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寝子島に長月の風吹いて
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*風よ、広がれ
――屋上。
夢宮 瑠奈
はそこで一人、歌っていた。
普段近寄らない屋上に、なんとなく行こうと思った瑠奈にとって、ここは特別な場所だった。何故かはよく判らないが、彼女にとって屋上は特別な場所だった。歌ったり踊ったりすると、『何か』が変わる場所だからだろうか。
(あ、花の香りがする風が吹いているね)
瑠奈は深呼吸をすると、身体一杯に風を感じながら唇を開いた。毀れるのは歌。花弁のように柔らかくて、優しい歌だった。
――あなたがいるから わたしはあるける
ひとりにしないで おいてかないで ――
歌いながらウインクすれば、彼女のろっこん『風のいたずら』が発動し、瑠奈を中心に風が円状に広がるように吹いていく。花のような香りも勢いに乗って流れ、学校中に広がった。素敵だったから、皆にもこの香りを届けたかった。皆が幸せになれるように。
そう願いながら心に浮かんだのは、『幸せ』や『フツウ』についての事だった。
(あたしの『フツウ』って、何だろう? ののちゃんが幸せならあたしは幸せ。だけど……でもそれって『フツウ』なのかな? 『フツウ』じゃないのかな?)
解らなくなって、ぽつり、呟く。
「『フツウ』って……何が基準なのかな」
「何が基準か……。意外と難しい問題だね」
誰に問うでもなく呟いた問いなのに、声が聞こえる。振り返ると、キャスケットが目印な
旅鴉 月詠
がそこにいた。
「それは恐らく、個々人によって代わるから基準など無いに等しいかもしれないな」
「そうなのかな……」
瑠奈は不思議そうに瞳を細めてかんがえていたが、ややあって彼女は「これがあたしの『フツウ』」と呟いて、再び歌い始めた。月詠は「そうか」と呟き、スケッチブックを開いた。
(多分、答えはないのだけれど、あたしはあたしの『生き方』を頑張って続けよう。この学校のいち生徒として。この小さな島のいちアイドルとして、愛して……愛されたい)
瑠奈は歌う。伸びやかに、軽やかに。そして、思いながら、歌う。
しばらくして。何者から拍手をした。振り返れば真優が拍手をしている。
「すっごく綺麗な声なんだな。歌、たのしかったよ」
「えっ? あ、ありがとうございます」
真優の言葉に、瑠奈はほんのり赤くなる。空手の型を練習している際、瑠奈の歌声を聴いた彼は好奇心から歌を頼りにここまでやって来た、との事だった。
(なんだか心が軽くなる歌だったな。だから、お礼が言いたくなったんだ)
真優はにっこりと笑いかけた。
開けた窓から、ふわりと風が吹く。けれどそれは優しく、ほんのりと甘い香りがする。本の修繕をしていた綾花はふと、顔を上げて、心が軽くなるような気分になっていた。
(この空間は落ち着きますね……)
そう思いつつも、一緒に作業をしていた珪に話しかける。
「あのっ、先生はいつぐらいから司書を目指していたのですか?」
珪は「そうだねぇ」と言いながら考え、本の修理をしつつ答える。クールな目元がどこか懐かしそうに柔らかくなる。
珪は元々幼い頃は本ばかり読んでおり、図書館で働く人々に憧れていた。しかし、中学生の頃、とてもよい先生方に恵まれた事が切欠で教師の道にも憧れるようになったと言う。とても嬉しかったのだろう。珪の顔を見て綾花も温かい気持ちになる。彼はどこか擽ったそうな顔になりつつも話を続ける。
「それで、色々悩んでいたら、当時良く話していた大学の先生から言われたんだよ。『迷うぐらいなら欲張れ』って。そして、司書教諭という仕事を知ったんだ」
「それは大胆な発想ですね」
そこから、司書と先生の勉強も始めたので慣れるまでが大変だった、と珪は笑う。けれどもその苦労が実り、今、綾花の前にいる。
(凄い。私も、そんな風にがんばりたい)
自然に思いながら、綾花は頷いた。本に関わる仕事がしたい彼女ではあったが、具体的に何がしたいかまでは事は決まっていなかった。故に、参考になったようだ。
しばらくして作業も終わる。綾花はそっと珪を見つめ……少しもじもじしつつも口を開く。
「あのっ、良かったら玄関まで一緒に帰りませんか?」
「そうですね。一緒に行きましょうか」
珪は優しい笑顔でそういい、綾花は嬉しそうに1つ頷いたのだった。
学校中を歩き回り、月詠は色んな風景をスケッチしていた。スケッチブックには『図書館で語らう綾花と珪』や『部活に励む円とねむる、見守る顧問』、『真剣に泳ぐ武道』等が書かれている。今は屋上で、のんびりとしていた。
(同じ人物や場所、物を描いたとしても時間が立つにつれて少し変わっていたりする物。そう、背が伸びたり、髪を切ったり、志に変化があったり、恋が実ったり……)
そっと顔を上げれば、今、目の前で 瑠奈が歌っている。彼女の歌が、柔らかな花の香りを辺りに広げ、月詠もまたどこか優しい気持ちでスケッチを続けていた。傍らでは真優もまた、静かに瑠奈の歌に耳を澄ませる。
(私自身? さぁてね。自分では気付かないものだね)
月詠はそう内心で呟きながら、転入生と転科生に思いを馳せ……呟く。
「ようこそこの地へ。君達に新しい風が吹く事を期待するよ」
彼女の言葉は風に乗り、花弁と一緒に虚空を駆ける。その様を瑠奈と見送り、彼女は小さく微笑んだ。
*小さな決意?
(なぎちーせんぱい、まだかな?)
橘 明里
は、現在星ヶ丘寮にある
音海 なぎさ
の部屋に居候させてもらっている。彼女は今日も一緒に帰ろうと、校門で待ち合わせをしていた。明里は優しいなぎさとても懐いており、今もわくわくしながら待っている。
(いつも一緒の、だぁいすきなせんぱいだから、待つんだもん)
そんな事を考えていると、なぎさが現れる。彼はどこか真剣な顔をしていて、明里は不思議そうに首をかしげる。
「なぎちーせんぱい、どうしたの? おこまりごとなの?」
普段どおりになぎさを気にかける明里。けれども、彼は静かに「ちがうよ」と口を開いた。実を言うと、彼はここへくる前に理事長にとある質問をしていた。それは『明里は、確かに寝子高の生徒なのか』という事。理事長は「女の子のプライベートを探るのは感心しないわね」と言い、私に確かめなくても生徒である、と言った。
(あまりにも世間離れしているというか……)
少し不安に思いつつも、彼は、明里へ言う。
「ねぇ、あかりん。一人で生活してみる気は、あるかい?」
その言葉を聞き、明里は……「えっ?」ときょとん、とした顔を見せた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
菊華 伴
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
98人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月04日
参加申し込みの期限
2014年10月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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