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【脚本】
「あら、もうおしまいですか? 思ったよりあっけなかったですね、拍子抜けですわぁ」
少しばかり開けた空間へ姿を見せた
毒島 虹子
は、そう言って大仰に肩をすくめました。といっても、その表情は決して浮かないものではなく、
「まぁ、皆さんの素敵な醜態は、思いのほか楽しませていただきましたし。実況が盛り上がったのでしたら、何よりですわ。ね、秘子さん?」
「ええ。コメントも、たくさん頂けました♪」
微笑みかけた先で、秘子は変わらず楽しそうにカメラを回し、数人が輪を作って行っている作業を、つぶさにレンズへと収めています。
「何か、分かりそうですか……分かりそう、か?」
津島 直治
がそれを見つけたのは、偶然でした。何者かが石碑を崩し、中から露出した後に、風に吹かれたかここらの小動物にでも運ばれたのか……茂みの中、それは無造作に打ち捨てられていました。
「ふむ、ふむ。これは……」
「ずいぶんと古いものですね。おそらくは、数百年も前のものでしょう」
芽守 健作
、
久須部 紀伸
がしげしげと覗き込み、直治や、周囲を囲む同行者たちが、じっと作業を見守ります。
それは、和紙を重ね合わせ、今にも千切れそうな細く頼りない紐でくくられた、一冊の古書でした。本とはいっても手作りの冊子のようなもので、流れるような美しい筆致で記されているのは、達筆な筆文字の羅列と、良く分からない手描きの絵図がいくつか。何を表現したものかは、一見して良く分かりません。
その解読に名乗りをあげたのが、先のふたり。そのうち、怪奇系イラストレーターとの肩書きを持つ紀伸は、
「職業柄、こういったものに触れる機会が多いもので。ある程度は分かりますよ……なるほど、これは作品に使えるかもしれませんね」
などと言いつつ、難解な文節を読み上げては、隣の健作へと伝えています。健作はそれをメモ帳へ忙しく書きつけ、千切り取って古書の周りへと並べると、
「調査、開始。さて、何が浮かぶでしょうか」
ぼんやりと光を帯び、浮かび上がった文字の数々。それらのひとつひとつを眺めて、紀伸と二言三言相談を交わした後に、やがて健作は、大きくひとつうなずきました。
ロベルト・エメリヤノフ
は首を傾げて、
「えーっと、それで、何か分かったの? B子さんのこととか……」
「例の怪談話はともかく、少なくとも今夜に体験した現象については、辻褄が合いそうですね」
ごくり、とロベルトが唾を飲み込んだ横では、
桃川 圭花
も、先を促します。
「聞かせてくださる? 私が最初に、見ちゃったんだものね。私、知らなきゃいけない……俄然、気になっちゃってるのよ」
「えー、私はそんなに聞きたくない……ような、でも聞きたいような……うーん、複雑ですね」
スマートフォンのカメラを構えつつ、
屋敷野 梢
もまた独自に実況を続けながらも、先ほどの逃走劇を経て、かなり腰が引けているようです。
程なく。紀伸と健介は、互いに入れ替わりながら、語り始めました。
「これは、かつてこのあたりにあった、寺社か何か……その、住職。はっきりとは書かれていませんが、おおよそそのような役職の人物が記した、覚書のようです」
覚書に託された、事の次第を。
もう誰も覚えていないほどに、たいそう昔のこと。
親子は、寝子島の外。本土から船に乗り、やってきたのだそうです。
彼らの故郷たる、山奥の小さな村には、とある風習がありました……いわく。
十年に一度、『星の子様』と呼ばれる化け物へ、生贄を捧げること。
「星の子様……? ホシノゴさま、か。あの白い連中の言葉からして、なまりがあったわけだ」
まずはひとつ納得して、
篠宮 六花
がこくりとうなずくと、再び髪へ結ばれた小さな鈴が、ちりん、ちりりりん。
どこからか。空の果てから落ちてきたという化け物は、いつからか村に住み着き、村人たちへ様々な奇跡を起こして見せ……その詳細は伝わっていないにしろ……富。豊穣。病気も無く健やかな暮らし。そうした、多大なる恩恵をもたらしたそうです。
そしてその代わりに、供物として、生きた人間。とりわけ、幼く美しい少女を求めました。
といって、捧げられた少女は食われるわけでも、死んでしまうわけでもありません。
月のまぶしい夜を経て、化け物は少女の中に入り込み、少女に成り代わるのです。一晩明けた少女はまるで別人のように、村人たちと言葉を交わすこともせず、濁ったような恐ろしい声で、自分の名と、親しかった誰かの名を、繰り返し呼ぶようになりました。
「……! それって、B子さんと同じ……?」
「や、やっぱり取り憑かれちゃったのだヒョーイってやつなのだ……!? ひい~夏夜ちゃん~!」
後木 真央
は、
恵御納 夏夜
の左腕をもはや離さんとばかり、がっちりとホールド。その震えに、夏夜は真央の頭をぽん、ぽんと叩いてやりながら、紀伸へ、
「『星の子様』? に取り憑かれると……最後は、どうなるんだ?」
「分かりません。ただ、化け物はそうして何代もの人間に乗り移り、長きに渡って村へ存在してきたのではないか……とあります。取り憑く、というプロセスはさておき、構図は遠野物語の座敷童にも似ていますねぇ」
十年に一度のある年に、生贄に選ばれた少女の父親が、娘を伴い、村から逃げ出しました。
少女の名は、『お千代』と言ったそうです。
父親がお千代を逃がしたことで、化け物は怒り狂い、奇怪な術を用いて村人の幾人かを惨殺し(方法は書かれていない)、すぐにも取り戻すように、さもなくば村人の全てを屠り、塵も残さぬと告げました。
数年に一度の生贄を除くなら、化け物の恩恵を受けて何不自由なく豊かな暮らしを送っていた村人たちは、お役目を放棄したお千代と、その逃亡を助けた父親へと憎しみを募らせ、屈強な男衆は武器や獣の捕獲に使う道具を持ち出し、親子を追いました。
親子は身と心をすり減らしながらも逃げに逃げ、村人たちは我が身可愛さを憎悪に変えて追いすがり。やがて彼らは、故郷から遠く離れた、この寝子島へとたどり着きました。
「なるほど。やっぱりか」
楽しげに口を開いたのは、
音羽 紫鶴
。怪訝そうな周りの視線に、彼は薄く笑います。
「いや、ね。僕は、ここまでにたどってきた三ヶ所……墓地や、トンネルや、そしてこの森だけど。全て、ひとつの道のような気がしててね」
「道、かい? どれどれ」
新井 すばる
が取り出した地図へ、紫鶴が現象を体験したポイントにマジックペンで印をつけ、きゅ、と一本の線で結びます。
神野 美野梨
、
ブリジット・アーチャー
が横からそれを覗き込み、
「……! 一直線ね」
「旧市街のトンネル付近に舟で上陸して、桜台墓地、落神神社の近くへ……」
「つまり、こうか?」
あごに手を当て、
志波 武道
が考察を深め、
「お千代ちゃんとその父親は、寝子島にまで渡ってきて……きっと、島の中央に向かって逃げたんだろうな。たぶん、捕まって乱暴に引きずられたり、殴られてケガしたりしながら、それでも逃げ出して隠れて……」
「あー。だからかなぁ?」
全く同じポーズで考え込んでいた
呉井 陽太
も、得心したように、大きくうなずきました。
「B子さんは偶然、その道をたどっちゃったのかもねぃ」
「どうもこの島は、異界や、不可思議な存在……普通じゃ関われないような者たちとの扉が、すごく近いみたいだからね」
そう言って紫鶴は、肩をすくめて。
「彼女は、お千代って娘と……もしくは、昔ここで起こったっていう出来事と、同調してしまったのかもね。好奇心の行く末……まぁ、僕らも人のことは言えないかな?」
住職、あるいはそれに類する役職に相当する、誰か。覚書の書き手は、今まさに彼らが立つこの場で、お千代やその父、村人たちと出会い、関わることとなったようです。
その時には、父親は追いついた村人にひどく殴られ、既に事切れていました。お千代はそれを、血だまりに沈んだ父の姿を、物陰に隠れつつ凝視していたそうです。
書き手は村人たちへと、告げました。あやかしの者がもたらす恩恵を享受せんがため、幼き少女を贄に捧げようなど、畜生にも劣る。すぐにも目を覚まし、化け物はこの場で滅するべし、と。
化け物の起こす奇跡とやらの詳細も不明ながら、書き手もまた、そうした妖の類に抗するための、何らかの術を修めていた……と、古書には記されています。
「……この後が、どうにも。良く分からないのですが……」
と、健作はそこで唐突に話を切り上げ、所在無げに、かりかりと頭をかきつつ漏らしました。紀伸と顔を見合わせ、
「この本の書き手は、何らかの秘術……としか書かれていませんが、それを使ってお千代さんの中にいる化け物の正体を暴き、葬ろうとしたものの。どうも、上手くはいかなかったようですね」
「ここの記述も、良く分かりませんねぇ? 化け物を滅ぼすことはできなかったものの、通りすがりの侍の力を借りて、この場所に何とか化け物を封印し、石碑を立てた……と。石碑とはここで崩れている、これのことでしょうが」
と言いつつも、紀伸は自作のネタの引き出しが増えたと、まんざらでも無さそうな顔。
石碑に刻まれた文字は、長い年月を経たためか風化し、半ばで折れ崩れていることもあり、読み取ることはできません。
サキリ・デイジーカッター
は片眉を下げて腕組み、石碑の残骸を見据えながら、
「ふうん。化け物は、この石碑の下に封じられていた? それをB子か、そのモデルになった誰かが崩してしまったために、取り憑かれてしまった……ということかな。で、『通りすがりの侍』って?」
「分かりません。やけに唐突に、そんな記述が出てきましてね。両の手に刃を携えた、白狼のような勇ましい若武者であった……とだけ」
それ以上のことは、分かりません。と、揃って眼鏡を中指でくいと上げた健作と紀伸は、話を締めくくりました。
え、終わり? と、化かされたような面々を代表するかのように、
「……何だか。腑に落ちないわね」
そっけなく言った、
朝鳥 さゆる
。けれど同意するように、揃ってこくりとうなずいた彼らの顔を見るに……さゆるは、ぽつりと。
「まぁ、どうでも良いけれど。暇つぶしにはなったわね」
そう付け加え、肩をすくめました。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
神話・伝説
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月22日
参加申し込みの期限
2016年03月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月29日 11時00分
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