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<鈴島海賊の秘宝II>赤い寝子島の冒険
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●巨大廃船の戦い
「俺が囮になる。みんなはその隙を突いてくれ」
マウル・赤城・スティック
が風のように駆け抜け、船腹に開いた破け穴に飛び込む。
間もなく、船の中から色々なものが飛び出してきた。
干からびた果物。穴の空いたズボン。欠けたグラス。宝石の取れた指輪。エトセトラ、エトセトラ。
それらはすべて、サルたちが溜め込んでいたものだ。
ガラクタのように見えるそれらはいずれもサルたちにとっては大事な宝であったらしい。続いて、そういったガラクタを山と抱えたマウル自身も飛び出してくる。
「こっちだ!」
サルたちは怒って鳴き声を上げた。この不届きな盗賊を許してはならぬ、とばかりに、マウルに飛びつき、噛みつき、爪を振う。マウルも負けじとサルたちを跳ね除けながら、一方で仲間に叫ぶ。
「いまだ!」
マウルの攪乱により、サルたちは統制と冷静さを失っていた。多数のサルがマウルを追いかけ、船内が手薄になった隙を突き、
御剣 刀
が<加速>で船内に突入する。
「頼むから邪魔するなよ?」
刀が抜いたのはカットラスではなくピラミッドを冒険していたときに傷ついた木刀の方。サルたちを殺す気はない。飛びかかってくるサルをただ払うように峰打ちする。
刀に続く
李 小麗
も、ひらり、ひらりと身軽にサルを躱しながら、刀の援護に当たっていた。船の中は入り組んでいて、しかもサルたちが無秩序に物を置いているので、すぐに道がわからなくなりそうだ。小麗は刀を追いながら、一生懸命迷わないよう指さし確認する。
「うん、うん……こっちの道が繋がっていて、こっちは行き止まり」
そのとき背後から、一匹のサルが刀の頭に組みついた。
「ギャギャッ!」
毛並みが白っぽいそのサルは怒っていて、刀の黒い髪をやたら滅多に引っ張って抜こうとする。
「うわっ! やめっ、俺の髪!」
「刀! ハゲちゃだめなのだー!」
小麗は咄嗟に預かった体重計で、すぱこーん! とやった。
目を回し、サル落ちる。
「ありがとう……李と、恵御納の体重計のお蔭で俺の髪が助かったよ」
いまごろ赤い空の下、ラクダに乗った夏朝がぐっと親指を立てているような気がする。
目を回しているサルを、あとから追いかけてきた
晴海 飛鳥
が抱き上げた。
「やあ大丈夫かい? これでもお食べよ」
果物をサルの口の辺りに持って行くと、甘い香りに気づいてぺろりと舐める。舐めたと思ったらカッと目を開き、サルは果物を両手で掴んでかぶり付き始めた。
「よーしよし。見たところ頭は悪くなさそうだし、歩み寄ってあげないとね」
そういって微笑みながら毛並みを撫でる飛鳥の顔が、サルには後光指す菩薩のように見えたに違いない。サルは飛鳥の服をぎゅっと掴んで離さなくなった。
「おやおや。ま、いいか」
◇
一方、マウルを追って外に出た大勢のサルたちは、
双葉 仄
の前で怯えきっていた。
「ククク……」
仄は、ろっこん<オレンジ>で、サルたちに『恐怖』という感情を思い出させたのである。
仄は心の鍵を開けるその<オレンジ>をすべてのサルにかける必要はなかった。はじめの何匹かが恐怖したことで、その恐怖は群れ全体に伝染し、サルたちは仄の冷たい視線の前でマウルを追いかけることも船に戻ることもできないような心理状態に陥ってしまったのである。
仄に云わせればこうだ。
「所詮畜生だな」
憐れサルたち!
だが、このことが船内突入組の助けになったことは言うまでもない。
◇
加速、加速。短く発動を繰り返し、無用な戦闘を避けながら刀は上を目指す。
未月を連れたサルは、甲板に去った。宝も大事だが、まずは未月だ。
甲板に出た途端、船の外からマウルの声がした。
「上!」
見上げれば、サルは
鬼崎 未月
を小脇に抱えたままマストの上に登り行こうとしている。
「くそっ!」
刀は毒づく。加速で登るか? だがマウルが動くのが早かった。
「御剣さん、フォロー頼む!」
ぶおん! と風切り音。マウルの巨大なブーメランが宙を切り裂く。その軌道はすばらしく狙い通りだった。ブーメランから腕が生え、マストの上の未月の腕をぎゅっと掴む。サルはその突然の出来事にまったく対応できない。未月の身体がサルの手からすり抜ける。マウルのろっこん<救いの手>が未月を救ったのだ。
だがマウルには分かっていた。<救いの手>で未月をやさしく地面に降ろすことまではできないと。
ゆえにマウルは選択する。未月の手を離すことを。刀を信じて。
「御剣さん!」
ろっこんを解いたマウルは呼吸するのももどかしく叫ぶ。未月の身体が落下する。
刀は駆けていた。目にも留まらぬ速さで。彼の<加速>は未月に追いつく。
「くっ!」
衝撃。だがその腕の中にしっかりと、未月の身体が抱き止められていた。
サルはギャッギャと怒っているがこれ以上関わりあってはいられない。
「掴まってろ」
刀は短くそういうと、垂れ下がっているロープにつかまり甲板から飛び降りた。
◇
船内では飛鳥と小麗、
朝鳥 さゆる
、
二宮 風太
が合流を果たしていた。
飛鳥が介抱したサルはなかなか賢かった。先程の事で随分恩義を感じたようで、飛鳥の髪の毛をひっぱって、あっち、あっち、と道案内をしてくれる。マウルと仄がサルの大部分を引きつけてくれたおかげで、四人は難なく船倉の奥深くまでたどり着いた。そこには、いくつも木箱が並んでいて、そのいずれにもガラクタが山と入っていた。どれもつやつやピカピカと輝くものばかりだ。
「おお。如何にもこの中にありそうだね!」
飛鳥は手当たり次第に引っ掻き回し始める。飛んで来たものをキャッチして、
「あ、これ!」
さゆるが顔を輝かせた。サルに奪われたチェーンペンダントだ。大丈夫、傷はついていない。
すぐに首に回し付け直す。
「よかった。あとは『紅梟の右目』だけね」
「でも、ごちゃごちゃすぎるね。みつかるかな」
風太がちょっと弱気になったときだ。
ピピピ、と電子音。スマホのアラームによく似ている。
「誰か、鳴ってるよ?」
飛鳥がそう訊いたが、誰のでもない。いわれてみれば、音は木箱の中からするのだ。
小麗が首を傾げながら箱の中を探ってみた。
「なんでこんなところにスマホなのだ?」
アラームを止めようと弄ってみると、それは
神薙 焔
のもので――、
「あっ!」
スマホを持ち上げた時に木箱から零れ落ちた丸い物を拾い上げ、飛鳥が声をあげた。
クルミ大の黄金色をしたそれは、表面になにやら複雑な文様が透けて見えた。それはコウがくれた金貨の波模様にどこか似ていて、だから飛鳥にはひと目でわかったのである。
「これが『紅梟の右目』! 見つけたよ!!」
小麗が小躍りして飛鳥や風太やさゆるの手を握る。
「すごいのだ! これで宝の島にいけるのだ!」
「みんなで頑張ったからさ」
飛鳥は控えめにみんなのことも讃えた。
さゆるはこんな雰囲気をどう受け取っていいかわからなかったが、すぐに冷静になって云った。
「水を差すようで悪いけれど、早く脱出しましょう。怒ったサルたちが徒党を組んで取り返しにこないとも限らないし」
「脱出するまでが冒険です、ということだな? そういうことならしゃおりーにお任せなのだ」
小麗は右目を預かると、いちおう人目を忍んで<ぷっくりほっぺ>を発動させる。
ほっぺたを頬袋に変え物を収納することができ、しかも涎まみれにならないというこのすぐれたろっこんのお蔭で、右目はその後危険に晒されることなく、無事に船外へ持ち出された。
「ありがとう!」
助け出された未月が背伸びして刀とマウルの頬にキスし、それを見ていた小麗がむふふと含み笑いした、なんてのは、巨大帆船を脱出した全員が瓢の待つ船に戻って、ほっと一息ついたときのおはなし。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
前回シナリオ
<鈴島海賊の秘宝I>海賊女王のピラミッド
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月11日
参加申し込みの期限
2015年01月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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