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【星幽塔】第一階層 薬屋『Uisge beatha』
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「えーっと……」
研究者の置いたノートを見た、
リプカ・ングルマ
は思わず感嘆のため息をついた。
「このリストにあるの……、第三階層の畑で作ってるのだよね!
こんなにたくさんあったんだ! びっくりー!」
感嘆から感動へ。瞳を星のように瞬かせながら、リストと実際に置かれた薬草を見比べる。
「それじゃあ……リプカ『レインボーベリー』と『足軽小麦』に『星の牧草』のみっつを使って調合してみる!」
側にいたアルレッテが、そのリプカの仕草に興味を引かれた様子で問い掛ける。
「もし作りたいものがあれば、少し手伝おうか?」
「うんっ!!」
「練り香水か……」
アルレッテはリプカの作りたい物を聞いて、口許に手を当て考え込んだ。
足軽小麦は服用すれば脚力を強化させるが、良い香りとなる要素ではない。
星型の薬草も服用すれば元気になれるが、香りとしては通常の野草の分類を出ることはない。
「そうだね。シトラス系の香りなら──」
しかし、その希望に最大限応えるべく、アルレッテはリプカから香りのリクエスト聞くと、そこから数多ある香りや味、食感を持つレインボーベリーの中で、その香りを一番引き出す手法を伝授した。
「それじゃあ、少し難しいから一緒にやってみようか?」
「うんっ!」
そうして、リプカがアルレッテの手元を見ながら一生懸命真似をする。
「むむー……! 難しい……!
お薬屋さんはすごく簡単そうにやってたのに、リプカぜんぜんできない……!」
「大丈夫。少し慣れが必要だけれども、慣れてしまえばすぐ出来るようになるよ」
「よーし、お薬屋さん見ながら、もっとがんばる!
小麦と、牧草を、すりつぶしてー……ペースト状にしてー……」
そうして、リプカがアルレッテの見様見真似ながらも、弾力のある小麦ベースの塊にジューシーなレインボーベリーを加えて、教わったとおりの回数をぐりぐりとかき混ぜる。
「──わ、ほんとに良い匂いしてきた!」
「うん、後はそのまま容器に入れるだけだね。
次にまた作る時があったら、かき混ぜる回数を変えるだけで違う香りになるよ」
無邪気に喜ぶリプカの様子に、アルレッテの表情も思わず綻ぶ。
「じゃあこの匂いにしたいときは、これ以上かき混ぜちゃいけないんだ……気をつけないと!」
「そうだね。この場合、容器に入れる時が一番難しいかな……手伝おうか?」
その優しさから助け船を出すアルレッテに、リプカの純粋で一生懸命な眼差しが向けられた。
「だいじょうぶっ、がんばる! お薬屋さん、教えてくれたもん!」
そう伝えられた言葉に、アルレッテは少し恥ずかしそうに微笑んだ。
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「まず、目的としては」
呟きでありながらも凛とした意志を感じる声がした。
作業場の一角。
八神 修
が、既にスペースの上に用意された薬草を凝視している。
そこにあるのは、澄んだ星の力に満ちた『サファイア・リリー』と、一時的にではあるが星の力による攻撃威力を高める『焦熱小麦』。同じく僅かな間ではあるが、神経を研ぎ澄ませることの出来る『鷹の胡椒』の三種類。
修が椅子に座り、思考を明文化する為、薬屋から借り受けた紙に筆記具で書き付けていく。
【目的】
1.星の力を回復し、その威力と精度を強くする
2.回復や動作的な星の力も強める効果も持つ
「ふむ……1は多分成功出来る。見受けた薬草を幾つか組み合わせるだけでも容易だ。
問題は……」
修が、カッと音を立てて紙に筆記具を当てる。そこにある2の項目に修は勢い良く横線を引いた。
「──こちらは研究次第だろう。
成分を如何に濃縮するか。
その調合方法と配合割合をどうするかがキモだな」
修は思考を纏めるように時折呟きながら、その思いを紙に書き付けていく。
そして、様々な思案の末、まとめ上げたのは以下の三つ。
1.長期保存を目指し、生は避けたい。
2.水なしで服用できるよう、焼き菓子のようにしたい。
3.即座に食せるよう、小型で軽く片手で扱えるように。
「端から一つずつ食べていく感じに出来れば……」
思案の末、修は心を定めたように筆記具を置いた。
「概略は決まったな。
後は薬師さんに相談して、どれだけ大まかな部位を摘まめるか、だが──」
『案ずるより産むが易い』とは言うが、思考して省略できる手間があるのならばそれに越したことはない。
可能な限り効率的であるように。修は、薬師であるアルレッテへの質問を具体的に考え始めた──
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
メリィ・ランページ
の瞳は輝いていた。それこそ日輪の花の如く輝いていた。
「うわぁ……!」
目の前には、殆どが目にした覚えのない薬草達。
メリィにとってこれは、体をのけ反らせたり爪を振りかざす大きな仕草を取らなくても──それはそれで大好きではあるけれども──己の作った薬だけで、大事件を解決してしまうような、凄い『マジョ(魔女)』のようになれるという、大変な機会なのである。
ここには『己が求めているものと違うからこその憧れ』が確かに存在していた。
「よーし、作るぞー!」
そうして、メリィが最初に手を伸ばしたのは『稲妻型の薬草』だった。
「まずコレ! ──なんかかっこいい!!」
確かに、肉厚の茎が、何だかカクカクと鋭角に角度を変えているのは、確かに目新しく格好良いかも知れない。
「次は──これ!」
今度手に取ったのは『日輪の花』。
それを「キラキラしてて綺麗!」という感想と共に、メリィはいそいそと自分の側に取り置いた。
そして、メリィが次の薬草を選ぼうとした瞬間、
「すっごい綺麗!!」
──と、先程の感想を飛び越える感動と共に、その熱い視線の先には、観賞用としても美しい『サファイア・リリー』があった。
メリィは、それらを選んで何とか自分のスペースへと運んで来た。
そこまで来て、興奮からようやくメリィは一息をつく。
まだ調合前なのにもかかわらずこんなにも疲れてしまうのだから、きっとマジョというのはとても大変なものに違いないと、尊敬と共にメリィなりの感想を抱いた。
そして、スペースに並べられた薬草三種を見つめて、メリィは改めて考える。
「見た目で選んじゃったけど、出来るとしたら……これでどんな薬が出来るんだろ?」
考えてみるが、全く想像図が浮かばない。
「……うん、未知の領域~♪」
しかし、それでこそ楽しいのだと思うと、メリィの心は更に躍った。
「でも、何事も経験だよね~、成功したらもーっと嬉しいけど!」
メリィはそう口にしながら満面の笑みで、とりあえず砕いてしまっても勿体ないと思わない、どんな眠気もシャキッと覚ますらしい稲妻型の薬草を、上から麺棒で押すように潰した。
そして、サファイア・リリーに比べたら『もう少しだけ勿体なくない』日輪の花から、花びらを感性のままに何枚か摘まみ取ってみる。
それらの行為が、今まさに調合しているのだという事を実感させてくれる。メリィは胸をわくわくさせながら、緊張しつつもそれらを一緒にすり潰した。
「なんだか凄いマジョっぽい! それじゃあこの花も……!」
そうして勢いづいたメリィは、ついにサファイア・リリーの花びらを一枚残して、最終的には日輪の花と一緒に全部混ぜて、透明な小瓶に流し込んだ。
そして。薄く青緑の色を見せる薬剤の中に、最後に勿体なくて残したサファイア・リリーの花びらを一枚そっと落としてみる──
「えっへへ……っ」
そうして想像以上となった、自分で作ったポーションの美しさに、メリィから嬉しそうな笑みが零れた。
「──あ! ケンキュウシャのひとに、調合のことを伝えてこなくちゃいけないんだった!」
そして、忘れていた研究者の存在に、メリィは慌ててそれを手にして、目にした研究者に報告に向かったところ──
「き、君! これは凄いぞ──! 人体実験してみたい! 是非!!」
「えええっ!?」
メリィの作成した薬の小瓶は、持つだけでもひんやりしており、その内部には幾つもの華の結晶を生み出した、何とも幻想的なものだった。
効果は研究者とアルレッテ曰く、恐らくは消費された星の力の劇的な回復。
しかし、瓶の蓋は凍り付いたように動かず、使用する為には瓶を割らなければならないとのこと。
更には、研究者がメリィから教わった調合と同じ割合で作ってみたが、最後の花びらは溶けてしまい、再現が一切取れなかった。
「ううう、こんなにきれいなのに、すぐに割るなんてできないー!」
メリィの言葉に、偶然の産物かも知れないそれを、研究者も無理に割れと言うことは出来ず。
こうして、ポーションとしても劇的な効果があるかも知れない、初めて作った美しい小瓶は、その効果を秘めたままにメリィの手の中に収まった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年02月24日
参加申し込みの期限
2018年03月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年03月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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