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ネコシマ王国最期の日。
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己が外道である事を、
骨削 瓢
は自覚していた。だがそれが何だと言うのだろう――結局、最後に生き残った者が勝つのだ。
だから攻め込まれてきた時に、先手を打って知り合いの騎士を殺し、連合側に寝返った。そうして今、神殿の裏口を知っていると告げて幾ばくかの手勢を得、奇襲を担っている。
これが成功すれば、瓢の連合での地位は約束されるはずだった。そのために、うまく立ち回ってみせる自信はある。
不意に瓢は、目の前に現れた男に軽く目を見開いた。それは驚きではなく、好奇心。
にやりと笑って瓢はだから、この上なく友好的にその男に声をかけようと、した。
「やぁやぁブドー先輩、この度はご愁傷様で……す……?」
「――どうした? なぁ、何で俺の顔みて反応したんだ?」
だが、こちらを見た顔に今度こそ驚きに目を見開いた瓢に、見開かれた
志波 武道
は冷たい声色でそう尋ねる。それに、瓢は目を細めた。
自分が殺した騎士が武道の弟だと、知っているのだろうか? 探るような眼差しに、バレバレだと武道は毒吐いた。
大切な弟だった。弟さえ生きていてくれればそれで良かったのに――裏切者の手に掛かるなんて。
ならば弟の仇を討つために、瓢だけは刺し違えてもこの手で殺してやらねば、武道の気が済まない――弟が居ないその生に、意味などない。
故に殺意のこもった顔で睨み付ける武道に、瓢は悪びれなく肩を竦めた。
「――手土産は誰でも良かったんだよぃ。深い意図はないさ、ただ撃って当たったのが弟さんてだけさぁ」
「テメェ……ッ!」
「おたくが本物の能天気なら何も知らず幸せに逝けたのに……奇襲を成功させる為排除しようかね」
「イヤーン俺能天気なお人よしヨー☆ ――弟が絡むと別、だけどな」
だから地獄までエスコートしてあげると、言うなり手近な敵を瓢へと蹴り飛ばし。あちらは弓でこちらは剣、ならばまずは瓢に接近するための隙を作らせなくてはならない。
そんな武道達の戦いを見下ろしながら、淡々と
旅鴉 月詠
の言葉が、図書館の中に静かに響く。
「――例えばここに、パンが1つある。これを2人の飢えた者に与えたとしたらどうなる?」
何なら食べるかね、とパンを見せながら尋ねた月詠に、聞いていた者は首を振る。そう、と手の中でパンを弄びながら、月詠は言葉を紡ぎ続ける。
答えは幾つもあるだろう。2人で1つのパンなら、音便に解決する方法もあろう。
ならば、それが何百人なら。飢えた100人を抱える幾つもの国が、パンを作る小麦の種が数百程あるのを見たら、一体どうするだろうか?
それが今の、ネコシマの状況。豊かな地を狙う幾つもの国は、今は手を結んでいても今度は、この地を誰の物にするかと争う。地は荒れ果て、小麦は実らず、パンは永遠に誰の腹にも収まらない。
今滅びようとしているのは王国だけではないのだと、月詠は淡々と呟きパンをちぎって口に放り込んだ。争い合い、奪い合い、やがて国という概念がなくなって、世界そのものが形骸的な死を迎えるだろう。
だがそれは今、路地の片隅で腹から止めどなく流れる血に濡れる、
呉井 陽太
には関係のない事だった。ねぇ、と口調ばかりはのんびり敵兵に声をかける。
「そこの人ー。どーせ殺るなら、首をバッサリやってくれないかなぁ?」
そうして告げた陽太の物騒な要望に、敵兵達がぎょっと目を見開いた。戸惑い互いの顔を見合わせる姿は、ちょっと滑稽だが。
この間に出血多量なんかで死んだらどうしてくれるのかねぃ、と陽太は貧血どころではなく血の気を失いながら考える。自分の能力――首を斬り落とされると数分間『動く死体』になれる能力を確実に発動するためには、すっぱりきっぱりこの首を刎ね飛ばして貰わないと困るのだ。
故に陽太は挑発を試みる。
「あー、でも。キミじゃちょーっと無理かな~? さっきから手も足もブルってるもんねぃ。ハイ、他の人どーぞー」
「な……ッ!」
あまりにも解りやすい挑発に、カッと顔を怒りに赤くした敵兵が剣を怒りに任せてなぎ払った。その先には、無防備にさらされた陽太の首筋。
はは、と笑った。こんな安っぽい挑発に乗ってくれるなんて、案外こいつは若いらしい。
とは言え関係ないと思い直し、身体だけで立ち上がった。ひとまずこいつのおかげで再び立ち上がる事が出来るのだから、礼の1つも言うべきで。
(んでも、首を刎ねられて喋れないんだよなぁ)
ならばこの感謝の気持ちは、自分に畏怖の眼差しを向け、みっともなく震えている敵兵の首を刎ねる事で伝えよう。陽太の身体が力強く剣を構え、生前と変わらぬ力で思い切り自分の首を刎ねた敵兵の首を刎ね飛ばしたのに、恐怖の悲鳴が上がる。
それと種類は違えど同じくらいの恐怖は、
桜庭 円
の中で限界まで膨れ上がっていた。神殿も、死を待つ場所でしかないと悟る。
震える円の身体が、隠れていたテーブルを揺らした。それに気付いた敵兵が、乱暴にテーブルを蹴り飛ばす。
「そこかッ!?」
「ひ……ッ!!」
そのまま、見つけた円に切りかかってくる敵兵を、無我夢中で身を捩って交わしながら手を伸ばした。円は手で触れた相手を麻痺させ眠らせられるが、触れなければ意味がない。
手が、届いた。同時に、肩に鈍く熱い痛みが走った。
「あぁぁぁぁ……ッ!!」
肩に突き立てられた、それは無骨な鋼の固まり。剣。円の肉を引き裂き、血を迸らせるもの。――死をもたらすもの。
痛みと熱で目の前が真っ赤に染まる。
(痛い……痛い……ッ! 死にたくない……ッ!)
必死に辺りを見回した、円の目が『神の国』への門を守る騎士団長が倒れる瞬間を映す。――考えて、しまう。
『今なら、ボクも神の国に行けるんじゃないか?』
今なら誰も見てない。神の国への階段――その先に居るのはノノコ姫、円とも友達のその人だから。
彼女なら許してくれる――そう、自分に言い聞かせて円は走り出した。後も振り返らず――神の国、争いの無い楽園を目指して。
そんな少女の姿に、気付く余裕は
御剣 刀
には残って居なかった。幾度も加速し、傷つき駆ける彼にはもはや、前だけを見つめる気力しかない。
(絶対に……ッ!)
歯を食いしばり、射掛けられた矢を剣の一閃で切り捨てる。突き出された槍の穂先を返す刀で払い上げ、刀が加速し速度で敵に勝ろうとも、1人討てば10人の敵が迫り、10人を討てば20人の敵が刃を向ける。
身体のあちこちに刺さった矢を、抜く余裕さえない。槍で貫かれ、剣で斬られた傷ももう数えられはしない。
それでも刀が武器を握り、戦い続けるのは意地のため。絶対に倒れてなるものかという強い感情だけが今、刀の身体を支えている。
「絶対に、守るんだ……ッ!!」
気迫だけには誰にも負けず漲らせ、次なる敵へ切り掛かる。袈裟掛けに振り下ろした剣を、直感だけで背後に振り抜き、敵を貫いて。
守る。守ってみせる。絶対に、この理不尽を許しはしない。
(俺は俺達の世界を侵す事を赦さない……!)
そのために、何としても倒れるわけにはいかない。絶対に、倒れない――……ッ!!
そんな強い感情を受け取り
小島 海美
は、大丈夫だよと笑顔になった。だって海美がこれからみんなに、仲良くしよう、って言いに行くんだから。
危ないからと騎士団に止められて、ずっと自分達を怖がっている人たちに近づく事が出来なかった。けれども次々とみんなが倒れ始めて、海美達を守っていた騎士団員もそれどころではなくなったから。
やっと言いに行けると思うと嬉しくて、ちょっとだけ弾む足取りで血に塗れた床を滑らないよう、歩く。もちろん戦いは恐ろしいし、血も恐ろしいけれども、これからそれを止めるのだ。
「こんにちわ!」
満面の笑顔で異国の人々の前に立ってそう言うと、相手の顔に戸惑いの表情が浮かぶ。心の底から嬉しそうな笑みを浮かべている海美は、この状況には不釣り合いすぎた。
そんな相手の表情に、海美はまたにっこりする。
「戸惑わなくて大じょぶだよ、だってわたし、みんなを傷つけるつもりなんてないし!」
解って貰えるはずだから、海美はにっこりそう伝えた。海美の気持ちなら、皆に解って貰えるはずなのだ。
海美が持っている力は、皆の本当の気持ちが分かったり、皆に自分の気持ちを伝えるもの。その力で皆に、自分が本当に彼らを怖がっていない事を、仲良くしたい事を、自分達はちっとも怖くないんだと伝えれば、絶対に大丈夫。
そう信じて海美は自分の気持ちを、残らず相手の心に注ぎ込もうとした、けれども。
「……ッ!?」
その拍子に伝わってくる、彼らの気持ち。本能に刷り込まれた根元的な恐怖、化け物、俺たちを殺そうとする罠なのか、どいつもこいつも化け物ばかり……ッ!
いや、と大きく身を震わせて、海美は目を見開いた。真っ暗な底の知れない闇に、自分自身が飲み込まれてしまうのじゃないかと思った。本能がそれを拒絶した。
「いや―――ッ!!!」
だから海美は魂からの悲鳴を上げ、恐怖に駆られて暴れ出す。この恐ろしい闇を、海美の中から追い出してしまいたい……ッ!
無茶苦茶に暴れる海美の小さな身体を、何本もの剣が無惨に貫く。カハッ、と開いた口から血がこぼれ、瞳が虚ろに宙を映す。
血で気道が塞がれて、掠れる声で呟いた。
「ぃ……ゃ………」
けれども、自分の気持ちを伝えようと能力を解放した瞬間での出来事に、必要以上に海美の気持ちが伝わりすぎてしまった事を――恐慌が伝搬してしまった事を――何より、敵にとって『誰かの感情が一方的に伝えられる』事そのものが恐怖である事を、海美は知らない。知らないまま、海美の小さな身体は串刺しにされ、神殿の床に無惨に打ち捨てられる。
だが、何も知らないまま終われたのは――或いは、幸せな最期だったのだろうか。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年08月25日
参加申し込みの期限
2014年09月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月01日 11時00分
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