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ラブ☆部活&同好会デー
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北校舎の二階の会議室はそれなりの広さを有している。時に演劇部が練習等に利用していた。今回も使用許可を得て多くの部員達が集まり、最後のミーティングが始まろうとしていた。
演劇部員らしく、
桃川 圭花
はアリスに扮していた。青と白のエプロンドレスが一目で想像させる。細いフレームの眼鏡が個性を醸し出していた。
「今日は部員獲得に全力を尽くすわよ」
「みんなでがんばってチラシも作ったよね。これを読んでくれたら、きっと演劇部の活動や楽しさをわかって貰えるはず!」
恵御納 夏朝
はチラシの束を両手で掲げる。ライオンの着ぐるみに身を纏っていた。
黒子の格好をした
小犬丸 信乃
が青い瞳を輝かせる。
「そのちらしを全員で配ればよいのですな」
「なんで裏方の黒子なのよ。ちょっと地味すぎるんじゃない?」
圭花の静かなツッコミに信乃は心配無用と言わんばかりに胸を張る。
「舞台袖では目立たぬ存在ではあるが、真昼の道ならば黒子も目立つであろう。背中には木刀を仕込んである。道行く人々に殺陣を見せるのも一興と思ったのでな」
すらりと木刀を抜いて見せる。切れのある動きを披露した。俄かに拍手が起こる。
制するように圭花が軽く咳をした。
「小犬丸君に任せるわ。少し話が脱線したけど、部員数は大切よね。数が多かったら活動場所の申請も通り易いし、何より予算が増えるわ。部の力関係も左右するわね。ま、実績も関係あるけど、あらゆる局面に影響するってことになるわ」
目に強い意志が宿る。
「つーまーりー、新入部員の確保は最重要課題ってことなのよ!」
「そうよね」
「その通りだな」
賛同の声が次々と集まる。声が弱まったところで圭花は一方に強い視線を放つ。
ナスティ・クローヴァ
は灰色の瞳で受け止めた。白い彫像のように一言もなかった。
「あのね、クローヴァさん。被ってるんだけど」
指摘されたナスティは自身の頭に手を当てた。白くて長い髪を掌で摩る。
「帽子は被ってないわよ。そうじゃなくて、なんで私と同じアリスの格好なのよ」
「いけないかしら?」
「私のアリスの立場が危うくなるじゃない。これ以上は自虐ネタになるから言わないけど」
ナスティは圭花を見て静かに語り始めた。
「私は光に弱いから屋内のアリス。圭花さんは強い人だから屋外のアリス。私達は二人でアリスよ。一緒に頑張りましょうね」
「そんな返し方されたら、頑張るしかないじゃない!」
「出陣でござるな!」
信乃は童顔ながらも表情を引き締めた。
「じゃあ、みんなに宣伝用のチラシを配るね!」
夏朝は手にしたチラシを全員に配り、部員一丸となった勧誘が始まった。
ナスティは逸早くチラシを配り始めた。廊下にいる生徒達に順々に声を掛けていった。
「演劇部です。私達と一緒に演劇活動に精を出しませんか」
控え目にチラシを渡していく。男子は快く受け取った。内容を読まずにナスティの容姿に目を奪われていた。
「演劇部をよろしくお願いします」
「……はい、お姉さま」
女子は恥じらうように手に取った。男子と同様にチラシには目もくれず、ナスティに憧れの眼差しを向ける。
――受け取っては貰えるのですが……。
もう少し渡し方に工夫を入れた方がいいのでしょうか。
考えに従ってナスティは行動を起こす。軽い助走から跳躍した。空中で片手をしなやかに上げて強烈な横回転を身体に加える。
着地した先で何事もなかったように微笑む。
「演劇部は会議室で体験入部を行う予定になっています。よろしければご参加ください」
「は、はい、ありがとうございます!」
「お、俺にもください!」
「僕も欲しいです!」
三人組の男子が興奮した状態で次々とチラシを受け取った。一人は裏面にサインを求めた。胸ポケットに入れていた万年筆をナスティに手渡す。
「私のサインでよろしいのでしょうか?」
「もちろんじゃないですか!」
ナスティは微笑みの中、男子の要望に応えた。
「演劇部をよろしくお願いします」
別の生徒のところに向かう。動揺するような声が付いて回る。
「フィギュアスケートの……」
「マジかよ」
「わたしもサイン欲しいかも」
周囲に小さく手を振りながら足を速める。
――やりすぎましたかねぇ……。
ナスティは泣き笑いのような表情を見せた。
北校舎を出た信乃は正門へと向かう。途中で足を止めた。道は生徒で溢れていた。勧誘の声が飛び交い、至るところでパフォーマンスが繰り広げられている。
――圧倒的な生徒数は魅力ではあるが、動きが制限されそうにも思う。殺陣に不向きな環境に自ら飛び込むこともあるまい。
信乃は少し戻る。自転車置き場の手前の空いたところに立ち、背中の木刀を滑らかに引き抜いた。チラシの束は足元に置く。
軽く息を吸った。役者の面構えで口上を述べる。
「其処此処におられる皆様方! 只今からお目に掛けますのは『殺陣』と言いまして、芝居等で行われる剣技にございます」
声に反応した何人かが足を止めた。釣られた生徒も混ざって結構な数になった。十分に目を引き付けたところで口上を続ける。
「剣道とはまた違う、魅せる為に特化した剣術を暫しの間、ご歓談を交えてお楽しみいただければ幸いでございます」
信乃は正眼に構えた。突然の突きを中空に見舞う。瞬時に薙いで跳び上がる。緩やかに回転しながら木刀を振り下ろした。
風を切る音に周囲は驚きの声を上げた。瞬く間に声援に変わる。
「かっこいいです!」
近くで見ていた女子に信乃は屈託のない笑みを向けた。
「木刀を振っていただければ斬られ役も演じて見せますぞ」
「え、わたしなんかじゃ、無理ですよ」
怖気付いた女子に寄り添うようにして木刀を握らせる。切先を下げさせて斜め上に振るように教えた。
「こんな感じですか?」
女子は言われた通りに木刀を動かす。信乃は拍手で出来を褒めた。
「それでは本番でござる」
信乃は軽く両膝を曲げて女子と向き合う。木刀の動きを何気ない目で見詰めた。
女子が木刀を動かした。信乃は仰け反る姿勢で跳んだ。断末魔の声を上げながら身体を回転させる。
ドサリと仰向けに地面に落ちた。足掻くような姿で微動だにしない。
悲鳴と歓声が同時に沸き起こる。
「ご、ごめんなさい!」
女子は瞬間的に頭を下げた。その最中、信乃は気軽に立ち上がる。衣服に付いた埃を手で払い落しながら笑顔を見せた。
「このように斬られ役にも魅せる技があるので……如何なされた?」
「びっくりするじゃないですかぁ」
迫真の演技に驚いた女子は涙声で訴えた。
「そこまで驚かれるとは、役者冥利に尽きるというか、いや、済まないとは思ってはいまして、はい」
信乃は喜びを抑えた表情で女子を宥める。
周囲には好評で地面のチラシは瞬く間に減っていく。
「びっくりしたけど、すごかったです!」
最後に残った一枚を女子が手にした。最後は笑顔で駆け出した。
「……俺もびっくりした」
小さくなる背中を見ながら信乃は苦笑いで呟いた。
「やるよね」
少し離れたところで圭花は信乃の殺陣を眺めていた。チラシを持つ手に力が入る。勝ち気な笑顔となって混雑した通りに突っ込んでいく。
寝子祭の時の躍動感に溢れるアリスが戻ってきた。
「私はアリス。今日は友達に頼まれて演劇部のチラシ配りをしているのよ。ほら、見て。素敵なことが書いてあるよね」
軽やかに踊るようにチラシを渡していく。親しい友人に語り掛けるような台詞に生徒達も違和感なく受け取った。
圭花はアリスに成り切って軽やかに舞う。群衆の中に
遠野 まほろ
の姿を見つけた。猫の縫い包みを胸に抱いていた。どこかぼんやりとした目で歩いている。
圭花は親しみを込めた笑顔で近づいた。
「私はアリス。そこの可愛らしい猫の縫い包みを抱えたお嬢さん。ヒロインの条件って、なんだか知ってる?」
「…あ、桃川さん…おはよう」
「桃川さんは、どこかしら」
圭花は大きな動作で周囲を見回す。小さな声の早口で、今はアリスだから、と繰り返した。不思議そうな目をしたまほろが頷く。
「桃川さんはいないみたいだから、質問に戻るわね。ヒロインの条件ってわかるかな?」
「神様に……愛された人かな」
「あら、素敵な答えね。でも、私の用意した答えとは違うわ。ヒロインの条件は怖がらないで飛び込むことなのよ」
少し気取ったような態度で言った。まほろは眠そうな目を少し開いた。行き交う生徒達の目がそれとなく寄せられる。
圭花は冒険心を煽るような笑顔を見せた。
「私と一緒にウサギを追い掛けてみない?」
決め台詞と共にチラシを差し出した。まほろはキョロキョロと周りに目をやる。
「ウサギさんは…どこ?」
「ちょ、ちょっと遠野さん。本当じゃないって。学校でウサギは飼ってるけど、逃げ出したわけじゃないよ」
「そうなの?」
一連の遣り取りを見ていた周囲から笑いが起こる。それを切っ掛けにしてチラシは続々と生徒の手に渡っていった。
「私が思ってたアリスと違うんだけど!」
納得のいかない圭花の声に周囲は笑みと拍手を送った。
第二グラウンドの横手の道を
青山 絢
が片足を引き摺るようにして歩いている。ゆったりとした服は薄茶色で所々が黒ずんでいた。それとなく周囲の生徒の目を集めた。
「ほうほう、今日はいつにも増して賑やかだねぇ」
絢は老婆のようなしゃがれた声を出した。誰もいない空間に耳を寄せる格好で大仰に頷く。
「そうかい、そうかい。今日は部活の勧誘をする日なんだねぇ。じゃあ、アンタもしっかり勧誘を、え、なんだって?」
小難しい顔を作り、何度も頷く。
「アンタ、人見知りなのかい。そりゃー、勧誘は大変だねぇ。じゃあ、ババがおまじないを掛けてやろうかねぇ。三分くらいしか効果はないが、なんとかなるじゃろう」
直後、聞き取れない早口で呪文を呟く。先の展開に興味を覚えた数人が足を止めて見守る。
その中、絢は大胆な行動に出た。着ていた服を脱ぎ始めたのだ。驚いた男子は瞬間的に顔を背けたが、すぐにほっとした表情を浮かべた。下には体操服を着ていた。
絢は脱いだ服を裏返しにして素早く頭から被る。水色のワンピース姿になった途端、若々しい笑みを作った。
「心がとても軽いわ」
軽やかな足取りで道端に向かう。隠していたチラシの束を手にして方々を回る。
「お婆さんの魔法のおかげね。私は堂々と演劇部の楽しさを語ることができるわ。そう、演劇は魔法なのよ。演じることで生まれ変わることができるわ。知らない自分に出会える。それは言葉に出来ないくらいの喜びよ。わかるよね」
楽しそうに周囲に語り掛ける。柔らかい笑みに、はい、と素直に答える女子もいた。
「この喜びを伝えたくて私は演劇部の勧誘をしているのよ。皆も新しい自分に会いたいよね。私も会いたい。新しい仲間に会って、共に演劇を楽しみましょう」
チラシを配る。慎ましい態度でチラシを渡す。
「興味がありましたら、どうぞ」
三分の魔法は密やかに終わりを迎えた。
天之川 麗仁
は犬の着ぐるみ姿で校内を巡る。首輪の代わりなのか。赤くて大きい蝶ネクタイを付けていた。
噴水の手前に女子だけの集団がいた。通り掛かった麗仁は愛らしく尻尾を振って見せる。小柄で可愛い童顔もあって瞬く間に女子に囲まれた。
「演劇部の勧誘だよ。詳しくはチラシを見てね」
全員に配り終えると肉球の付いた手を小さく振った。またねー、と笑顔で別れた。
至るところに生徒が溢れている。麗仁は迷いながらも数の多い方へと向かった。
「演劇部をよろしく」
声を掛けながらチラシを差し出す。女子の反応は良かった。男子は派手なパフォーマンスに目移りして成果は今一つであった。
キュッと口を引き結ぶ。チラシを地面に置いた。段ボールで作った骨付き肉を手に取り、咥えているという演出で口に持っていく。
その後の台詞は心の声を表現していた。
「今日はこんなごちそうにありつけた。とても良い日だ」
片方の腕を勢いよく振る。大股で身体を左右に揺らしながら歩いた。
「おや、下の川に一匹の犬がいるぞ」
欄干から下を覗き込むような姿となった。少し驚いたように身体を仰け反らせて先程よりも深く上体を屈めた。
「川にいる犬も肉を咥えているじゃないか。しかも、俺の肉よりも大きそうだ」
麗仁は困った顔で頭を大きく左右に振った。そうだ、と名案を思い付いたかのように声を上げる。
「思いっ切り吠えて、びっくりさせてやろう。驚いた犬は口から肉を落として逃げ出すに違いない。そうなればこっちのものだ」
忍び笑いの後、麗仁は犬の声を真似て吠えた。すると口に咥えていた肉が落ちてしまった。
「なんで俺の肉まで落ちてしまうんだよ……」
麗仁は笑顔で両手を広げた。結末を明かす、ナレーターとして明るい声で言った。
「犬は吠えたことで咥えていた肉を落としてしまいました。実は川にいた犬ですが、橋から覗き込んでいた犬が川面に映った姿なのでした。欲張りな犬、これで閉幕となります」
一礼した麗仁に拍手が沸き起こる。チラシを求める手が方々から伸びてきた。
「体験入部にも来てくださいね!」
生徒に埋もれた麗仁が最後に吼えた。
夏朝はライオンの着ぐるみでチラシを配った。立派な鬣に相応しい声で周囲に呼び掛ける。
「演劇部においでよ、がおーん!」
それでいて時に臆病な姿も見せる。道の隅からチラチラと目をやる。小刻みに震える身体で遠慮がちにチラシを差し出す。
「……あの、演劇部、来てね? あおーん……」
二頭のライオンの姿を演じ分けるのだった。
「ライオンのおねえーたん、ネコたんして!」
舌足らずな女の子の声がした。声の印象通り、見た目も幼かった。幼稚園児を思わせた。あとから母親らしい人物が小走りで現れた。申し訳なさそうな顔で頭を下げる。
話によれば長女の部活動を見たいとせがんだ妹を連れてきたのだという。
夏朝はしゃがんで女の子に笑い掛けた。肉球の付いた手を猫っぽく丸める。甘ったるい鳴き声で愛らしく顔を洗う。
「……演劇部に来て欲しいにゃ、うるるにゃーん?」
「うぬぬにゃーん!」
女の子は怪しい発音で真似をした。何度も声に出して大いにはしゃいだ。
「ありがとうございました」
母親は女の子の手を引いて南校舎の方に歩いていった。
夏朝は元気に手を振って二人を見送る。
――あの子が演劇部に入るのはいつになるのかな?
ささやかな疑問に頭を悩ませつつ、チラシ配りに精を出す。
間もなく、二頭のライオンの他に猫の演技が加わった。
「演劇部って、とても楽しいにゃー、うるるにゃーん!」
溌剌とした声が響き渡る。夏朝の中で、ちょっとしたブームを巻き起こしていた。
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3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
85人
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シナリオガイド公開日
2017年08月13日
参加申し込みの期限
2017年08月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年08月20日 11時00分
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