this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
ロンリー*ドーリー*グローリー
<< もどる
1
…
10
11
12
13
14
…
21
つぎへ >>
握 利平
の努力が虚しく散ったところで
笠原 ひびき
が前に出る。
「じゃあ、試してみるぞ」
笠原は目を瞑り、クマの顔を頭の中に描く。
成功するだろうか?
一抹の不安を拭いきれないまま、笠原はクマに話しかけた。
『おい、クマ。聞こえるか』
クマは突如聞こえた声に戸惑っているようだった。
『落ち着け。あたしは笠原ひびきだ。あんたの考えを教えてほしい。口が無くてもあんたは考えられるんだろ?』
耳の横に心臓があるのではないだろうか。
そう錯覚するほど笠原は緊張していた。
もともと、笠原は人見知りの激しい性格なのだ。無理もないだろう。
今か今かとクマの返事を待つ。
『おねーさん、き、聞こえる?』
弱々しい声が笠原の脳に届いた。
「ああ! 聞こえる。ちゃんと聞こえるぞ、クマ」
笠原は思わず返事を声に出す。
宮祀 智瑜
が大きな胸を撫でおろす。
御鏡 聖
、
逆巻 天野
も口には出さないが安心しているようだった。
『ここからが本番だぜ』
笠原は自分に喝を入れ、クマに向き直る。
クマのことを気遣い、ゆっくりとゆっくりと問いかけた。
『あんたの名前と、その女の子の名前は?』
クマは不慣れなのか、しばらくの空白の後、しどろもどろと言葉を思い浮かべる。
『ボクは、クマ。名前もクマだよ』
『わかった』
『じゃあクマ。その女の子の名前は?』
『この子はちよちゃん』
クマは穏やかに、嬉しそうに言葉を伝える
『ボクのともだちなの。ボクはこの子を助けたいの』
途切れそうになる集中力。笠原は拳を強く握り、確認をした。
『それがあんたの目的なんだな?』
『えっと、――れは、――くて、あの、ね』
ノイズが入る。
限界を迎えて声は途切れた。
笠原はどっと汗をかいている。
人目がある中でのろっこん使用のため、体力・精神力ともに摩耗が激しいようだ。
笠原は酸素を求めて喘ぐようにしながら、聞いた話を皆に伝えた。
「皆、こいつはこの女の子、ちよちゃんって子のために、ここに来たらしい」
桜井 ラッセル
は急いでメモをとった。
「悪い、少し休憩だ」
その先を掘り下げるために笠原は椅子に掛け、三分間の休憩を取る。
「……何か力になってやれないか?」
机に顔を伏せた笠原の言葉がやけに響いた。
クマは布団で眠るちよのもとへ。
目にかかる前髪をやさしく払い、慈しむように頭を撫でている。
誰も侵せない二人の空間をそこに作り上げた。
誰も何も言えず成り行きを見守っていると、噂を聞いて飛び出した
維都月 茉菜
が扉から顔をのぞかせる。
その後方には
千鳥 雅人
、
遠野 まほろ
もいる。
クマのぬいぐるみが歩いてたんだって!
ワクワクとしながらやってきた千鳥は食堂の異様な空気に呆然とする。
確かにクマはいる。
ふわふわとしたフォルムはまさにぬいぐるみのそれ。
けれど、近くにはなぜか布団で眠る女の子がいて、同じクラスの
御剣 刀
、
桜井 ラッセル
もいて……。
(あれぇ、ラッセルくんのほっぺた赤くなってる?)
千鳥の頭の中がハテナで埋め尽くされていく。頭の外・アホ毛もハテナを示す。
一番の疑問、クマが動いている原因を探ろう。そう思ってゆっくりとクマに近づく千鳥を、御剣が制した。
「千鳥、今は近づかないでくれ」
御剣はかいつまんで現状を千鳥に話す。
その間、千鳥のアホ毛はパタパタと動いたり、ションボリとしおれたり、忙しなく動く。
「刀くんありがとう」
ぺこりと頭とアホ毛を下げて、千鳥はクマとちよを見据えた。
(本当にクマさんが歩いてるね。
私のぬいぐるみさん達も動いてくれたら楽しいのに……)
遠野は自身のカバンの中にいるぬいぐるみたちを見る。
願ったところで動きだすこともなく。
つまらなそうに遠野は鞄から視線をそらし、クマを見る。
(クマさん、ちよちゃんに大事そうに触れてる……)
遠野はそんなことを考えてから、すぐに「ああ、違った」と呟いた。
「大事そうじゃなくて大事なんだね」
そんな二人を少しだけ羨ましいと遠野は思った。
千鳥が御剣と話しているのを聞いて、維都月はクマとちよの関係を想像していた。
(すごく、すごくお互いのことが大好きなんだよね)
微笑ましいような温かいような思いが胸にあふれた。
(大好きな人に感情が伝えられないのは、可哀想だな)
そして妙案が浮かぶ。
(『だいすき』とか、簡単な文字とかだったら……)
維都月は来て早々に、カフェを後にした。
風雲児 轟
は肩で息をする笠原のもとへ近寄り、ねぎらいの言葉をかけた。
「お疲れ」
笠原が億劫そうにうなずくのを見て、風雲児は本題に入る。
「難しいことは答えてくれなかったんだよな?」
「……ああ」
「えっと、じゃあここが目的地なのか、それとも休憩するために立ち寄ったのか……っていうのなら聞けるか?」
「おそらく、二択ならば大丈夫だと思う」
「そっか、じゃあ頼んだ」
何も手伝うことのできない自分をもどかしく思うよりも、少しでもできることをやる。
楽観主義でポジティブシンキング……。
風雲児のそれは、ときにはそれで人を傷つけてしまうこともあるが、その気持ちが今の笠原にはありがたかった。
「目的がなにかわかんないけどさ、クマとちよちゃんを笑顔にするなら俺は喜んで手伝うぜ!」
できることはなんでも言ってくれよ。
湿気のない笑顔が笠原のどろりとした疲れを吸い込む。
「なぁ、じゃあ次は質問を皆でしてくれるか? あたしはクマの代わりに答えるだけだ」
「ああ」
「じゃあ今のうちに自己紹介でもしようかな。まずは俺から」
誰も言い出せずにいたそれを
霧谷 朧
が軽く言いのける。
自然にクマの前に歩み寄り、少しだけ距離を置いて足を止めた。
彼は横目で少女……ちよの様子を盗み見る。
(……もしかして『ちよちゃんの心』がろっこんによって、クマの中に入ったのか?)
もしそうであれば、二人が同時に目を覚ますことは……。
暗くなりかけたことを自覚し、霧谷はあえてニィッと笑った。
クマに話しかけるために、普段下ろしている前髪をあげ、目線が合うようにしゃがみこんだ。
「にーちゃんは
霧谷 朧
っていうんだ」
満面の笑顔。
普段は他人の視線を恐れ、霧谷は目を隠している。
(でもそれで怖がらせちゃダメじゃん? こっちはなにもしないよって、ちゃんと示さないとね)
誠意を伝えよう。
霧谷はただその一心でクマと目を合わせる。
「にーちゃんはここの学校の生徒だよ。君とお話したいんだけどいいかな?」
クマはこくんとうなずく。
「あー、よかった! 嫌がられたら、にーちゃんすごく傷つくからなー」
ケラケラ、ケタケタ笑う霧谷。
その空気につられてか、なんだかクマも楽しそうだった。
「私は
宮祀 智瑜
っていいます。ふふ、ちよちゃんとお名前が似てるね」
霧谷が作った明るい空気に乗って、
宮祀 智瑜
も挨拶をする。
その次に
折口 ゆづき
がクマの目の前まで歩いて、体を低くかがめた。
(通訳可能な方がいますが、それも万能ではないようです。ちよちゃんの容態にも気を付けなければ……)
折口の黒髪がふわりと揺れる。
不安を悟られぬように、ではなく不安にさせないように、笑みを浮かべた。
「こんにちは、お姉ちゃんはゆづき。お菓子屋さんなの。こっちの、りんごちゃんはお薬屋さんね」
毒島の存在にクマはあからさまに警戒する。
(わかってはいたが)
毒島はズンと胸が重くなるのを感じながら、クマを静かに見つめる。
「俺は
毒島 林檎
だ。さっきは驚かせて悪かった。でも、あれはちよちゃんを助けるためなんだ」
毒島はクマに見つめられて、居心地が悪そうに身をよじる。
なにが助けるだ。
責めるような振り払うようなクマの動きに、毒島は悄然としてうつむいた。
(それでも、助けると決めたんだ……)
毒島の決意はより強固なものへと変わる。
<< もどる
1
…
10
11
12
13
14
…
21
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
ロンリー*ドーリー*グローリー
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月31日
参加申し込みの期限
2013年09月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!