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【星幽塔】第十一階層 極圏のハレーション
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「木登りはとくいなの!」
天をつくような巨大な針葉樹。
そのてっぺんで日の光を背にして、メリィが仁王立ちする。
視線の先には、木々をなぎ倒しながら進むドラゴントレイン。
(虎の子メリィの名に賭けて……負けられない!)
「とああああ――!!」
十分に狙って、メリィが高角度より急襲。
空中で華麗に宙返りし、その反動でドラゴンの頭部にサマーソルトを仕掛ける。
重厚な装甲を誇るドラゴントレインと言えども、上空からの急襲はひとたまりもない。
恐るべき絶叫を上げつつ、霧のブレスを吹き付ける。
が、それはメリィの直前で急激に霧消。
「がんばリリエルなのです!」
背後に控えるリリエルのが、掌から風の力を放ち、偏向させていた。
「リリエル! 背後は任せた!」
再び木々の中に身を隠すメリィ。風が彼女の背を押す。
俊敏さにおいては比類のない、
メリィ・ランページ
。
神秘の力を行使するのを得意とする、
リリエル・エーテライト
。
一見レグルスやグレッグと比べて非力と思われる彼女たちの、この森の中での連携は圧倒的なアドバンテージがあった。
張り巡らされた木々はそのままメリィにとっては足場。四方八方、どこからでも攻撃が可能になる。
あたかも忍者のごとく、枝の間を飛び、間断なく攻撃を仕掛ける。
速度がより必要なら、リリエルが追い風を送り、敵の攻撃が物理的なものなら風で撥ね飛ばす。
霧のブレスのようなものなら、そのまま散らすことが可能だった。
「風による援護」を徹底したリリエルの、戦場の掌握力は圧倒的だ。
(少しでもこいつに……ダメージを与えたい!)
闘士の力を宿したハンドクロー。
スピンの力を加え、勢いでその力は倍化以上。
緻密かつ的確に、ドラゴン頭部を狙う。
そして、二人の連携を可能にしたのは、ペルラの戦況分析。
最後列に控えつつ、戦場の状況、相手の攻撃、死角などを精密に分析していた。
(死角が多いからこそ、音でも確認を……)
上空の天候なども確認し、リリエルの風が十分に力を発揮できるように状況を把握していたのだ。
三人の連携に加え、攪乱を仕掛ける伏兵もいる。
「えいっ!」
水鉄砲で、竜の目に水飛沫を振りかけるアリス。
本来なら敵の車輪にかけ凍結させるつもりだったが、あいての機構がよくわからない。
隙を見つけて煙幕。
星の力の行使に長けた「ほしびと」。
見事な連携であった。
「森はとくいなの!」
ペルラは頭の中に叩き込んだ地図と、地形を確認。
あともう少ししたら、開けた場所に出る。
自分たちが深追いするのは、危険。
「散開の準備を!」
ペルラの指示に、二人が頷く。
ドォン!
ドラゴントレインの衝撃によって、一際大きな雪崩が起きる。
木々をなぎ倒し、そのまま押し流すようにして、雪の塊が迫る。
「とりゃ! 木でサーフィンだ!」
メリィはヒラリと飛び上がり、押されていく丸太の、一際大きいものに飛び乗る。
「重心をコントロールしてください!」
上空に逃れたリリエルが、夏朝のろっこんを秘めた猫ワッペンを丸太の側面に向けて投げる。
ぴったりと張り付いたそれは、丸太に雪崩に負けないくらいのしっかりしたバラストを与える。
「行くぞ!」
雪崩でサーフィン。
奇想天外なメリィの作戦で、難なくその場から逃れる一同。
そして、その後部から追いかけるのはヴェルトとメーベルの二人組。
(水の力で足止め、と行きたいところだが……)
駆動部分を凍結させ、相手の足止めが可能であればと思ったが、近接してみると苦しい。
相手の駆動部分が装甲で覆われ、判別としない上、少々の水ではまだ凍結まで至らない。
(焦ることはない……時期を見て)
代わりに頭部めがけて、水流を放出。
メーベルは巧みにスノーモービルを操り、敵の攻撃をかわしていく。
どこから来たのかもわからぬ、
ヴェルト・レトランジェ
。
彼につねに付き従う、このメーベルという男も、また不明なところが多い。
卓絶した運転の技量、『先生』たるヴェルトのむちゃぶりを粛々と遂行する能力。
ドラゴン頭部を視認し、運転をしつつ傍らからナイフを抜き放つ。
銀の刃物が、キラリときらめく。
ヴェルトの水流とともに、ナイフを投擲。
それらは過たず、結合部分につきささる。
一撃して離脱。万事屋の本領発揮は、まだここではない。
いきなり、視界が開けた。
樹林帯が切れた。
空漠たる世界が広がる。
灰色の空に、悠然と舞うのは武道とグレッグのドラゴン。
追っ手であるワイバーンを躱し、ドラゴントレインに肉薄。
「いくか」
「モチロン!」
肩をすくめて、グレッグは列車にぎりぎりまで接近。
浴びせかける火球を間一髪で躱し、直上部へ。
「止めやしねえぞ!」
「アリガトー!」
礼を言って、武道はひらりと宙に身を躍らせる。
無事に着地したのを見て、グレッグは向き直る。
「さて……」
厄介なのはワイバーンだ。
攻撃を繰り返せば、相手の射出されるタイミングも遅くなるだろうと踏んでいたが、なかなかそううまくはいかない。
少しでも間が開いてしまうと、あっというまに5体10体と群れを成そうとする。
高度が少しでも下がれば、サキリのろっこんを使ったレグルスの跳躍で、難なく切り伏せることができる。
矢をつがえようとして、グレッグは先ほどコピーした武道の力に思い当たる。
(これを使ってみっか……)
新たに射出されたワイバーンを含め、敵は三体。
虹の力を解放し、翼をめがけて矢を射出する……。
(成程……)
グレッグは眉をひそめる。
こういう結果になりやがるのか。
依然として空中で健在なワイバーン。
ろっこんの力をコピーする星の力。その発動条件や媒介も、大きく外れることはできない。
「手刀」といいう条件のある『スイ・マー』。
矢という武器では、使用は難しかったようだ。
いずれにせよ、未知の力。
誤作動は計算の内にある。
むしろ、ここ一番で失敗しなかったことをよしとしなければならない。
まだ、研究の余地があるということだ。
それになにより、ろっこんこそうまくいかなかったものの、
――熱い心はしっかり受け取っているぜ!
再び矢をたばさみ、ワイバーンにつがえる。
隙をつこうとした相手が、空中で不意に大きくバランスを崩した。
夏朝のねこシールをリリエルが投擲し、加重を試みたのだ。
グレッグの矢が放物線を描き、次々に標的を撃ち落としていった。
そして、ドラゴンの屋根の上の武道。
(ますます、芋虫だな……)
その形状を目の当たりにした時から、武道には一つの予感があった。
他の何人かもその推理に行きあたっていた。
(芋虫――ということは、こいつは幼生。孵化をする?)
ドラゴントレインが、途中で暴走し、形態を変化させるのではないかという予想はなされていた。
だが、その形態については、全く不明のままだ。
それでも、武道はおぼろげながら予想を立てていた。
翼。
さらなる攻撃。
(この背中が割れて、出てきそうだな……)
とすれば、現状の形態のままで、何とかダメージを与え続ける。
メタモルフォーゼを阻止で着ればよし。できぬまでも、ぎりぎりまで抑えつける。
そのための秘策があった。
頭部のある前方に駆け出し、接合部分で身をひそめる。
相手の炎の息吹も、ここなら怖くない。
剥き出しの神経部分をねらい、武道は手刀を構え、そのまま渾身の力で突きこむ。
武道のろっこん「スイ・マー」。
手刀を振るった相手に、麻痺を与える。
さらに進化した能力によって、継続時間の算定も可能。
相手の大まかなタフネス、能力もそこら推測される。
(桁違いだな……)
今まで戦いをさけるため、昏倒させてきた敵たち。
そのどれと比較しても、ドラゴンの力は巨大だった。
一撃、二撃では蚊の刺したほどにも痛痒を感じないだろう。
集中し、激しく何度も手刀を振るう。
頭部への攻撃を感じ、ドラゴンは身をゆすって回避しようとする。
そこを外さぬ一同ではない。
頭部の前に踊りでるのは二人。
ヴェルトと刀。
「メーベル、もう少し寄ってくれ……」
言いつつヴェルトはサーベルを抜き放ち、構える。
まるでフェンシングの宮廷試合のよう。
鮮やかで誇りたかい立ち振る舞い。
(芋虫……ってことは、つまり羽化するんだよな)
期せずして武道と同様の確信に至ったのは、
御剣 刀
。
しかし、彼は身内に闘志が燃えるのを感じる。
強敵ほど、昂る血がある。
(背中が開いた瞬間に、羽根から胴体までぶった切ってやるよ!)
その方が柔らかいから、さぞよく二つに割れるはず。
スノーボードを駆使し、ドラゴンの眼前を挑発するように起動する。
相手が炎のブレスを射出しようとした瞬間、ろっこんを発動。
頭の中のトリガーを引くイメージで、時間を寸断。
腰だめにして空中で宙返り。ヒールスピン。
(他階層のドラゴンの技を使うか……)
刀はほくそ笑む。
強力な武器を集めたつもりだが、それらはすでに刀の手の内にある。
みずから手札を見せているようなもの。
(大半の攻撃は、相手の視覚に入っていない限り、使えないもの)
相手が大技を繰り出すタイミングで、視界から外れる。
加速を使用して、相手の攻撃を翻弄する。
武道の麻痺が、徐々にドラゴンを縛り始めていた。
動きが徐々に緩慢になり、隙が多い。
だが、放っておけば、回復してしまうだろう。
(第一階層の黒龍は、絶対回復ってやつを持っていたからな)
とすれば、今が攻めるチャンス。
――ここで仕掛けよう!
刀とヴェルト、思ったことは同じだった。
「……メーベル、寄れるか?」
そっと耳元で囁くヴェルト。
「最善を尽くさせていただきます」
静かに答える。
「メーベル」
「何でしょう、今両手が塞がっているのですが……」
「疲労しているな」
ヴェルトの問いに、メーベルは答えない。
大規模な星の力の使用。
くわえて、ドラゴンとのチェイス。
相手もこちらに目をつけているらしく、間断ない攻撃を仕掛けてくる。
一人だけならともかく、こちらはヴェルトを連れている。
消耗は激しい。
だが、そんなことを言っている場合ではない。
「攻撃は先生にお任せします。だから……」
「メーベル、此方を向け」
「先生――」
有無を言わさず、顔を横に向けられる。
ヴェルトの細い指先につままれた、翡翠色の飴玉が唇に押し込まれる。
「これは……」
「星の滴。知人が作ったものだ。
喉に詰まらせないことだね」
あっと思う間もなく、清涼な薫りが口腔を満たした。
気力が回復するが、一方でヴェルトが発した『知人』の言葉が気にかかる。
そこにあった、妙に慕わし気な調子。
「行くぞ」
「攻撃をかわしつつ接近……ですか」気の迷いを振り払い、正面を見据える。「わかりました。やって見せましょうとも」
ウオオオオン!!
エンジンが一際大きく唸る。
雪が盛大に巻き上げられ、スノーモービルは竜の眼前へ。
視界の端には刀。
彼も、仕掛けるつもりだ。
――ならば、此方も合わせよう。
相手が口を大きく開ける。
炎を吐く予備動作。
瞬間、クラッチを切るメーベル。
ブレーキを踏み込み、ハンドルを目いっぱい切る。
突如エンジンを切ったモービル、横っ飛びにスライド。
慣性の法則で、大きくぶん回される。
「今です、先生!」
瞬間、ヴェルトはろっこんを発動。
彼の躰は消失。
竜の眼前に。
同時に刀は飛び上がり、上空から抜刀術。
居合の剣が、竜の正面を袈裟懸けに切る。
そこをヴェルトが激しく突きこむ。
正面で、きわめて柔らかい部分……奥まって攻撃の難しい目ではない。
鼻先に、的確な一撃を加える。
そのまま刀は横っ飛び。雪渓を転がり落ちてゆく。
「刀さん!」
リリエルの風のヴェールが、彼を包み込む。
脱落は逃れたものの、そう何度も仕掛けられない。
後衛に紛れ、再び隙を伺う刀。
つきこんだサーベルを、くるりと腕をひねって、さらに殺傷力を高める。
それでも無事なトレインを見て、ヴェルトは自分の役目が終わったのを悟る。
――さて、倒しきれなかったものはしかたがない。
此方の一撃、そしてあの剣士の一撃。
どちらも、相手を倒すには十分な技。
それで斃れないとすれば、これは相手が桁違い。
日本刀で、ビルは倒せない。そういう事だ。
弾かれた華奢な躰が、宙を舞う。
竜が、その牙に捉えようと、ヴェルトを狙う!
(くっ…メーベル……受け止めろ!)
いうやに及ぶ。
先ほど、運転技の妙技を見せたメーベル、再びスノーモービルを特攻。
影のように竜の鼻先をかすめる。
落下するヴェルトを両手で抱き留め、そのまま通過。
「――ご無事でしたか、先生」
メーベルの腕の中で、微かに身じろぎするヴェルト。
オート操縦に切り替え、メーベルはシートに身を預ける。
「さて、俺たちの出番はここまでのようです。あとは同胞に任せましょうか」
「信じていたよ」
小声でつぶやく彼の言葉が、メーベルにとって、どんな重みをもつものか。
「ここで貴方をお守りしてこそ、あなたの犬というものでしょう」
メーベルの呟きが、果たしてヴェルトの耳に入ったかどうか。
余人知らぬ奇妙な関係の二人。つかの間交わされた言葉は、風に巻かれかき消された。
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2017年04月22日
参加申し込みの期限
2017年04月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月29日 11時00分
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