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<鈴島海賊の秘宝II>赤い寝子島の冒険
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●緑のオアシス、別れと合流
この赤い砂漠に於いてラクダは貴重な移動手段である。ここのラクダは気性が穏やかで、人や荷物を運ぶ仕事を嫌がらずやってくれるのだ。このラクダたちをロープで繋ぐ仕事を、
恵御納 夏朝
と
双葉 仄
は黙々と熟していた。ラクダを連れて元来た道を引き返し、赤のオアシスを経由して船の墓場へ行くつもりなのだ。
「ちょっと遅れちゃってるね。急ごう」
「うむ」
オアシスの外まで見送りに来ていた
伊藤 佳奈
が、持っていたお菓子を二人に渡して旅の安全を祈る。
「気をつけてね。お腹空いたらこれ食べて」
「ありがとう」
水と果物を確保しラクダに載せると、夏朝が先頭、仄が最後尾のラクダにまたがり慌ただしく出立する。
いってらっしゃーい、と佳奈はラクダたちの影が赤い砂混じりの風の向こうに消えるまで見送っていた。
ふわりと耳に掛かる髪と頭に巻いたバンダナが風に絡む。
帯に差した木刀の出番は、まだない。
佳奈はおもむろに携帯を取り出すと、それを見ながら「ロロレンロ」と唱えた。
佳奈の前に光の筋が現れ、赤い砂がかたちづくる波の上をすうっと伸びてゆく。
携帯には、念の為に、と撮っておいた仲間たちの写真が映し出されている。それを使って佳奈は紅梟号に残った人たちの現在地を割り出そうとしていた。<イマアイニユキマス>は探す顔を思い浮かべ呪文を唱えることで、その人が居る場所まで光の道筋を示してくれるのだ。
蛇那伊君……エヴァちゃん……ひとりずつ確認して、地図に書きこんでゆく。
光はまっすぐ岩山を指していても、地形のせいでその光の通り進めないのはもどかしい。
「修くんはどこだろ……ロロレンロ。……あれ?」
赤のオアシスで同じように試した時は、光はみんな岩山の方に向かっていた。ところが今回は光の行き先がばらけている。ねむるも、梅もだ。彼らは移動しているのだ。
「あちらも、行動開始しているみたいだねぇ」
それぞれ頑張っているだろう仲間たちの姿が脳裏に浮かび、ちょっと元気が湧いてくる。
「伊藤」
龍目 豪
が話しかけてきた。何かを探しているかのように、時折砂の向こうに目をやっている。
「はい?」
「北原、どこにいるかわからないか?」
「あっ、いま調べようと思ってて。ちょっと待ってねぇ」
クラスメイトだから顔は覚えているのだけれど、念の為、と
北原 みゆき
の写真を画面に出すと、佳奈は「ロロレンロ」と口にした。光のラインが伸びる。みゆきは単独行動をしているのだろうか、光は岩山とも、青のオアシスとも違う場所を指し――それを目で追っていたふたりの視線の先、陽炎のように揺れる赤い光の中に、黒い人影がぽつり。
豪は慌ててライトで合図を送る。すると、あちらからも同じように、光の信号が送られてきて――。
「北原!」
豪が砂を蹴って駆けた。
せんぱーい、と風の向こうから微かな声。
みゆきだ。走りながら大きく手を振っている。
すると、みゆきより先にみゆきの肩に乗っていた派手な青いオウムが突撃してきて、豪の頭を激しく蹴った。
『フネ ウゴク! アオ メザセ!』
「わ、わっ、ぷ! な、なんだ!?」
みゆきが慌てて駆け寄ってきてオウムを宥める。
「だ、だめですよぅ、オウムさん! この方はお友だちですからぁ!」
みゆきの言葉が分かったのか、ただ単に気が済んだのかはわからないが、オウムは一声ギャッと鳴くと、豪の頭にどっしりと留まった。
「こいつ、どうしたんだ?」
「青のオアシスにいて……伝言役になるかなぁって連れて来たんです」
オウムがキィキィ声で叫ぶ。みゆきが道中教え込んだ言葉だ。
『フネ ウゴク! アオ メザセ!』
みゆきと豪はお互いの顔を見合わせ、ぷっ、と笑ってしまった。
「先輩、オウム似合いますぅ」
「北原も。その衣装、似合ってるぜ」
心底安堵した、という風にひと息ついて、ふたりは改めて固く握手を交し合った。
「よかった。大丈夫か? 脱水は起こしてないか?」
豪がいつものように屈託なく笑う。彼が差し出した水筒を受け取り、みゆきも笑み返す。
「はい。私だって探検部ですから……水分には気を遣ってました」
「えらいぞ。ま、とにかくそれも飲め」そう云ってさらに。「一気に飲むな、少しずつだぞ」
みゆきは頷き、水を口にした。潤されてゆく。舌が。喉が。心が。
みんなに会えた。本当によかった。そう思うとちょっぴり涙が滲んだ。
みゆきによって齎された情報によって、緑のオアシスで休息していたコウたち一行は俄かに活気づいた。
いままで推測でしかなかった紅梟号側のメンバーが伝えられると、一行の間にほうっとため息が漏れる。まだ誰もロク鳥に食べられていないというのも嬉しかったし、それどころか自分たちで何とかしようと奮闘しているのだという話に、みんなは大いに勇気づけられる。
みゆきは刀が残したメモを円に見せて貰って、宝玉のことや、半分近くのメンバーが探索のために船の墓場へ向かったことを知った。とくに同じ探検部の
逆巻 天野
とは、いろいろな情報交換できた。
「そうか、八神たちが船を動かそうと……」
「うん。上手くいくといいんだけど」
天野は話に聞いた道中の様子などをメモし、それから、はた、と顔をあげ、みゆきを観察するような眼差しで見た。眼鏡の奥の瞳はいつもと同じように涼しく、澄んだ湖面のように静かだ。
「それで、君は怪我はない?」
気遣いの言葉に、大丈夫、と答え、それからみゆきはこう続ける。
「私……探検部でいろいろやってきたお蔭で頑張れたような気がする」
「そっか。……無茶はするなよ」
「ん。ありがとう」
豪はこの地でみゆきが人に会わなかったか尋ねたが、誰にも会わなかったというとちょっと肩を落とした。
「そうだよな、海になる砂漠じゃ人がいないのも無理はないか……」
しかし豪の探究心はこの程度では挫けない。
「もっと隅々までこの島を見て回りたいぜ。ロク鳥の習性とかも知りたいよな!」
噂をすれば、とはこういうことだろうか。
力強い羽ばたきが、緑のオアシスの上空を通り過ぎた。――ロク鳥だ!
みんなは咄嗟に木々の影に身を隠し、息を顰めて危機の去るのを待つ。
幸いなことに、ロク鳥はオアシスにいた一行に気づかず、一直線に岩山に向かって飛んで行った。
◇
ロク鳥の帰還に気づいたのは、緑のオアシスにいた一行だけではなかった。
岩山の周りを飛び回っていた一羽のイワヒバリが、慌てたように囀る。
(まあ……たいへんです……!)
灰色の頭に複雑な褐色の翼をもった、掌にすっぽり収まってしまいそうなこの小鳥の正体は、
御巫 時子
である。みんなにはまだ内緒だが、彼女の鳥とおしゃべりできるろっこん<鳥の囀り>は、自身が鳥に変身できるようにまで進化していたのである。
かわいい雛との楽しい時間をそっと抜け出し、イワヒバリに変身してあたりの様子を見回っていた時子は、ロク鳥の帰還を報せるため岩山に取って返し、変身を解いて、まだ雛と共にいた
鬼崎 あやめ
と
エヴァ・ブランシェ
を物陰に避難させた。
八神 修
たち青のオアシスに向かったみんなはまだ戻って来ていない。
ロク鳥とやり合うだけの面子も揃っていないし、船を動かす準備もまだだ。
それがわかっているのか、
尾鎌 蛇那伊
は座禅を組んだまま気配を消している。
薄野 九月
も蛇那伊のそばで息を殺していた。
やりすごせるか!?
――もちろん、そんなに甘くはなかったのである。なぜなら――
「フワッハッハ! 待っていたのだ食キング真央ちゃんのロク鳥美味しくいただく大作戦開始なのだ!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
前回シナリオ
<鈴島海賊の秘宝I>海賊女王のピラミッド
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月11日
参加申し込みの期限
2015年01月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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