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恐怖!ミドリ人間の襲来
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●こうなったら主題歌もつけてしまいましょう
無人の社は、ちょっとした制作本部のようになっていた。
「……一ノ瀬さんは何してるんですか」
腹に派手に赤い血糊を付けたまま石段の上で仰向けに寝ている一ノ瀬の姿に、ぎょっとして
霧生 深雪
は口を開く。
「ああ、あまりにやることなさすぎて不貞寝したみたいだな。いつものことだから気にしなくていいぜ」
その様子を面白そうにカメラで撮りながら二宮は言った。
一ノ瀬総監督、ひとしきり宇佐見と刻人と殺人マリモで遊んだ後は、いよいよやることがなくなってしまったらしい。
「おいおい、ずいぶんアグレッシブな不貞寝じゃねえか」
べったりとつけた血糊を見ながら呆れたように言うのは、彼らと同じ木天蓼大学に通う
唐沢 一也
である。
バンドマンである彼は、愛用の楽器であるベース片手に撮影に参加していた。話を聞けば聞くほどしょうもないZ級映画の臭いがプンプンするが、世の中にはこういう素人作品を愛するマニアも存在するのも事実である。多少でも需要があるのならバンドの曲を宣伝するいい機会になるかもしれないと、メンバーを連れて参加することになったのだ。
「殺人マリモで遊び疲れちゃったのかしらね」
二宮と同じくカメラに収めながら言うのは、
檜扇 舞華
である。彼女は広い声域を生かして、声の出演を担当することとなった。
「こっちがバンド演奏してくれる唐沢くん。んで、こっちが映画の楽曲を作ってくれる霧生くん。そしてこっちはナレーターを名乗り出てくれた檜扇さんだ」
音響担当の三人を互いに紹介すると、二宮はごほんと咳払いを一つした。
自称総監督がこの様である。三村は相変わらず猫と女子高生と戯れているし(…うらやましい)、自分がしっかりしなければならないと改めて気を引き締める。
「バンド演奏ってことは歌ってくれるのかな?」
「ああ、その予定だぜ……って、今日急にボーカルが風邪引いてな。歌うのは代理になるんだけど」
そう言うと、おーい神無月、と唐沢は声を上げて代理ボーカルの名を呼んだ。
「はーい、何か話し合い?」
名前を呼ばれてぱたぱたと駆け寄ってきたのは、寝子島高校に通う
神無月 ひふみ
だった。
唐沢にボーカルの代理として誘われた神無月であったが、せっかくだからとお祭り客役で参加するつもりで浴衣を二着持ってきていた。
どちらを着ようか衣装担当と一緒に悩んでいた神無月は、ちょうどいいと言わんばかりに唐沢に尋ねる。
「ねえ一也、浴衣を着ようと思うんだけど、どっちがいいかしら? こっちは去年仕立て直した分で、こっちは知り合いのお婆ちゃんの手作りなんだけど……」
そう言って彼女が差し出した二着の浴衣は、どちらも丁寧に作りこまれた凝った柄をしている。
うーん、とその浴衣と神無月を見比べながら、唐沢は一方の浴衣を指した。
「こっちの方がお前に似合いそうじゃねーの? 黒髪が映えると思うぜ」
「そうかしら、ありがとう。じゃあこっち着るわね……あ、そうだ、バンドのことなんだけど」
そこで言葉を切ると、神無月はかすかに気恥ずかしそうな表情を浮かべて唐沢を伺うように見つめる。
「な、なんだよ。お前も風邪引いたとか言い出すんじゃねーだろうな」
「違うわよ! あ、あのね……まだ歌詞ができてないって言ってた歌あったでしょ? あれ、作詞してみたの」
頬を染めながら言う神無月に、へえ、と意外そうに唐沢は目を丸くする。
「あの曲か。そりゃ聞くのが楽しみだな。期待してるぜ!」
普段は鋭い目つきをした唐沢だが、そう言って楽しげにみせる笑顔は思いのほか人懐っこい。
そんな彼の顔に一瞬見惚れたような表情を浮かべた神無月は、すぐにそんな自分が猛烈に恥ずかしくなってごまかすようにそっぽを向く。
「は、話はそれだけ! じゃあ私は着替えてくるから!」
顔が赤くなっていたらどうしよう。そんな乙女らしい心配を胸に、神無月は頬の火照りを悟られる前にさっとその場を立ち去るのだった。
「…………」
そんな様子をうらやむように見つめる二宮の視線に気づいたのか、唐沢はごまかすように咳払いをした。
「あ、ああ、わりぃな。あいつが今回の臨時ボーカルの神無月だ。ああ見えて歌は結構イケてるんだぜ?」
「どいつもこいつも女子高生と戯れやがって……」
「……悪かったっつってんだろ。ほら、とっとと話し合おうぜ」
ぐぬぬと悔しそうに顔をゆがめる二宮の肩を慰めるようにぽんと叩くと、唐沢は社に広げたパソコンに目を落とした。
今回の撮影に必要なデータをまとめているのは、ねこったーを見て宣伝にやってきた会社員の
北 玄
が自社で提供しているグループウェアで行っていた。ファイル共有だけでなく掲示板やメールなどの伝達もまとめて行えるため、参加者はある程度の情報はこのシステムを介して共有できるようにしている。
「僕の会社のサービス、どうですか? 無料ですよ! 学生さんに優しいですよ! 便利ですよ!」
「助かってます、すごく助かってます! だからちょっと落ち着いてください!」
その小学生と見紛うほど小柄な体にどれだけそのエネルギーが詰まっているのか。異様に元気にセールストークをする北をなだめつつ、二宮は霧生の曲をストレージから引っ張り出した。
「えーと、これだっけかな。結構作ってきてもらったんだよね」
流れてくる曲に耳を傾けつつ、ふーんと唐沢は小さく息を漏らす。
「へえ、これが霧生の作ってきた曲か。なかなかいいじゃねーか」
「どうも。幸い俺が用意した曲にもメタル調のはあるから、バンド演奏とも馴染みはいいと思いますよ」
「そうそう、そのバンド演奏なんだけどさ。せっかくならミュージックビデオみたいに、録音じゃなくて撮影中に演奏してよ」
二宮がそう提案すると、霧生と檜扇も賛成するようにうなずく。
「確かにそれってカッコいいと思うわ。バケモノだらけの中で演奏ってメタルにもぴったりじゃないかしら?」
「げ、まじかよ……。じゃあせめて、演奏中は俺たちに攻撃しないようにしてくれよ」
楽器を壊されたらたまったもんじゃねーよ、と肩をすくめながら唐沢は言う。
「ああ、そこはもちろん配慮するよ。じゃあ後は……そうだなぁ」
「楽曲の他に、ナレーターはもちろんアテレコとかもあたしがやりましょうか?」
ツインテールを揺らしながらそう提案したのは、
檜扇 舞華
である。
檜扇の言葉に、二宮は首をかしげて言う。
「え、でもさすがに何人も同じ声だとバレちゃんじゃないか?」
「ふふ。問題ありませんよ。声の使い分けなら自信ありますから」
専門学校の声優科に通う檜扇にとって、いくつかの声を使い分けることなど造作もないことであった。
試しに声色を変えて話してみると、おお、と音響メンバーは目を丸くする。
「プロみたいじゃないか! これは助かるよ。ありがとう!」
「いいんです。演技は好きですから。……それに」
そう言うと、檜扇はライブカメラを二宮に向けた。
いいネタになりそうですから、とにっこり笑いつつ。
そうこうしている間にも太陽は昇り、時刻は昼を迎えようとしている。
作業を早めに終わらせた
澪乃 湊弥
と
宮田 真澄
と
宮田 厚
は、屋台の食材や不足した備品を買ってきていた。
「実際に屋台を開くわけじゃないから全部惣菜だけどね」
そう言って澪乃がレジ袋から出した惣菜のパックの山に、朝からの作業ですっかりお腹を空かせた
御剣 刀
はごくりとつばを飲み込んだ。
「こ、これって実際食べていいんですよね……?」
「撮影のときにね! 今は食べちゃだめだよ」
クラスメイトの相変わらずな食欲に笑いながら厚が答える。
「昼食には別に弁当を手配してくれてるぞ。腹が減ったならもらってこい」
真澄が指差す先には、社に山積みにされた弁当箱があった。話し合いの段階で全体のマネジメントを引き受けてくれた
森 蓮
が発注しておいてくれたのだ。食事や場所の確保といった現場的な管理はもちろん、著作権物の確認や事前のアンケートまでとってくれているので非常に用意周到だ。
夏のこの時期に傷まないようにと配達時間を直前にしておいた弁当を、森は参加者一人一人に配って回っていた。
「はい、一ノ瀬さんもそんなところに寝転がっていないで。お弁当をどうぞ」
森の屈託ない優しげな口調に、いい加減起き上がるタイミングを見失っていた一ノ瀬はその匂いに釣られてのそりと起き上がった。
「……ああ、すまないな。あまりにやることがなくて、ちょっと寝てた……」
「指導者という立場は得てして孤独でもあります。指示を飛ばすことに徹底するあまり、己の行動力に疑問を感じる人も多いと聞きます」
穏やかな口ぶりで言いながら、森は一ノ瀬と並ぶように石段に腰を下ろした。
二人並んでぽつりぽつりと会話を交わしながら、弁当を食べ始める。
「いや、そんな森くんが言うほど俺は指導者になれてないよ。今日なんてルーズリーフ渡してコピーしてきて殺人マリモに食われて寝てただけだ」
今日を振り返りながら一ノ瀬は言う。改めて思い返してみると、ひどい。さすがにひどい。
はああ、とため息を着く彼に、森は目を細めて微笑んだ。
「あなたはいま己の力を悔やんでいるかもしれませんが、あなたにはたくさんの仲間がいるはずです」
顔を上げてください、一ノ瀬さん。
森の言葉にうつむけていた視線を上げると――視界に入ってくるのは数々のスタッフや役者の人々。
ある者は意気投合した仲間たちと弁当を食べており、ある者は休憩時間を削ってまで作業を続けている。
「ここの人たちは、みんなあなたの一声のもとに集まった仲間です」
「も、森くん……」
感動に打ち震えながら言葉を漏らす一ノ瀬に、森はうなずいてみせた。
「一緒に素敵な映画を作りましょう、一ノ瀬総監督。これを食べて、元気を出してください」
森は事前に一ノ瀬が好きだと調べていたエビフライを自分の弁当から彼の弁当に移すと、立ち上がった。
「じゃあ私は作業が遅れているところを手伝ってきます。午後もよろしくお願いしますね」
恐ろしく人間の出来た高校生である。
その凛々しい坊主頭を見送りながら、一ノ瀬はへたっていた気力を奮い起こして気合を入れた。
(俺もこんなところで腐っている場合じゃない。そうだ、俺は映画を完成させるんだ……!)
よおし、と一声腹の底から叫ぶと、彼は森からもらったエビフライをむしゃむしゃと食べ始めた。
……その大声に周囲の怪訝な視線を集めてしまったことなど、やはりまるで気づいていない様子で。
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担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年12月18日
参加申し込みの期限
2013年12月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年12月25日 11時00分
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