this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
9月の★ハッピーバースデイ
<< もどる
1
…
13
14
15
16
17
つぎへ >>
●9月28日
藤堂 月乃
の誕生日●
●9月29日
橘 明里
の誕生日●
【星ヶ丘寮:橘明里の居候先】
あるじの居ない部屋の片隅で、
橘 明里
はずっと考えていた。冷蔵庫にはプリンがあるけど、考えてるのはそのことじゃない。大好きなプリンだけど、今はがまんする。
考えているのは、この部屋の主のことだ。
明里を拾って食べさせ、星ヶ丘のこの寮に住むのを許してくれた、先輩のこと。
(この部屋に居候させてもらって、もう何ヶ月経ったかな……)
家主からは、別にここに居ていいとは言われているのだ。
言われているけれど、
(ここ最近何か、
あかりを追い出したいようなカンジ
がするの。
……あかり、なにか悪いことしたのかな?)
思い当たることが色々と、ありすぎる。
とは言うものの、口を利いてくれないわけでもないし。
まるで……好きだから追いだそうとしてるみたいな。
(でもだから、その優しさが、何となくすごく痛くなってきて)
明里はここにいたくて、彼もそれを望んでいるのに、心を鬼にしているような。そんな感じ。
(きっと何か、言えない何かを持っているのなのね)
「……あかりはちゃあんと、ひとりで暮らせますなのよ」
そして彼女は、ある決意をする。
「あかりだって、ちゃんと自分で生きられますなのよ。
だから、あなたが無理にお金を出して、あかりの居場所を作らなくってもいいのなのよ。
服をもらって、最低限の料理を教わったから、あとは大丈夫なの。
学校で会って、問題ないのがわかれば、それでいいでしょう?」
──あかりはもう、あなたが真夜中にため息を付いている姿を、見たくないから。
明里は立ち上がり、
夏休みにもらった沢山の服
を、バッグへと詰め込む。鞄に入らない身の回りの物は、ここに置いていく。大好きなプリンだって置いていく。すごく食べたいけど我慢する。
それは、明里が自分のために作ったプリンじゃないから。
あかりはもう1人で大丈夫なの、ってしるしだから。
身支度を整え、明里は住み慣れたその部屋を出る。
ぱたん、と閉じたそのドアを、自分が開けることはきっともうないだろう。
この先は贅沢なんかできないから、あの寮の門を叩こうと思う。
寂れた館、「猫鳴館」の扉を開けようと思う。
パーティとかやってたら、何食わぬ顔でさり気なく混ざろう。
大丈夫、あかりは天使だもの。
きっときっと、うまくいく。
【猫鳴館:裏庭】
「ふう、この辺でちょっとひと休みしようかな……」
藤堂 月乃
はタオルで爽やかな汗を拭い、Tシャツの胸許に風を入れた。
「山ガール」とでかでかと書かれたそのTシャツ
の文字は、たぶん月乃の直筆。肩に担いでいた薪割り用の鉈を、どすんと地面に下ろして休む。
汗で貼り付いた前髪を掻き上げると、その手がふと花の飾りのヘアピンに触れて……月乃はしみじみと、
「今日は私の誕生日……もう16歳になったのね。
ちょっとは成長できてるかなー……」
それはたぶん、月乃の目の前に山と積まれた薪の数が、その成長を証明している……というのは冗談だけど、こうやってトレーニングと称して。身体を動かしてないといられないのは、どうしてもこの日になると、思い出してしまうことがあるからだ。
9月28日は、月乃の誕生日。
そして、2年前に亡くなった幼馴染が、最後まで気に掛けてくれていた日でもある。
月乃の、初恋の男の子だった。
幼馴染が用意してくれていた誕生日プレゼントは、けれども直接彼の手から、月乃に手渡されることはなかった。その誕生日になる数日前に、彼が交通事故で命を喪ったからである。
月乃の目の前で。
「──分かってる、今日は泣かないよ」
花の飾りが付いたヘアピンを手のひらに載せ、彼に語りかけるようにそっと呟く。
「
こないだお墓参りした時
、泣かないで前に進むって誓ったもんね」
このヘアピンが、彼が遺したプレゼントだった。彼の母親から「月乃さんに」と渡され、失った存在の大きさを思い知った。その時、どれほど泣いたのかはもう、覚えてない。
それ以来、色違いのセットになったこれを毎日、ずっとお守り代わりに身に付けているのだ。その小さな花びらを不器用に指で撫でると、月乃は髪を留め直し、よし、と口を引き結んで立ち上がる。
「うん、だからしんみりするのは今日はこれで終わり。
せっかくの誕生日にしんみりしていると、彼に怒られちゃう」
◇
再び鉈を担いで、月乃が薪割りを再開しようとした、その時だ。
「ぴぎゃー!?
山ガールだ! 山ガールが出たのなの!
」
「……へっ?」
月乃が振り向くと、裏山の山道から転がり出てきた女の子が、その場で腰を抜かしていた。さんざん迷ってここに辿り着いたのか、長い赤毛のあちこちに、木の枝やら葉っぱやら色んな物が絡み付いている。あと家出してきたみたいな、無闇に大きな荷物。
「山ガールさん山ガールさん、あかりを襲わないでくださいなの!
あたしを食べてもちっともお腹いっぱいにならないの!
あかりの体重はりんご3コ分しかないのなの!」
ちょっと何だか美味しそうな表現で自分を形容するその女の子は、よくよく見れば月乃の隣りのクラスの生徒、体育科の
橘 明里
だ。そのあまりのガクブルっぷりに、「ああコレね」と気付いて月乃は担いでいた鉈を手放す。コワクナイヨー、ってポーズで、
「ほ〜らほら、山ガールはか弱い乙女だよー。
気は優しくて栃木県産だよ。人も襲わないし食べないよー」
と飴玉をやって手懐けると、ころっと明里がだまされる。
「(キャロキャロ)ほんとなの! 伝説の山ガールはいいガールだったの!」
「まあ熊は食べるけどね」
「Σ 熊は食べるのなの!?」
そんなこんなでともかく、明里がこの猫鳴館にお引っ越しをしてきたという事情を聞く月乃。
「そう、新しい入寮者なのね」
「あかりはこっそりパーティに混ざりに来たのなの!
パーティはどこでやってるのなの(きょろきょろ)」
よく分からないことを言って跳びはねている明里を連れ、ともかく寮生たちに紹介しようと月乃が猫鳴館の正面に回ると、そこにちょうど宅配便が届いていた。
「あれ、私宛ての荷物だ?」
伝票を見ると、実家の母からだ。受け取りのサインをしてその場で月乃が箱を開けると、中には手紙と猫のぬいぐるみ、それからリストバンドが入っている。
「わほー! それに何だかいいにおい!
これはさっきもらった飴玉の匂いなの!(くんくん)」
明里の言う通り、それから栃木産の苺の果汁をたっぷり使った、月乃の好きなイチゴ飴が。
「これって……」
家族からの、誕生日プレゼントだった。
同封の手紙には、ひとり暮らしをしている娘へのお祝いの言葉と、今度帰省したら家族みんなで食事に行こう、という内容が書かれていた。
それから両親と姉、妹の集合写真。妹は相変わらずお転婆そうだし、姉も穏やかな笑みを浮かべている。
「ありがとう……」
家族からの優しさに、胸の奥が温かくなる。あと、隣りで明里がぴょんぴょんうるさい。
「大袋にイチゴ飴がどっさりなの! この飴玉でパーティするのなの!」
「うん、そうだね」
飴だけでは心許ないけど、寮生たちでお菓子を持ち寄って、ささやかなパーティをするのはいいかもしれない。だって名目はある、明里の歓迎パーティ、そして月乃の誕生パーティ。声を掛ければ、きっと気のいい仲間たちが集まってくるにちがいない。
「おいで橘さん、じゃあ皆に紹介するから」
「よろしくお願いしますなの! たのもー!」
そして明里は、新しい居場所の扉を開く。
<< もどる
1
…
13
14
15
16
17
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
9月の★ハッピーバースデイ
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
鈴木二文字
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
30人
参加キャラクター数
31人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年12月28日
参加申し込みの期限
2015年01月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!