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ネコシマ王国最期の日。
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騒乱に
旅鴉 月詠
が漏らしたのは、小さな溜息だけだった。目を通していた本を閉じて立ち上がる、表情に動揺は見えない。
(先の事が読めない奴等が)
頭の使い所は幾らでもあっただろうに、いきなりこの事態は愚かしいとしか言いようがない。もっともそれは、ネコシマ王国が他の国に干渉しなさすぎた報いもあるのだろう、と肩を竦める。
人類は確実に滅びると、月詠は思っている。神殿内図書館の司書長たる彼女は、永遠に続く繁栄というものを信じていない。
だから。この戦いは、単にそれが早くなっただけだ。
「さて、準備をしよう。必要な資料あるなら持ってって――準備が終わったら逃げるのは結構」
故に当たり前の表情でそう告げた、月詠の言葉に何人かが、急いで書物を抱えて走っていく。きっと学者の所にでも持っていくのだろう。
興味なく見送った月詠は自らも油の壺を手にしながら、残ったものに油を撒くよう指示した。どうせ王国が滅びれば書物も全て不要になるのだから、無造作に取り出した書物にも次々油を染み込ませて、無頓着に放り投げる。
着々と準備の進む図書館からもたらされた書物も、全て地下室に納め終えて
屋敷野 梢
は、ふぅ、と安堵の息を吐いた。しっかり錠をかけたそこには、彼女や師、兄弟弟子達の研究の資料や成果が隠されている。
「これで全部、隠せました……学問の価値も解らない蛮族は、気がつきもしないでしょう」
努めて明るく呟く声には、けれども拭い切れない暗さが滲む。梢の師は大切な資料を隠しに行く彼女を庇い、無慈悲な凶刃に倒れたのだ。
だからこそ、梢が負った役割は大きい。皆で研究してきたものは決して、改竄されたり、破壊されてはならないのだ。
歴史とは勝者のための物語であり、敗者のそれは勝者に都合よく書き換えられるもの。梢達学問の徒はそれをよく知っているからこそ、命を懸けて王国の学問や歴史を、決して暴力で壊される事のない場所に隠さなければならなかった。
しっかりと閉ざした重々しい扉に、梢はふと柔らかな眼差しを注いだ。安心して下さいね、と小さく微笑む。
「私達の成果は……ここに残っていますからね、先生」
そう囁いた梢から、ほど遠くない神殿では
御剣 刀
が、眼前の光景を確かな怒りで見つめていた。それは、彼の世界を容赦なく壊していく敵への怒りであり、そんな暴虐を許してしまっている自分自身への怒り。
刀は、生まれ育ってきたこの国が、この世界が好きだった。活気があって、人々の喜びや怒り、悲しみ、何より笑顔に彩られて美しく輝くこの世界を、見つめるのが好きだった。
同じ場所に居られて、それを感じられるのが嬉しくて――
(でも)
そんな人々の暮らしを脅かす存在も、刀は知っていた。だから体を鍛えてきたのも、剣の訓練をしてきたのも、それを誰にも気付かれず倒すためで。
本当は怖い自分の能力だって、無闇に使うのは不味いと思いながらも、守るために必要だから使った。それで、大切なものが守れれば良かった。
目に映る全てを守れるなんて思い上がっていた訳じゃない、けれども。
『俺は俺の世界(フツウ)を守るんだ』
ずっと、ずうっと刀はそうやって、幼子のように頑なに、ひたむきに生きてきたのだ。必ず、守るのだと。
なのに今、刀の大切な世界は、国は、人々は失われようとしている。あちこちから聞こえる怒号や悲鳴、剣戟、すべてが刀が守ろうとしたモノの終焉を奏でる。
守れなかった、届かなかった無力な怒りが、胸を焼く。この国は滅びる――守りたかった大切なものが、無惨に失われる。
だがそれを大人しく見守る気は刀に、ない。
「――最後の最後まで足掻いてやる!」
脳内でイメージを練り上げる。ガチン、と落ちてくる冷たい鉄塊。それは合図。終わりへの始まり。
瞬間、刀は素早く剣を抜き放つと手近な敵までの距離を一気に駆け、肉薄した。人の動きを遙か超えた速度に、畏怖の眼差しになる敵兵をそのまま切り捨てる。
それと、どこからか叫ぶ声が聞こえてきたのは、同時。
「――……戦衣着装ッ!」
この騒乱の中にあっても不思議と響く声から少しして、神殿の柱の陰から現れたのは騎士甲冑風の衣装を纏う戦士だった。
風雲児 轟
――この姿の時は弱きを助け強きを挫くヒーロー『ザ・ストレイト』と名乗る彼は、そのまま神殿内を駆け抜けて、勢いに乗せたパンチを繰り出す。
「ここはこの『ザ・ストレイト』に任せろ……ッ!」
背に民間人らしき女性を庇う騎士の1人にワイルドにそう言い捨てた。それを隙と見たか、切りかかってきた敵兵へと右腕の盾をかざし、防御する。
ガンッ、鈍い音。それなりの衝撃が右腕を襲い、足下まで突き抜けたが、轟は揺らがず踏みとどまる。
(まさか、平和だった島に戦乱と破滅がやってくるとはな……)
そうして、敵の武器を破壊し無力化しようとする、轟の胸によぎるのはそんな想い。一体どうしてこんな事にと、思わずには居られない。
けれども、それを考えるべきは今ではない。今は民達を守るために戦う時だ――あとは、襲ってきている当の敵に聞けば良い。
「そのためにも、まずは戦わないとな!」
そう、気迫と共に剣を受け止めた盾を強く跳ね上げた轟は、バランスを崩してたたらを踏んだ相手の胴を、思い切り蹴り抜いた。そのまま、倒れた相手が動かなくなった事を、だが息はある事を確かめて次なる相手へと拳を向ける。
あちらは殺す気だろうけれど、轟にそのつもりはない。もっとも、轟とは違って
赤羽 勇樹
は、何としても奴らを殺してやる、という狂おしい怒りに全身を震わせていた。
盲信的なまでに己が神を崇める勇樹にとって、それらを踏みにじりネコシマの民を傷つけて進む、敵兵達は許し難い存在。
「よくも……よくも愛しき同胞を! 大地を! 信仰を……我等が『神』を穢したなァ! 貴様等、呪ってやる……ッ!」
故にそう吼え、ギンッと敵を睨む勇樹の瞳に宿るのは、狂気にも似た怒り。その怒りにまかせて手近にあった死体から剣を調達し、ためらいなく敵へと切りかかったのは、だが狂気のためではない。
元騎士である勇樹の身体には、戦いの技がしっかり染みついている。だから敵を斬り殺し、島民を護る事が出来ると、勇樹はにやりと笑って踊るように敵の槍をかわし、無防備な太股を撫で切った。
「グァ……ッ!?」
「貴様等に善良なネコシマの民を傷つけさせん! 貴様が死ね!」
そう吐き捨てながら剣で舞う、勇樹を少し離れたところで騎士に守られながら見つめ、うーん、と
小島 海美
は考えた。
海美は今、彼らの事が怖くなかったから。もちろん、最初は何が何だか解らなかったし、生き残って神殿へと逃げてきた人たちも怯えていて、海美も恐ろしかった。
でもそれは、あの人達を実際に見てなかったからじゃないだろうか? そうして、彼らが海美達を怖がるのも、海美達の事を知らないからじゃないのかな、と思うのだ。
「――あの人達と、仲直り出来るんじゃないかなぁ?」
だからそう、呟いた海美に周りがぎょっとする。けれども海美は1人、そうだよ、と大きく頷いた。
彼らに海美達は怖くないんだよって、怖がらなくて良いよって解ってもらえば、絶対に仲直り出来る。他の皆には無理かも知れないけれども、海美なら大丈夫。
なら、みんなが仲良くなれるようにわたしが頑張らなくちゃ。だってみんな、希望は最後まで捨てちゃダメって言っていたじゃない。
だから。
「わたしが勇気だして、ほかの国の人と仲直りしてくるね!」
そう、無邪気な笑顔を浮かべた海美に、周りが顔を青ざめさせる。それに、海美は大いに唇を尖らせた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年08月25日
参加申し込みの期限
2014年09月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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