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怪人セブンの復讐
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桜庭の友人、
小山内 海
もまた、英雄の1人として囚われの身であった。
(買い物帰り、後ろからいきなり口にハンカチを当てられたと思ったら意識が遠のいて……。ここは一体……牢屋?)
覚醒した後、泉月花が登場して話の流れを把握した小山内。
慌てて持ち物を確認する。
彼女の会話ツールであるスケッチブックと筆記用具は健在。
そして買い物で手に入れたペンライトも無事だった。
(あ、お財布とスマホがないや。……もしかして落とした? それとも叢雲が没収したのかな?)
ちょっとがっかりする小山内であった。
「さて、先行している撲滅隊の人たちを待たせるわけにはいきません。そろそろ全員、意思表示をしていただきましょうか?」
泉月花の催促。
これに小山内は素早くスケッチブックに筆談を書き込む。
『わたしはセブンにはならないよ』
『セブンは七男のものだ ほかのだれのものでもない』
『だからわたしはひとじちでのこる』
泉月花は小山内の筆談に、調書の中身を眺めて数度頷いた。
「小山内さん……声が出ないのですね。やけに今まで静かだと思ってました」
そして泉月花は首を傾げる。
「しかし分かりません。怪人セブンが多重人格の片割れのもの、ですか? 確かに、怪人セブンと名乗り始めたのは、ほかならぬあの殺人鬼の片割れです。ですが、今、その言葉が示すのは、悪しきもれいびを断罪する始末人の通称です。決してその片割れの専売特許というわけではありませんけども?」
『それでも かいじんセブンをなのっていいのは彼だけだ』
小山内は反論した。
怪人セブン――七男は、殺害される直前、自身の幸せを願った。
「生まれてきたのなら……、幸せになってもいいだろう?」
七男の自己実現の手段は“他者を殺める”事しか出来ない存在だった。
彼が罪を認め、幸福を願った瞬間、それは自身の身に跳ね返ってきた。
誰かを殺すしか出来ない七男は、誰かに殺されることで幸福の意味を知ったのだ。
小山内はその一部始終を見ていた。
だからこそ、怪人セブンは第三者が名乗っていい肩書きではないんだと理解した。
『わたしたちがセブンをなのることはできない』
小山内の眼差しは、確固たる確信を得た強い光を宿している。
泉月花はそんな小山内を理解しがたいとばかりに目を細めて見詰めた。
「アレは名乗るものではありません。なっていくものです」
そう言うと、泉月花は小山内へ興味を示さなくなった。
神野 美野梨
は今までじっと成り行きを見守っていた。
彼女は自分に出来ることは何か、と自問自答していた。
(人質でいるより、外に出たほうがやれることは多そうね)
しかし、神野は戦闘向きではないと自負している。
そもそも暴力沙汰自体が彼女にとって無縁の代物だ。
セブン事件へ関与したのも、
ミステリ研究会
でセブンの正体を追っていたから。
まさかそれが原因で拉致されるとは思ってもいなかった。
(私に出来ることはなにかしら?)
神野は考える。
(……先に志願したアリーセさんと組めれば、情報統括で何かできるかも知れないわ)
前回の『歌劇』事件でも情報統括主体で仲間のサポートを行っていた神野。
今回もきっと、情報が攻略の鍵になるはずだと彼女は結論付ける。
「私も撲滅隊へ参加するわ」
要件だけ告げると立ち上がって牢の入口まで進む。
その時、神野を呼び止める声があった。
「待って、私も志願するよ……」
青ざめた顔で
十文字 若菜
が無理矢理笑顔を作って手を挙げた。
「間違って連れてこられちゃったけど、私も人質のみんなを助けたい……!」
十文字は今までのやり取りを牢の隅でじっとして見守っていた。
全身を恐怖が支配し、殴打された全身の痛みが生きる意思を削ぐ。
(どうして? 私はただ、買い物をして寮へ帰ろうとしていただけなのに……)
怪人セブン、叢雲教団、ネームレスヒーローズ、メサイア、白亜の少女、暴食令嬢。
人質たちが当然のように交わす言葉全てが、十文字にとっては非日常の世界の言葉。理解の範疇外。
だから今の今まで意思表示をする義務感よりも、身近な人たちが“そういった世界”に肩入れしている驚きが優っていた。
(私が今までフツウの生活を送ってこれたのは、知らないところでみんなが戦っていたからなんだね……)
十文字も何度か、神魂事件に遭遇して解決のために奔走したこともあった。
しかし、今置かれている状況は経験してきた事件とはまるで違う異質そのもの。
世界の裏側、影の部分を彼女は目の当たりにしている。
今までフツウを死守するために戦ってきた仲間たちの窮地を救えるの自分だ、と十文字は理解した。
「……私も英雄になれるのかな……? 怖いけど……戦わせてください!」
泉月花に頭を下げる十文字。
本当は頭なんて下げたくなかった。
しかし、今は下手うって危害を加えられたら元も子もない。
これも、人質を助けるためだ。
泉月花は十文字の怯え切った態度に至極、上機嫌で言った。
「分かりました。良い働きを期待していますよ? ふふっ」
他人の恐怖を鑑賞して悦に浸る泉月花に、十文字はただひたすら狂気を感じていた。
そこへ飛び込んでくる学ラン姿の少年。
彼は顔を輝かせながら、泉月花のいる鉄格子の前にへばりつく。
そして場違いなほどの元気な声で叫んだ。
「大ッッッッッ好きですッッッッ!」
唐突な愛の告白だった。
少年の名は
三城 竜太
、14歳。
彼の人生の命題は『究極の愛を求め続ける』こと。
そのためなら、性別や善悪の垣根を越えて愛を語り合うのだ(但し年上限定)。
「いきなり素敵な黒服のおじ様たちに乱暴されたと思ったら拉致されました! でも僕は後悔していません! むしろ感謝しています! だって、泉月花さん、僕は貴女に会えたから!」
三城の勢いに付いてこれない泉月花。
そして唐突な愛の告白に、彼女の顔が徐々に紅潮していく……。
(あれ? もしかして効いてる!?)
人質たちは目を疑う。
そういえばさっき、生娘とか言ってたっけ?
教団の計画とやらに躍起になって、彼女はフツウの少女が味わう恋愛経験など皆無なのかもしれない。
金魚のように口をパクパクと開閉する泉月花だが、テンパっているのか言葉が出てこない様子。
そんなのお構いなしの三城は、次々に歯の浮くようなセリフを連発する。
「その赤い髪が大好きです! おおきい胸元が大好きです! その指先が可愛いです! その琥珀色の瞳でもっと僕を見詰めて下さい!」
しかし、語彙が中学生レベルなので言葉に深みが足りなかった。
「え、えっと、い、いきなりそんなこと言われても!」
それでも、あからさまに狼狽している泉月花。
もじもじと身悶えしながら頬を赤く染めるその姿は、まるで初心丸出しの乙女のよう。
先程までの残忍なラスボスの印象を一発で瓦解させたのだった。
……というか本人もこんなアプローチをされるなんて完全に想定外のことだった。
よもや敵(人質)から求愛されるとは!
意外な彼女の弱点が発覚してしまった瞬間である。
ぐるぐる目の泉月花に、黒服4人組が「しっかりしてください、泉月花様!」と必死に意識を呼び戻す。
数秒後、今までの混乱ぶりが嘘のように、冷淡な態度の泉月花に戻っていた。
「……まさかあたしに色仕掛けしてくる方がいらっしゃるとは。あなたたちは油断できませんね!」
切り替えの早さに、今度は人質たちの方が狼狽してしまう。
「それで、あたしを口説いてどうしようというのでしょうか?」
ごりっと拳銃の銃口を三城の額に押し付ける泉月花。
三城は引きつった笑顔のまま弁明した。
「僕はただ、皆、愛が足りないって思うんです! 愛がないから争いあって傷付けあうのです! かくいう僕も愛が足りないので、まだ死ねません!」
「……つまり、撲滅隊へ志願するということですか!」
「はい! 素敵な先輩たちへ僕の愛を届けたいです!」
明らかに言動がおかしい三城だが、撲滅隊で動きたいという意思は他の誰より強く汲み取れた。
(僕のろっこんは愛を囁くことで、相手を癒すことができます! 先輩たちの心と体を僕の愛で満たします!)
こうして、怯える新兵と新たなヒーラー(過剰愛情)が撲滅隊へ志願した。
2人に向かって後ろ着が声を掛ける。
「こっちも頑張るのだ、みんなも【2度も】負けるななのだ!」
両手ピースで笑顔を振りまく後木。
(気付いてほしいのだ『メサイアと黒服に2戦して逃げろ』と言いたいのだ……!)
十文字と三城が後木のサインに気が付いたかどうかは定かではない。
2人はただ頷くだけで、そのまま黒服たちに連れ去られていってしまった。
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ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
バトル
オールジャンル
定員
40人
参加キャラクター数
40人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月07日
参加申し込みの期限
2015年03月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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