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月に喚ばれし悪魔の群と、とある落神の願い
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◇◇寝子島神社
「なるほど、迷子でござるな」
木造の壁の隅に尻尾を巻いてへたり込み、二本しかない前足で三つある頭のうちの一つを抱えてひんひん鳴く子ケルベロス三体から事情を聞き出し、
小犬丸 信乃
は頷いた。
「任されよ、貴殿らを無事出口まで送り届けて差し上げよう」
もふもふの耳をぴんと立て、ズボンのお尻から飛び出したもふもふ尻尾を鷹揚に振り、ハスキー犬の力強い眼差しでコボルト信乃は力強く請け負う。
「し、し、信乃さん! 信乃さんっ……!」
ふさふさふわふわ揺れる信乃の尻尾と一緒になって、黒スライムな
鴉取 荘助
はぶにょんぶにょんとスライム体を興奮のあまり縦に揺らす。
(かわいいお尻に尻尾が! ふわふわ尻尾が!)
「どうした荘助」
振り返る犬耳つきの信乃の愛らしさに、スライム荘助は堪らずぺしょんとかたちを崩した。
(あっ)
崩れた拍子に飛んだ粘液で、信乃のふわふわ尻尾が濡れてぺちょりとくっつく。それさえも可愛くて、荘助はますますぺしょぺしょと溶けた。めそめそ泣く小犬達には一抹の興味も示さず、ただひたすらに考えるのは、
(この身体の粘液で信乃さんの服をどう溶かせば一番エロいかな……)
そんなことばかり。
同行スライムが煩悩に塗れているとは全く思いもせず、信乃は鼻先を上にあげる。風の匂いの方向へ進めば出口には辿りつけるというもの。空中の匂いだけでは足らず、信乃は地面に膝をつく。小犬らと一緒になって鼻を地面に近づけ匂いを探る。
(ああ~信乃さんそんなにお尻をあげて~)
小さなスライムと化したお陰で下アングルからコボルト信乃の尻やら尻尾やらを堪能するご褒美に預かり、荘助は感激のあまり高速で跳ねる。
「あちらから風の匂いがしますな」
入り組んだ道の何処かから細い糸のように流れて来る風の匂いを嗅ぎ当て、信乃は立ち上がった。めそめそ泣き続ける小犬らを見遣る。一匹だけを抱き上げるのは不公平というものだろう。
少し考えてから、信志は地面でごろごろ転がる荘助をもふもふの腕で抱き上げる。
「すまんな、俺の腕は埋まってしまっておるから。主らには張り切って歩いてもらいますぞ」
(ご褒美ですありがとうございます)
服を溶かすチャンスも忘れ、信乃の胸でうっとりする荘助にはやっぱり気づかず、
「自分の足で脱出した方が魔界にかえってから自慢できるかと」
信乃は小犬達を励まし闊達に笑いかける。
「さあ、いざ尋常に! 出発でござる!」
「わー!」
「うおー!」
「わー!」
秋田犬のようなコボルトになった
漁 良太
と、豆柴の犬耳と尻尾を生やしたこちらもコボルトな
源 竜世
、それから背中に白い翼を生やしたセイレーンな
工藤 歩夢
は揃って身体ぜんぶで声をあげる。
「なんか急に迷路が出てきたぞ!」
「すげえ! 冒険の匂いがする!」
ぐるりと首を巡らせる良太の隣、竜世は顔中で笑うなり一人で駆けだす。
「竜世これ冒険で良いのか……って、うわ、早っ?! そしてなんだその耳と尻尾、ってうわオレの身体もなんか犬っぽい!」
「えっ、冒険?! ぼくも行くー! 待ってよリュウちゃん!」
ふたりの声を背中に石壁の迷路をどこまでも駆けて行くかと思われた竜世は道の途中でくるりと反転、
「なあなあ迷路だぜ!」
あっという間に戻って来たかと思うと尻尾を千切れんばかりにブンブンご機嫌に振り回す。
(尻尾に翼に、……ボクに角だと!?)
大騒ぎする三人から少し離れて沈思黙考するのは
タイラ・トラントゥール
。額に小さく生えた角に触れる手は、いつもと違い鋭く強い爪が伸びている。
(これもタチの悪い夢だ、夢に違いない)
無理やり言い聞かせる途中、
「タイラ! タイラも行こうぜほら!」
「迷路だぜ、タイラ!」
わんこな竜世と良太にキャンキャンと煩く話しかけられ、タイラは堪らず石床を足で強く踏み鳴らす。
「迷宮へ無闇に足を踏み入れるのは危険だろうが」
「よーし冒険に出発だー!」
「はーい! タッちゃんとリョウちゃんも早く早く!」
「待ってー、オレも行くー!」
忠告に耳を貸さず突っ走る竜世と迷わずついて行く歩夢、慌てて駆けだそうとする良太。
「バカ犬! こら話を聞けー!」
「タイラもほら、行こうぜ!」
全身で怒鳴るも、良太に屈託なく呼びかけられてしまえば、
「全く仕方がないな……」
着いて行くより他の選択肢をタイラは今のところ持たない。
溜息をひとつ吐き、タイラは強靭な爪で石壁を引っ掻き目印をつける。慎重に進もうとするタイラには構わず、
「なんか声が聞こえる!」
竜世が駆けだす。曲がり角の向こうに消える。
(首根っこ掴んで止めるのもボクの役目だろうか……)
タイラが真剣に思い悩む間に、消えた角からひょこんと顔を出し、
「なんかいた!」
抱え上げて来た三つ首の小犬を得意げに披露する。奥にもまだいると楽しく笑う。
「犬! 犬がいるぞー!」
「ケルベロスだあ! ちっちゃくてかわいー!」
学校に迷い込んだ犬を見つけたテンションで良太と歩夢は大はしゃぎ。
きゃあきゃあと近づいてくる子供たちに、小犬たちは逆に怯えた。何匹かは尻尾を巻いて逃げ出そうとする。
「お前ら家に帰りたいんだろ? オレたちが連れてってやるよ!」
抱っこした一匹をぎゅっと抱きしめ、竜世は他の小犬に話しかける。
「みんなすげー頭いいから大丈夫! なー良太!」
「安心しろ! オレも犬だから!」
タイラや歩夢を自慢げに見た竜世に同意を求められ、良太は力強く頷いた。ちょっぴりずれた返事をしていることには全く思い至らず、これで良いんだよなと心の中でももう一度うんうん頷く。
それでも怯えるばかりで余計に迷宮の奥に入り込んでしまいそうな小犬の姿に歩夢は胸の前で両手をぎゅっと拳にする。
「ぼく、歌ってみる! みんなは耳をふさいでてっ」
友達が耳を塞いだのを確かめ、歩夢は迷路に響くように歌い始める。わんこたちが怖がらずに出て来てくれるように、楽しい歌を。それから踊りを。
(みんなで一緒に帰ろうね!)
近づいてくる小犬を、歩夢は優しく抱きしめる。耳を塞ぎながらもその姿に見惚れるタイラの脇を、良太が耳を塞いで駆け抜ける。セイレーンの魅了効果に抵抗して尚も逃げようとする一匹を、
「とりゃあ!」
スライディング蟹挟みで器用に確保する。竜世と歩夢と良太が一匹ずつ、力の強くなっているタイラは片腕に一匹ずつの二匹を抱きかかえ、
「よーし、出発進行!」
竜世が先頭に立って歩き始める。
「こっちな気がする!」
完全な勘で進む竜世の背を油断なく見つめ、タイラは冷静に考える。
(いざとなれば皆を抱え壁や床を壊し突っ切るのもやぶさかではない)
迷路の構造に思考を巡らせる。縦に重なっているのであれば下へ、窓等があればそこから別の建物へ移ることも考えるべきだ。
(とはいえ)
先を歩く竜世と良太、コボルトなふたりの背を見る。突っ走りがちではあるけれど、
(犬達の鼻も頼りになるか)
そう思う自分がいることにタイラは思わず小さく笑う。己以外にも頼りに出来る友達がいるというのは、なんだかとってもくすぐったくてあったかい。
「あっ、ああっ、」
全力ダッシュで駆け抜けて行ってしまった少年達に、どれだけ跳ねても追いつけず、赤色スライムな
ロベルト・エメリヤノフ
は悲しい声を上げた。ぺしょり、地面に貼りつく。
いつもと同じに動けないというのはとても不便だ。
(美少年の服が溶かし放題、……)
見つけてもらって抱き上げてもらって、隙を見てスライム粘液で服を溶かしちゃおうと企んでいたのに。
(だと思ったのになぁあぁ)
曲がり角で待ち構えていたのに、タイプが違ってもよりどりみどりな美少年たちは少年ならではの溌剌さで、ロベルトが飛び付く間もなく駆けて行ってしまった。その後も、途中で見かけた三つ首の小犬の背に乗せてもらおうとして、前足でころころ転がされて放置される憂き目にも遭った。
しょんぼりぺしょぺしょと這い進んでいて、
「ん? ……んんん?」
どこからか聞こえる少年の歌声にロベルトはぽいん復活した。あちらからはミュージカルのような楽しそうな歌声、こちらからは子守唄のような優しい歌声。
「どっち? どっち行くどっち行く?」
分裂する勢いでうろうろした挙句、断腸の思いで子守唄の声を選ぶ。待ってて美少年、と跳ねて進んだその先、三つ首の小犬を胸に抱いた
宿里 早鳴
を発見した。
(……歩き難いねこれ)
鳥のかたちに変化した脚を不器用に動かし、早鳴は子守唄を口ずさみつつ少し困る。腕には鶯色の羽根が生えてはいるけれど、この大きさで飛べるとも思えない。
帰りたい帰りたいと悲しく泣いてはもぞもぞ動く小犬の背中をゆっくりとんとん叩いて宥め、早鳴は小さく微笑む。
「僕もね、ずっと迷子な気がする」
歌に紛れて呟けば、伏せた瞼の裏を過るのは昔己に子守唄を歌ってくれた人の声と掌の温度。
(帰りたい場所が分かってるのに、見つからないんだよ)
だから、帰りたいと素直に言える小犬がちょっと羨ましいのかもしれない。そう思い至って、早鳴はほんの僅か唇を噛んだ。大人しくなった小犬を片腕に抱き、ポケットからカプセルギアを取り出す。スマートフォンを操作し、起動させたオオルリのオスを模したカプセルギアにそっと話しかける。
「ルリィ、迷子さんだって。助けてあげよう、……ん?」
ギアに搭載したサーチライトを使い周囲を照らし出す。同時にレーダーで周辺を探らせながら、早鳴は強い光を頼りに周囲を見遣る。そうして、右の道にふるふる震える赤いスライム、左の道に子ケルベロスを連れた灰がかったヨモギ色の髪のドリアードを見つけた。
「やあ、……今日は」
「癒し系美少年発見!」
早鳴の挨拶に先に応じた、というか叫んだのは赤スライムのロベルトだった。躊躇なく飛びかかろうとした、その瞬間。
「ロベルトじゃん!」
ロベルトの背後の暗闇から鳥翼のかたちした手がぬっと現れ、ガシリとスライムを捕獲した。
「どうしたんだよ?」
セイレーンな
千種 智也
は明朗な声でロベルトに話しかける。
(今絶対なんかやべぇことしようとしてたよな)
明るく笑うその裏で、智也は心中に低く呻く。そもそも彼女とデートしていたはずなのに、気が付けば彼女とははぐれているわ、身体が妙なかたちに変化しているわ、
(……どうすっかな、めんどくせぇ)
「何だよ、運んで欲しいのか?」
内心のぼやきは決して表には出さず、智也は腕の中で大人しくなったロベルトに笑いかける。
「動き難そうだもんな」
(ロベルトだけならひとりで歩けって捨てっけど……仕方ねぇな)
赤スライムを両腕に抱え、智也は灰緑色の髪の幼い少女に人懐っこく笑いかける。
「いいな、それ」
「……!」
智也に話しかけられ、
菊地 まな
は顔中で笑った。
ドリアードであるまなの手からは、リードのような蔓が伸びている。その先には、さっき道端で見つけて一緒に歩くことになった子ケルベロス。
「犬の散歩みたいじゃん」
千種の明るい笑顔に、まなは得意顔で何度も大きく頷く。上機嫌でぴょんぴょん跳ねる。
わんことふたりきり、道も分からず半べそをかいていたけれど、もう大丈夫。
「ゆっくりでもいいから進んでみよう」
優しそうな早鳴も居る。
「だな、まあ何とかなるだろ」
愛想よく軽やかに笑う千種もいる。その腕の中でぽよぽよと震えるロベルトもいる。迷路の中で出会ったお兄さんたちにまながホッとしたのも束の間、
「あ、……っと、ちょい待って」
智也がひょいと踵を返した。すぐに戻ると角の向こうに消える。戻って来たとき、腕の中にはスライムロベルトの姿はなかった。
まなが首を傾げる。千種はいつのまにか溶けていた服の胸元を抑えて困ったように笑った。
「ちょっとはぐれちゃって……」
(……服溶かしやがってあのスライム)
壁に投げつけられてめそめそぽよんぽよんする赤スライムの姿を思い浮かべながら、千種は心の中で舌打ちする。あんなのは置き去りにされて当然だ。
(自分で何とかしろバカ)
「さ、行こうぜ!」
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冒険
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定員
1000人
参加キャラクター数
165人
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シナリオガイド公開日
2019年01月19日
参加申し込みの期限
2019年01月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年01月26日 11時00分
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