this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
ロンリー*ドーリー*グローリー
<< もどる
1
…
8
9
10
11
12
…
21
つぎへ >>
クマはうなだれるように座り込む。
桜井も息を吐いて近くの椅子に掛けた。
「はい、注目!」
握 利平
が快活に叫ぶ。
皆の視線が集まったところで、まだ放心気味のクマを見た。
「お前は言葉は解る、んだけど、喋れねえ! こいつはクマった」
場の空気が今までと違った意味で凍ったのを無視して握は続ける。
「今までみたいに『YES』『NO』の合図が統一してないと困るからな」
ひとりうなずく握。
「ということで、俺が握家に伝わる『ギョギョ立ち』を教えてやるぜ」
冷め切った視線をくぐり抜け、握はピンと背筋を伸ばした。
「まずは、まっすぐ立って、両手を斜め上に!」
ラジオ体操のごとく、キビキビと指示を出し、キレキレの動きを披露する。
「おい、真似しろって」
握がクマだけでなく、ほかの人々の参加も促す。
クマが少女を床に寝かすのをためらうと、いつの間にか食堂に入ってきていた真辺がこれまたどこから持ってきたのか布団を敷いた。
ブッ飛んだ彼の行動にクマは戸惑いながらも、握にせっつかれるので、渋々少女を布団に寝かし立ち上がった。
「これも使えばいいぜ。布団から出たとき寒いだろうからな」
ブレザーを脱いで、
笠原 ひびき
がクマに差し出す。
クマは丁寧に頭を下げ、少女のそばにたたんで置いた。
「背筋を伸ばして!」
握が朗々と声を上げる。
クマのぬいぐるみに背筋などないのだが。
そんなことを気にする握ではない。
クマはためらいながら握に倣う。
「これがトビウオのポーズ」
ヨガでいうところの三日月のポーズのようなソレ。
「おお、面白いのだー!」
いろいろなことが重なりションボリとしていた後木も、立ち上がって楽しそうに体操に混じった。
「次っ、正面に向かって右を向け。そのまま正座して頭の上から回して右手を水平に、左手は腹から水平にだ」
インド舞踊チックといっては、インド舞踊に申し訳ないような不思議なポーズ。
「笑顔も忘れるな?」
きらりとしたスマイルで握先生は生徒たちを見つめる。
「はーい、なのだー!」
「うむ。いい返事だ」
観衆はこの体操の行く末を静かに見守っていた。
「これがエイのポーズ」
ドヤ顔。
「最後だ! 今度は左向き。膝立ちで後ろに反って、丸みを持たせて手を前に」
なんと表現するべきか。
泡を吹いて倒れる猫のような、前二つと比べても際立って怪しげなポーズ。
「これがアナゴのポーズ」
「せんせー! なんで『はい』と「いいえ」だけなのに三つもポーズがあるのだー?」
後木が真面目に元気にポーズを取りながら質問をする。
握は、わかってないなぁと首を横に振ってから、爽やかな笑顔を見せた。
「3つ合わせて『YES』だっ」
無言。
無言。
……無視。
「握くん、相変わらずだなー」
桜庭は楽しげに握とゆかいな仲間たちを眺める。
緊張も解け、落ち着きを取り戻したクマは、反応がなく落ち込む握を慰めようと続きを促した。
「お、おう。そうだな。『NO』も教えないとな」
握は気持ちを落ち着けて、ポーズを取る。
「もういっちょいくぜ! 今度も左向きだ。寝そべって膝を立て、足の裏と肩だけで体を支えろ」
もう奇抜なのか奇怪なのか奇妙なのか。
とにかくどんどん変なポーズをしていく握を誰も止めることができない。
「そのまま両腕は真上だ。腹筋が、プルつく、程、真っ直ぐに、こだわ、れ」
「は、い、なのだ……!」
指導者の意地で握はそのポーズを作り上げる。
体育科の意地で後木はなんとかそのポーズを維持する。
クマはぬいぐるみなのでサラリとこなした。
「スズキの、ポーズ!」
「おおー」
なんだかよくわからないがすごい。
吉祥寺 黒子
は思わず歓声が上げる。
「次が最後だ。極限まで後ろに反って、そのまま手をついてブリッジだ」
シンプルな説明だが、やっていることはもはや異常。
体で円を描くようなブリッジ。
握は無理やりやってのける。
後木は柔らかい体を活かすも、苦しげだ。
クマはサラリ。
「これがアンコウのポーズ。手と足の先が着く程反るのがコツ…だ…ぜっ」
握は力尽きるように倒れた。
「これで『NO』。これらが握家に伝わる『ギョギョ立ち』。人文字とも言うな……」
それだけ言い終えると、握は目を閉じた。
(海で使うけど、舟に近づいて話すほうが大体早いんだよな。でも、これで最低限のコミュニケーションはとれるぜ)
多大なる疲労感と小さな達成感が握を満たしていく。
その握を見て申し訳なさそうに
桜 月
が声をかけた。
「あの、今更だが、最初に五十音表作ったんだ」
衝撃の告白を受け、握は飛び上がる。
「悪い、そうか本当に最初のことだったから知らない人もいたのか」
握はにじむ涙をそっと呑む。
今度は笠原が申し訳なさそうに手を挙げた。
「多分、あたし、翻訳できると思うぜ」
早く言えよ!
握はそんなツッコミを入れる元気もなかった。
そのオチを評価するように、鐘が鳴り、一限目の終わりを告げた。
<< もどる
1
…
8
9
10
11
12
…
21
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
ロンリー*ドーリー*グローリー
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月31日
参加申し込みの期限
2013年09月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!