃装備、他は……金属バット?)
先ほどと比べて、装備のグレードが落ちているのが不自然に思えた。
常闇はするすると下へ戻って、このことを人質たちへ伝えた。
「やはり武装しているか……」
小声で八神は作戦会議を行う。
「どうするのだ? 全員突撃するのだ?」
後木の質問に壬生が答えた。
「もし、本当にこれがまどっちの言うとおりテストだとしたら、馬鹿正直に穴から出るのは危ないかもぉ?」
あ、まどっちって円ちゃんのことね、と付け加える壬生。
「なんか、ななちゃんをお姫さんのところまで連れていくことで合格な気もしないけどぉ、どうなんだろうねぇ?」
ななちゃん、と呼ばれた菜々緒が腕を組んで考える。
「それはないと思うわ……。一応、泉月花さんとは面識はあるけど、あの人、私のこと大嫌いだもの。引き合わせてゴールってことは考えにくいわね……」
「なぁ、菜々緒。あの泉月花って女のこと、もっと教えてくれよ?」
吉祥寺の言葉に、菜々緒は渋い顔をする。
「ごめんなさい、クロ。私、面識があるだけなの……。私の残された記憶が正しければ、彼女が表舞台に出てくるなんてことは今まで一度もなかったわ。泉月花さんは奥多摩の教団本部でいつも指令を出すばかりで、寝子島の実働部隊は『強欲小町』と呼ばれてた桃髪のセブンが指揮を取っていたの」
「桃髪のセブン……!」
吉祥寺は
刻人・F・ミセリア
から得た情報の中で出てきた桃髪のセブン。
教団幹部は、よっぽど寝子島で何かを画策したいらしい。
「菜々緒、そいつは誰なんだ?」
吉祥寺の質問に、菜々緒はゆっくり首を横に振った。
「……ごめんなさい。以前の『彼』と『彼女』なら覚えていたと思うのだけど、今の私は……」
現在の菜々緒の人格は代替人格『女王』――ここでは専門的な具体例は差し控えるが、基本人格に何か致命的な問題があった時のバックアップだと思っていただきたい――であり、以前の菜々緒の全ての記憶を有しているわけではない。
「駄目……、思い出せない……。かろうじて、彼女の通り名だけしか思い出せない……」
「無理をするな、菜々緒……。しかし『強欲小町』かよ、強欲を名乗る俺への当てつけか?」
自身の大罪を自覚している吉祥寺は小声で毒づいた。
と、ここで桜庭が壁に張り付いたまま小山内の顔を見た。
「……海ちゃんはそこの排水口から脱出するってどうかな?」
小山内は目を丸くして驚いた。
ちなみに今の彼女は筆談が行えない。
スケッチブックは水没して使えないし、今は下着姿でろっこん発動用のペンとペンライトしか持っていない。
「万が一、ボクたちが全滅したとき……誰かが外に助けを求めなきゃいけないんだ。海ちゃん、お願いできないかな?」
この提案に小山内は目を伏せてしまう。
「この排水口は細いけど、海ちゃんなら這って奥へ行けそうだし、そのペンライトが役立つ」
桜庭の意見に、壬生は腕を組んで唸る。
「うーん、外に出られれば警察に行けるよねぇ。どう思う? みんなの軍師のやがみーん?」
「いや、軍師なんておこがましいですよ、壬生先輩……。桜庭の言うとおり、万が一の保険は必要だ。通路に入るなら小柄な人間がいいだろうが、朝野は瀕死の重傷だし、恵御納はシール効果を期待したいから残ってほしい。……やはり小山内に頼むしかなさそうだ」
八神は言葉を濁す。
今まで七罪事件で、出来るだけ単独行動をしないように心掛けていた。
単独で事件に関わった者たちは、ほぼ間違いなく悲惨な目に遭っている。
だからこそ、今回も嫌な予感が彼の胸のなかに過ぎる。
「……充分気を付けてくれ。それに水位が上がると水没してしまう。あまり時間はないぞ」
他のメンバーも反対する者はいない。
こうして小山内は単独で排水口を突き進むことになった。
(今の私には、これくらいしか……)
小山内は餞別代わりのろっこんを空中に発動させる。
彼女の持つペン先から光のラインが人質の人数分の本数だけ描かれる。
落下した時とは反対、上昇するような螺旋状のライン。
遠心力も相まって、足場の悪い牢の床を飛び越して鉄格子にしがみつくくらいの勢いが得られるだろう。
「夏朝ちゃんのシールで軽くなっているから、あたしがみんなを放り投げればあのラインに乗れるかしら?」
尾鎌は現在、エレノアの作った安全地帯で入念に肩をストレッチしていた。
ここにいる全員を本気で投げる気だ。
「俺も手伝う……。仕掛けるなら、複数人が一斉に飛び出すほうがいいだろ?」
月居も安全地帯へあがる。
菜々緒も水から上がり、寒さによる体力低下を防ぐ。
「修ちゃん、真央ちゃんはいつでも準備オーケーなのだ……」
器用にボルタリングを行って、既に穴の入口付近でしがみついている後木。
解いたサラシに瓦礫を包んでおり、攻撃手段も万全だ。
常闇も同様に入り口付近でぶら下がっている。
ろっこんのラインを借りずとも飛び出せる準備は整っている。
「ああ、僕は荒事は遠慮しておくよ……」
一之瀬は苦笑いをしながら安全地帯で待機。
怪我人や戦闘向きではないもれいびたちはここで待機することになった。
ゆえに、階上の黒服対応は常闇、後木、八神、恵御納、桜庭、壬生、エレノア、そして尾鎌が行うことになった。
「では、合図で作戦開始だ」
八神が小声で告げる。
人質全員が合図を待つ。
八神は深呼吸をしたあと、頭上を見上げて言った。
「脱出、開始だ」
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ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
バトル
オールジャンル
定員
40人
参加キャラクター数
40人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月07日
参加申し込みの期限
2015年03月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月14日 11時00分
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