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【星幽塔】第一階層 薬屋『Uisge beatha』
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「それじゃあ……お店に来る前に拾ってきたこれも加えて、薬作りするよぉー!」
曖浜 瑠樹
が広げた両手には、そこに収まる程度の大きさをした、茶色いもふりとした毛玉があった。
ふわふわと微々たる風にも揺れる、柔らかい毛玉を目にした
アリス・ミーティア
が、それに見覚えのあるのか、瑠樹の方へ声を掛けた。
「あら、それ『ふわもこまろん』ね。相変わらずふくふく!」
「お姉さん、これ知ってるのぉ?」
「薬草としての効果は知らないけど、甘くてすっごく美味しいの! 出来上がりが楽しみね」
「ありがとう~っ。オレ頑張って作るよぉ。
お姉さんも、頑張ってなぁー!」
そうして瑠樹からの可愛らしい応援を受けて、少し心を温かくしながら戻ったアリスの後ろ姿を見ながら、瑠樹は早速『ふわもこまろん』と呼ばれたものの下準備に入った。
まず、この『ふわもこまろん』──外見からは想像出来ないが、星幽塔産の栗の仲間である。
イガの外を取り巻く棘の部分はまるで長い繊毛のようにふさふさで、触り心地は猫もびっくりの柔らかさ。これで薬を作る目的がなければ一日中触っていたい心地よさである。
試しに触れた棘の生えているイガ部分も、瑠樹の力でも容易く中身を取り出せた。
「うん、ここまでは順調だねぇ」
ふわもこまろんの中身を、容れ物に張ったぬるま湯につけて、身についている渋皮を綺麗に剥がす。
ぬるま湯を取り替えて水を含ませることしばらく。その間に、星の力を込めている『サファイア・リリー』と、加工の一手間で自然治癒能力が高まる『日輪の花』を並べた際に、ふと瑠樹の思考をとある案が巡った。
「これ、お花の部分……以外も使えるのかなぁ?」
瑠樹はそれを今後の課題として考えながら、今はぬるま湯に浸していたふわもこまろんを、借りてきた大きなすりこぎに、他の薬草と共に入れ、小さな身体で一所懸命かき混ぜ始めた。
「これを……このくらい? に、ちぎって丸めて……」
それをアルレッテが出してくれた、綺麗な文様が描かれた皿の上に、一口大に丸めて並べれば──
「できたー!」
期待していた薬草効果『心が和み、調合に使用すれば、回復系効果の効力をアップしてくれる』という力もきちんと働いて。
完成品は星の力を回復すると同時に、それの自然治癒能力を若干ながらも増幅してくれる、中々に便利な薬となった。
「名前は『いありんまろんだんご』だよぉ!」
高らかに命名されたそれの名称は、それぞれの薬草の名を一部取ったものであることが伺えた。
しかし、その姿形はどう見ても……
「……んー? でもこれ、オレがお正月に食べる甘いのと似てるねぇ」
そう──それは薬というよりも『どう見ても、丸めて皿に並べた栗きんとん』であり、食べる前から既に見る者の心を僅かに和ませるという、図らずも魅力的な効果を出すことに成功したしていた──
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「よーし、こっちも頑張らなくちゃね」
先ほど瑠樹と話していたアリスは、改めて気合いを入れて、自分の取り分けた薬草を置いてあるスペースに戻って来た。
「まずは……」
そして、さっそく下準備として、口にすれば一時的に星の力による攻撃の威力を高める焦熱小麦を、すりこぎで粉末状にする。
そこに乳鉢で、今回は使用頻度の高い、万能薬の基材となるエリクシルハーブをペースト状になるまですり潰した。
すり鉢に入れた焦熱小麦の粉。そこにエリクシルハーブのペーストを残さず入れて、最後にそして強力なポーションの素材となる星の牧草を投入して、とにかく混ぜ合わせる。
「よしっと! これから『二十分耐久攪拌』いきます!」
アリスが気合いと共に宣言する。どうやら、完成には一分の隙も許されない程にかき混ぜる必要がありそうだ。
「一、ニ、三……」
十回、二十回──時として、時間は回数よりも残酷である。何十、何百とアリスが数えようとまだ開始から五分程度しか経っていない──
「と、時計……っ」
流石に数を数えれば辛いだけだと判断したアリスは、作業場に置かれていた時計の針に縋るように見つめ続けることで、ようやく『二十分、ただひたすらすりこぎを回すだけ』の苦行を終えることに成功した。
「な、長かった……っ」
筋肉疲労でアリスの手がぷるぷると震えている。しかし、後は仕上げのみ。
しっかりと纏まった生地を小さな丸薬状にして、皿に並べて乾燥させれば──
「完成! ──なんだけどね。
まあ、味は美味しくないけれども、薬だし」
味に関してだけは、薬である以上諦める。小さな丸薬タイプのこの薬は、噛まなければ苦みを感じることもない。
「いざという時の為に袋に入れて持ち歩くの。
これで多少無茶しても大丈夫…かな?」
緊急用の薬であるから、あまり我が侭も言えない。
特に味に関しては緊急用と再度割り切り、アリスは可愛らしい袋を用意して、そこに細やかな作業で丸薬を収めていった。
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
「どんなものかと邪魔してみれば、ホントに本格的だね」
──今日も、行きつけの酒場に足を踏み入れた
ティオレ・ユリウェイス
は、そこで見慣れない一枚の張り紙を見掛けた。あまり目にしない小綺麗な張り紙は、興味深くティオレの目を引いた。
最近はその嗅覚に『美味しい仕事』と感じるものが無く、スランプなのも交えて、酒場でくさっている事の多かったティオレだが、一度冒険家業──盗賊として旅に出れば、何が起こるか分からない。
薬はティオレにとって、どんなものでも頼らず使わなければそれに越した事無い。しかし、もしも使用するならば、それは確実な効果をもたらすものでなければ話にならない。
その辺りを踏まえ、自作の薬はガセを掴まされる事も無く非常に魅力的だ。
そしてティオレは、調合のスキルこそ無いが、引かれた興味と共に賑やかな薬屋の戸を潜ることにした。
それから少しの思案の末、ティオレが選択したのは以下の三種類となった。
一つは、物凄い刺激に溢れる『鷹の胡椒』と言われる胡椒。
摂取すると神経が鋭敏になり、一時的だが静的動的を問わない視力の双方を一気に強化する事ができる。
一つは『星の牧草(マメ科)』。第三階層では良質な飼い葉の材料となる、星の力を帯びた牧草である。
イネ科とマメ科で効果が異なり、マメ科のこちらは身体のスピードや瞬発力を跳ね上げる効果がある。
最後の一つは『三日月型の薬草』。これは、優しい鎮静作用があり、する減り減る精神力を回復させ心を落ち着かせる効果がある。
どれもが、盗賊をスタイルとした冒険者の助けとなる薬草。そして、いずれも比較的入手しやすい薬草である。だが、冒険の供に使用するならば、その材料が入手し難いものでは逆に即必要となったときに困るのだ。
ティオレはまずその分量をざっくりとではあるが、作成後のイメージが掴みやすいように分別した。
『鷹の胡椒:30%、星の牧草(マメ科):20%、三日月型の薬草:50%』
以上の割合で、簡単にそれらの素材を細かくして煎じ、白磁のカップに注ぐ。
「……なんか凄い色してるな……」
今回味については何一つ考えていないが、薬の類が本来決して旨いものではないのは重々承知済みだ。
だが、しかし。この『どどめ色』をした、自分の調合した薬草の煮汁を見ては流石にぼやかずにはいられない。
「ま、選択肢はないか」
飲み方にも色々あるだろうが、冒険中の場合、いくら効能があろうとも、ちびちび飲める時間があるとは限らない。
一気に飲んで効果が出なければ、有効性としては少ない。そう思い、誰から見ても美味しくはなさそうな薬を、ティオレは一気に飲み干した──
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年02月24日
参加申し込みの期限
2018年03月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年03月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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