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【星幽塔】第一階層 薬屋『Uisge beatha』
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「うん、今日も良い朝だね」
開け放った窓から柔らかな日差しを浴びながら、
アルレッテ・ザメニス
は、二階の住居区から一階にそのスペースを開いている、薬屋『Uisge Beatha』への階段を降りて来た。
テーブルの上には、窓からの光を受けてティーセットの一式が仄かな輝きを帯びている。
アルレッテは星幽塔において、薬や薬草の知識等に関して一際秀でた存在でありながら、その反動か、日常の私生活には全くの無関心であり、己の住まいであっても生活食器の置き場一つ分からない。
今日に限って、既にいなくなっては日常生活に困る程に、自分を気に留めてくれている、相方と呼んでも差し支えない存在が来られないと聞いた。それを耳にした時にはどうしたものかと思ったが、それを察した相手は、こうして事前に茶器を用意してくれていたのである。
アルレッテは、それに心から感謝しつつ。そのまま時計を目にすると、さっそく薬草を選びながらハーブティーの準備を始めた。
ハーブティーには、香ばしい匂いが立つ適量の『心が落ち着く』効果のあるホットカカオをブレンドしてみる。
初めてで緊張するより、リラックスして作ってもらった方が、きっとずっと良い物が出来るに違いない──
「うむ、これは美味い!!」
店を開けて最初に訪れたのは、この話を持ちかけて来た『薬・薬草研究』における第一人者を名乗る研究者だった。それが事実かどうかは分からないが、薬屋に持ち込んできた薬草類は確かに本物であり、本人も自信満々である。
「いやぁ、ハーブティー美味いっすねぇ」
そして、研究者の次に訪れたのは
ジーナ・レインガンド
だった。
彼がここに来るのはニ回目である。錬金術師であるジーナが錬成調合した眠気覚ましの薬を、薬屋であるここに幾つか置かせてもらっていた事があるのだ。
「今回は薬の営業じゃなくて、いろんな薬作りができるって聞いてやってきたっすよ」
「おお! 君も薬と薬草の魅力に取り憑かれているんだな!? 分かる、分かるぞ! このいくら費やしても良いと思える薬草の魅りょ──」
「あー……それもあるっすけどー……」
ジーナは軽く片手で、研究者の言葉を心ばかり申し訳なさそうに抑えて口にした。
「嘘ついたり隠したりしてもいいことないんで先に言っとくっすよ」
そして、一言。
「『自分で材料を集めずに実験とか最高』っす」
──ジーナは錬金術師である。
その最終目的とされる作成物『賢者の石』にも興味はあるが、本人としてはその通過点である以上に『生活には絶対不可欠である』黄金を目標にしている。
今回は、その研究の一端となり得る事が、ここで行われようとしているのだ。しかも、タダで。
故に、
「──はい、それが動機っすよ」
ジーナとしては動機不純を気にしてのことであったのかもしれない。
しかし、その発言に研究者は逆に目を輝かせた。
「分かる、分かるぞ! それは研究費にとんでもない金額が行く研究者の定めとも言える望みであり、野望であるっ!!
ふはは! 君とは良い酒が飲めそうだ!
私も、私も……っ、この薬草を集めるためにどれだけの苦労をしたことかぁ──っ!」
「……。実験の愚痴しか聞けなさそうだから、酒の誘いは遠慮しておきたいっすね」
机に伏して泣き出した研究者に、ジーナがその誘いを複雑な面持ちで一蹴する最中。
開け放しにされているドアにノックの音が響いた。
そこには、一冊のスケッチブックを携えた、白銀の色をしたロングヘアーに透き通る赤い瞳をした少女。
「おお、君も薬草調合希望かね!?」
「いや、私は料理人さ。
今日は、喫茶店が休養日でね。ここでは、薬草使い放題と聞いて」
「ん? 素朴な疑問なのだが、料理に薬草というのはそんなに使用されるものなのかね?」
少女──
旅鴉 月詠
の自己紹介に、理解が及ばなかった研究者が訝しそうな顔をする。
それに月詠は、ふむと少し思案してから、一瞬にして脳裏に巡る調合と料理の関連性について語り始めた。
調薬から繋がっている、その先にある錬金術の世界では『料理』の道も、学ぶ為の分野として成立しているのだ、と。
熱し炒め、冷やし固め、乾燥させ水分を抜き、または濡らして形に仕上げる。
錬金術の基礎とも言える物質転化。料理は『具体的な錬金術』が発展する前から、素材が持ち合わせる魔力を、当然の如く具現化させる一手段として育まれてきたのである。
つまり料理も──調薬と並ぶ、魔力錬成には外せない大事なチャプターなのだ。
「そちらは薬だが、こちらも興味は尽きないから料理で研究している。
料理と調合に差分は殆ど無いと思っているけれども」
月詠の言葉に、研究者は目から鱗がとばかりに衝撃を受けた。
「な、なるほど……薬草しか視野になかった私の視野はまだまだだったということか……!」
心の中で擬似的に膝が折れた研究者の側で、許可をもらい袋の中身を確認した月詠は、改めて見覚えのある薬草群に目を留めた。
「仕入れた薬草は三層で採れる食材なんだね。
私も農地借りて食材作ってるもので。珈琲とか」
「何っ、あそこの食材から珈琲も出来るのか!」
その頃。
星幽塔の広場にある張り紙を見た
曖浜 瑠樹
は、朝でもそれなりの賑わいがある第一階層の街並みを、何かを探すようにそわそわと歩いていた。
「
ぐらぐら
(『ぐらっつぇ×ぐらっつぇ☆寝子島ショッピング・パーティー』)の時にお世話になったから
星幽塔のお店にも……あれぇ?」
瑠樹がふと道の先を見ると、そこには見覚えのあるビスクドールを片腕に抱えた、やはり見覚えのある人物がこちらに向かって歩いてきたところだった。
「お兄さんだぁ!
ルヴィア
ちゃんも一緒?」
「ああ」
向こうから歩いてくる人物、
御剣 刀
も瑠樹に気付いた様子でこちらへと歩を向ける。
「いつもの夜の見回──散歩だとルヴィアが見る景色も同じだから、たまには別の場所を歩こうと思ったんだ。
そちらは? 何かを探している様子だったけど」
「実は──」
瑠樹が今薬屋を探している旨を刀に伝えると、同じく星幽塔で何度も戦闘を繰り返している刀は、非常に興味深そうに頷いた。
「冒険に出れば怪我は避けられない。ちょうどこちらも、傷薬が欲しいと思っていたところだったんだ。
他にも少し買い物が出来ればと思って──いや、ここみたいだな」
「え? あ、本当だよぉっ。そばすぎて気付かなかったねぇ……」
街並みでは良くある事象である。瑠樹と刀が向かった店内では、丁度月詠が研究者に料理と共に、その実績を語っているところだった。
「独自の研究の結果、こんなのが作れるのが解っている」
月詠が持つ、スケッチブックにあった一枚の絵をその手が破る。
すると、彼女のろっこん“絵空事”によって、封じられていたイラストの中身──
どう見ても危険な深緑色をした飲み物
が二つ出てきた。
「おおっ! これは見るからに──」
研究者が言葉を詰める。その鼻に、深緑の森よりも、亜熱帯の密林に近い草の匂いが届いたからだ。
「飲むかい? 苦いけど。蜂蜜もあるよ」
「い、いや! 断じて、断じて飲むには──」
断り始めた研究員の反応に、月詠の目が今度は薬屋に入ったばかりの刀と瑠樹の方へと向けられた。
「それじゃあ御剣と、隣の君。
問題ない。命に別状はないのは確認済みだ」
「──」
その瞬間、即座無言で刀は察した。
流れ弾に巻き込まれた、これは避けられない天災であると。
しかし、そんなものに偶然居合わせてしまった、隣の瑠樹だけは是が非でも巻き込んではならない。
「……」
瞬間、髪の合間に隠された刀の鋭い眼光が、青汁を最初に拒否した研究者の臆病度胸を鋭く射抜いた。
「ヒッ……! わ、分かった! 飲む、謹んで飲ませて頂きます!──!」
こうして──
開店前から、薬屋の店内で死体が二体転がるという由々しき自体となった。
しかし代わりに、純粋な幼い瑠樹の味覚は守られたのである。
「あわわ……っ、お兄さーんっ!!」
「ふむ。しばらくすれば生き返るだろう。
これは沢山の薬草を混ぜ込んだものだから、今回は種類を少なくして作ってみようか」
「ん? 何か店内が……」
いつもの雰囲気とは違う──この薬屋の常連である
鴻上 彰尋
は、いつもの大人びている優しい気性を滲ませた、星幽塔の白ローブに身を包んで、不思議そうに側にあった窓から店内を覗き見た。
窓からではよく見えないが、いつも以上に賑やかそうなのは確か。
少し辺りを見渡すと、その視界の端に一枚の張り紙が目に入った。
「あ、こんにちはなのですよー」
それをしばらく眺めていると、隣に広場で一足先に内容を見てきたらしい
椿 美咲紀
が、彰尋と一緒に張り紙をひょいと覗き込んだ。
「どうやら一般に向けての薬品作りをやるみたいだ」
「なるほど。薬品調合は色々と浪漫溢れる実験なのです」
納得したその賑やかさに、美咲紀も深く相槌を打つ。
「特に平和になっても、色々とお疲れの方々が増えゆくこの昨今。
回復薬の需要はますます高まるばかりなのであります」
そんな美咲紀が手に持っているのは、魔風の光を宿す、造形がなだらか且つ美しい片手杖。深緑の蔦が巻き付いて装飾の一端となり、先端に一対の翼が伸びている。
衣装装飾も、己と同じくそのファンタジー調に揃えられている美咲紀の姿を確認しながら、彰尋も今までの冒険の旅を振り返った。
「確かに。平和になったと言っても、星幽塔の全ての問題が解決したわけじゃないからな……」
「そ・こ・で。思ったのですよ。
疲れた人々のココロとカラダを癒すお薬など作ってみたいのですよー。
回復系薬草を色々と混ぜてみたら、イイ感じの物が出来るんじゃないでしょーか」
「なるほど。それじゃあ、俺もお邪魔しようかな。人が多いから……と少し思っていたけれども、珍しい薬草で役に立ちそうなものが作れるなら」
「決まりなのです。なので、
お邪魔しますですよー」
そして薬屋内では、例え世界が変わろうとも癒し手としての宿命を手放さない一人の少女──
ペルラ・サナーレ
が、あまりの量の多さから、一度広げられたら整理のしようが無くなってきた薬草類を凝視していた。
「これだけ薬草があれば……」
ペルラの羽耳が、内心の喜びにぱたぱたと動く。
「安価な薬草の調合はよく行ってますので、今回はあまり使わないものに挑戦したいです」
日常では極めて珍しい薬草も、今ここには十把一絡げに転がっている。ならば、日常のお手軽な薬よりはめったに使えない物を使いたい。
ペルラの真剣な眼差しに、それを目にした研究者の丸眼鏡がキラリと光に反射した。
「うむ!
今日は、皆の発想を知る代わりに薬草のを使い放題──まさに、誰にとっても損をしない日──『WIN-WIN』であることには間違いない! 存分に作っていくと良いぞ!
ああ、最後にレシピを纏めるのを忘れないようにな!!」
「メリィちゃん! あそこで、面白い張り紙を見つけましたよ!」
薬屋の壁に貼られた張り紙に、
リリエル・エーテライト
は一緒にいた黄と黒の毛並みをした、虎の耳に尻尾を揺らす
メリィ・ランページ
へと声を掛けた。
「ん? 何だこれ~?」
「いろんな薬草を使ってオリジナルの薬が作れるんだそうです、面白そうですね!」
それを偶然、二人の背後を通りすがって張り紙を目にした
リプカ・ングルマ
が驚いたように声を上げた。
「あ、このお薬屋さん!
リプカ、前にここでいろいろ買ったの! とてもよく効くし、便利だよね!」
リプカの言葉に、リリエルとメリィの瞳は、好奇心と憧れに一層輝いた。
「良く効くお店で作れる、オリジナルの薬かー! すっごーい!」
メリィが金色の目を爛々と光らせる。今、頭の中に浮かぶのは『手際よく薬を調合して、何かやはりすっごいものを作る、とっても凄い【マジョ(魔女)】となった』メリィの姿。
「よーしっ、薬を作りに行こうー! リリエルの作るお薬楽しみっ!」
「メリィちゃんの作る薬も楽しみですよ♪」
リリエルとメリィが、意気揚々と薬屋に足を踏み込もうとして──ふと、一人で入ることを躊躇していたリプカに、二人同時に振り返った。
「せっかくですから、一緒に行きませんかっ? 皆で作った方がきっと楽しいと思うんです!」
「うんっ、いろんな薬がたくさんあれば、きっと楽しいと思うっ!」
そう話すメリィの目は『出来上がるものは、きっと人が多いほど楽しい』という好奇心に、隠すことなく満ち溢れていて。
「……うんっ」
一人で作るのに、いつもと違うほんの少し勇気が出なかったリプカは、花が咲くような笑顔でそれに応えた。
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シルバーシナリオ(150)
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3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年02月24日
参加申し込みの期限
2018年03月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年03月03日 11時00分
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