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ブラック・ブラックの夜
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◆9:58 モノクローム
「来た来た、こっちだよ、厨二ちゃん」
添木がフードの中へ手にした仮面を入れ、顔に被せた。
半面は白、残りは黒。モノクロで彩られた仮面は、口元に薄い笑顔を浮かべている。
「っし、じゃあ、行くぜ」添木が走りながら指に力を入れ、手首を返し、軽く振った。
――パキッ、と小気味良い音を立てフィンガー・スナップを行った添木が『二人に増え』た。逆の手も、音を奏でる。三つ、四つとそれを重ねる毎に添木の姿は、増加を重ねた。
『欺く道化』――仮面を被っている状態で指を鳴らすと、一定距離内の生物に幻影を見せる、添木の能力。
その幻影の数は、優に十を超え、追ってくる影人間を翻弄した。
「『ねこでん』と、お揃いにしてやる……っ!」
添木の幻影を相手にしている影人間の隙を突いて、猫村が手にしたスプレーを吹き付ける。鮮やかな水色の塗料が、影人間の体を空色へと染めていく。
「んの……パキパキシュウシュウと……鬱陶しい!」
時間差で歪み、消えていく添木の幻影を無視して、影人間が猫村へと詰め寄る。
猫村はその攻撃をローラーを内蔵したスニーカーで器用に地面を滑り、避け、スプレーを影人間に吹きつけ続けた。顔に噴きかかる塗料を手で防ぎ、何やら喚いて影人間が若干離れていく。
距離をあけても、なお追ってくる影人間を見て――妙な感覚に襲われた。
「ね……何か、変」中身の無くなったスプレー缶を投げつけてから、猫村が添木に声をかける。
「何が。あぁ、見た目?」所々、水色に染まった自分の体を黒く染めなおしつつ走る影人間を見て、添木は応えた。「ま、何にせよ。あの角を曲がった所が『ポイント』だ。さっさと行こう」
「ん……」何とも言えない引っ掛かりを胸に抱えながらも、猫村は小さく頷いた。
猫村と添木が、曲がり角を同じタイミングで曲がる。
それを見て、影人間が角を曲がった瞬間。
――パチン、ペシャ。
小さな破裂音が鳴り、影人間の胸元が白く染まった。
「どぅおっ……! あ、どもども」
ウェーブのかかった白髮の下に、眠たげな赤い瞳を光らせ――ずに。
あくまでも眠そうな眼差しのまま、
黒鯨 やみぴ
は影人間へ向けて片手を上げた。
「どうかぬぁ。僕の今月のお小遣いを惜しみなく使った特製白ペンキ入り水風船……名付けて………………白ペンキ風船の味はっ」
「…………」
胸元を押さえて身体を黒く染め直すと、影人間は黒鯨を見据えて、一歩踏み出した。
――パチン、ペシャ。
影人間の足元で、またも破裂音が鳴る。下を一瞥すると、靴が白く染まっていた。
「ぬふふ……掛かったなぁ~ん! 名付けて………………白ペンキ地雷!」
「……………………死んどくか?」
掠れる声でやっと言葉を捻り出した影人間が、白ペンキ地雷を踏み躙り黒鯨を睨みつけた。
負けじと白ペンキ風船を構えて威嚇する黒鯨。
一触即発、という空気の中――それは。
「こんにちはー」
――それは、あまりにも和やかな声だった。
背後から響くその声に、首の関節から異音が聞こえそうな程ぎこちなく振り向いた影人間の視界に映ったのは、寝子島高校の制服に身を包んだ女生徒。
「これは、本当に真っ黒ですね。見えますかー」言うやいなや、指を広げてヒラヒラと振る、と――急に何かを思い出したようにポン、と手を打った。「おぉ、そうだ。私、
薄野 五月
と申します」
薄野が目を閉じて、軽く会釈をする。
わけの分からない闖入者に、複雑な空気を発した影人間が両者を視界に収められる位置へ、おもむろに移動する。
しかしそんなこともお構いなしに、薄野は表情を変えず口を開いた。
「黒色、お好きですか」
「……嫌いで、こんなことしてたら、そりゃあ、お前……よっぽどだろ」
謎の空気感に飲まれてか、影人間が普通に返答をする。
それに合わせて、薄野が小さく首を縦に振った。
「ですー。私も、黒は好きな方なんですが……これは少し、やり過ぎやも。と、思いましてー」周囲の状況をぐるりと見てから、薄野は真っ直ぐに影人間を見つめた。「何故、ここまで『黒』なのでしょうか」
影人間が、体を震わせる。
「何故、何故、何故……何故って、お前、そりゃあ…………関係ねェだろ!」
瞼を見開き、影人間が薄野へ迫る。
薄野は慌てることも、叫ぶこともなく、静かに両手を合わせた。
「殊勝な心がけだな、せめて一撃で沈め――」
「テオさん、いつもありがとうございますー」
噛み合わない会話。噛み合わない行動。
そしてその一連の時が過ぎた結果――薄野の目の前に、自動販売機が現れた。
ミギシャ、っとプラスチックと鉄を巻き込んで潰した音が鳴り響く。
「んだこりゃあ! 手、手ェ……クソッ!」
全力で自販機に殴りかかった影人間の拳は黒い膜が剥がれ、下に潜んでいた人肌を覗かせた。即座に拳を引き抜き、塗り直す。
「大丈夫ですかー?」自販機の横から顔を覗かせて、薄野が問う。「手、痛みませんか。凄い音がしましたが」
「……馬鹿にしてんのか? そうなのか? そうなんだよな」
「……? いえいえ、まさか」
苛立ちを隠さない影人間に、薄野は小首を傾げる。ズレた眼鏡を直して、瞬きを繰り返す彼女には、全く悪意がない。
両手を合わせ、感謝の心を言葉にする。
一見なんでもないこの行動が、その実、彼女の能力『天水分』を発動させて自動販売機を出現させたのだ。
「わけわかんねぇことばっかりだ、が」――影人間が手を伸ばし、薄野の眼前で掌を広げ、軽く振る。「これで終いだ」
不意に、薄野の目の前に黒い霧が現れ、彼女の周囲を覆った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
歌留多
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年05月18日
参加申し込みの期限
2013年05月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年05月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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