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秋雨に濡れ
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【雨の日、部室にて】
ああ、胸に湧き上がる後悔。
遠矢 護
は、校舎を打つ小粒な雫の音を聞くなり、しょんぼりとして肩を落としました。
(そういえば、忘れっぱなしだったなぁ……)
いつも学校に常備している置き傘は、先日にも降った雨に差して帰り、猫鳴館の自室に忘れたまま。ちゃんと持ってくれば良かった、なんて今さら思っても、後の祭りというものです。
護は空を眺め、ふう、とため息。しばらくは降り続きそうな空模様。
仕方が無いので、彼はしばし校内で、雨が上がるのを待つことにしました。
(うーん、早く止んでくれたらいいけど……)
ただぼんやりと、憂鬱な気分を持て余していているというのも、つまらないものです。護は何とはなしに、玄関のほうへと足を運んでみると、
「……あ。八神さんも、傘、忘れちゃったんですか?」
「ん、遠矢か。いや、そういうわけでは無いんだがな」
八神 修
の姿を見るなり、声をかけながらも、護はちょっとびっくり。何せ彼、片手にはスマホ……そしてもう片方の手には、一匹の子猫を抱いているのです。
「わあ、かわいい……! 学校にまで連れてきちゃったんですね、八神さん」
「子猫で目が離せない時期だから、つい、な」
「えっと、撫でてもいいですか?」
「ああ、もちろん。名前は『パトラ』、女の子だよ」
護も、修の動物好きは知っています。そっと手を伸ばし、小さな頭を撫でてやれば、ふわり、さらさら。柔らかく気持ちの良い毛の感触に、彼はほっこりと頬を緩めました。
修の腕の中、にい、と子猫のパトラが鳴いて、何かに気を引かれたのか、くるりと周囲へ顔を一巡り。
何となくつられて見回した護は、その視線の先、見覚えのある後姿に気付きました。
「あれ、野々さん……かな?」
ちょうど
野々 ののこ
が、
御巫 時子
と一緒に、さあと降る雨の中を歩いていくのが見えます。その背中は何だか浮かれたように、弾んでいるように見えました。
修はうなずくと、
「今日はどのみち、自転車で帰るのは無理そうだしな。車を呼ぶついでに、野々たちも送って行こうかと思ったんだが……ふふ。あんまり楽しそうなんでな」
止めておいたよ、という彼の言葉は、確かに。こんな雨模様の中、いかにも楽しげに談笑しながら帰っていく彼女たちの様子を見れば、護も何だか、そんなのも悪くないような気もしてきます。
ののこたちの背中を見送ってから、修はスマホをポケットへしまい込むと、
「さて。遠矢はどうする? せっかくだから、部室にでも寄って、暇をつぶしていこうか?」
「あっ、いいですね! 部室でのんびりしていたら、雨もそのうち止むかも知れないし」
願ってもない提案に、護はありがたく乗っかることにします。このまま玄関で喋っているのも悪くは無いものの、どうせ退屈しのぎをするなら、そのほうがずっと有意義です。
子猫のパトラも大賛成と言わんばかりに、みゃあ、とひとつ、あくび混じりの声を上げました。
新聞部の部室。修の淹れてくれた熱いお茶を一口すすれば、冷えてしまった身体にじんわりと染みて、芯からぽかぽかと温まってくるようです。
「そういえば……あおちゃん、毎日すっごく元気ですよー。夜中にぐーるぐーる、一生懸命回し車を回したりしてて」
「そうか、それは良かった」
「八神さんちのハムさんにも、また会いたいです……えっと、ア、アーサー?」
「ふふ、アレキサンダーだよ。写真があるんだ、見るか?」
話題に上ったのは、ハムスターのことです。あおちゃんは修から譲り受けた護のハムスターで、いつも元気一杯。護はこうして、修にその近況を報告するのが、ひとつの楽しみにもなっているのです。
修が取り出したタブレットPCをすすっと操作すると、現れたのは、愛らしいハムスターの画像。荘厳なお名前のアレキサンダーは、画面の中でもぐもぐと、お食事中のようです。
護がこうやって報告をくれるたび、あおちゃんを譲った修もまた、嬉しくなってしまうのです。おかげでついつい、ハム談義に熱が入るあまり……んにぃ、と拗ねたような声を上げたのは、ちょっとばかりほったらかしにされてしまったパトラちゃん。小さな前足で、修の頬をぷにぷに。ハムスターより、あたしを構って! と言っているかのようです。
「よしよし……はは。こうして構ってやらないと、すぐにすねちゃうんだよ」
「かわいいなぁ……八神さんのことが、大好きなんですね」
「そうかな? やっぱり、遠矢もそう思うか?」
護の言葉に、修はパトラをあやしつつ、嬉しそうに顔をほころばせます。
ハムスター話はひと段落。護は修に誘われ、彼に囲碁を教わることになりました。部室のロッカーには、なぜかそんなものも収められていたりするのです。
修の指導碁はなかなかに様になっていて、護も素人ながらに、教わるのを楽しんでいます。
少し遠くに聞こえる雨音の中に、ぱちり、ぱちりと、碁石を打つ音が響きます。子猫のパトラを見れば、修の膝の上で丸くなって、すやすやと寝息を立てていました。
「えーっと……こう、かな?」
ぱちり。
「そういえば。八神さんは雨の日って、どんな風に過ごしてるんですか?」
ふと、気になって。護は碁石を置きながら、そんな質問をしてみます。
勉強が出来て、こんな風に囲碁まで教えることができて。プログラミングなどにも明るい修が、普段はどのように過ごしているものなのかと、護は興味がありました。
修はそうだなぁ、と少し首をひねり、
「勉強をして過ごすことが多いよ。といっても、晴れの日もそうかもしれないが……あとは、プログラムを組んだり。以前作った、猫ロボットのGAO改を弄ったり」
「ロボット!?」
想像以上の答えに、護の目を丸くしつつ。
「後は……そうだな。あー……その。これは、あ、あまり人には言うなよ?」
と前置きして、修はなんだか顔を赤らめながら、
「雨の日は、あれだ。筋トレを少々、な……い、言うなよ? 誰にも言うなよ?」
「い、言いません、言いません誰にも。でも……ふふっ」
慌てたようにまくしたてる修。体力が無いことを気にしている彼は、そうやって普段からトレーニングをしているものの、それを人に知られるというのも、何だか恥ずかしいようです。
普段はクールな修。護にとっては、時に頼れる兄のようにも見える、大事な友人。
そんな彼が、時折そうした緩んだ表情を見せてくれることが、何だか楽しくて。
ちょっとした秘密を共有してくれたことにも、大したことではないのに、何だか嬉しくて。
護は思わず、くすりと笑みをこぼすのです。
ぽつり、ぽつぽつ。雨はまだまだ、止みそうもありません。
二人はそんな他愛の無い雑談をしながら、子猫のパトラが目を覚まし、暇を持て余してみゃおうと鳴くまで、ぱちり、ぱちり。碁石を置いていきました。
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担当ゲームマスター
墨谷幽
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ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年11月26日
参加申し込みの期限
2014年12月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年12月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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