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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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学校で満喫するサマーバケーション
【補習授業、英語編】
期末テスト五科目のうち、四科目、０点。残る一科目も、語るに及ばず。
全五科目、全て赤点。
御剣 刀の、一学期の成績です。
いやはや。散々です。これはもう、学生の貴重な青春の一ページたる夏休み、その幾日かを返上しての、補習も止む無し。と言ったところであります。
そんなわけで、本日彼が臨みますのは、クラス担任であり、所属する剣道部の顧問でもある島岡 雪乃先生の受け持つ、英語の補習授業です。
まぁ、真っ直ぐな剣道少年である刀くんです。剣の鍛錬だけに偏らず、こうして振るわなかった学業の埋め合わせもしておこうと思い立ったのは、なかなかに、エライ！ と言うべきでしょう。
（補習なんて受けたくもないけど、仕方ないよな……まあいいか、島岡先生の補習なら、この後の自主練の許可取るのもラクだしな）
……ちなみに彼が、英語以外の補習もきちんと受けたのかどうかは、定かでは無かったりするのですけれど。
実は刀には、英語を特別視する理由が、いくつかありまして。
「……Please repeat after me. Citrus Gumdan said "Everything is school life."……」
（うっ。わ、分からない……！）
すらすらすら、雪乃先生の口から紡がれる、流麗な英語。実に聞き心地の良いその声は、ともすればうっかり聞き入ってしまい、そのまま無為な時を過ごしてしまうことにもなりそう……ではありましたが。
そういうわけにもいかないのです。何せ彼には、
（将来は、国外に出て武者修行！ って思ってるし……やっぱり、英語はどうしても必要だからなぁ）
なんて、とっても立派な目標があるのですから！
世界中を旅して、未知なる強敵と出会い、己の剣技をひたすらに高める……そんな壮大な夢を成し遂げるためには、やっぱり、ある程度の英会話の習得は必要になるのでしょう。そしてそれを、他ならぬ彼自身が、しっかりと理解しているわけでありまして。
……格闘技の達人は、拳を交えれば全て分かり合える……なんて。そんなマンガみたいな意思疎通が、世界中どこへ行っても通じるとは、限りませんものね。
ともかく、刀にとって、英語は必要なもの。しばし、頭から湯気でも出さんばかりにうんうんと唸っておりましたが、やがて意を決すると、
「あの、先生！ ちょっと、分からないところがあるんですが」
「えっあっ、はい、御剣君。どの部分でしょう？」
「テキストの１９ページの、この部分と……２０ページのここと。あ、こっちも分からないな。それと２４ページと２５ページ、ここと、こっちのこの部分と、それから……」
「えっ、あっ。えっ、あっあっ」
……まぁ、なかなかに、前途は多難のようでありました。
（……ちょっと、申し訳なかったな）
補習をなんとか乗り切り、最後の小テストでも、どうにか及第点を弾き出すことができた刀。でも、自主練の許可をもらうために雪乃先生を呼び止めたところで、彼はちょっぴり、罪悪感。
「はい、自主練習ですね。構いませんよ、ケガをしないように気をつけてくださいね」
「ありがとうございます！」
ぺこりと頭を下げて、せめて元気にお礼を述べる刀。
何せ、補習授業の間中、分からないところだらけの彼の怒涛のような質問の数々に、雪乃先生は実に懇切丁寧、イヤな顔ひとつ浮かべることもなく、優しく根気強く答えてくれていたのです。先生は刀がどんなに質問攻めにしようと、手を焼かせてしまおうと、その全てに応えてくれるのです。
ちょっぴりあたふたとしながらも、常に真摯に、真っ直ぐに生徒へと向き合ってくれる……そんな雪乃先生は、刀にとってはやっぱり、頼れるクラス担任。そして、頼れる大人でもあるようでして。
「……？ 御剣君、どうかしましたか？」
「あ、いえ……」
刀にとって英語が特別な授業であるのには、他でも無い雪乃先生が担当だから、というのが、ひとつ大きな理由なのでした。
「……何でもないです。ありがとうございました！ 練習、行ってきます！」
「はいっ、頑張ってくださいね」
にっこり、ほんわか。咲くような笑顔で見送ってくれる先生へ、もう一度、ぺこり。刀は大きく頭を下げて、駆け出しました。
胸にひとつ、ある決意を秘めながら。
（これからは、神魂やら寝子島の不思議やら、そういうのを追いかけるのは少し控えて……勉強。頑張ってみるか）
自分の夢や、目標のためにも。そして、
「……島岡先生の、生徒として。先生に、恥はかかせられないもんな！」
そう言って駆ける彼の瞳には、決意を宿した、強い意思の光が満ち溢れておりました。
期末テスト五科目のうち、四科目、０点。残る一科目も、語るに及ばず。
全五科目、全て赤点。
御剣 刀の、一学期の成績です。
いやはや。散々です。これはもう、学生の貴重な青春の一ページたる夏休み、その幾日かを返上しての、補習も止む無し。と言ったところであります。
そんなわけで、本日彼が臨みますのは、クラス担任であり、所属する剣道部の顧問でもある島岡 雪乃先生の受け持つ、英語の補習授業です。
まぁ、真っ直ぐな剣道少年である刀くんです。剣の鍛錬だけに偏らず、こうして振るわなかった学業の埋め合わせもしておこうと思い立ったのは、なかなかに、エライ！ と言うべきでしょう。
（補習なんて受けたくもないけど、仕方ないよな……まあいいか、島岡先生の補習なら、この後の自主練の許可取るのもラクだしな）
……ちなみに彼が、英語以外の補習もきちんと受けたのかどうかは、定かでは無かったりするのですけれど。
実は刀には、英語を特別視する理由が、いくつかありまして。
「……Please repeat after me. Citrus Gumdan said "Everything is school life."……」
（うっ。わ、分からない……！）
すらすらすら、雪乃先生の口から紡がれる、流麗な英語。実に聞き心地の良いその声は、ともすればうっかり聞き入ってしまい、そのまま無為な時を過ごしてしまうことにもなりそう……ではありましたが。
そういうわけにもいかないのです。何せ彼には、
（将来は、国外に出て武者修行！ って思ってるし……やっぱり、英語はどうしても必要だからなぁ）
なんて、とっても立派な目標があるのですから！
世界中を旅して、未知なる強敵と出会い、己の剣技をひたすらに高める……そんな壮大な夢を成し遂げるためには、やっぱり、ある程度の英会話の習得は必要になるのでしょう。そしてそれを、他ならぬ彼自身が、しっかりと理解しているわけでありまして。
……格闘技の達人は、拳を交えれば全て分かり合える……なんて。そんなマンガみたいな意思疎通が、世界中どこへ行っても通じるとは、限りませんものね。
ともかく、刀にとって、英語は必要なもの。しばし、頭から湯気でも出さんばかりにうんうんと唸っておりましたが、やがて意を決すると、
「あの、先生！ ちょっと、分からないところがあるんですが」
「えっあっ、はい、御剣君。どの部分でしょう？」
「テキストの１９ページの、この部分と……２０ページのここと。あ、こっちも分からないな。それと２４ページと２５ページ、ここと、こっちのこの部分と、それから……」
「えっ、あっ。えっ、あっあっ」
……まぁ、なかなかに、前途は多難のようでありました。
（……ちょっと、申し訳なかったな）
補習をなんとか乗り切り、最後の小テストでも、どうにか及第点を弾き出すことができた刀。でも、自主練の許可をもらうために雪乃先生を呼び止めたところで、彼はちょっぴり、罪悪感。
「はい、自主練習ですね。構いませんよ、ケガをしないように気をつけてくださいね」
「ありがとうございます！」
ぺこりと頭を下げて、せめて元気にお礼を述べる刀。
何せ、補習授業の間中、分からないところだらけの彼の怒涛のような質問の数々に、雪乃先生は実に懇切丁寧、イヤな顔ひとつ浮かべることもなく、優しく根気強く答えてくれていたのです。先生は刀がどんなに質問攻めにしようと、手を焼かせてしまおうと、その全てに応えてくれるのです。
ちょっぴりあたふたとしながらも、常に真摯に、真っ直ぐに生徒へと向き合ってくれる……そんな雪乃先生は、刀にとってはやっぱり、頼れるクラス担任。そして、頼れる大人でもあるようでして。
「……？ 御剣君、どうかしましたか？」
「あ、いえ……」
刀にとって英語が特別な授業であるのには、他でも無い雪乃先生が担当だから、というのが、ひとつ大きな理由なのでした。
「……何でもないです。ありがとうございました！ 練習、行ってきます！」
「はいっ、頑張ってくださいね」
にっこり、ほんわか。咲くような笑顔で見送ってくれる先生へ、もう一度、ぺこり。刀は大きく頭を下げて、駆け出しました。
胸にひとつ、ある決意を秘めながら。
（これからは、神魂やら寝子島の不思議やら、そういうのを追いかけるのは少し控えて……勉強。頑張ってみるか）
自分の夢や、目標のためにも。そして、
「……島岡先生の、生徒として。先生に、恥はかかせられないもんな！」
そう言って駆ける彼の瞳には、決意を宿した、強い意思の光が満ち溢れておりました。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2014年07月07日
- 参加申し込みの期限
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- 2014年07月14日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2014年07月14日 11時00分
